2018/02/23(金) - 07:14
横風区間でエシュロンが形成され、分裂した集団はフィニッシュまでに一つに。一度は後方に取り残されながらも抜群のリードアウトで集団スプリントを制したエリア・ヴィヴィアーニがアブダビツアーの総合首位に立った。
アブダビツアー第2ステージはアブダビ北部を走る154km。選手たちが宿泊している5つ星ホテル「ヤス・ヴァイスロイ・アブダビ」に近い巨大ショッピングモール「ヤスモール」をスタートし、直線基調&ど平坦な幹線道路を走ってヤスビーチでフィニッシュを迎える。前日に自動ブレーキの作動によってマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)が落車リタイアした影響で、この日はどの選手もディレクターカーから距離を置いてニュートラル走行した。
いくつかのアタックの末にアレクサンドル・ポルセフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)が抜け出すと、ここにアレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSF)、ジェイコブス・フェンター(南アフリカ、ディメンションデータ)、ジョセフ・ロスコフ(アメリカ、BMCレーシング)、シャルル・プラネ(フランス、ノボノルディスク)が追いついて5名の逃げグループが出来上がる。レース中盤に3分45秒まで広がったタイム差をスプリンターチームが詰めていく典型的な平坦ステージの展開。96km地点の第1スプリントはトネッリが先頭通過した。
そのまま平穏に逃げ吸収に向かうかと思われたが、横風によってペースが上がったメイン集団は逃げグループを残り47km地点で早くも吸収してしまう。カチューシャ・アルペシンやロット・スーダル、モビスターのペースアップによってエシュロン(斜め隊列)が形成された結果、先頭の第1集団は30名ほどに絞り込まれた。
この第1集団に乗り損ねたのは総合リーダーのアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)、トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)といったメインどころの選手たち。彼らは力を合わせて第2集団を牽引したが、先頭を走る第1集団との30秒差がなかなか詰まらない。
残り20km地点の第2スプリントでは、総合狙いのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がマーク・レンショー(オーストラリア、ディメンションデータ)を下して先頭通過。バルベルデは平坦ステージでボーナスタイム3秒獲得に成功している。
結局クリストフやヴィヴィアーニを含む第2集団は残り16km地点で先頭に追いつき、約100名の大きな塊になってフィニッシュへ。この日は総合優勝候補のデュムランやミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)が落車して擦過傷を負ったが、両者ともに大怪我を負うことなく集団内でフィニッシュしている。
カチューシャ・アルペシンやトレック・セガフレード、ボーラ・ハンスグローエ、ロットNLユンボ、ロット・スーダル、バーレーン・メリダ、ミッチェルトン・スコットがそれぞれ3〜4名を揃えて残り3kmに突入する。UAEチームエミレーツは総合争いに主眼を置いているため、リーダージャージを着るクリストフはほぼ自力でポジショニングを強いられる。
4〜5車線あったコースが1車線まで狭まる残り800mコーナーを前に、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)が加速してクイックステップフロアーズのトレインを先頭に引き上げた。あまりにもクイックな加速だったためトレインが二分割されたが、最終ストレートに入るとファビオ・サバティーニ(イタリア)がエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)を連れてポジションを上げる。
クイックステップフロアーズのトレインを利用して好位置からスプリントに持ち込んだのはロットNLユンボ。ロバート・ワグナー(ドイツ)のリードアウトからダニー・ファンポッペル(オランダ)がスプリントを開始し、その後ろからヴィヴィアーニとパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が追い上げる形に。
2017年までともにチームスカイで走り、現在はそれぞれ別チームでエースを張るヴィヴィアーニとファンポッペルの戦いは、ヴィヴィアーニに軍配が上がった。なお、体重67kgのヴィヴィアーニは5秒間1,240Wで11秒間1,059W、体重78kgのファンポッペルは5秒間1,284Wで11秒間1,103Wを出力している。スプリント中のトップスピードは69.9km/h、ステージ全体の平均スピードは45.421km/hだった。
ヴィヴィアーニとファンポッペル、アッカーマンに続いてステージ4位に入ったのは21歳のクリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チームスカイ)。1月14日のサントス・ツアー・ダウンアンダー初日のクリテリウムで落車し、右手を骨折してダウンアンダー本戦を欠場した2016年のU23世界王者が早い回復と好調ぶりを見せている。
「ステージレースの初日で勝つのは稀で、実際のところ昨日も勝てなかった。でもだからと言って自信を失っていたわけではなく、自信を持って今日の勝負に挑む自分がいた」。初日をステージ4位で終えていたヴィヴィアーニはこの日の勝利により総合首位に立っている。
「横風区間でクイックステップフロアーズが先陣を切ってペースアップしたものの不発。その後、リラックスしているとロット・スーダルとモビスターがペースアップして後方に取り残されてしまった。総合エースのアラフィリップとマスも第2集団に入っていたので、総合とステージを同時に狙うために自ら先頭を引いた。残り20km地点で集団が一つに戻ってからは、先頭で最終コーナーに突入する重要性を再確認。アルバロホセ・オデーグが完璧な引きを見せ、ミカエル・モルコフがいつも通り正しいポジションを守り、リードアウト役のファビオ・サバティーニを100%信頼してスプリントした。サバティーニは世界最高のリードアウトマンだ。チームの走りが素晴らしいので、勝利はそれほど難しくはなかった」と、2週間前のドバイツアーで総合優勝(ステージ2勝)を飾ったイタリアンスプリンターは語る。
敗れたファンポッペルは「エリア・ヴィヴィアーニは今大会の最速スプリンターであり、彼に負けることは恥じゃない」と昨年までのチームメイトの走りを讃えた。「でもチームの働きに応えられなかったことは残念。エシュロンが形成された時、ヴィヴィアーニが遅れた一方で自分は総合有力選手と一緒に第1集団に入ったので、ステージ優勝は手堅いと思っていた」。ファンポッペルはユアンからヤングライダー賞ジャージを奪うことに成功している。
アブダビツアー第2ステージはアブダビ北部を走る154km。選手たちが宿泊している5つ星ホテル「ヤス・ヴァイスロイ・アブダビ」に近い巨大ショッピングモール「ヤスモール」をスタートし、直線基調&ど平坦な幹線道路を走ってヤスビーチでフィニッシュを迎える。前日に自動ブレーキの作動によってマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、ディメンションデータ)が落車リタイアした影響で、この日はどの選手もディレクターカーから距離を置いてニュートラル走行した。
いくつかのアタックの末にアレクサンドル・ポルセフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ)が抜け出すと、ここにアレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSF)、ジェイコブス・フェンター(南アフリカ、ディメンションデータ)、ジョセフ・ロスコフ(アメリカ、BMCレーシング)、シャルル・プラネ(フランス、ノボノルディスク)が追いついて5名の逃げグループが出来上がる。レース中盤に3分45秒まで広がったタイム差をスプリンターチームが詰めていく典型的な平坦ステージの展開。96km地点の第1スプリントはトネッリが先頭通過した。
そのまま平穏に逃げ吸収に向かうかと思われたが、横風によってペースが上がったメイン集団は逃げグループを残り47km地点で早くも吸収してしまう。カチューシャ・アルペシンやロット・スーダル、モビスターのペースアップによってエシュロン(斜め隊列)が形成された結果、先頭の第1集団は30名ほどに絞り込まれた。
この第1集団に乗り損ねたのは総合リーダーのアレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ)やエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ)、トム・デュムラン(オランダ、サンウェブ)といったメインどころの選手たち。彼らは力を合わせて第2集団を牽引したが、先頭を走る第1集団との30秒差がなかなか詰まらない。
残り20km地点の第2スプリントでは、総合狙いのアレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター)がマーク・レンショー(オーストラリア、ディメンションデータ)を下して先頭通過。バルベルデは平坦ステージでボーナスタイム3秒獲得に成功している。
結局クリストフやヴィヴィアーニを含む第2集団は残り16km地点で先頭に追いつき、約100名の大きな塊になってフィニッシュへ。この日は総合優勝候補のデュムランやミゲルアンヘル・ロペス(コロンビア、アスタナ)が落車して擦過傷を負ったが、両者ともに大怪我を負うことなく集団内でフィニッシュしている。
カチューシャ・アルペシンやトレック・セガフレード、ボーラ・ハンスグローエ、ロットNLユンボ、ロット・スーダル、バーレーン・メリダ、ミッチェルトン・スコットがそれぞれ3〜4名を揃えて残り3kmに突入する。UAEチームエミレーツは総合争いに主眼を置いているため、リーダージャージを着るクリストフはほぼ自力でポジショニングを強いられる。
4〜5車線あったコースが1車線まで狭まる残り800mコーナーを前に、ジュリアン・アラフィリップ(フランス、クイックステップフロアーズ)が加速してクイックステップフロアーズのトレインを先頭に引き上げた。あまりにもクイックな加速だったためトレインが二分割されたが、最終ストレートに入るとファビオ・サバティーニ(イタリア)がエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア)を連れてポジションを上げる。
クイックステップフロアーズのトレインを利用して好位置からスプリントに持ち込んだのはロットNLユンボ。ロバート・ワグナー(ドイツ)のリードアウトからダニー・ファンポッペル(オランダ)がスプリントを開始し、その後ろからヴィヴィアーニとパスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ)、カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット)が追い上げる形に。
2017年までともにチームスカイで走り、現在はそれぞれ別チームでエースを張るヴィヴィアーニとファンポッペルの戦いは、ヴィヴィアーニに軍配が上がった。なお、体重67kgのヴィヴィアーニは5秒間1,240Wで11秒間1,059W、体重78kgのファンポッペルは5秒間1,284Wで11秒間1,103Wを出力している。スプリント中のトップスピードは69.9km/h、ステージ全体の平均スピードは45.421km/hだった。
ヴィヴィアーニとファンポッペル、アッカーマンに続いてステージ4位に入ったのは21歳のクリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チームスカイ)。1月14日のサントス・ツアー・ダウンアンダー初日のクリテリウムで落車し、右手を骨折してダウンアンダー本戦を欠場した2016年のU23世界王者が早い回復と好調ぶりを見せている。
「ステージレースの初日で勝つのは稀で、実際のところ昨日も勝てなかった。でもだからと言って自信を失っていたわけではなく、自信を持って今日の勝負に挑む自分がいた」。初日をステージ4位で終えていたヴィヴィアーニはこの日の勝利により総合首位に立っている。
「横風区間でクイックステップフロアーズが先陣を切ってペースアップしたものの不発。その後、リラックスしているとロット・スーダルとモビスターがペースアップして後方に取り残されてしまった。総合エースのアラフィリップとマスも第2集団に入っていたので、総合とステージを同時に狙うために自ら先頭を引いた。残り20km地点で集団が一つに戻ってからは、先頭で最終コーナーに突入する重要性を再確認。アルバロホセ・オデーグが完璧な引きを見せ、ミカエル・モルコフがいつも通り正しいポジションを守り、リードアウト役のファビオ・サバティーニを100%信頼してスプリントした。サバティーニは世界最高のリードアウトマンだ。チームの走りが素晴らしいので、勝利はそれほど難しくはなかった」と、2週間前のドバイツアーで総合優勝(ステージ2勝)を飾ったイタリアンスプリンターは語る。
敗れたファンポッペルは「エリア・ヴィヴィアーニは今大会の最速スプリンターであり、彼に負けることは恥じゃない」と昨年までのチームメイトの走りを讃えた。「でもチームの働きに応えられなかったことは残念。エシュロンが形成された時、ヴィヴィアーニが遅れた一方で自分は総合有力選手と一緒に第1集団に入ったので、ステージ優勝は手堅いと思っていた」。ファンポッペルはユアンからヤングライダー賞ジャージを奪うことに成功している。
アブダビツアー2018第2ステージ結果
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 3:15:30 |
2位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | |
3位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
4位 | クリストファー・ハルヴォルセン(ノルウェー、チームスカイ) | |
5位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | |
6位 | フィル・バウハウス(ドイツ、サンウェブ) | |
7位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) | |
8位 | ニッコロ・ボニファツィオ(イタリア、バーレーン・メリダ) | |
9位 | ルディ・バルビエ(フランス、アージェードゥーゼール) | |
10位 | マーク・レンショー(オーストラリア、ディメンションデータ) |
個人総合成績
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 8:03:44 |
2位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) | |
3位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | 0:00:04 |
4位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:06 |
5位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
6位 | アレハンドロ・バルベルデ(スペイン、モビスター) | 0:00:07 |
7位 | トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | |
8位 | アレッサンドロ・トネッリ(イタリア、バルディアーニCSF) | |
9位 | マーク・レンショー(オーストラリア、ディメンションデータ) | 0:00:08 |
10位 | ホセ・ロハス(スペイン、モビスター) | 0:00:09 |
ポイント賞
1位 | エリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、クイックステップフロアーズ) | 29pts |
2位 | アレクサンドル・クリストフ(ノルウェー、UAEチームエミレーツ) | 24pts |
3位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | 19pts |
ヤングライダー賞
1位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ロットNLユンボ) | 8:03:48 |
2位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ミッチェルトン・スコット) | 0:00:02 |
3位 | パスカル・アッカーマン(ドイツ、ボーラ・ハンスグローエ) |
スプリント賞
1位 | ニコライ・トルソーフ(ロシア、ガスプロム・ルスヴェロ) | 11pts |
2位 | ヴィンチェンツォ・アルバネーゼ(イタリア、バルディアーニCSF) | 10pts |
3位 | トムス・スクインシュ(ラトビア、トレック・セガフレード) | 9pts |
チーム総合成績
1位 | クイックステップフロアーズ | 24:11:42 |
2位 | バルディアーニCSF | |
3位 | ボーラ・ハンスグローエ |
text:Kei Tsuji
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