2010/01/26(火) - 15:21
1月18日〜24日までの1週間に渡って、南米アルゼンチンで第4回ツール・ド・サンルイス(UCI2.1)が開催された。総合優勝に輝いたのは、個人タイムトライアルでリードを広げたヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)だ。
ツール・ド・サンルイスはプロツアー初戦ツアー・ダウンアンダーと同時期にアルゼンチンで開催されるステージレース。同国中心部に位置するサンルイス州が舞台で、山岳と平地を組み合わせた多種多様なコースが用意されている。
2007年に第1回大会が開催された若いレースだが、早い時期に温暖な場所でシーズンをスタートさせたい選手が集まるため、UCI(国際自転車競技連合)のクラス1ながら出場選手は豪華だ。
今年はリクイガス、カチューシャ、フットオン・セルヴェットのプロツアー3チームを始め、アンドローニ・ジョカトーリやシャコベオ・ガリシアなどのプロコンチネンタルチームが出場。かつてのツール・ド・フランス山岳王ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)はイタリアのコンチネンタルチーム・ミケから出場した。
序盤ステージはスプリンターたちの主戦場。やがて第4ステージの19.8km個人タイムトライアルで優勝を飾ったニーバリが総合首位にたった。
その後の山岳ステージでは、南米勢やラスムッセンが積極的に攻撃。しかしニーバリを総合首位の座から引き下ろすことは出来なかった。
総合優勝に輝いたニーバリは「シーズンをこんな形でスタートさせたことは大きな自信に繋がる。攻撃を仕掛けてくるライバルたちが無数にいたから、総合優勝は決して容易いタスクではなかった。1週間に渡ってサポートしてくれたチームメイトにこの勝利を捧げたい」とチーム公式サイトの中でコメントしている。
「正直言うと、こんな早い時期にこれほど調子が上がっているとは想像していなかった。冬のトレーニングの成果だと思う。シーズン前半の目標であるティレーノ〜アドリアティコとアルデンヌ・クラシックに向けて、更にトレーニングを積みたい」。ニーバリはジロに出場せず、自身3度目のツールに照準を合わせている。
イタリアのガゼッタ紙によると。2009年ツール・ド・フランスで総合7位に入ったニーバリは、リクイガスのトリプルエース(バッソ、クロイツィゲル、ニーバリ)の一人として再びツールに出場する。「ニーバリには総合トップ5以内、もしくは総合表彰台に上る能力がある」と、若きエースの才能に太鼓判を押しているのはリクイガスのアマディオ監督。
同監督はガゼッタ紙の中で「チームに絶対的なエースはいない。エヴァンスがツールに出場するのならば、複数のリーダーを揃えた方が有利だ。選手間のトラブルなんて無い」と語っており、状況によっては7歳年上のバッソがニーバリをアシストすることも有り得るだろう。
リクイガスは今シーズン、このサンルイスでステージ優勝を飾ったフランチェスコ・キッキ(イタリア)や、全グランツールでステージ優勝経験のあるダニエーレ・ベンナーティ(イタリア)と言ったスプリンターたちの活躍にも注目だ。
ツール・ド・サンルイス2010結果
第1ステージ結果
1位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス) 4h22'53"
2位 エドガルド・シモン(アルゼンチン、ファンビク・ピンダモニャンガバ)
3位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
第2ステージ結果
1位 ラファエル・バルス(スペイン、フットオン・セルヴェット) 3h56'51"
2位 アルノルス・アルコレア(キューバ、キューバチーム)
3位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) +10"
第3ステージ結果
1位 アルベルト・ロッド(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) 4h34'52"
2位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
3位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)
第4ステージ結果
1位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス) 24'18"
2位 ロバート・ベンクシュ(ドイツ、ドイツチーム) +04"
3位 ペドロ・ニカシオ(ブラジル、ファンビク・ピンダモニャンガバ) +11"
第5ステージ結果
1位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) 4h39'20"
2位 ラファエル・バルス(スペイン、フットオン・セルヴェット)
3位 アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ)
第6ステージ結果
1位 ルイスアンヘル・マテ(スペイン、アンドローニ・ジョカトーリ) 4h01'34"
2位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)
3位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)
第7ステージ結果
1位 アルベルト・ロッド(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) 3h44'46"
2位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
3位 フランシスコホセ・パシェコ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)
個人総合成績
1位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス) 25h44'47"
2位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) +28"
3位 ラファエル・バルス(スペイン、フットオン・セルヴェット) +1'19"
4位 イグナシオ・ペレイラ(アルゼンチン、アルゼンチンチーム) +1'37"
5位 サンティアゴ・ボテーロ(コロンビア、コロンビアチーム) +2'15"
6位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ)
7位 ホルヘ・ジャシンティ(アルゼンチン、スコット・マルコンデス)
8位 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク、ミケ) +2'16"
9位 アルノルス・アルコレア(キューバ、キューバチーム) +2'37"
10位 カルロス・オチョア(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) +3'45"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
ツール・ド・サンルイスはプロツアー初戦ツアー・ダウンアンダーと同時期にアルゼンチンで開催されるステージレース。同国中心部に位置するサンルイス州が舞台で、山岳と平地を組み合わせた多種多様なコースが用意されている。
2007年に第1回大会が開催された若いレースだが、早い時期に温暖な場所でシーズンをスタートさせたい選手が集まるため、UCI(国際自転車競技連合)のクラス1ながら出場選手は豪華だ。
今年はリクイガス、カチューシャ、フットオン・セルヴェットのプロツアー3チームを始め、アンドローニ・ジョカトーリやシャコベオ・ガリシアなどのプロコンチネンタルチームが出場。かつてのツール・ド・フランス山岳王ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)はイタリアのコンチネンタルチーム・ミケから出場した。
序盤ステージはスプリンターたちの主戦場。やがて第4ステージの19.8km個人タイムトライアルで優勝を飾ったニーバリが総合首位にたった。
その後の山岳ステージでは、南米勢やラスムッセンが積極的に攻撃。しかしニーバリを総合首位の座から引き下ろすことは出来なかった。
総合優勝に輝いたニーバリは「シーズンをこんな形でスタートさせたことは大きな自信に繋がる。攻撃を仕掛けてくるライバルたちが無数にいたから、総合優勝は決して容易いタスクではなかった。1週間に渡ってサポートしてくれたチームメイトにこの勝利を捧げたい」とチーム公式サイトの中でコメントしている。
「正直言うと、こんな早い時期にこれほど調子が上がっているとは想像していなかった。冬のトレーニングの成果だと思う。シーズン前半の目標であるティレーノ〜アドリアティコとアルデンヌ・クラシックに向けて、更にトレーニングを積みたい」。ニーバリはジロに出場せず、自身3度目のツールに照準を合わせている。
イタリアのガゼッタ紙によると。2009年ツール・ド・フランスで総合7位に入ったニーバリは、リクイガスのトリプルエース(バッソ、クロイツィゲル、ニーバリ)の一人として再びツールに出場する。「ニーバリには総合トップ5以内、もしくは総合表彰台に上る能力がある」と、若きエースの才能に太鼓判を押しているのはリクイガスのアマディオ監督。
同監督はガゼッタ紙の中で「チームに絶対的なエースはいない。エヴァンスがツールに出場するのならば、複数のリーダーを揃えた方が有利だ。選手間のトラブルなんて無い」と語っており、状況によっては7歳年上のバッソがニーバリをアシストすることも有り得るだろう。
リクイガスは今シーズン、このサンルイスでステージ優勝を飾ったフランチェスコ・キッキ(イタリア)や、全グランツールでステージ優勝経験のあるダニエーレ・ベンナーティ(イタリア)と言ったスプリンターたちの活躍にも注目だ。
ツール・ド・サンルイス2010結果
第1ステージ結果
1位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス) 4h22'53"
2位 エドガルド・シモン(アルゼンチン、ファンビク・ピンダモニャンガバ)
3位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
第2ステージ結果
1位 ラファエル・バルス(スペイン、フットオン・セルヴェット) 3h56'51"
2位 アルノルス・アルコレア(キューバ、キューバチーム)
3位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) +10"
第3ステージ結果
1位 アルベルト・ロッド(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) 4h34'52"
2位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
3位 フランチェスコ・キッキ(イタリア、リクイガス)
第4ステージ結果
1位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス) 24'18"
2位 ロバート・ベンクシュ(ドイツ、ドイツチーム) +04"
3位 ペドロ・ニカシオ(ブラジル、ファンビク・ピンダモニャンガバ) +11"
第5ステージ結果
1位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) 4h39'20"
2位 ラファエル・バルス(スペイン、フットオン・セルヴェット)
3位 アレクサンドル・コロブネフ(ロシア、カチューシャ)
第6ステージ結果
1位 ルイスアンヘル・マテ(スペイン、アンドローニ・ジョカトーリ) 4h01'34"
2位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ)
3位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス)
第7ステージ結果
1位 アルベルト・ロッド(イタリア、アンドローニ・ジョカトーリ) 3h44'46"
2位 ダニーロ・ナポリターノ(イタリア、カチューシャ)
3位 フランシスコホセ・パシェコ(スペイン、シャコベオ・ガリシア)
個人総合成績
1位 ヴィンチェンツォ・ニーバリ(イタリア、リクイガス) 25h44'47"
2位 ホセ・セルパ(コロンビア、アンドローニ・ジョカトーリ) +28"
3位 ラファエル・バルス(スペイン、フットオン・セルヴェット) +1'19"
4位 イグナシオ・ペレイラ(アルゼンチン、アルゼンチンチーム) +1'37"
5位 サンティアゴ・ボテーロ(コロンビア、コロンビアチーム) +2'15"
6位 ジャクソン・ロドリゲス(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ)
7位 ホルヘ・ジャシンティ(アルゼンチン、スコット・マルコンデス)
8位 ミカエル・ラスムッセン(デンマーク、ミケ) +2'16"
9位 アルノルス・アルコレア(キューバ、キューバチーム) +2'37"
10位 カルロス・オチョア(ベネズエラ、アンドローニ・ジョカトーリ) +3'45"
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
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