2018/04/04(水) - 12:45
シマノのロード用コンポーネント、シマノ105がフルモデルチェンジ。上位モデルのテクノロジーとデザインを踏襲しR7000系へと型番を更新。新たにシリーズ初となる油圧ディスクブレーキシステムを追加している。またグラベルロード向けコンポーネント「ULTEGRA RX」も新規登場している。
1982年にデビューした初代シマノ105。DURA-ACE、ULTEGRAに続く3番目のグレードとして、上位モデルのテクノロジーやシステムを継承しながらもリーズナブルな価格に抑えることで、多くのサイクリストに愛用されてきたロードコンポーネントの定番モデルである。数多くの完成車パッケージに採用されてきた実績を持ち、ロードバイクの普及にこのシマノ105が大きな役割を果たしていると言っても過言ではないはず。
今回5800系からR7000系へのアップデートに伴い、各パーツは上位モデルを踏襲した機能・デザインを獲得。その上でパーツカラーをブラックとシルバーから選べるラインアップは従来と同じくシマノ105特有のものだ。また今作最大のニュースとして、シリーズ初となる油圧ディスクブレーキシステムがラインアップに追加されたことが挙げられる。ディスクロードの普及がこの新型シマノ105によってますます加速するに違いない。なお、発売開始は6月末の予定だ。それでは、各ラインアップを見ていこう。
FD-R7000、RD-R7000
フロントディレイラーはR8000系ULTEGRAがデビューしたと同時にマイナーチェンジしたFD-5801と基本的に同機構となる。電動コンポーネントの内部構造に着想を得たコンパクト構造を採用しており、ロングアームを採用したFD-5800より軽い動作感を実現している。アジャスターパーツ等専用ツールがなくとも、ディレイラー側でケーブルテンションを調節できる機能も大きな特徴である。
リアディレイラーは構造を刷新し、R9100系デュラエースからロードコンポーネントにも採用されたシャドーデザインを継承。フレームからの張り出しを抑えることで、接触等のトラブルを回避し、空力性能の向上も見込まれる。またダイレクトマウントにも対応することで、フレームとリアディレイラーのクリアランスを広げ、ホイールの着脱を容易にする。R8000系ULTEGRAと同様に、従来よりもギアレンジを広げた11-25Tから11-30Tへと対応するショートケージと、11-30Tから11-34Tまで対応するロングケージの2種類が用意される。
ST-R7000、ST-R7020、ST-R7025
デュアルコントロールレバーは上位モデル譲りのよりエルゴノミックな形状へアップデート。ブラケットフードにもグリップを高めるパターンが新たに刻まれる仕様となった。またブラケット内部の変速ユニットを新しいフロント/リアディレイラーに最適化するよう再設計している。
また今回シマノ105シリーズとして初の油圧ディスクブレーキレバーST-R7020が追加。従来モデルのST-RS505はブラケットヘッドが大きく操作しづらい問題があったが、今回上位モデルに準拠したデザインへアップデートされ、握りやすさやルックスを大きく改善している。
加えてより手の小さな人向けにST-R7025がラインアップされたのは大きなトピック。レバーが手前に4mm近づく構造かつ、レバー自体も外側へオフセットさせることで、より指が届きやすくブレーキをかけやすいものとなっている。
BR-R7000、BR-R7010、BR-R7070、SM-RT70
ブレーキシステムには油圧ディスクブレーキキャリパー、BR-R7070が新登場。標準規格となったフラットマウントに対応し、軽量でミニマムな形状でありながらディスクブレーキ特有の高い制動力を備える。ブレーキローターは140mm径のセンターロックタイプSM-RT70-SSが新たにラインアップされている。
リムブレーキキャリパーはR9100系DURA-ACEから続くスタイリッシュなデザインを踏襲。左右のアーム間の距離を縮めることでよりコンパクト化。空力性能を高めると共に、ブレーキフィーリングも向上している。ダイレクトマウントタイプもラインアップされるのは前作と同様で、28cタイヤまで使用可能なクリアランスを持っている。
FC-R7000、CS-R7000、CS-HG700-11、PD-R7000
クランクセットは前作から継承される4アームデザイン。上位モデルのデザインコンセプトを踏襲したよりレーシーなスタイルとなっている。新たにショートタイプの160mmが追加されたことがトピックで、クランクアームの長さは160mm、165mm、170mm、172.5mm、175mmの5種類が、歯数構成は50-34T、52-36T、53-39Tの3種類がラインアップされる。
カセットスプロケットはワイドレシオ化が進み、12-25T、11-28T、11-30T、11-32T、11-34T(CS-HG700-11)という5種類をラインアップ。
従来どおりカーボンコンポジットボディを使用したSPD-SLペダルもPD-R7000へ更新。細部を見直すことでカタログ値で20gほど軽量化を果たしている。
WH-RS370、WH-RS300、WH-RS100、FH-R7070
スルーアクスル、ディスクブレーキに対応したホイールセットWH-RS370も登場。低価格でありながら、チューブレスタイヤにも対応しているコストパフォーマンスの高さがポイントだ。合わせるタイヤは45mm幅まで対応する。加えてワイドリム設計のエントリーロードホイールWH-RS300、WH-RS100も新規追加。いずれもリム高24mmのローハイトで、タイヤは最大32mm幅まで対応可能だ。
またディスクブレーキホイールを組むためのハブHB-R7070、FH-R7070も用意。12mmスルーアクスル、センターロックのローター固定方式に対応し、スポークホールも32Hまたは36Hとディスクブレーキの制動力を想定したホール数になっているのが特徴だ。
スタビライザー搭載でグラベルロードへ対応したULTEGRA RX
RD-RX800-GS、RD-RX805-GS
シマノ105R7000系と同時に発表されたのが、グラベルやオフロード向けのコンポーネント、ULTEGRA RX。こちらはリアディレイラーのみのラインアップとなっており、R8000系ULTEGRAをベースに荒れた路面でチェーン暴れを防ぐためMTBコンポーネント由来のスタビライザーを搭載している。このスタビライザーをオンにすることで、ケージの動きを抑えチェーン暴れを減少し、ノイズを減らす効果を生み出す。
11-28Tから11-34Tまでのスプロケットに対応しており、機械式はもちろんのこと、Di2タイプもラインアップ。従来のロードコンポーネントと互換性を持つためリアディレイラーのみの交換で運用可能だ。グラベルロードやシクロクロスを楽しむ方は必見であり、すでにロンド・ファン・フラーンデレンではトレック・セガフレードがスペアバイク用として投入済み。より激しい路面を走行するパリ〜ルーベではメインバイクに使用される可能性も高い。他チームへも波及するかに注目だ。
1982年にデビューした初代シマノ105。DURA-ACE、ULTEGRAに続く3番目のグレードとして、上位モデルのテクノロジーやシステムを継承しながらもリーズナブルな価格に抑えることで、多くのサイクリストに愛用されてきたロードコンポーネントの定番モデルである。数多くの完成車パッケージに採用されてきた実績を持ち、ロードバイクの普及にこのシマノ105が大きな役割を果たしていると言っても過言ではないはず。
今回5800系からR7000系へのアップデートに伴い、各パーツは上位モデルを踏襲した機能・デザインを獲得。その上でパーツカラーをブラックとシルバーから選べるラインアップは従来と同じくシマノ105特有のものだ。また今作最大のニュースとして、シリーズ初となる油圧ディスクブレーキシステムがラインアップに追加されたことが挙げられる。ディスクロードの普及がこの新型シマノ105によってますます加速するに違いない。なお、発売開始は6月末の予定だ。それでは、各ラインアップを見ていこう。
FD-R7000、RD-R7000
フロントディレイラーはR8000系ULTEGRAがデビューしたと同時にマイナーチェンジしたFD-5801と基本的に同機構となる。電動コンポーネントの内部構造に着想を得たコンパクト構造を採用しており、ロングアームを採用したFD-5800より軽い動作感を実現している。アジャスターパーツ等専用ツールがなくとも、ディレイラー側でケーブルテンションを調節できる機能も大きな特徴である。
リアディレイラーは構造を刷新し、R9100系デュラエースからロードコンポーネントにも採用されたシャドーデザインを継承。フレームからの張り出しを抑えることで、接触等のトラブルを回避し、空力性能の向上も見込まれる。またダイレクトマウントにも対応することで、フレームとリアディレイラーのクリアランスを広げ、ホイールの着脱を容易にする。R8000系ULTEGRAと同様に、従来よりもギアレンジを広げた11-25Tから11-30Tへと対応するショートケージと、11-30Tから11-34Tまで対応するロングケージの2種類が用意される。
ST-R7000、ST-R7020、ST-R7025
デュアルコントロールレバーは上位モデル譲りのよりエルゴノミックな形状へアップデート。ブラケットフードにもグリップを高めるパターンが新たに刻まれる仕様となった。またブラケット内部の変速ユニットを新しいフロント/リアディレイラーに最適化するよう再設計している。
また今回シマノ105シリーズとして初の油圧ディスクブレーキレバーST-R7020が追加。従来モデルのST-RS505はブラケットヘッドが大きく操作しづらい問題があったが、今回上位モデルに準拠したデザインへアップデートされ、握りやすさやルックスを大きく改善している。
加えてより手の小さな人向けにST-R7025がラインアップされたのは大きなトピック。レバーが手前に4mm近づく構造かつ、レバー自体も外側へオフセットさせることで、より指が届きやすくブレーキをかけやすいものとなっている。
BR-R7000、BR-R7010、BR-R7070、SM-RT70
ブレーキシステムには油圧ディスクブレーキキャリパー、BR-R7070が新登場。標準規格となったフラットマウントに対応し、軽量でミニマムな形状でありながらディスクブレーキ特有の高い制動力を備える。ブレーキローターは140mm径のセンターロックタイプSM-RT70-SSが新たにラインアップされている。
リムブレーキキャリパーはR9100系DURA-ACEから続くスタイリッシュなデザインを踏襲。左右のアーム間の距離を縮めることでよりコンパクト化。空力性能を高めると共に、ブレーキフィーリングも向上している。ダイレクトマウントタイプもラインアップされるのは前作と同様で、28cタイヤまで使用可能なクリアランスを持っている。
FC-R7000、CS-R7000、CS-HG700-11、PD-R7000
クランクセットは前作から継承される4アームデザイン。上位モデルのデザインコンセプトを踏襲したよりレーシーなスタイルとなっている。新たにショートタイプの160mmが追加されたことがトピックで、クランクアームの長さは160mm、165mm、170mm、172.5mm、175mmの5種類が、歯数構成は50-34T、52-36T、53-39Tの3種類がラインアップされる。
カセットスプロケットはワイドレシオ化が進み、12-25T、11-28T、11-30T、11-32T、11-34T(CS-HG700-11)という5種類をラインアップ。
従来どおりカーボンコンポジットボディを使用したSPD-SLペダルもPD-R7000へ更新。細部を見直すことでカタログ値で20gほど軽量化を果たしている。
WH-RS370、WH-RS300、WH-RS100、FH-R7070
スルーアクスル、ディスクブレーキに対応したホイールセットWH-RS370も登場。低価格でありながら、チューブレスタイヤにも対応しているコストパフォーマンスの高さがポイントだ。合わせるタイヤは45mm幅まで対応する。加えてワイドリム設計のエントリーロードホイールWH-RS300、WH-RS100も新規追加。いずれもリム高24mmのローハイトで、タイヤは最大32mm幅まで対応可能だ。
またディスクブレーキホイールを組むためのハブHB-R7070、FH-R7070も用意。12mmスルーアクスル、センターロックのローター固定方式に対応し、スポークホールも32Hまたは36Hとディスクブレーキの制動力を想定したホール数になっているのが特徴だ。
スタビライザー搭載でグラベルロードへ対応したULTEGRA RX
RD-RX800-GS、RD-RX805-GS
シマノ105R7000系と同時に発表されたのが、グラベルやオフロード向けのコンポーネント、ULTEGRA RX。こちらはリアディレイラーのみのラインアップとなっており、R8000系ULTEGRAをベースに荒れた路面でチェーン暴れを防ぐためMTBコンポーネント由来のスタビライザーを搭載している。このスタビライザーをオンにすることで、ケージの動きを抑えチェーン暴れを減少し、ノイズを減らす効果を生み出す。
11-28Tから11-34Tまでのスプロケットに対応しており、機械式はもちろんのこと、Di2タイプもラインアップ。従来のロードコンポーネントと互換性を持つためリアディレイラーのみの交換で運用可能だ。グラベルロードやシクロクロスを楽しむ方は必見であり、すでにロンド・ファン・フラーンデレンではトレック・セガフレードがスペアバイク用として投入済み。より激しい路面を走行するパリ〜ルーベではメインバイクに使用される可能性も高い。他チームへも波及するかに注目だ。
シマノR7000系105スペック(価格表)
品番 | パーツ種類 | 価格(税抜) |
---|---|---|
ST-R7000 | 機械式STIレバー | 22,990円 |
FD-R7000 | 機械式フロントディレイラー(直付け) | 3,865円 |
FD-R7000 | 機械式フロントディレイラー(バンド31.8/28.6mm) | 4,107円 |
FD-R7000 | 機械式フロントディレイラー(バンド34.9mm) | 4,051円 |
RD-R7000-SS | 機械式リアディレイラー(ショートケージ) | 5,120円 |
RD-R7000-GS | 機械式リアディレイラー(ロングケージ) | 5,586円 |
BR-R7000 | キャリパーブレーキ(前) | 4,819円 |
BR-R7000 | キャリパーブレーキ(後) | 4,295円 |
BR-R7010 | ダイレクトマウントブレーキ(前) | 5,554円 |
BR-R7010 | ダイレクトマウントブレーキ(チェーンステー) | 5,065円 |
BR-R7010 | ダイレクトマウントブレーキ(シートステー) | 5,554円 |
FC-R7000 | クランクセット(160-175mm、53-39T/52-36T/50-34T) | 15,258円 |
CS-R7000 | カセットスプロケット(11-28T、12-25T) | 4,750円 |
CS-R7000 | カセットスプロケット(11-30T) | 4,982円 |
CS-R7000 | カセットスプロケット(11-32T) | 5,332円 |
CS-HG700-11 | カセットスプロケット(11-34T) | 5,495円 |
PD-R7000 | SPD-SLペダル | 11,385円 |
R7000系105ディスクブレーキ | ||
---|---|---|
ST-R7020 | 機械式STIレバー(油圧ディスクブレーキ) | 42,645円 |
ST-R7025 | 機械式STIレバーショートリーチタイプ(油圧ディスクブレーキ) | 43,111円 |
BR-R7070 | ディスクブレーキキャリパー(前、レジン・フィン付き) | 5,853円 |
BR-R7070 | ディスクブレーキキャリパー(後、レジン・フィン付き) | 5,621円 |
SM-RT70 | ディスクブレーキローター(160mm) | 2,550円 |
ULTEGRA RX | ||
---|---|---|
RD-RX800-GS | 機械式リアディレイラー | 10,391円 |
RD-RX805-GS | 電動式リアディレイラー | 26,711円 |
新規追加ホイール | ||
---|---|---|
WH-RS370 | ディスクブレーキ用フロントホイール | 11,686円 |
WH-RS370 | ディスクブレーキ用リアホイール | 12,772円 |
WH-RS300 | リムブレーキ用フロントホイール | 10,328円 |
WH-RS300 | リムブレーキ用リアホイール | 11,414円 |
WH-RS100 | リムブレーキ用フロントホイール | 5,978円 |
WH-RS100 | リムブレーキ用リアホイール | 6,794円 |
リンク
Amazon.co.jp