2018/09/28(金) - 09:36
BMCを筆頭とする各種ブランドの販売代理店を務めるフタバ商店の展示会をレポート。新型エアロロードのTimemachine Roadを始め、アブソリュートブラックのチェーンリングや、アージェードゥーゼルも使用するボレーのフルリムアイウェアなどの新製品を中心にお届けしよう。
スイスに拠点を置くバイクブランド、BMCの2019年モデルで最も注目なのはフルモデルチェンジを果たしたエアロロード「Timemachine Road」だ。国内展開されるスラムRED eTap完成車の「Timemachine Road 01 TWO」と、シマノULTEGRA Di2完成車の「Timemachine Road 01 THREE」という2モデルが今回の展示会で国内初お披露目を果たした。
ホリゾンタル基調のトップチューブやコンパクトなリア三角などは先代のイメージを残しつつも、ディスクブレーキ専用で開発されたスタイリッシュな造形はいかにも最先端のスーパーマシンという印象を抱かせてくれる。速さを追求したエアロのチュービングや専用設計のハンドル・ステム、フレームと一体化したストレージパーツなどバイク全体で統合されたルックスに見惚れること間違いなしだ。
もちろん究極のインテグレーションを果たした今作は、BMCのフラッグシップであるTeammachine SLR01 DISCと比較して40km/h巡航時において6〜12wのパワー低減も実証されており、”BMC史上最速”という優れた走行性能は言わずもがな。今年のツール・ド・フランスよりBMCレーシングの一部選手によってプロレースに投入され、既に実戦でもその高いエアロ性能を遺憾なく発揮してみせた。
オールラウンドモデルのTeammachineは、ハイエンドのSLR01とセカンドグレードのSLR02というラインアップに変更なし。SLR01は機械式、電動式のULTEGRA完成車2モデルと、フレームセットで販売される。今年はオレンジの差し色を入れたアクアグリーンという珍しいカラーも追加されている。SLR02はシマノ105完成車が29万円からの販売と、昨年よりもプライスダウンした点がポイントだ。
またアルミフレームの「Teammachine ALR」もモデルチェンジを果たし、上位モデルを踏襲したスペックへとアップデートが施されている。ACEテクノロジーを用い優れたステアリング性能を生み出すフルカーボンフォークと、高い軽量性と振動吸収性を生み出すD型カーボンシートポストは、上位カーボンモデルと同一のものを採用し走行性能を高める。加えてインターナルケーブル仕様となり、スッキリとした見た目も実現。新たにディスクブレーキモデルが追加された点もトピックである。
楕円チェーンリングをメインプロダクトとするアブソリュートブラックも各種新製品が先行展示された。従来シマノクランク対応品のみの展開だったが、今回FSAの4&5アームクランク用のロード楕円チェーンリングが登場。インナー、アウターともに各種歯数が揃い、さらに多くのライダーが使用できるラインアップへ更新されている。
またシマノクランク向けにはロード用真円チェーンリングが新たにラインアップに加わる。7075番アルミ合金を使用した高い剛性を持ちながら、アブソリュートブラック独自のデザインカスタマイズを楽しめる一品だ。さらにグラベルロード向けの歯数を揃えたフロントシングル用チェーンリングも追加。大きく肉抜きを施した奇抜なデザインによって泥や草の付着を防ぐよう設計されている。
フランスのアイウェアブランド、ボレーからは今季ワールドチームのアージェードゥーゼルも使用しているフルリムタイプの新作「Shifter」が登場。単色のシンプルなフレームながら、昨今トレンドのワイドレンズを採用したモデルで、上下に広い視野をライダーに提供してくれる。レンズの上下には通気用のベンチレーションホールを備えるとともに、独自のS字シェイプを描くテンプルが高い保持力を発揮する。
このShifterには新型の調光レンズ「PHANTOM」も投入される。一般的な調光レンズというとクリアレンズがほとんどだが、このPHANTOMレンズはミラー加工を施した製品となる。全天候で使いやすい見え方はそのままに、スポーティなルックスを実現してくれる。
またブランド初のエアロヘルメット「FURO MIPS」も登場。カムテール形状を意識したショートテールデザインで空力性能を追求している他、フィッティング機構と統合した専用のインテグレーテッドMIPSを採用することで安全性も高めている。従来ヨーロピアンフィットだったボレーのヘルメットだが、今作はサイドを広くしたグローバルフィットとすることで日本人にも合いやすい形状へとアップデートされている。これらボレーの新製品は来春発売予定だ。
ハンドル、ステム、シートポストを筆頭に各種パーツを手がけるFSAからは、ブランド初のセミワイヤレス電動コンポーネント「K-Force WE」がついに今秋より出荷を開始するという。スラムに続き無線変速を実現した世界で2番目のコンポーネントとして、その使い勝手や整備性には注目が集まるところ。独自のエルゴノミック形状やパーツデザインからは完成度の高さが窺えるだけに、大手ブランドに割って入る第4のコンポーネントブランドとなるか期待が高まる。
またFSA傘下のエアロパーツブランド、ヴィジョンはEFエデュケーションファースト・ドラパックも使用するカーボンホイール「METRON SL」シリーズとともに、アルミホイールの最新モデルである「TRIMAX KB」シリーズを展示。アルミホイールながら特殊コーティングを施したオールブラックの見た目はどんなバイクとも相性が良く、かつ10万円を切るコストパフォーマンスの高さも見逃せない製品だ。
シーラント剤のカフェラテックスを始めとするケミカル/小物パーツをラインアップするエッフェットマリポサは、長寿命タイプの「カフェラテックスE+」を発売予定。シーラントの効果を高めるパウダー剤「Vitamina CL」は小分けタイプも新たに追加された。1~8Nmという細かいトルク調整が可能な小型のラチェットレンチも登場している。
マグネットバックルに定評のあるフィドロックの国内展開も開始。今年のユーロバイクでも展示され話題を呼んだ、ひねるだけで簡単に着脱可能なボトルシステムやBOAワイヤーによるストレージシステムなどが発売される。またサドルバッグの着脱にもマグネットが使われ、ボタンを押すだけですぐに取り外しができるため、工具などの出し入れがしやすくなるのも大きなメリットだろう。
text&photo:Yuto.Murata
スイスに拠点を置くバイクブランド、BMCの2019年モデルで最も注目なのはフルモデルチェンジを果たしたエアロロード「Timemachine Road」だ。国内展開されるスラムRED eTap完成車の「Timemachine Road 01 TWO」と、シマノULTEGRA Di2完成車の「Timemachine Road 01 THREE」という2モデルが今回の展示会で国内初お披露目を果たした。
ホリゾンタル基調のトップチューブやコンパクトなリア三角などは先代のイメージを残しつつも、ディスクブレーキ専用で開発されたスタイリッシュな造形はいかにも最先端のスーパーマシンという印象を抱かせてくれる。速さを追求したエアロのチュービングや専用設計のハンドル・ステム、フレームと一体化したストレージパーツなどバイク全体で統合されたルックスに見惚れること間違いなしだ。
もちろん究極のインテグレーションを果たした今作は、BMCのフラッグシップであるTeammachine SLR01 DISCと比較して40km/h巡航時において6〜12wのパワー低減も実証されており、”BMC史上最速”という優れた走行性能は言わずもがな。今年のツール・ド・フランスよりBMCレーシングの一部選手によってプロレースに投入され、既に実戦でもその高いエアロ性能を遺憾なく発揮してみせた。
オールラウンドモデルのTeammachineは、ハイエンドのSLR01とセカンドグレードのSLR02というラインアップに変更なし。SLR01は機械式、電動式のULTEGRA完成車2モデルと、フレームセットで販売される。今年はオレンジの差し色を入れたアクアグリーンという珍しいカラーも追加されている。SLR02はシマノ105完成車が29万円からの販売と、昨年よりもプライスダウンした点がポイントだ。
またアルミフレームの「Teammachine ALR」もモデルチェンジを果たし、上位モデルを踏襲したスペックへとアップデートが施されている。ACEテクノロジーを用い優れたステアリング性能を生み出すフルカーボンフォークと、高い軽量性と振動吸収性を生み出すD型カーボンシートポストは、上位カーボンモデルと同一のものを採用し走行性能を高める。加えてインターナルケーブル仕様となり、スッキリとした見た目も実現。新たにディスクブレーキモデルが追加された点もトピックである。
楕円チェーンリングをメインプロダクトとするアブソリュートブラックも各種新製品が先行展示された。従来シマノクランク対応品のみの展開だったが、今回FSAの4&5アームクランク用のロード楕円チェーンリングが登場。インナー、アウターともに各種歯数が揃い、さらに多くのライダーが使用できるラインアップへ更新されている。
またシマノクランク向けにはロード用真円チェーンリングが新たにラインアップに加わる。7075番アルミ合金を使用した高い剛性を持ちながら、アブソリュートブラック独自のデザインカスタマイズを楽しめる一品だ。さらにグラベルロード向けの歯数を揃えたフロントシングル用チェーンリングも追加。大きく肉抜きを施した奇抜なデザインによって泥や草の付着を防ぐよう設計されている。
フランスのアイウェアブランド、ボレーからは今季ワールドチームのアージェードゥーゼルも使用しているフルリムタイプの新作「Shifter」が登場。単色のシンプルなフレームながら、昨今トレンドのワイドレンズを採用したモデルで、上下に広い視野をライダーに提供してくれる。レンズの上下には通気用のベンチレーションホールを備えるとともに、独自のS字シェイプを描くテンプルが高い保持力を発揮する。
このShifterには新型の調光レンズ「PHANTOM」も投入される。一般的な調光レンズというとクリアレンズがほとんどだが、このPHANTOMレンズはミラー加工を施した製品となる。全天候で使いやすい見え方はそのままに、スポーティなルックスを実現してくれる。
またブランド初のエアロヘルメット「FURO MIPS」も登場。カムテール形状を意識したショートテールデザインで空力性能を追求している他、フィッティング機構と統合した専用のインテグレーテッドMIPSを採用することで安全性も高めている。従来ヨーロピアンフィットだったボレーのヘルメットだが、今作はサイドを広くしたグローバルフィットとすることで日本人にも合いやすい形状へとアップデートされている。これらボレーの新製品は来春発売予定だ。
ハンドル、ステム、シートポストを筆頭に各種パーツを手がけるFSAからは、ブランド初のセミワイヤレス電動コンポーネント「K-Force WE」がついに今秋より出荷を開始するという。スラムに続き無線変速を実現した世界で2番目のコンポーネントとして、その使い勝手や整備性には注目が集まるところ。独自のエルゴノミック形状やパーツデザインからは完成度の高さが窺えるだけに、大手ブランドに割って入る第4のコンポーネントブランドとなるか期待が高まる。
またFSA傘下のエアロパーツブランド、ヴィジョンはEFエデュケーションファースト・ドラパックも使用するカーボンホイール「METRON SL」シリーズとともに、アルミホイールの最新モデルである「TRIMAX KB」シリーズを展示。アルミホイールながら特殊コーティングを施したオールブラックの見た目はどんなバイクとも相性が良く、かつ10万円を切るコストパフォーマンスの高さも見逃せない製品だ。
シーラント剤のカフェラテックスを始めとするケミカル/小物パーツをラインアップするエッフェットマリポサは、長寿命タイプの「カフェラテックスE+」を発売予定。シーラントの効果を高めるパウダー剤「Vitamina CL」は小分けタイプも新たに追加された。1~8Nmという細かいトルク調整が可能な小型のラチェットレンチも登場している。
マグネットバックルに定評のあるフィドロックの国内展開も開始。今年のユーロバイクでも展示され話題を呼んだ、ひねるだけで簡単に着脱可能なボトルシステムやBOAワイヤーによるストレージシステムなどが発売される。またサドルバッグの着脱にもマグネットが使われ、ボタンを押すだけですぐに取り外しができるため、工具などの出し入れがしやすくなるのも大きなメリットだろう。
text&photo:Yuto.Murata