2009/12/20(日) - 01:40
前後セットでサブ900g(900g以下)。正確には約875gと超軽量のカーボンホイール レイノルズRZRが登場した。
レイノルズ RZR フロント (c)Makoto.AYANO
リアホイール
実はこのホイール、以前に一度LEW(リュー)社からほぼ同じ製品のVT1というモデル名で発表されたことがあり、そのときに大きな話題となった。しかし実際には市場に流通せず、LEW社は倒産。幻のホイールとなっていた製品だ。
カーボンコンポジット製品開発を得意とするレイノルズ社がLEW社代表のポール・リュー氏を開発陣へと迎え、装いも新たに発表したRZRホイールの細部を紹介しよう。
・ボロン配合ウルトラハイモジュラスカーボン製リム
RZRの46mmハイトのリム素材は、ボロンを配合したユニディレクショナル・ウルトラハイモジュラスカーボン製だ。サイド面にはセラミックコーティングが施され、リムの耐久性と放熱性が高められている。
サイド面にはセラミックコーティングが施され、リムの耐久性と放熱性が高められている
また、リムのブレーキシュー当たり面の上端部分に、ほんの僅かな「つば」を作ることによって、ホイールが回転する際に巻き起こす空気の流れを整える事に成功している。この構造は「Swirl Lip Generator (スワイルリップ ジェネレーター)」と呼ばれ、レイノルズ社は現在この技術について特許出願中だ。
・コンプレッション構造のスポーク
RZRのカーボンスポークは「N.A.C.A0033」の技術によって設計される。N.A.C.A.とは、アメリカの国家航空宇宙諮問委員会(National Advisory Committee for Aeronautics/現在のNASAの前身)に登録されている、航空機のプロペラ部分や風圧板の構造についての特許技術で、翼断面のエアロスポークは対称に成型されている。
「N.A.C.A0033」の技術によって設計されるカーボンスポーク
空気の流れを整えるSwirl Lip Generator (スワイルリップ ジェネレーター)」
このカーボンスポークにはテンション(張力)がかかっていない。これは両端を引っ張られたカーボン繊維は横から力を加えられると非常に壊れやすいという欠点を克服するためで、つまりスポークはコンプレッション構造であり、スポーク自身のしなりを計算した長さになっている。
リムベッド部にはカーボンスポークを通す穴がある。スポークは交換可能だ
フルカーボンハブとスポークの接合部。テンションはかかっていない
そしてリプレーサブルスポークテクノロジーを採用。つまりトラブルの際にはスポークが交換できるのである。この点他のライバル製品に安心感で一歩リードしていると言えそうだ。
・トルクフランジ・ハブ
リアハブに採用されている「トルクフランジ(Torque Flange)」とは、レイノルズ社が特許出願中のカーボンラージフランジの構造のことで、エアロ形状のラージフランジのハブはセンターフランジも備え、負荷が均一にかかるように設計されている。これによりペダリングに対してホイールはより安定した回転をもたらす。
中間にもう一枚フランジがあるトルクフランジ・ハブ
フリー部は7005系アルミ製
The World Lightest Wheel=「世界一軽いホイール」というドメインを取得しているこのホイール。まさに究極のホイールといえそうだ。
REYNOLDS RZRロードホイールセット
REYNOLDS COMPOSITES STUDIO TECHNOLOGY
リム:カーボンリム(46mm高)
Swirl Lip Generator (スワイルリップ ジェネレーター)
チューブラー
スポーク(F16本・R20本)
カーボンスポーク(N.A.C.A.0033 )
リプレーサブルスポークテクノロジー
ハブ
カーボンアクスル&カーボンハブ
Torque Flange(トルクフランジ)システム
Shimano/Sram&Campagnolo Compatible
体重制限82kg
重量:約900g予定(前後セット)
価格(税込み):693,000円
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実はこのホイール、以前に一度LEW(リュー)社からほぼ同じ製品のVT1というモデル名で発表されたことがあり、そのときに大きな話題となった。しかし実際には市場に流通せず、LEW社は倒産。幻のホイールとなっていた製品だ。
カーボンコンポジット製品開発を得意とするレイノルズ社がLEW社代表のポール・リュー氏を開発陣へと迎え、装いも新たに発表したRZRホイールの細部を紹介しよう。
・ボロン配合ウルトラハイモジュラスカーボン製リム
RZRの46mmハイトのリム素材は、ボロンを配合したユニディレクショナル・ウルトラハイモジュラスカーボン製だ。サイド面にはセラミックコーティングが施され、リムの耐久性と放熱性が高められている。
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また、リムのブレーキシュー当たり面の上端部分に、ほんの僅かな「つば」を作ることによって、ホイールが回転する際に巻き起こす空気の流れを整える事に成功している。この構造は「Swirl Lip Generator (スワイルリップ ジェネレーター)」と呼ばれ、レイノルズ社は現在この技術について特許出願中だ。
・コンプレッション構造のスポーク
RZRのカーボンスポークは「N.A.C.A0033」の技術によって設計される。N.A.C.A.とは、アメリカの国家航空宇宙諮問委員会(National Advisory Committee for Aeronautics/現在のNASAの前身)に登録されている、航空機のプロペラ部分や風圧板の構造についての特許技術で、翼断面のエアロスポークは対称に成型されている。
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このカーボンスポークにはテンション(張力)がかかっていない。これは両端を引っ張られたカーボン繊維は横から力を加えられると非常に壊れやすいという欠点を克服するためで、つまりスポークはコンプレッション構造であり、スポーク自身のしなりを計算した長さになっている。
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そしてリプレーサブルスポークテクノロジーを採用。つまりトラブルの際にはスポークが交換できるのである。この点他のライバル製品に安心感で一歩リードしていると言えそうだ。
・トルクフランジ・ハブ
リアハブに採用されている「トルクフランジ(Torque Flange)」とは、レイノルズ社が特許出願中のカーボンラージフランジの構造のことで、エアロ形状のラージフランジのハブはセンターフランジも備え、負荷が均一にかかるように設計されている。これによりペダリングに対してホイールはより安定した回転をもたらす。
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The World Lightest Wheel=「世界一軽いホイール」というドメインを取得しているこのホイール。まさに究極のホイールといえそうだ。
REYNOLDS RZRロードホイールセット
REYNOLDS COMPOSITES STUDIO TECHNOLOGY
リム:カーボンリム(46mm高)
Swirl Lip Generator (スワイルリップ ジェネレーター)
チューブラー
スポーク(F16本・R20本)
カーボンスポーク(N.A.C.A.0033 )
リプレーサブルスポークテクノロジー
ハブ
カーボンアクスル&カーボンハブ
Torque Flange(トルクフランジ)システム
Shimano/Sram&Campagnolo Compatible
体重制限82kg
重量:約900g予定(前後セット)
価格(税込み):693,000円
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