2009/12/28(月) - 18:27
サイクルモードでブース担当者がイチオシアイテムを紹介する第6回目。ウィリエールからは最先端テクノロジーとイタリアンテイストが融合したニューバイクを紹介。フタバ商店からはLAKE、BMC、レイノルズのアイテムを。深谷産業からはクイックステップへの供給が決まったエディ・メルクスを紹介する。
ウィリエールジャパン(ウィリエール日本総代理店)
150gの軽量化を実現した旗艦モデル ”チェント1スーパーレジェラ”
チェント1(ウノ)を軽量化したニューモデル”チェント1スーパーレジェラ”は、60トンカーボンを使用したウィリエールの新ハイエンドモデルだ。
「チェント1の乗り心地をそのままに、150gの軽量化を果たしました。チェント1とこのバイクを同じコースで乗り比べてみましたが、チェント1の超高性能はそのままに、さらに持っても乗っても軽いフレームになっています。構造上の違いはヘッドのベアリング受け面まですべてカーボンで成形されていること。また、従来難しいとされてきたBBシェルの肉抜き加工がより多いのです」。(ウィリエールジャパン、竹ノ内さん)
ニューモデル”インペリアーレ”
ルロワは09年をもって生産終了となり、後継モデルとして登場したのがインペリアーレだ。
「独特の形状で空力抵抗値が向上しています。ロードレースとトライアスロンを両立した使い方ができるバイクです。乗り心地はルロワを継承しています。テストライドを行いましたが、これは評価が高かったですよ。ロードレーサーとしての高い乗り心地がある。ラグ&チューブ構造ではなく、モノコック構造です。アメリカの空気力学の専門家、John Cobb(ランス・アームストロングのTTバイクをデザインした)がデザインを担当しています」。(ウィリエールジャパン、竹ノ内さん)
ウィリエールの主力モデル”イゾアール”
「IZOAR(イゾアール)は、あらゆるレベルのサイクリストに良いと思っていただける自転車です! 注目はなんといってもマヴィックの高級ホイール、R-sys(アールシス)をアッセンブルした限定車でしょう。オールラウンドな性能で、万人に受け入れられると思いますが、特にヒルクライム性能が優れていますね 」。(ウィリエールジャパン、竹ノ内さん)
アメリカの専門誌で大賞を受賞しているのもうなずける完成度。またカラーリングは最新モードを反映したコスメティックに変更されている。フレームセットで325,000円。マヴィック・アールシスを装備した数量限定完成車は超お得なバリュー・フォー・プライスを実現しているという。
フタバ商店(レイノルズ、レイク、ムセーウバイク日本総代理店)
カスタムメイドに近いレーシングシューズ"LAKE"
LAKE(レイク)の名はシューズにこだわる人なら一度はその名を聞いたことがあるだろう。フラッグシップモデルはカンガルーレザーを採用したCX401。08年ツール勝者、カルロス・サストレが愛用するシューズだ。
「トップモデルのCX401を使ってみたサポート選手からは、他社のシューズに比較にしても格別にフィット感が良いという報告を受けています。長いロードシーズンを快適に過ごすために選ばれるシューズですね。
入門者にオススメしたいのはCX170というモデルです。トップから3番目のミドルグレードですが、アッパーにはアクションレザーという天然の革を使い、ホールド機構にはBOA(ボア)システムが採用されています。アッパーのダイヤルを回し、特殊なケブラーワイヤーを巻き取ることでホールド感を細かく調整することができ、理想に近いフィット感を実現します」。(フタバ商店、服部晋一さん)
「カーボンソールではなく、グラスファイバー強化ナイロン素材を使ったソールなのでそれほど軽量というわけではありませんが、硬すぎず、ほどほどの柔軟性があり、足に優しいですね。日本人に適合する幅広な設計ですので、シマノ製のシューズでフィットに支障がない方でしたらオススメできると思います」。(フタバ商店、服部さん)
幻のサブ900gホイールがレイノルズから復活
ブランドの倒産によって幻のホイールとなったリューVT-1が、レイノルズよりRZRと名前を変えてリリースされました。リューの開発責任者ポール・リュー氏をレイノルズのプロダクトマネージャーに招いたことで実現した、超高性能・超軽量ホイールです。
「リューVT-1に比べても各所に改善が見られ、リムにはスワイルリップジェネレーターという新テクノロジーを使っています。リムの端の部分が水差しの先のように膨らんでおり、整流効果を高めます。ウルトラハイモジュラスカーボンにボロンを配合したリムは、軽量ながら素晴らしい強度を発揮しています。
フランジが3つあるリアハブの特殊な形状は”トルクフランジ”といいます。このホイールのスポークにはまったくテンション(張力)はかかっていません。カーボンは引っ張った状態で衝撃を受けると弾けるように破損してしまうので、このような構造になっているのです。そしてもし万が一スポークが折れてしまった場合は交換もできます。リューの製品だったころはハブ部分のトラブルが起こっていたようですが、レイノルズの技術によって改善されています。価格は693,000円と高価ですが、その価値が十分ある最高のホイールです」。(フタバ商店、服部さん)
ムセーウ 高振動吸収性がコンセプト
昨年日本に初上陸したムセーウバイク。フラックスファイバーとカーボンファイバーを混合したユニークなコンセプトのモデルをラインナップしている。
「フレームに亜麻(あま=フラックス)の繊維を使って振動吸収性を高めたフレームです。ムセーウはパリ~ルーベやロンド・ファン・フラーンデレンといった道が悪いクラシックレースレースで活躍した選手です。悪路でも安定した走りと、ストレス無い走りを提案しています」。(フタバ商店、服部さん)
ブースには既存のカーボンフレームとフラックスファイバーを使用したフレームの振動減衰特性を比較するデモが用意されていた。既存のカーボンフレームは激しい振幅が伺えたが、ムセーウのフラックス・カーボンファイバーフレームの素晴らしい減衰特性は実際に見てわかるほどだ。
フラックスの配合が異なるMF1とMF5
「ムセーウのラインナップの中でお薦めのモデルはトップモデルのMF1とMF5ですね。 MF1は軽さを重視し、フラックスの配合はそれほど高くなく50%に抑えた(カーボン50%)コンペティション向けモデルです。そしてMF5はトップチューブはフラックスファイバーを80%も使い、高い振動吸収性を実現しています。ムセーウのロジックをより味わいたいのでしたら、もっとも特徴的なMF5を選択することをオススメします」。(フタバ商店、服部さん)
深谷産業(エディ・メルクス日本総代理店)
クイックステップが選んだエディメルクス
2010年はクイックステップへの供給が決まっているエディメルクス。それだけに注目度はおのずと高い。
待望のエントリーモデルが登場
昨年、上位モデルが大幅リニューアルしたエディメルクスに、待望のエントリーモデルが登場する。2010年はクイックステップへの供給が決まっているだけに注目度はおのずと高い。
「エントリーモデルとして登場したEMX-1と、レディースモデルのEMXF-1が注目ですね。コンプリートモデルには5パターンのカラーバリエーションがあるので、好みのカラーリングが見つけやすいです。完成車で約32万円です」。(深谷産業、林さん)
軽量アルミハイブリッドフレーム、AMX-5
「スカンジウムアルミ合金にバックカーボンを組み合わせたハイブリッドフレームです。チューブはハイドロフォーミング成形を施しています。人気があったプレミアムの後継モデルですね。フレーム形状はほぼ同じですが、グラフィックの変更とカーボンフォークのデザイン変更が主な相違点です」。(深谷産業、林さん)
スカンジウムを配合した7000番系ダブルバテッドアルミを採用している。ヘッドは上下異径のテーパードヘッドを採用している。スカンジウム・アルミフレームらしい堅実な走りが楽しめるだろう。
信頼性抜群のフルスカンジウム、AMX-4
数年前ならプロスペックだったスカンジウムアルミ合金を贅沢に使用したエントリーモデルだ。高級感あふれるビジュアルと信頼の性能はエディメルクスならでは、といえる。シマノ・ティアグラ仕様で177,450円(完成車)という驚きのプライスを実現した。
「フルスカンジウムアルミ合金のフレームですね。ホワイト基調のさわやかなカラーリングをはじめとしたさわやかなカラーリングが特徴です」。(深谷産業、林さん)
取材・文:山本健一
ウィリエールジャパン(ウィリエール日本総代理店)
150gの軽量化を実現した旗艦モデル ”チェント1スーパーレジェラ”
チェント1(ウノ)を軽量化したニューモデル”チェント1スーパーレジェラ”は、60トンカーボンを使用したウィリエールの新ハイエンドモデルだ。
「チェント1の乗り心地をそのままに、150gの軽量化を果たしました。チェント1とこのバイクを同じコースで乗り比べてみましたが、チェント1の超高性能はそのままに、さらに持っても乗っても軽いフレームになっています。構造上の違いはヘッドのベアリング受け面まですべてカーボンで成形されていること。また、従来難しいとされてきたBBシェルの肉抜き加工がより多いのです」。(ウィリエールジャパン、竹ノ内さん)
ニューモデル”インペリアーレ”
ルロワは09年をもって生産終了となり、後継モデルとして登場したのがインペリアーレだ。
「独特の形状で空力抵抗値が向上しています。ロードレースとトライアスロンを両立した使い方ができるバイクです。乗り心地はルロワを継承しています。テストライドを行いましたが、これは評価が高かったですよ。ロードレーサーとしての高い乗り心地がある。ラグ&チューブ構造ではなく、モノコック構造です。アメリカの空気力学の専門家、John Cobb(ランス・アームストロングのTTバイクをデザインした)がデザインを担当しています」。(ウィリエールジャパン、竹ノ内さん)
ウィリエールの主力モデル”イゾアール”
「IZOAR(イゾアール)は、あらゆるレベルのサイクリストに良いと思っていただける自転車です! 注目はなんといってもマヴィックの高級ホイール、R-sys(アールシス)をアッセンブルした限定車でしょう。オールラウンドな性能で、万人に受け入れられると思いますが、特にヒルクライム性能が優れていますね 」。(ウィリエールジャパン、竹ノ内さん)
アメリカの専門誌で大賞を受賞しているのもうなずける完成度。またカラーリングは最新モードを反映したコスメティックに変更されている。フレームセットで325,000円。マヴィック・アールシスを装備した数量限定完成車は超お得なバリュー・フォー・プライスを実現しているという。
フタバ商店(レイノルズ、レイク、ムセーウバイク日本総代理店)
カスタムメイドに近いレーシングシューズ"LAKE"
LAKE(レイク)の名はシューズにこだわる人なら一度はその名を聞いたことがあるだろう。フラッグシップモデルはカンガルーレザーを採用したCX401。08年ツール勝者、カルロス・サストレが愛用するシューズだ。
「トップモデルのCX401を使ってみたサポート選手からは、他社のシューズに比較にしても格別にフィット感が良いという報告を受けています。長いロードシーズンを快適に過ごすために選ばれるシューズですね。
入門者にオススメしたいのはCX170というモデルです。トップから3番目のミドルグレードですが、アッパーにはアクションレザーという天然の革を使い、ホールド機構にはBOA(ボア)システムが採用されています。アッパーのダイヤルを回し、特殊なケブラーワイヤーを巻き取ることでホールド感を細かく調整することができ、理想に近いフィット感を実現します」。(フタバ商店、服部晋一さん)
「カーボンソールではなく、グラスファイバー強化ナイロン素材を使ったソールなのでそれほど軽量というわけではありませんが、硬すぎず、ほどほどの柔軟性があり、足に優しいですね。日本人に適合する幅広な設計ですので、シマノ製のシューズでフィットに支障がない方でしたらオススメできると思います」。(フタバ商店、服部さん)
幻のサブ900gホイールがレイノルズから復活
ブランドの倒産によって幻のホイールとなったリューVT-1が、レイノルズよりRZRと名前を変えてリリースされました。リューの開発責任者ポール・リュー氏をレイノルズのプロダクトマネージャーに招いたことで実現した、超高性能・超軽量ホイールです。
「リューVT-1に比べても各所に改善が見られ、リムにはスワイルリップジェネレーターという新テクノロジーを使っています。リムの端の部分が水差しの先のように膨らんでおり、整流効果を高めます。ウルトラハイモジュラスカーボンにボロンを配合したリムは、軽量ながら素晴らしい強度を発揮しています。
フランジが3つあるリアハブの特殊な形状は”トルクフランジ”といいます。このホイールのスポークにはまったくテンション(張力)はかかっていません。カーボンは引っ張った状態で衝撃を受けると弾けるように破損してしまうので、このような構造になっているのです。そしてもし万が一スポークが折れてしまった場合は交換もできます。リューの製品だったころはハブ部分のトラブルが起こっていたようですが、レイノルズの技術によって改善されています。価格は693,000円と高価ですが、その価値が十分ある最高のホイールです」。(フタバ商店、服部さん)
ムセーウ 高振動吸収性がコンセプト
昨年日本に初上陸したムセーウバイク。フラックスファイバーとカーボンファイバーを混合したユニークなコンセプトのモデルをラインナップしている。
「フレームに亜麻(あま=フラックス)の繊維を使って振動吸収性を高めたフレームです。ムセーウはパリ~ルーベやロンド・ファン・フラーンデレンといった道が悪いクラシックレースレースで活躍した選手です。悪路でも安定した走りと、ストレス無い走りを提案しています」。(フタバ商店、服部さん)
ブースには既存のカーボンフレームとフラックスファイバーを使用したフレームの振動減衰特性を比較するデモが用意されていた。既存のカーボンフレームは激しい振幅が伺えたが、ムセーウのフラックス・カーボンファイバーフレームの素晴らしい減衰特性は実際に見てわかるほどだ。
フラックスの配合が異なるMF1とMF5
「ムセーウのラインナップの中でお薦めのモデルはトップモデルのMF1とMF5ですね。 MF1は軽さを重視し、フラックスの配合はそれほど高くなく50%に抑えた(カーボン50%)コンペティション向けモデルです。そしてMF5はトップチューブはフラックスファイバーを80%も使い、高い振動吸収性を実現しています。ムセーウのロジックをより味わいたいのでしたら、もっとも特徴的なMF5を選択することをオススメします」。(フタバ商店、服部さん)
深谷産業(エディ・メルクス日本総代理店)
クイックステップが選んだエディメルクス
2010年はクイックステップへの供給が決まっているエディメルクス。それだけに注目度はおのずと高い。
待望のエントリーモデルが登場
昨年、上位モデルが大幅リニューアルしたエディメルクスに、待望のエントリーモデルが登場する。2010年はクイックステップへの供給が決まっているだけに注目度はおのずと高い。
「エントリーモデルとして登場したEMX-1と、レディースモデルのEMXF-1が注目ですね。コンプリートモデルには5パターンのカラーバリエーションがあるので、好みのカラーリングが見つけやすいです。完成車で約32万円です」。(深谷産業、林さん)
軽量アルミハイブリッドフレーム、AMX-5
「スカンジウムアルミ合金にバックカーボンを組み合わせたハイブリッドフレームです。チューブはハイドロフォーミング成形を施しています。人気があったプレミアムの後継モデルですね。フレーム形状はほぼ同じですが、グラフィックの変更とカーボンフォークのデザイン変更が主な相違点です」。(深谷産業、林さん)
スカンジウムを配合した7000番系ダブルバテッドアルミを採用している。ヘッドは上下異径のテーパードヘッドを採用している。スカンジウム・アルミフレームらしい堅実な走りが楽しめるだろう。
信頼性抜群のフルスカンジウム、AMX-4
数年前ならプロスペックだったスカンジウムアルミ合金を贅沢に使用したエントリーモデルだ。高級感あふれるビジュアルと信頼の性能はエディメルクスならでは、といえる。シマノ・ティアグラ仕様で177,450円(完成車)という驚きのプライスを実現した。
「フルスカンジウムアルミ合金のフレームですね。ホワイト基調のさわやかなカラーリングをはじめとしたさわやかなカラーリングが特徴です」。(深谷産業、林さん)
取材・文:山本健一