2018/10/02(火) - 15:32
ファクターやコリマ、TNIなどのブランドを取り扱う代理店、トライスポーツの新製品展示会をレポート。ヒルクライマー歓喜の超軽量パーツや、アルマイト加工が鮮やかなカスタムパーツ、プロ選手も愛用するセラミックスピードのプーリーなど各種パーツを紹介しよう。
2017年モデルよりトライスポーツが取り扱いを開始したイギリス発の新進気鋭ブランド、ファクター。2017・2018年と2シーズンに渡りワールドチームのアージェードゥーゼールをサポートし、創業10年という若いブランドながらその名を世界に知らしめた。そんなファクターからは2018モデルの新作として発表されていたTTバイク「SLICK」が大々的に展示された。
なんと言っても特徴的なのは、ファクターのアイコンである双胴式のダウンチューブを採用した点だろう。バイクにぶつかる前方からの空気が、2本に分かれたダウンチューブの間を通り効率的に後ろへ流れることで高いエアロ効果を生み出すというもの。同じく整流効果を生み出すエアロヒンジ式のフォークや、カバーによって覆われたフロントブレーキ、ワイドスタンスに設計されたシートステーなどによって最高の空力性能を追求している。
その隣に展示されたのは、アージェードゥーゼールがメインバイクとして使用している軽量オールラウンドモデル「O2」。無駄のない細身のフレームは重量740gと軽く、ヒルクライムからロードレースまで幅広く活躍する性能を持つ。フレームセットにはBlack Inc製のステム一体型カーボンハンドルやカーボンシートポストも付属し、プロ選手さながらのパーツ仕様で走り出せるのも嬉しいポイントだ。
またSLICKと同じく今年モデルチェンジを果たしたエアロロード「ONE」は、日本にもようやく数台入ってきたとのことで未開封状態のまま会場奥から持ってきてもらえた。特徴的な双胴フレームはそのままに、よりエアロを高めたチュービングへアップデートされ、かつディスクブレーキモデルも追加されている。メタリックなワインレッドのフレームカラーも美しく、所有欲を満たす1台となりそうだ。
ファクターとともにアージェードゥーゼールが愛用するカスタムパーツがセラミックスピードである。会場入口にはお馴染みのオーバーサイズプーリーをセットしたデモ機が置かれ、実際に手で回して駆動抵抗の低さを感じることができた。セラミックベアリングを使用したプーリーは軽く弾いただけで長時間回り続ける優れた回転性能を持っており、1wでも無駄にしたくないシリアスライダーのチューニングパーツに最適だろう。
トライスポーツと言えば、変態的(褒め言葉)とも言える超軽量パーツブランドを多数取り扱うことでも有名。バイクの軽量化を目論むヒルクライマーの皆さんも、調べていく内にトライスポーツのホームページに行き着いたことがあるはず。その代表格であるAx-LightnessとTHM-Carbonesのフレーム・パーツで組まれた完成車は、フロントダブル仕様にも関わらず重量なんと4.18kgと驚異的な数値を叩き出す。一般イベントの出展ブースにも度々置かれ、その圧倒的な軽さに驚愕した人も多いことと思う。
700gを切るフレームに、100g以下のステムやサドル、ブレーキも前後セットで僅か120g、25mmハイトのホイールは前後合わせても800gを下回る重量など、1gでも軽くしたいというライダーの要望を満たす魅力的なパーツが数多く揃っている。
新製品としてはスペインのDARIMO(ダリモ)、ポルトガルのgelu(ゲル)という2つのハンドメイドカーボンパーツブランドから、それぞれ超軽量シートピラーとサドルがラインアップ。いずれもカーボン素材そのままのマットな質感がいかにも軽さを演出するルックスに仕上がる。ただ軽いだけではなく、ダリモは強度や安定性も、ゲルはエルゴノミックで快適な使い心地も追求した製品作りが特徴的だ。
フランスのホイールブランド、コリマはグレード違いの3つのモデルを展示した。コリマは上位グレードから順にS+、S、S1というハブを使用しており、それぞれ好みの価格帯から選べるラインアップが揃う。しかもいずれのモデルも同一のカーボンリムとスポークパターンを採用しており、下位モデルでもハイパフォーマンスな走りを実現している点は見逃せない。
スポーツ用麦茶の試飲ブースを広げたのは、健康食品やサプリメントを取り扱うミナト製薬。今年から販売を開始した製品で、麦茶の粉末に塩を加えることでサッパリした飲み味はそのままにミネラルの摂取も可能としている。水に溶かすだけですぐに飲め、スポーツドリンクの甘さを苦手とする人にもオススメだという。カリウムや鉄分も配合しており足攣り予防にも効果を発揮してくれそうだ。
幅広い製品をコストパフォーマンスの高い価格で展開するブランド、TNIは豊富なラインアップを展示。カスタムパーツとして人気の高いビッグプーリーは、歯数の組み合わせによって3種類のモデルを用意。レッドの差し色もバイクにアクセントを加え、気分の上がるカスタムとなるに違いない。
バイクの軽量化に寄与するパーツとして、ステムとボトルケージ、サドルをピックアップ。いずれもシンプルなオールブラックの見た目でどのバイクにもマッチするだろう。Helium(ヘリウム)シリーズはアルミステムながら100gを切る重量でかつ価格も4000円台と要注目の製品。カーボンボトルケージは最軽量モデルで僅か7g、その他ボトルの取り出しやすさに配慮した各種形状が揃う。
アルミのアルマイト処理により鮮やかなカラーに仕上がったカスタムパーツもいくつか展示された。KA engineering、garbaruk、trailmech、FOURIERSといったブランドからカラーチェーンリングやカセット、ハブがリリースされており、人とは違ったカスタムが楽しめるだろう。ニッチな製品ニーズを満たすトライスポーツの製品展開は今後も要チェックだ。
text&photo:Yuto.Murata
2017年モデルよりトライスポーツが取り扱いを開始したイギリス発の新進気鋭ブランド、ファクター。2017・2018年と2シーズンに渡りワールドチームのアージェードゥーゼールをサポートし、創業10年という若いブランドながらその名を世界に知らしめた。そんなファクターからは2018モデルの新作として発表されていたTTバイク「SLICK」が大々的に展示された。
なんと言っても特徴的なのは、ファクターのアイコンである双胴式のダウンチューブを採用した点だろう。バイクにぶつかる前方からの空気が、2本に分かれたダウンチューブの間を通り効率的に後ろへ流れることで高いエアロ効果を生み出すというもの。同じく整流効果を生み出すエアロヒンジ式のフォークや、カバーによって覆われたフロントブレーキ、ワイドスタンスに設計されたシートステーなどによって最高の空力性能を追求している。
その隣に展示されたのは、アージェードゥーゼールがメインバイクとして使用している軽量オールラウンドモデル「O2」。無駄のない細身のフレームは重量740gと軽く、ヒルクライムからロードレースまで幅広く活躍する性能を持つ。フレームセットにはBlack Inc製のステム一体型カーボンハンドルやカーボンシートポストも付属し、プロ選手さながらのパーツ仕様で走り出せるのも嬉しいポイントだ。
またSLICKと同じく今年モデルチェンジを果たしたエアロロード「ONE」は、日本にもようやく数台入ってきたとのことで未開封状態のまま会場奥から持ってきてもらえた。特徴的な双胴フレームはそのままに、よりエアロを高めたチュービングへアップデートされ、かつディスクブレーキモデルも追加されている。メタリックなワインレッドのフレームカラーも美しく、所有欲を満たす1台となりそうだ。
ファクターとともにアージェードゥーゼールが愛用するカスタムパーツがセラミックスピードである。会場入口にはお馴染みのオーバーサイズプーリーをセットしたデモ機が置かれ、実際に手で回して駆動抵抗の低さを感じることができた。セラミックベアリングを使用したプーリーは軽く弾いただけで長時間回り続ける優れた回転性能を持っており、1wでも無駄にしたくないシリアスライダーのチューニングパーツに最適だろう。
トライスポーツと言えば、変態的(褒め言葉)とも言える超軽量パーツブランドを多数取り扱うことでも有名。バイクの軽量化を目論むヒルクライマーの皆さんも、調べていく内にトライスポーツのホームページに行き着いたことがあるはず。その代表格であるAx-LightnessとTHM-Carbonesのフレーム・パーツで組まれた完成車は、フロントダブル仕様にも関わらず重量なんと4.18kgと驚異的な数値を叩き出す。一般イベントの出展ブースにも度々置かれ、その圧倒的な軽さに驚愕した人も多いことと思う。
700gを切るフレームに、100g以下のステムやサドル、ブレーキも前後セットで僅か120g、25mmハイトのホイールは前後合わせても800gを下回る重量など、1gでも軽くしたいというライダーの要望を満たす魅力的なパーツが数多く揃っている。
新製品としてはスペインのDARIMO(ダリモ)、ポルトガルのgelu(ゲル)という2つのハンドメイドカーボンパーツブランドから、それぞれ超軽量シートピラーとサドルがラインアップ。いずれもカーボン素材そのままのマットな質感がいかにも軽さを演出するルックスに仕上がる。ただ軽いだけではなく、ダリモは強度や安定性も、ゲルはエルゴノミックで快適な使い心地も追求した製品作りが特徴的だ。
フランスのホイールブランド、コリマはグレード違いの3つのモデルを展示した。コリマは上位グレードから順にS+、S、S1というハブを使用しており、それぞれ好みの価格帯から選べるラインアップが揃う。しかもいずれのモデルも同一のカーボンリムとスポークパターンを採用しており、下位モデルでもハイパフォーマンスな走りを実現している点は見逃せない。
スポーツ用麦茶の試飲ブースを広げたのは、健康食品やサプリメントを取り扱うミナト製薬。今年から販売を開始した製品で、麦茶の粉末に塩を加えることでサッパリした飲み味はそのままにミネラルの摂取も可能としている。水に溶かすだけですぐに飲め、スポーツドリンクの甘さを苦手とする人にもオススメだという。カリウムや鉄分も配合しており足攣り予防にも効果を発揮してくれそうだ。
幅広い製品をコストパフォーマンスの高い価格で展開するブランド、TNIは豊富なラインアップを展示。カスタムパーツとして人気の高いビッグプーリーは、歯数の組み合わせによって3種類のモデルを用意。レッドの差し色もバイクにアクセントを加え、気分の上がるカスタムとなるに違いない。
バイクの軽量化に寄与するパーツとして、ステムとボトルケージ、サドルをピックアップ。いずれもシンプルなオールブラックの見た目でどのバイクにもマッチするだろう。Helium(ヘリウム)シリーズはアルミステムながら100gを切る重量でかつ価格も4000円台と要注目の製品。カーボンボトルケージは最軽量モデルで僅か7g、その他ボトルの取り出しやすさに配慮した各種形状が揃う。
アルミのアルマイト処理により鮮やかなカラーに仕上がったカスタムパーツもいくつか展示された。KA engineering、garbaruk、trailmech、FOURIERSといったブランドからカラーチェーンリングやカセット、ハブがリリースされており、人とは違ったカスタムが楽しめるだろう。ニッチな製品ニーズを満たすトライスポーツの製品展開は今後も要チェックだ。
text&photo:Yuto.Murata
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