2010/02/02(火) - 19:23
1月30日(土)に、宇都宮ブリッツェンの2010年チームプレゼンテーションが宇都宮市内の結婚式場で行われた。第1部はプレス向けの記者会見、第2部はパーティ形式のプレゼン&交流会。盛況だったイベントの模様をお伝えしよう。
プレス向けチームプレゼンテーション
まず第1部は、2010年のチームメンバーが各メディアの記者たちを前にして、今季の体制および活動目標等を発表するプレス向けプレゼンテーション。
赤いチームカラーはそのままに、新デザインとなったチームジャージをまとった選手と、栗村修新監督がプレスの前に出揃った。
ブリッツェンの新ジャージは赤の面積が増え、左右非対称のデザインが特徴的だ。ますます地元に応援されるチームは、ジャージにコジマ電気や作新学院、宇都宮食販、三成ホームなど、地元企業のスポンサーロゴが並ぶ。
そんな新ジャージに身を包み、並んだ選手たち。まずは軽く選手たちを紹介しよう。
栗村修氏に監督職を託し、待望の現役復帰を果たした柿沼章プレイングコーチはやはり注目の的。アームストロングの復帰など、自転車界は何かとカムバックの話題が尽きないが、運営会社の社員でもあるため、走るだけが仕事じゃない。アシストに徹し、「走りながら若手を育てる」ことが目標。
そして、チームを立ち上げた張本人の廣瀬佳正は、柿沼同様引き続きマネジメント面の仕事をこなす必要はあるものの、昨年よりレースに集中する環境を手に入れているようだ。地域密着型チームをつくるという自らの理想を実現し、充足した顔つきが印象的だ。
ボンシャンス飯田から移籍加入した中村誠は、アップダウンコースが得意でオールラウンドに戦える実力派。その禁欲的な姿勢から、ストイック中村=スト村のアダ名がつけられているという。
マトリックス・パワータグから移籍した辻善光は、、高いスプリント力を武器に新戦力として期待が高まる。栗村監督自ら「ツール・ド・北海道は辻にチャンスが有る」と期待を寄せる。
昨年からチームを牽引してきた長沼隆行は、得意のヒルクライム能力をもって今年も引き続きエース格として戦う。日本の山岳王である狩野智也を打倒することを目標とする。
2年目を迎えた斉藤祥太は、昨年度は調子がつかめずに苦しんだが、その成長にチーム関係者は大きな期待を寄せる。すでにオフにかなり走り込んで、例年より3kgも絞りきった身体で現れた。恵まれた体格と美しいフォームは、今年の飛躍を暗示させてくれる。
BR-1の年間総合優勝者、秘密兵器である若杉厚仁は鈴木真理の愛弟子であり、スプリント力と勝つセンスに長けたルーキー。師匠である鈴木真理を(倒すことを)目標にして走る。
なお小坂光は開催中のシクロクロス世界選手権への遠征のため欠席した。
新監督に就任した栗村修氏が、国内のレースを重点的に戦っていくというチームのコンセプトや方針などを説明した。それらはすでに先日紹介したインタビュー記事に詳しいが、チームの目標は、Jツアー全戦、全日本選手権、ジャパンカップの日本人最高位。そして辻のツール・ド・北海道での総合優勝だ。
■打倒シマノレーシング
チームは目指すライバルとしてシマノレーシングの名を挙げる。言うまでもなく昨シーズンにJツアーで個人総合優勝を勝ち取った鈴木真理と、団体総合も1位になったシマノレーシングが必然的に打倒すべき相手になる。シマノ所属を経験している廣瀬、栗村のふたりだが、「逆恨みじゃないですが(笑)」と栗村は付け加えた。
選手たちのコメントはページ下部の動画コメントにて聴いて欲しい。
■大会場に400人の支援者が大集合!
第2部のパーティーは、同じビルの結婚式会場に場を移し、チームのスポンサー、サプライヤー、支援者、そしてファンら総勢約400名が参加するプレゼンパーティーが開催された。
司会は地元ラジオ番組などで活躍する岡田眞善さんとお馴染み絹代さんが担当。選手たちは最初にスーツ姿で登場し、その後は新デザインのチームジャージに着替えて再登場した。
会場には各スポンサーやサプライヤーのブースで関連商品が展示された。また、地元のイチゴ(とちおとめ)やローズポーク(栃木県産の豚肉)、名物の餃子(みんみん)や、宇都宮名物のカクテルのブースなども設置され、参加者に豪華に振舞われた。
■豪華な顔ぶれからのお祝いが続出
最初のサプライズは自民党・谷垣総裁からの祝電だ。自身が日本サイクリング協会の会長で、熱心なサイクリストでもある谷垣氏からはブリッツェンの今年の活躍にエールが送られた。
そしてエキップアサダの浅田顕氏からも、目指す目標は違うが、力をあわせて自転車界を盛り上げたいというメッセージが届いた。
続いてジャパンカップでもお馴染みの佐藤栄一宇都宮市長が登場。宇都宮を自転車の町にしようという「サイクルシティ宇都宮」計画と、チーム発足の大きな起爆剤となったジャパンカップのさらなる盛り上げの計画が述べられ、会場を大いに沸かせた。大きな変化があるというジャパンカップ2010のことについては、まだ調整中で発表段階に無いとのこと。ちょっと思わせぶりな発言に、参加者もハラハラ。
スーツからチームジャージに着替えて、各選手が再登場!新デザインのジャージは一般へはここで初お目見えだ。選手たちはスポットライトに照らされ、観客とハイタッチしながら入場!。
妖精こと「ブリッツェンフェアリー」は、なんと4名に増員してパワーアップ。会場に華を添えた。そして今年からチームマスコットとしてデビューした「ライト君」も披露。
■栗村・今中・サッシャ・ブラッキーさんトークショーとミニライブ
当初今中大介さん、栗村監督の2人によるトークショーのはずが、実は奥さんの実家が会場から歩いてすぐというSaschaさんが飛び入り参加。そしてウィーラースクールを主催するブラッキー中島さんも飛び入り参加し、大盛り上がりになった。
今中さんはブリッツェンのテクニカルアドバイザーだが、Saschaさんはその場で「トークアドバイザー」に、ブラッキーさんは「お笑いアドバイザー」に就任(笑)していた。
そしてヴォーカル&キーボードからなる宇都宮のユニット、i-nos(アイノス)が登場し、チームの公式応援ソング「world goes round」などを歌ってくれた。参加者皆がノリノリで拍手喝采。
■ 地元からの大きなサポートを受けた門出
パーティ後半には、この日会場で供された栃木の「食」を提供している農協や食品販売会社から、茨城名物ローズポークなど大量のお肉、お米、パン、餃子など、「現物支援」がチームに大量に贈られた。
大抽選会ではこれらの企業に加えてチームスポンサーから提供された賞品の数々が参加者にも抽選で配られた。
3時間と長いパーティーの最後は、栗村新監督が感謝の熱いスピーチでキメめた。「今日はこんなに大勢の支援者に祝福されて本当に楽しい時間を過ごせた。しかしこれから始まるのは闘いの日々。勝つことはとても難しく、厳しい。闘いに臨むときはサムライになって走りたい」と締めくくり、選手たちには会場から応援の大きな拍手が贈られた。
そして、栗村監督が退出の方向を大きく間違え、大爆笑のうちに幕を降ろした。
広い広い宴会場に総勢400人もの支援者が集まるチームは、今までの自転車チームには無かっただろう。新加入の辻善光は「日本のチームじゃないみたいだ」と驚きのコメント。
「地域密着型チーム」というコンセプトは、チーム創設から1年を経て宇都宮の地に着実に受け入れられつつあることを実感したパーティだった。
チームは3月21日に開催されるJツアー第1戦、全日本実業団クリテリウムin熊谷をシーズン最初の目標として2年目のシーズンに突入する。
選手たちが語る抱負
プレス向けチームプレゼンテーション
まず第1部は、2010年のチームメンバーが各メディアの記者たちを前にして、今季の体制および活動目標等を発表するプレス向けプレゼンテーション。
赤いチームカラーはそのままに、新デザインとなったチームジャージをまとった選手と、栗村修新監督がプレスの前に出揃った。
ブリッツェンの新ジャージは赤の面積が増え、左右非対称のデザインが特徴的だ。ますます地元に応援されるチームは、ジャージにコジマ電気や作新学院、宇都宮食販、三成ホームなど、地元企業のスポンサーロゴが並ぶ。
そんな新ジャージに身を包み、並んだ選手たち。まずは軽く選手たちを紹介しよう。
栗村修氏に監督職を託し、待望の現役復帰を果たした柿沼章プレイングコーチはやはり注目の的。アームストロングの復帰など、自転車界は何かとカムバックの話題が尽きないが、運営会社の社員でもあるため、走るだけが仕事じゃない。アシストに徹し、「走りながら若手を育てる」ことが目標。
そして、チームを立ち上げた張本人の廣瀬佳正は、柿沼同様引き続きマネジメント面の仕事をこなす必要はあるものの、昨年よりレースに集中する環境を手に入れているようだ。地域密着型チームをつくるという自らの理想を実現し、充足した顔つきが印象的だ。
ボンシャンス飯田から移籍加入した中村誠は、アップダウンコースが得意でオールラウンドに戦える実力派。その禁欲的な姿勢から、ストイック中村=スト村のアダ名がつけられているという。
マトリックス・パワータグから移籍した辻善光は、、高いスプリント力を武器に新戦力として期待が高まる。栗村監督自ら「ツール・ド・北海道は辻にチャンスが有る」と期待を寄せる。
昨年からチームを牽引してきた長沼隆行は、得意のヒルクライム能力をもって今年も引き続きエース格として戦う。日本の山岳王である狩野智也を打倒することを目標とする。
2年目を迎えた斉藤祥太は、昨年度は調子がつかめずに苦しんだが、その成長にチーム関係者は大きな期待を寄せる。すでにオフにかなり走り込んで、例年より3kgも絞りきった身体で現れた。恵まれた体格と美しいフォームは、今年の飛躍を暗示させてくれる。
BR-1の年間総合優勝者、秘密兵器である若杉厚仁は鈴木真理の愛弟子であり、スプリント力と勝つセンスに長けたルーキー。師匠である鈴木真理を(倒すことを)目標にして走る。
なお小坂光は開催中のシクロクロス世界選手権への遠征のため欠席した。
新監督に就任した栗村修氏が、国内のレースを重点的に戦っていくというチームのコンセプトや方針などを説明した。それらはすでに先日紹介したインタビュー記事に詳しいが、チームの目標は、Jツアー全戦、全日本選手権、ジャパンカップの日本人最高位。そして辻のツール・ド・北海道での総合優勝だ。
■打倒シマノレーシング
チームは目指すライバルとしてシマノレーシングの名を挙げる。言うまでもなく昨シーズンにJツアーで個人総合優勝を勝ち取った鈴木真理と、団体総合も1位になったシマノレーシングが必然的に打倒すべき相手になる。シマノ所属を経験している廣瀬、栗村のふたりだが、「逆恨みじゃないですが(笑)」と栗村は付け加えた。
選手たちのコメントはページ下部の動画コメントにて聴いて欲しい。
■大会場に400人の支援者が大集合!
第2部のパーティーは、同じビルの結婚式会場に場を移し、チームのスポンサー、サプライヤー、支援者、そしてファンら総勢約400名が参加するプレゼンパーティーが開催された。
司会は地元ラジオ番組などで活躍する岡田眞善さんとお馴染み絹代さんが担当。選手たちは最初にスーツ姿で登場し、その後は新デザインのチームジャージに着替えて再登場した。
会場には各スポンサーやサプライヤーのブースで関連商品が展示された。また、地元のイチゴ(とちおとめ)やローズポーク(栃木県産の豚肉)、名物の餃子(みんみん)や、宇都宮名物のカクテルのブースなども設置され、参加者に豪華に振舞われた。
■豪華な顔ぶれからのお祝いが続出
最初のサプライズは自民党・谷垣総裁からの祝電だ。自身が日本サイクリング協会の会長で、熱心なサイクリストでもある谷垣氏からはブリッツェンの今年の活躍にエールが送られた。
そしてエキップアサダの浅田顕氏からも、目指す目標は違うが、力をあわせて自転車界を盛り上げたいというメッセージが届いた。
続いてジャパンカップでもお馴染みの佐藤栄一宇都宮市長が登場。宇都宮を自転車の町にしようという「サイクルシティ宇都宮」計画と、チーム発足の大きな起爆剤となったジャパンカップのさらなる盛り上げの計画が述べられ、会場を大いに沸かせた。大きな変化があるというジャパンカップ2010のことについては、まだ調整中で発表段階に無いとのこと。ちょっと思わせぶりな発言に、参加者もハラハラ。
スーツからチームジャージに着替えて、各選手が再登場!新デザインのジャージは一般へはここで初お目見えだ。選手たちはスポットライトに照らされ、観客とハイタッチしながら入場!。
妖精こと「ブリッツェンフェアリー」は、なんと4名に増員してパワーアップ。会場に華を添えた。そして今年からチームマスコットとしてデビューした「ライト君」も披露。
■栗村・今中・サッシャ・ブラッキーさんトークショーとミニライブ
当初今中大介さん、栗村監督の2人によるトークショーのはずが、実は奥さんの実家が会場から歩いてすぐというSaschaさんが飛び入り参加。そしてウィーラースクールを主催するブラッキー中島さんも飛び入り参加し、大盛り上がりになった。
今中さんはブリッツェンのテクニカルアドバイザーだが、Saschaさんはその場で「トークアドバイザー」に、ブラッキーさんは「お笑いアドバイザー」に就任(笑)していた。
そしてヴォーカル&キーボードからなる宇都宮のユニット、i-nos(アイノス)が登場し、チームの公式応援ソング「world goes round」などを歌ってくれた。参加者皆がノリノリで拍手喝采。
■ 地元からの大きなサポートを受けた門出
パーティ後半には、この日会場で供された栃木の「食」を提供している農協や食品販売会社から、茨城名物ローズポークなど大量のお肉、お米、パン、餃子など、「現物支援」がチームに大量に贈られた。
大抽選会ではこれらの企業に加えてチームスポンサーから提供された賞品の数々が参加者にも抽選で配られた。
3時間と長いパーティーの最後は、栗村新監督が感謝の熱いスピーチでキメめた。「今日はこんなに大勢の支援者に祝福されて本当に楽しい時間を過ごせた。しかしこれから始まるのは闘いの日々。勝つことはとても難しく、厳しい。闘いに臨むときはサムライになって走りたい」と締めくくり、選手たちには会場から応援の大きな拍手が贈られた。
そして、栗村監督が退出の方向を大きく間違え、大爆笑のうちに幕を降ろした。
広い広い宴会場に総勢400人もの支援者が集まるチームは、今までの自転車チームには無かっただろう。新加入の辻善光は「日本のチームじゃないみたいだ」と驚きのコメント。
「地域密着型チーム」というコンセプトは、チーム創設から1年を経て宇都宮の地に着実に受け入れられつつあることを実感したパーティだった。
チームは3月21日に開催されるJツアー第1戦、全日本実業団クリテリウムin熊谷をシーズン最初の目標として2年目のシーズンに突入する。
選手たちが語る抱負
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