2017/07/04(火) - 12:42
UCI MTBワールドカップ第3戦でニノ・シューター(スイス、スコット・スラムレーシング)が圧勝。ライバルを寄せ付けない走りで開幕3連勝を飾り、山本幸平(BHサンツアーKMC)は61位に終わった。
UCI MTBワールドカップ第3戦の舞台は、フランスとスペインに挟まれたピレネー山中に位置するアンドラ公国、ヴァルノード。1周3.71kmのサーキットコースは標高1800mオーバーの高地にあり、1周あたりの獲得標高は134m。20%超えの直登区間も用意されているため、低酸素下でのインターバル能力も問われる名物コースだ。
スタートダッシュを決めたのは前戦で2位に入っている元シクロクロス世界王者のマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)や、初戦で2位になったダビ・ヴァレロ(スペイン、MMRファクトリーレーシング)ら。
6月末に行われたMTBマラソン選手権で4位に入るなど注目を集めていたファンデルポールだったが、「高地で上手く身体が反応しなかった」と先頭集団から姿を消すことに。代わって激坂区間で先頭に上がったのは、ここまで圧倒的なパフォーマンスを披露し続けている世界王者、ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムレーシング)だった。
「5月末のアルプシュタットから1レースしか走っていなかったが、その分アンドラを目指して高地トレーニングを積んできた。ファーストラップから身体のキレも良かったし、集中できていた」と言うシューターは力強いペダリングで後続を引き離し、巡行体制に切り替えた。
2位グループを作ったのは、アルプシュタットのダウンヒルで激しくクラッシュしたマティアス・フルッキガー(スイス、ラドンファクトリーXCチーム)やジョルダン・サルー(フランス、BHサンツアーKMC)、パブロ・ロドリゲス(スペイン、MMRファクトリーレーシング)ら。レース後半に掛けて、後方からは若手有望株のサムエル・ゲイズ(ニュージーランド、スペシャライズド・レーシング)が追い上げてくる。
しかし白熱した2位争いも、「下りでリードを稼ぎ、登りでは落ち着いて自分のリズムを守った」というシューターには届かない。登りで苦しい表情を見せながらもハイスピードを維持したシューターは、片手を突き上げるお馴染みのポーズでワールドカップ3連勝。スタート直後から独走態勢を一切崩さない、まさに絶対王者の走りを見せつけた。
18秒後に続いたフルッキガーとサルーのスプリントはフルッキガーに軍配し、4位にはゲイズ。今シーズン波に乗り切れていない山本幸平(BHサンツアーKMC)は8分14秒遅れの61位に終わり、UCIポイントを1位差で取りこぼしてしまった。
「30位グループが見える範囲で展開していたのですが、ラスト3周で力が出ずに順位をあげることができませんした。なかなか歯車が噛み合わないシーズンが続いていますが、しっかりと理解して、自分の意思で練習を積んでいきたいと思います。すぐ来週にはリンツァーハイデが続きますので、体調を合わせていきたいと思います」と語っている。
6周回で争われたエリート女子では、ヨーロッパ王者のヨランダ・ネフ(スイス、クロスレーシングチーム)が好スタート。しかし次第にポジションを失い、ガンリタ・ダール(ノルウェー、チームメリダ・ガンリタ)などが上げてくる。
2周目に先頭に立ったのは、前戦で優勝したヤナ・ベロモイナ(ウクライナ、CSTサンド・アメリカンイーグル)。そのまま世界王者アニカ・ラングヴァド(デンマーク、スペシャライズドレーシング)などの追い上げを寄せ付けず、1分半以上のリードを築いたままフィニッシュ。ワールドカップ2連勝を飾った。
UCI MTBワールドカップ第3戦の舞台は、フランスとスペインに挟まれたピレネー山中に位置するアンドラ公国、ヴァルノード。1周3.71kmのサーキットコースは標高1800mオーバーの高地にあり、1周あたりの獲得標高は134m。20%超えの直登区間も用意されているため、低酸素下でのインターバル能力も問われる名物コースだ。
スタートダッシュを決めたのは前戦で2位に入っている元シクロクロス世界王者のマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)や、初戦で2位になったダビ・ヴァレロ(スペイン、MMRファクトリーレーシング)ら。
6月末に行われたMTBマラソン選手権で4位に入るなど注目を集めていたファンデルポールだったが、「高地で上手く身体が反応しなかった」と先頭集団から姿を消すことに。代わって激坂区間で先頭に上がったのは、ここまで圧倒的なパフォーマンスを披露し続けている世界王者、ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムレーシング)だった。
「5月末のアルプシュタットから1レースしか走っていなかったが、その分アンドラを目指して高地トレーニングを積んできた。ファーストラップから身体のキレも良かったし、集中できていた」と言うシューターは力強いペダリングで後続を引き離し、巡行体制に切り替えた。
2位グループを作ったのは、アルプシュタットのダウンヒルで激しくクラッシュしたマティアス・フルッキガー(スイス、ラドンファクトリーXCチーム)やジョルダン・サルー(フランス、BHサンツアーKMC)、パブロ・ロドリゲス(スペイン、MMRファクトリーレーシング)ら。レース後半に掛けて、後方からは若手有望株のサムエル・ゲイズ(ニュージーランド、スペシャライズド・レーシング)が追い上げてくる。
しかし白熱した2位争いも、「下りでリードを稼ぎ、登りでは落ち着いて自分のリズムを守った」というシューターには届かない。登りで苦しい表情を見せながらもハイスピードを維持したシューターは、片手を突き上げるお馴染みのポーズでワールドカップ3連勝。スタート直後から独走態勢を一切崩さない、まさに絶対王者の走りを見せつけた。
18秒後に続いたフルッキガーとサルーのスプリントはフルッキガーに軍配し、4位にはゲイズ。今シーズン波に乗り切れていない山本幸平(BHサンツアーKMC)は8分14秒遅れの61位に終わり、UCIポイントを1位差で取りこぼしてしまった。
「30位グループが見える範囲で展開していたのですが、ラスト3周で力が出ずに順位をあげることができませんした。なかなか歯車が噛み合わないシーズンが続いていますが、しっかりと理解して、自分の意思で練習を積んでいきたいと思います。すぐ来週にはリンツァーハイデが続きますので、体調を合わせていきたいと思います」と語っている。
6周回で争われたエリート女子では、ヨーロッパ王者のヨランダ・ネフ(スイス、クロスレーシングチーム)が好スタート。しかし次第にポジションを失い、ガンリタ・ダール(ノルウェー、チームメリダ・ガンリタ)などが上げてくる。
2周目に先頭に立ったのは、前戦で優勝したヤナ・ベロモイナ(ウクライナ、CSTサンド・アメリカンイーグル)。そのまま世界王者アニカ・ラングヴァド(デンマーク、スペシャライズドレーシング)などの追い上げを寄せ付けず、1分半以上のリードを築いたままフィニッシュ。ワールドカップ2連勝を飾った。
H3
UCI MTBワールドカップ2017第3戦結果
男子エリート
1位 | ニノ・シューター(スイス、スコット・スラムレーシング) | 1h23'28" |
2位 | マティアス・フルッキガー(スイス、ラドンファクトリーXCチーム) | +18" |
3位 | ジョルダン・サルー(フランス、BHサンツアーKMC) | +19" |
4位 | サムエル・ゲイズ(ニュージーランド、スペシャライズド・レーシング) | +51" |
5位 | フロリアン・フォーゲル(スイス、フォーカスXCチーム) | +59" |
6位 | パブロ・ロドリゲス(スペイン、MMRファクトリーレーシング) | +1'08" |
7位 | マキシム・マロット(フランス、キャノンデールファクトリーレーシングXC) | +1'10" |
8位 | カルロス・コロマ(スペイン、プリマフロール・モンドレイカー) | +1'11" |
9位 | アントン・シントソフ(ロシア、JBG-2プロMTBチーム) | +1'24" |
10位 | ヘンリケ・アヴァンチーニ(ブラジル、キャノンデールファクトリーレーシングXC) | +1'46" |
61位 | 山本幸平(BHサンツアーKMC) | +8'14" |
女子エリート
1位 | ヤナ・ベロモイナ(ウクライナ、CSTサンド・アメリカンイーグル) | 1h26'04" |
2位 | アニカ・ラングヴァド(デンマーク、スペシャライズドレーシング) | +1'37" |
3位 | ガンリタ・ダール(ノルウェー、チームメリダ・ガンリタ) | +1'56" |
4位 | リンダ・インダーガンド(スイス、フォーカスXCチーム) | +2'25" |
5位 | エミリー・バティ(カナダ、トレックファクトリーレーシングXC) | +2'44" |
6位 | マーヤ・ブロジェゾフスカ(クロスレーシングチーム) | +3'00" |
7位 | イリーナ・カレンティエヴァ(ロシア、モーベル・メルキプロMTBチーム) | +3'34" |
8位 | アン・タウバー(オランダ、ハビタットMTBチーム) | +3'49" |
9位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス、ラドンファクトリーXCチーム) | +4'06" |
10位 | ヘレン・グロベルト(ドイツ、キャノンデールファクトリーレーシング) | +4'18" |
text:So.Isobe
photo:UCI
photo:UCI
Amazon.co.jp