2019/02/01(金) - 14:31
カワシマサイクルサプライが2019年モデル展示会を開催。エリートやフィジーク、ピレリ、カンパニョーロといった海外ブランドや、キャットアイやIRCなど国内ブランドが集結した展示会の様子をお届けしよう。
サントス・ツアー・ダウンアンダーで2019年のUCIワールドツアーが開幕した。機材特集やレース写真で装いを新たにしたバイク、コンポーネント、パーツ、ギア類を観察するのも年初の楽しみの1つだ。ただ大物プロダクトはツール・ド・フランスやユーロバイクなど世界中のサイクリストの目が集まる場所で発表、実戦投入していることが多いのも事実。そのような製品が多い中、新年早々モビスターの一部の選手が見慣れないシューズを着用していた。
モビスターはイタリアのシューズブランド「フィジーク」からスポンサードを受けている関係もあり、シーズンインとともに開始されるプロトタイプのテストかとも思われた。しかし、輸入代理店であるカワシマサイクルサプライの1月の展示会で早速販売されることがアナウンスされた。
そのシューズとはプロ選手たちが使用するロード用のフラッグシップ「R1 INFINITO」の派生モデル「VENTO R1 POWERSTRAP」だ。パワーストラップとは同社のエントリーグレード「R5」に用いられ始めた、幅広ベルトを使用したクロージャーシステムのこと。従来のベルクロやラチェットストラップ、Boaに代表されるワイヤークロージャー等とは異なる新しいシステムだ。
今回の展示会のために来日していたエリアマネージャーのアレッサンドロ・リゴンさんは「シーズンが始まる前にチーム全員にあらゆるシューズのフィッティングを行いました。R1 INFINITOを好む選手もいれば、パワーストラップのフィット感を気に入った選手もいました。そこでプロ選手がレースで使えるように剛性の高いソールなどを使ったフラッグシップを作りました」と語る。
新たなテクノロジーを導入したモデルではないが選手からの要望を受け、すぐさま供給品を作り上げられるのは密接な関係であることがわかる。実際に販売が開始されるのは春先となる予定だという。カラーはモビスターの選手が使用しているカラーで、展示品とは一部デザインに追加が加えられる可能性があるとのこと。価格は34,000円(税抜)だ。
R1 INFINITOの通常モデルとニットモデルももちろんラインアップされている。R1 INFINITOといえばアレハンドロ・バルベルデが世界選手権の時に履いていたモデルであり、アッパー素材違いのR1 INFINITO KNITはゲラント・トーマスがツール・ド・フランスで着用していたことで知られている。アレッサンドロさんによるとトーマスも最初はニット素材に対して訝しげであったそうだが、一度着用しただけで気に入り、それ以降はニットモデルを使用しているのだという。
ニット素材はランニングシューズなど見ても世界的なトレンドとなっている。フィジークはトレンドに乗っているだけではなく、ニット素材のクオリティやパフォーマンスがプロダクトにできるレベルまで達したため採用したのだという。「フィジークのニット素材はシューズの形を維持でき、スニーカーのように履いていないときも潰れません。素材が柔らかすぎるとペダリング時に足がずれてしまいますが、形を維持することで足をホールドすることができます。レーシングシューズであるため、ライダーがパフォーマンスを発揮できるような設計です。」とアレッサンドロさんは言う。
フィジークの2019年ラインアップはフラッグシップモデルだけで3種類も揃うという充実度が非常に魅力的。ジロ・デ・イタリアの記念モデルも予定しているとのことなので続報を待ちたい。さらに今シーズンはバーテープがフルモデルチェンジを果たしており、使用用途別に選びやすくなっている。1本のテープに2色カラーが入ったBICOLORモデルも登場している。
カワシマサイクルサプライは非常に大きなブランドを幾つも抱えており、今回の展示会ではディーラー向けに海外ブランド一つ一つを説明してくれるツアーを行った。プロ選手のニーズに応えるチューブラータイプを用意したピレリや、小物類が非常に充実しているクランクブラザーズ、今シーズンより本格展開を開始したドットアウトなど注目のブランドが目白押し。
カンパニョーロは新型のWTOモデルについて、モビスターやロット・スーダルはBORAシリーズをチョイスするなどプロ選手の選び方を参考に、ロードレースというよりはタイムトライアルやトライアスロン向けの性能を実現していることを説明。気になるSUPER RECORD(12速)EPSのプロダクトについてはもう少し先になる見通しとも。現在はプロコンチネンタルチームにようやく行き届いたばかりとの事だ。
フルクラムは既報の通りRACING ZEROやSPEEDシリーズのディスクブレーキモデルがリリースされている。今年リムが変更となったモデルに関しては、リム内幅がC19でもホイールのビード形状変更により、23Cタイヤに対応するようになったという。現在スタンダードの25、26Cのタイヤも安心して使えるようになったのは嬉しいニュースだ。
トライアスロンやTT向けバーのモデルチェンジを行ったプロファイルデザインも新ラインアップをおさらい。新型はモデル名を読めばどのようなエアロバーになっているかがわかるようになっているという。モデル名の頭に付くSONIC、SUBSONIC、AERIAはブラケット形状、ERGOやRACEという文字はアームレストの仕様、数字はDHバーの屈曲角度を表しており、求めているエアロバーを探し出しやすくなっている。
K-EDGEのニュープロダクトはワフーELEMNTシリーズに対応するブラケット。説明会ではK-EDGEのプロダクトはどのように使えば良いのかにフォーカスを当て、サイコンマウントだけではなくコンボマウントを使用することでライトと併用できることなどを丁寧に説明。チェーンキャッチャーは調整機構の有無が異なる2種類が用意されており、それらの選び分けもレクチャーしてくれたため、K-EDGEの販売店でアドバイスを聞くことができるだろう。
ハンドメイドタイヤメーカー「チャレンジ」のイチオシはオープンチューブラーのシクロクロスタイヤ。同社のチューブラーモデルと同じコットンケーシングを使用することによって、低圧で運用を行ってもよじれないコシとしなやかさを両立したタイヤに仕上がる。低圧で腰砕けになりづらいというのはCXレースでは重要な要素であり、チューブラーやチューブレスを導入していないビギナーCXer達にはオススメだ。新製品はチューブレスレディのCXタイヤ3種。既にCX全日本チャンプである前田公平によるテストも行っており、レースでも使えることを確認したという。
エリートではディーラー向けにパワーメーター搭載型トレーナーの詳しい説明が行われた。ダイレクトドライブ式ローラー台の弱点であるベルトの伸びに対してのメンテナンスがプロショップで行えるようになるため、長年使用し続けパワー計測誤差が生じ始めたローラー台をもとに戻せる可能性が向上する。メンテナンスが行えるのは、エリートがパワーメーター搭載モデルの全数検査を行い個体一つ一つの初期値を把握できているためだ。またこの全数検査がDRIVO IIのパワー計測誤差±0.5%を実現している理由でもある。
また、エリートの純正ソフト「My E-Training」は2月に大幅アップデートを控えており、新バージョンではFTP計測、ライダースコア(強さを点数化)、3ヶ月先までのトレーニングメニュー自動作成が行えるようになるという。これまでのバーチャルサイクリングも継続しているため、フィットネスから本格トレーニングまでカバー可能。年会費1200円程度である上、DRIVO IIには3年間無料クーポンがつくなど非常にお得な設定となっている。月額のサブスクリプション型サービスには踏み込めないという方でもバーチャルサイクリングを楽しく、本格的に行いやすくなっている。
+1000円/年を支払えばペダリング解析が可能となるのもエリートならでは。左右のペダリングバランスをグラフ上で表すため、ペダリングの踏み込み位置などが直感的にわかりやすくなっている。解析中のログは全て記録されるため、ペダリングスキルの成長具合を目で見て確認しやすい。ポジションを変更する際やパーツを交換した際などに活躍してくれるはずだ。
エリートも本社よりセールスマネージャーのシルヴィオ・レジナートさんが来日。欧州でのホームトレーニング事情について「ヨーロッパでもズイフトが非常に人気で、エリートも強固なパートナーシップを組みつつあります。全てのモデルがズイフト対応となっていますし、エリート×ズイフトといったイベントも開催するなど、ホームトレーニングには欠かせない存在です。」という。
「ホームトレーナーはご存知のように天候に左右されませんし、交通事情に悩まされることもありませんので、フィットネス目的の方も非常に多いですよ。サポートしているプロチームもエリートのローラー台でトレーニングしています。ティーン・エイジャーから50歳代まであらゆるサイクリストがホームトレーニングを楽しんでいます。」とも。
「今シーズンはFLYのキャップ付きや保温モデル、TT用のボトル&ケージをリリースしました。本国ではマッサージ用のオイルなども用意しているんですよ。エリートはトレーナーだけではなく、ボトルやボトルケージ、リペアスタンドなども重要なカテゴリーです。プロ選手はもちろんフィットネス目的の方まで使えるプロダクトを用意しているのがエリートです。」とシルヴィオさんは言う。
また、カワシマサイクルサプライは国内メーカーも幅広く取り扱っている。キャットアイはステルス以来のGPS搭載コンピューターAVVENTURAを初夏に発売する予定だという。80時間という圧倒的なランタイムを誇り、パワーなどの計測も可能だ。マップ表示などは現段階では実装されていないが、後々のアップデートで対応することも検討しているという。スマホと連携するライトシリーズSYNC、ドイツ仕様のG VOLT、限定カラー製品など新プロダクトがこの後も続々出てくる予定とのことのため、キャットアイからも目が離せない。
IRCタイヤはアドベンチャーライド向けのBOKENが3月頃から発売開始になるという。北米マーケットでニーズのあるBOKENとTANKENのMTB用モデルも国内で展開する予定だ。また、ASPITE WETの名前が切り替わり「ASPITE RBCC」となることに加えて、26Cモデルが追加される。
カブトはZENARD-EX、AERO-V1、VITTの3種類が注目モデル。クーリング性能に優れるZENARDの第2世代はBoaクロージャーを採用しただけではなく、帽体も若干変更が加えられている。シェル内部のプレートも廃止されフィット性を高めているという。AERO-V1は言うならばAERO-R1の夏用モデル。ベンチレーションが多く開けられた外観通り、AERO-R1よりも通気性にフォーカスしており、エアロと通気性の両方を求めている方向けだという。
VITTはエントリーグレードながらシールドが標準で付属するハイコストパフォーマンスモデル。メガネを着用している方でも紫外線対策などに役立てられるという。普段メガネの方が気軽にサイクリングに出かけたい時などに活躍してくれそうだ。また、カブトといえばオートバイのヘルメットでも有名であり、そのノウハウを落とし込んでいるのがAERO-R1、AERO-V1、VITTに装着できるオプションバイザーだ。視界の歪みを少なくするために改良を加えて生み出されているだけあり、その品質は高いという。
また、「SPG」というグローブにロングフィンガーモデルが登場している。これまではレース向けのパッドなしモデルしかロングフィンガータイプは用意されていなかったがいよいよラインアップに加えられるという。SPGのロングフィンガーはストライダーレースに出場する2歳のお子さんが使えるミニモデルや、小柄な女性やキッズが使えるサイズダウンモデルも用意されている。お子さんを自転車レースに出したい親御さんは必見のアイテムだ。
オーストリッチからは、軽量輪行袋SL-100非常用モデルや、内ポケットが備えられたポーチ、輪行で活躍してくれるビッグサイズのサコッシュなどサイクリストが欲しいと思うような新製品が登場。また、50周年を記念した創業当時のロゴを使ったモデルなどもお披露目された。
非常に多くのブランドを扱うカワシマサイクルサプライから新製品が続々と販売開始されている。シクロワイアードでもインプレションなどを行う予定なので乞うご期待。
text&photo:Gakuto Fujiwara
サントス・ツアー・ダウンアンダーで2019年のUCIワールドツアーが開幕した。機材特集やレース写真で装いを新たにしたバイク、コンポーネント、パーツ、ギア類を観察するのも年初の楽しみの1つだ。ただ大物プロダクトはツール・ド・フランスやユーロバイクなど世界中のサイクリストの目が集まる場所で発表、実戦投入していることが多いのも事実。そのような製品が多い中、新年早々モビスターの一部の選手が見慣れないシューズを着用していた。
モビスターはイタリアのシューズブランド「フィジーク」からスポンサードを受けている関係もあり、シーズンインとともに開始されるプロトタイプのテストかとも思われた。しかし、輸入代理店であるカワシマサイクルサプライの1月の展示会で早速販売されることがアナウンスされた。
そのシューズとはプロ選手たちが使用するロード用のフラッグシップ「R1 INFINITO」の派生モデル「VENTO R1 POWERSTRAP」だ。パワーストラップとは同社のエントリーグレード「R5」に用いられ始めた、幅広ベルトを使用したクロージャーシステムのこと。従来のベルクロやラチェットストラップ、Boaに代表されるワイヤークロージャー等とは異なる新しいシステムだ。
今回の展示会のために来日していたエリアマネージャーのアレッサンドロ・リゴンさんは「シーズンが始まる前にチーム全員にあらゆるシューズのフィッティングを行いました。R1 INFINITOを好む選手もいれば、パワーストラップのフィット感を気に入った選手もいました。そこでプロ選手がレースで使えるように剛性の高いソールなどを使ったフラッグシップを作りました」と語る。
新たなテクノロジーを導入したモデルではないが選手からの要望を受け、すぐさま供給品を作り上げられるのは密接な関係であることがわかる。実際に販売が開始されるのは春先となる予定だという。カラーはモビスターの選手が使用しているカラーで、展示品とは一部デザインに追加が加えられる可能性があるとのこと。価格は34,000円(税抜)だ。
R1 INFINITOの通常モデルとニットモデルももちろんラインアップされている。R1 INFINITOといえばアレハンドロ・バルベルデが世界選手権の時に履いていたモデルであり、アッパー素材違いのR1 INFINITO KNITはゲラント・トーマスがツール・ド・フランスで着用していたことで知られている。アレッサンドロさんによるとトーマスも最初はニット素材に対して訝しげであったそうだが、一度着用しただけで気に入り、それ以降はニットモデルを使用しているのだという。
ニット素材はランニングシューズなど見ても世界的なトレンドとなっている。フィジークはトレンドに乗っているだけではなく、ニット素材のクオリティやパフォーマンスがプロダクトにできるレベルまで達したため採用したのだという。「フィジークのニット素材はシューズの形を維持でき、スニーカーのように履いていないときも潰れません。素材が柔らかすぎるとペダリング時に足がずれてしまいますが、形を維持することで足をホールドすることができます。レーシングシューズであるため、ライダーがパフォーマンスを発揮できるような設計です。」とアレッサンドロさんは言う。
フィジークの2019年ラインアップはフラッグシップモデルだけで3種類も揃うという充実度が非常に魅力的。ジロ・デ・イタリアの記念モデルも予定しているとのことなので続報を待ちたい。さらに今シーズンはバーテープがフルモデルチェンジを果たしており、使用用途別に選びやすくなっている。1本のテープに2色カラーが入ったBICOLORモデルも登場している。
カワシマサイクルサプライは非常に大きなブランドを幾つも抱えており、今回の展示会ではディーラー向けに海外ブランド一つ一つを説明してくれるツアーを行った。プロ選手のニーズに応えるチューブラータイプを用意したピレリや、小物類が非常に充実しているクランクブラザーズ、今シーズンより本格展開を開始したドットアウトなど注目のブランドが目白押し。
カンパニョーロは新型のWTOモデルについて、モビスターやロット・スーダルはBORAシリーズをチョイスするなどプロ選手の選び方を参考に、ロードレースというよりはタイムトライアルやトライアスロン向けの性能を実現していることを説明。気になるSUPER RECORD(12速)EPSのプロダクトについてはもう少し先になる見通しとも。現在はプロコンチネンタルチームにようやく行き届いたばかりとの事だ。
フルクラムは既報の通りRACING ZEROやSPEEDシリーズのディスクブレーキモデルがリリースされている。今年リムが変更となったモデルに関しては、リム内幅がC19でもホイールのビード形状変更により、23Cタイヤに対応するようになったという。現在スタンダードの25、26Cのタイヤも安心して使えるようになったのは嬉しいニュースだ。
トライアスロンやTT向けバーのモデルチェンジを行ったプロファイルデザインも新ラインアップをおさらい。新型はモデル名を読めばどのようなエアロバーになっているかがわかるようになっているという。モデル名の頭に付くSONIC、SUBSONIC、AERIAはブラケット形状、ERGOやRACEという文字はアームレストの仕様、数字はDHバーの屈曲角度を表しており、求めているエアロバーを探し出しやすくなっている。
K-EDGEのニュープロダクトはワフーELEMNTシリーズに対応するブラケット。説明会ではK-EDGEのプロダクトはどのように使えば良いのかにフォーカスを当て、サイコンマウントだけではなくコンボマウントを使用することでライトと併用できることなどを丁寧に説明。チェーンキャッチャーは調整機構の有無が異なる2種類が用意されており、それらの選び分けもレクチャーしてくれたため、K-EDGEの販売店でアドバイスを聞くことができるだろう。
ハンドメイドタイヤメーカー「チャレンジ」のイチオシはオープンチューブラーのシクロクロスタイヤ。同社のチューブラーモデルと同じコットンケーシングを使用することによって、低圧で運用を行ってもよじれないコシとしなやかさを両立したタイヤに仕上がる。低圧で腰砕けになりづらいというのはCXレースでは重要な要素であり、チューブラーやチューブレスを導入していないビギナーCXer達にはオススメだ。新製品はチューブレスレディのCXタイヤ3種。既にCX全日本チャンプである前田公平によるテストも行っており、レースでも使えることを確認したという。
エリートではディーラー向けにパワーメーター搭載型トレーナーの詳しい説明が行われた。ダイレクトドライブ式ローラー台の弱点であるベルトの伸びに対してのメンテナンスがプロショップで行えるようになるため、長年使用し続けパワー計測誤差が生じ始めたローラー台をもとに戻せる可能性が向上する。メンテナンスが行えるのは、エリートがパワーメーター搭載モデルの全数検査を行い個体一つ一つの初期値を把握できているためだ。またこの全数検査がDRIVO IIのパワー計測誤差±0.5%を実現している理由でもある。
また、エリートの純正ソフト「My E-Training」は2月に大幅アップデートを控えており、新バージョンではFTP計測、ライダースコア(強さを点数化)、3ヶ月先までのトレーニングメニュー自動作成が行えるようになるという。これまでのバーチャルサイクリングも継続しているため、フィットネスから本格トレーニングまでカバー可能。年会費1200円程度である上、DRIVO IIには3年間無料クーポンがつくなど非常にお得な設定となっている。月額のサブスクリプション型サービスには踏み込めないという方でもバーチャルサイクリングを楽しく、本格的に行いやすくなっている。
+1000円/年を支払えばペダリング解析が可能となるのもエリートならでは。左右のペダリングバランスをグラフ上で表すため、ペダリングの踏み込み位置などが直感的にわかりやすくなっている。解析中のログは全て記録されるため、ペダリングスキルの成長具合を目で見て確認しやすい。ポジションを変更する際やパーツを交換した際などに活躍してくれるはずだ。
エリートも本社よりセールスマネージャーのシルヴィオ・レジナートさんが来日。欧州でのホームトレーニング事情について「ヨーロッパでもズイフトが非常に人気で、エリートも強固なパートナーシップを組みつつあります。全てのモデルがズイフト対応となっていますし、エリート×ズイフトといったイベントも開催するなど、ホームトレーニングには欠かせない存在です。」という。
「ホームトレーナーはご存知のように天候に左右されませんし、交通事情に悩まされることもありませんので、フィットネス目的の方も非常に多いですよ。サポートしているプロチームもエリートのローラー台でトレーニングしています。ティーン・エイジャーから50歳代まであらゆるサイクリストがホームトレーニングを楽しんでいます。」とも。
「今シーズンはFLYのキャップ付きや保温モデル、TT用のボトル&ケージをリリースしました。本国ではマッサージ用のオイルなども用意しているんですよ。エリートはトレーナーだけではなく、ボトルやボトルケージ、リペアスタンドなども重要なカテゴリーです。プロ選手はもちろんフィットネス目的の方まで使えるプロダクトを用意しているのがエリートです。」とシルヴィオさんは言う。
また、カワシマサイクルサプライは国内メーカーも幅広く取り扱っている。キャットアイはステルス以来のGPS搭載コンピューターAVVENTURAを初夏に発売する予定だという。80時間という圧倒的なランタイムを誇り、パワーなどの計測も可能だ。マップ表示などは現段階では実装されていないが、後々のアップデートで対応することも検討しているという。スマホと連携するライトシリーズSYNC、ドイツ仕様のG VOLT、限定カラー製品など新プロダクトがこの後も続々出てくる予定とのことのため、キャットアイからも目が離せない。
IRCタイヤはアドベンチャーライド向けのBOKENが3月頃から発売開始になるという。北米マーケットでニーズのあるBOKENとTANKENのMTB用モデルも国内で展開する予定だ。また、ASPITE WETの名前が切り替わり「ASPITE RBCC」となることに加えて、26Cモデルが追加される。
カブトはZENARD-EX、AERO-V1、VITTの3種類が注目モデル。クーリング性能に優れるZENARDの第2世代はBoaクロージャーを採用しただけではなく、帽体も若干変更が加えられている。シェル内部のプレートも廃止されフィット性を高めているという。AERO-V1は言うならばAERO-R1の夏用モデル。ベンチレーションが多く開けられた外観通り、AERO-R1よりも通気性にフォーカスしており、エアロと通気性の両方を求めている方向けだという。
VITTはエントリーグレードながらシールドが標準で付属するハイコストパフォーマンスモデル。メガネを着用している方でも紫外線対策などに役立てられるという。普段メガネの方が気軽にサイクリングに出かけたい時などに活躍してくれそうだ。また、カブトといえばオートバイのヘルメットでも有名であり、そのノウハウを落とし込んでいるのがAERO-R1、AERO-V1、VITTに装着できるオプションバイザーだ。視界の歪みを少なくするために改良を加えて生み出されているだけあり、その品質は高いという。
また、「SPG」というグローブにロングフィンガーモデルが登場している。これまではレース向けのパッドなしモデルしかロングフィンガータイプは用意されていなかったがいよいよラインアップに加えられるという。SPGのロングフィンガーはストライダーレースに出場する2歳のお子さんが使えるミニモデルや、小柄な女性やキッズが使えるサイズダウンモデルも用意されている。お子さんを自転車レースに出したい親御さんは必見のアイテムだ。
オーストリッチからは、軽量輪行袋SL-100非常用モデルや、内ポケットが備えられたポーチ、輪行で活躍してくれるビッグサイズのサコッシュなどサイクリストが欲しいと思うような新製品が登場。また、50周年を記念した創業当時のロゴを使ったモデルなどもお披露目された。
非常に多くのブランドを扱うカワシマサイクルサプライから新製品が続々と販売開始されている。シクロワイアードでもインプレションなどを行う予定なので乞うご期待。
text&photo:Gakuto Fujiwara
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