岐阜県車連が年間10戦行っている平田リバーサイドプラザ・クリテリウムをレポートしよう。1000円の参加費で気軽に参加でき、いっぽうでカテゴリー制によりハイレベルな戦いもできる人気の大会だ。第2戦が2月21日に行われ、C1では筧五郎(イナーメ・アイランド信濃山形)がスプリント勝負を制した。

川沿いの会場に参加者が集まる。参加料1000円は魅力だ。(雨天の場合は中止)川沿いの会場に参加者が集まる。参加料1000円は魅力だ。(雨天の場合は中止) photo:Hajime.TOSEこの平田クリテ第2戦のレポートがブレッツァレーシングチーム監督の外勢氏から届いたので紹介しよう。

まずその前に、このリバーサイドクリテリウムの主旨から紹介しよう。「大会は自転車競技愛好者の底辺の普及拡大と、より多くの全国レベルの競技者育成を目的に、気軽に参加できる大会をめざし、開催いたします」とある。まさにそのとおり、気軽に参加できる大会で、当日エントリーが可能。そして参加費がなんと1000円!

今年は第1戦から1週間前の午後8時にWeb仮申し込みが始まると同時に申し込みが殺到し、1時間足らずで各カテゴリー定員の30名に達するほど人気が出てきている。
この大会は去年の2月に始まり、その時は15、6名の参加しか無かったのだ。それだけ自転車ブームになったと感じる。

C1リラックスしたスタート前C1リラックスしたスタート前 photo:Hajime.TOSE大会主催者の山田富美雄さんに聞いてみた。
「スタッフは15名、警備員2名の全部で17名で行っています。最初は参加者も少なかったんですが、だんだん口コミで広がって、今ではWeb仮受付で定員に達するほどになりました。まだレース経験が少ない選手に気楽に参加できる大会を目指して始めました。自分の力を試す絶好の機会と思います」とのこと。本当にその通りになってきた。

3周目、榊原、森住(兄)(BREZZA)が先頭を引いて第2コーナーをクリアー。すぐ後ろにクリストバル、佐野3周目、榊原、森住(兄)(BREZZA)が先頭を引いて第2コーナーをクリアー。すぐ後ろにクリストバル、佐野 photo:Hajime.TOSEカテゴリーC1 レースレポート
天候、快晴。気温10度前後。風、微風。選手は30名。その中に今年第1戦優勝の筧五郎(イナーメ・アイランド信濃山形)ほかに榊原健一(BREZZAカミハギRT)、森本誠(イナーメ・アイランド信濃山形)、佐野伸弥(MINOURA大垣レーシング)、クリストバル・リベロス(トラクターRC)など実業団でも上位に入っている選手が多数参戦。レースは1周2.1kmを40分+1周ゴールで争われる

1周目、集団から2人が抜け出し、クリストバル先頭、後ろに村田(BREZZAカミハギRT)がつく。後続の先頭は高木、伊藤秀(共に超カルR)、そして北村選手(masahikomifune.com)、佐野が続く。その差12秒。
2周目、同じく2人が集団を5秒ほど離してくる。後続集団の先頭は榊原が引く。1周約3分で周回する。ラップタイム3分22秒
3周目、榊原、森住(兄)(BREZZA)が先頭を引いて第2コーナーをクリアー。すぐ後ろにクリストバル、佐野。

9周目、再度、榊原アタック!その後ろにピタリとマークする森本9周目、再度、榊原アタック!その後ろにピタリとマークする森本 photo:Hajime.TOSE4周目、筧、森本2人で先頭を引いてきた。ラップタイム3分13秒同じだ。
5周目、榊原を先頭に森本、田嶋、筧、クリストバル、岩月(オーベスト)が集団をコントロール。スピードが上がって一列棒状状態だ。ラップタイム3分6秒

6周目、トップに井上(鷹組)が少し集団から抜け出して第2コーナーをクリアー。その次に筧、クリストバル、森本、村田が集団をコントロールしている。榊原が後ろに下がり展開を眺めている模様。ラップタイム3分4秒
7周目、高木が先頭で通過1周3分20秒と牽制が入ったか。
ラップタイム3分25秒

8周目、またもや榊原、そして安藤彰悟(BREZZA)2人が抜け出してコーナーを通過し、集団から抜け出しを試みたが、ことごとくイナーメに抑えられる。レース後の安藤選手の談ではイナーメの猛追が凄く、すぐ捕まった、とのこと。若手2人の逃げはイナーメのチームプレーでチェックされた模様だ。ラップタイム3分03秒

イナーメ3人がしっかり集団の頭をリードしラスト周回へイナーメ3人がしっかり集団の頭をリードしラスト周回へ photo:Hajime.TOSE9周目、再度、榊原アタック!その後ろにピタリとマークする森本。しっかり筧のアシストをしている。その後ろにクリストバル、そして橋詰が続く。結構スピードが上がってきており、一列棒状の展開になってきて、選手らは離れまいと必死になってペダルを回す。ラップタイム3分01秒

10周目、榊原、森本、クリストバル、安藤、村田、田嶋、岩月らがトップで通過。ラップタイム3分10秒
11周目、安藤彰悟(BREZZA)が先頭で通過。ラップタイム3分08秒!あと残り2周回。ラップタイム3分08秒
12周目、今度は高柳選手(BREZZA)が集団を少し離して先頭で第2コーナーをトップで通過!ラップタイム3分2秒!彼は今シーズンからBREZZAで実業団を走る20歳の大学生だ。2秒後に佐野、森本、筧が続く。6秒後集団最後に榊原。ラップタイム3分11秒

13周目ラスト周回でジャンが鳴る!場所をゴール地点に向かった。今度はイナーメ3人がしっかり集団の頭をリードしラスト周回に入る。すぐ後ろには、スプリント力のある佐野!虎視眈々だ。そしてクリストバル、安藤、高木、榊原ら集団18人が通過。ラップ3分15秒ぐらいか.

ゴール、筧五郎(イナーメ・アイランド信濃山形)が第1戦に続き、優勝ゴール、筧五郎(イナーメ・アイランド信濃山形)が第1戦に続き、優勝 photo:Hajime.TOSEそしてゴールに大集団が飛び込んできた。
筧が第1戦に続き、優勝!そして2着に佐野、後続はクリストバル、安藤、北村、榊原らと続いた。
今回もスプリントでの接戦であった。

優勝した筧は「クライマーの自分にスプリント力が付いてきたみたいなのでもっと頑張ります!」と語った。
第1戦に続いてのスプリント勝負で連勝した筧、今シーズンのイナーメチームはクラブチーム最強と言われるだけある。


この平田クリテ(略称)は中部の強い選手が参戦している。榊原(09全日本加東ロードBR-1優勝、東日本実業団ER優勝、インターハイロード2位など)、佐野(全日本加東ロードBR-1準優勝、08全日本トラック・エリミネーション優勝)そして森本(乗鞍ヒルクライム優勝など)ら強い選手が走ることにより、ほかの選手の競技力向上と、平田クリテに挑戦して少しでもレース感を自分のものにし、どんな大会でも上位に入ることができ、やがてはメジャーな大会で頂点に立つという狙いができると強く感じるものだ。
このような大会が全国でどんどん開催され、ヨーロッパ並に毎週レースが頻繁に行われるように願ってやまない。


平田リバーサイドプラザ・クリテリウム 年間シリーズ戦
主催:岐阜県自転車競技連盟
開催日:1月から10月までの毎月第4日曜日を原則とする(雨天中止)
大会詳細

photo&text:Hajime.TOSE
レポートしていただいた外勢氏は愛知を中心としたBREZZAカミハギRTの監督であり、以前は西日本のシニアレースでは豪快なスプリントで敵なしを誇った選手だ。またご子息の健一朗氏はダイハツ・ボンシャンス飯田から今年、Team Eurasia - Museeuw Bikesへ移籍、早くもベルギーで活動を開始している。

外勢氏から
「このような手作りのレースを企画運営していただいた岐阜県自転車競技連盟及びミノウラ大垣レーシングチームのみなさん、本当に心から感謝したいと思っています。このような気楽なレースがどんどん広がって底辺拡大ができることを願っています。ありがとうございました。」

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