ブルターニュの丘陵コースを駆け抜けたツール・ファム第2ステージ。残り10kmで抜け出したマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)が集団を振り切ってステージ優勝を挙げた。

曇り空のブレストを出発するプロトン photo:A.S.O.
第4回ツール・ド・フランス・ファムの第2ステージは、ブルターニュらしい丘陵地帯をこれでもかと詰め込んだパンチャー向けレイアウト。スタート直後からノコギリのようなアップダウンが絶えず続き、最高標高地点はたった210mにもかかわらず総獲得標高は2,030mにも及ぶ。
曇り空の下、「マイヨジョーヌに袖を通せてハッピーだけど、昨日よりもタフなステージなので気を引き締めていきたい」と言うマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)を含むプロトンがブレストの街を出発した。

フランシスカ・コッホ(ドイツ、ピクニック・ポストNL)とオード・ビアニック(フランス、モビスター)が逃げる photo:A.S.O.

マイヨジョーヌに身を包んだマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O. 
昨日フォスのステージ優勝をお膳立てしたポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) photo:A.S.O.
前日に敢闘賞を獲得したフランシスカ・コッホ(ドイツ、ピクニック・ポストNL)とオード・ビアニック(フランス、モビスター)が逃げ、残り65km地点の中間スプリントポイントでは集団内でロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がフォスを破って2pts獲得。続く山岳ポイントで逃げを吸収すると共にシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)が山岳賞首位のエリーズ・シャベイ(スイス、FDJ・スエズ)を抑えて先着した。
スムルデルスとシャベイはそのまま逃げ、第2山岳ポイントでは激しい勝負の末にシャベイが先着、第3山岳でも先頭通過し、合計10ptsに伸ばしてマイヨアポワを堅守する。ラスト20kmでは集団から昨年覇者カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)がアタックするなど徐々に集団の緊張感が高まっていった。
逃げを捉えたラスト10kmでするすると抜け出したのはマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)だった。15秒程度の差を持ってアップダウンコースを逃げ、ラスト1.5kmでもタイム差は変わらず。最終登坂では世界女王ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)が牽引役を務めたものの、逃げ続けるガルシアは10秒差を維持し続けた。

ラスト10km地点から逃げたマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)がフィニッシュを目指す photo:A.S.O.

集団を振り切ってフィニッシュするマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) photo:A.S.O. 
初のツールステージ優勝を挙げたマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) photo:A.S.O.
ガルシアは最終登坂をクリアし、スプリント態勢に入るメイン集団を振り切って先着。持ち前の積極果敢な走りの割に勝ち星に恵まれていなかった41歳の大ベテランが、ついに大勝利を掴み取った。
「感情が溢れて信じられない。何度も挑戦しているのに、一度も勝ちに恵まれなかったから、今日だって自分を信じられなかった。この勝利は本当に嬉しいし、本当に必要なものだった」と言うガルシアにとっては初のツール・ド・フランスステージ優勝だ。
「ゴールラインを通過してやっと勝てたと信じられた。ただひたすらにプッシュし、フィニッシュラインに集中した。残り4km看板を見た時、『ああ、こんなに長いんだ。簡単じゃない』と思いました。でも、1kmごとにあっという間に時間が過ぎていき、最後の1kmはとにかく全力を出し切らなければ追いつかれてしまうと思っていた」と加えている。

0秒差でマイヨジョーヌを着たキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) photo:A.S.O.
マイヨジョーヌはステージ3位に入り、ボーナスタイムでフォスと0秒差に並び、昨日との合計ステージ結果で上回ったキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)の手に渡った。フォスはマイヨジョーヌからマイヨヴェール(ポイント賞)に着替えることになったが、明日は登り勾配のスプリントフィニッシュ。中間スプリントも含めたボーナスタイム争いでマイヨジョーヌを取り戻すチャンスも十分にあるだろう。

第4回ツール・ド・フランス・ファムの第2ステージは、ブルターニュらしい丘陵地帯をこれでもかと詰め込んだパンチャー向けレイアウト。スタート直後からノコギリのようなアップダウンが絶えず続き、最高標高地点はたった210mにもかかわらず総獲得標高は2,030mにも及ぶ。
曇り空の下、「マイヨジョーヌに袖を通せてハッピーだけど、昨日よりもタフなステージなので気を引き締めていきたい」と言うマリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)を含むプロトンがブレストの街を出発した。



前日に敢闘賞を獲得したフランシスカ・コッホ(ドイツ、ピクニック・ポストNL)とオード・ビアニック(フランス、モビスター)が逃げ、残り65km地点の中間スプリントポイントでは集団内でロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)がフォスを破って2pts獲得。続く山岳ポイントで逃げを吸収すると共にシルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ)が山岳賞首位のエリーズ・シャベイ(スイス、FDJ・スエズ)を抑えて先着した。
スムルデルスとシャベイはそのまま逃げ、第2山岳ポイントでは激しい勝負の末にシャベイが先着、第3山岳でも先頭通過し、合計10ptsに伸ばしてマイヨアポワを堅守する。ラスト20kmでは集団から昨年覇者カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト)がアタックするなど徐々に集団の緊張感が高まっていった。
逃げを捉えたラスト10kmでするすると抜け出したのはマビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ)だった。15秒程度の差を持ってアップダウンコースを逃げ、ラスト1.5kmでもタイム差は変わらず。最終登坂では世界女王ロッテ・コペッキー(ベルギー、SDワークス・プロタイム)が牽引役を務めたものの、逃げ続けるガルシアは10秒差を維持し続けた。



ガルシアは最終登坂をクリアし、スプリント態勢に入るメイン集団を振り切って先着。持ち前の積極果敢な走りの割に勝ち星に恵まれていなかった41歳の大ベテランが、ついに大勝利を掴み取った。
「感情が溢れて信じられない。何度も挑戦しているのに、一度も勝ちに恵まれなかったから、今日だって自分を信じられなかった。この勝利は本当に嬉しいし、本当に必要なものだった」と言うガルシアにとっては初のツール・ド・フランスステージ優勝だ。
「ゴールラインを通過してやっと勝てたと信じられた。ただひたすらにプッシュし、フィニッシュラインに集中した。残り4km看板を見た時、『ああ、こんなに長いんだ。簡単じゃない』と思いました。でも、1kmごとにあっという間に時間が過ぎていき、最後の1kmはとにかく全力を出し切らなければ追いつかれてしまうと思っていた」と加えている。

マイヨジョーヌはステージ3位に入り、ボーナスタイムでフォスと0秒差に並び、昨日との合計ステージ結果で上回ったキンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル)の手に渡った。フォスはマイヨジョーヌからマイヨヴェール(ポイント賞)に着替えることになったが、明日は登り勾配のスプリントフィニッシュ。中間スプリントも含めたボーナスタイム争いでマイヨジョーヌを取り戻すチャンスも十分にあるだろう。
ツール・ド・フランス・ファム2025第2ステージ結果
1位 | マビ・ガルシア(スペイン、リブ・アルウラー・ジェイコ) | 2:44:29 |
2位 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +0:03 |
3位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | |
4位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | |
5位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
6位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
7位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | |
8位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
9位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
10位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
個人総合成績(マイヨジョーヌ)
1位 | キンバリー・ルコート(モーリシャス、AGインシュランス・スーダル) | :37:25 |
2位 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | |
3位 | ポリーヌ・フェランプレヴォ(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:06 |
4位 | カタジナ・ニエウィアドマ(ポーランド、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +0:10 |
5位 | デミ・フォレリング(オランダ、FDJスエズ) | +0:13 |
6位 | プック・ピーテルセ(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:15 |
7位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
8位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +0:19 |
9位 | ニアム・フィッシャーブラック(ニュージーランド、リドル・トレック) | |
10位 | クロエ・ダイガート(アメリカ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) |
その他の特別賞
山岳賞 | エリーズ・シャベイ(スイス、FDJ・スエズ) |
ポイント賞 | マリアンヌ・フォス(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) |
ヤングライダー賞 | ジュリー・ベゴ(フランス、コフィディス) |
チーム総合成績 | FDJ・スエズ |
text:So Isobe
photo:CorVos
photo:CorVos
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