2009/12/13(日) - 09:18
ブース担当者がイチオシアイテムをピックアップして紹介する第3弾。トレックはマドン6シリーズ、カスタムオーダープログラム「プロジェクトワン」、アルミのシリーズ2、エコなバイク、ベルヴィルとアトウッドという新シリーズも登場だ。ゲイリーフィッシャーは新しく誕生したロードバイクをメインに紹介。アンカーはフルオーダー可能なカーボンフレームRMZなどだ。
TREK
カラーリング、サイズ、パーツをセレクトできるプロジェクトワン
業界初となるカスタムオーダープログラム「プロジェクトワン」を開始したトレック。そのシステムとは?
「カラーはもちろん、すべてのパーツを選ぶことができるシステムです。コンポーネントのシマノ、スラム、カンパニョーロの選択も思いのまま。ユーザーに合わせたチョイスができます。サイズも同様に、ステム長、クランク長、ハンドル幅、スプロケット歯数まで選べます。納期はセレクトシリーズ(用意されたカラーリングパターン)で最短20日。目安としては20~30日ですね。手の込んだオーダーに関しては少し余裕を見てください。
納品はトレック正規販売店すべてで可能。自宅、あるいはショップのパソコン上でプロジェクトワンWebサイトからお作りいただいて、そのデータをプリントアウトし、ショップにて受付をしてください。初めて購入する人はプロショップで相談しながらオーダーするのが良いですね」。(トレック・ジャパン野口さん)。
マドンの新型6シリーズ・プロ
デビューは2009年ツール・ド・フランス、そして総合優勝に貢献したウィニングバイクだ。昨年からは中身も大きく変更し、カーボンのプリプレグ層を巧みにコントロールして乗り味と剛性を高めている。必要なところに剛性を持たせるなどバランスも良い。また、シートマストはラウンド形状に変更となり、軽量化と乗り心地がさらに向上している。
「ケーブルが内蔵式になりました。シマノ7970電動デュラエース対応で、バッテリーをBB下に取りつけることも可能です。」。(トレック・ジャパン野口さん)。
ステアリングコラム下側はオーバル形状となり、つぶしを入れることで横剛性を高め、縦方向に柔軟性を兼ね備えている。右側のチェーンステーにはデュオトラップセンサーという、スピード、距離、ケイデンスを計測するセンサーを組み込んだ。ANT+対応のコンピュータに対応しているうえ、外観の美しさを保つ。
「特徴的なのは、やはりOCLVカーボン。適正な圧縮によりカーボンの空隙(空気の隙間)を1%以下に抑えています。航空宇宙産業でも2%以下というなか、それを上回る高精度を誇っています。アメリカの軍事産業へ供給しているヘクセル社のカーボン素材を使用しており、トレックはこの軍事レベルのカーボンを使える自転車界唯一のブランドです。
BB周りの剛性は8%向上、ヘッド周りはオーバル型のステアリングコラムを採用し、さらに積層方法を改善し、剛性は向上しています。カーボンの素材自体は大きく変わっていませんが、積層方法や形状によって性能を最適化しています。
レジンライトという機構は、全体に均等にレジンを行き渡らせることで、一貫した繊維構造のカーボンが生み出される。また配合率を適正化することでカーボンの層を薄くすることができる。さらに内側の表面もキレイに仕上げることで強度を落とさず軽量化している。それに加えて生涯補償というのがトレックの強みでしょう」。(トレック・ジャパン、野口さん)。
「敢えてフルアルミ」 のシリーズ2
アスタナ所属選手でも身長が2メートル近い大型選手ではマドンのサイズがなく、実際にアルファ・レッドグレードのフルアルミフレームに乗ってレースに出ているという。それほどトレックのアルミはスペックが高い。ジオメトリーはマドンを踏襲しているが、マドンでなくてもトレックのコンセプトを十分に楽しめるモデルだ。このモデルももちろん生涯補償である。
「フルアルミフレームにして価格を抑えています。このグレードは世界的に価格で比較されます。そこでカーボンバックとフルアルミフレームを総合的に比較した場合、乗り味的にも差がないことがわかりました。そしてシマノ105アッセンブルすることで性能を充実させています。コンポをデュラエースにして高性能ホイールをセットすれば実戦向きになりますね。溶接もキレイですし、パッケージ的にみればスペックアップしてお得です」。(トレック・ジャパン、野口さん)。
エコをコンセプトにしたベルヴィルとアトウッド
おしゃれな新タウンバイク、「ベルヴィル」は街中で使う機能が充実し、「アトウッド」はスポーティな用途に向いている。
「コンセプトはエコです。すべて環境に配慮したISOに認定した工場で作っています。なぜスチールフレームかというと、幅広い層に受け入れられる素材であり、実際に作り上げるまでの過程で環境負荷が少ないからです。すべてのパーツの生産において、製品が環境に及ぼす影響を採点し、そのポイントの採点基準を満たしたものを採用しています。また処分するときはバラバラにして、フレーム、パーツにいたるまですべてリサイクルできるバイクになっています」。(トレック・ジャパン、野口さん)。
ゲイリーフィッシャー
ハンドリング性能を重視した"ION(イオン)"
ゲイリーフィッシャーのIONは、アルミフレームにカーボンバックを搭載したハイブリッドバイク。BB周りのボリュームが大きく特徴的である。
「アッセンブルされるラージフランジハブが収まるように、ワンポイントファイブのクラウンからフォークまでが、かなりゴツく造られています。ハンドリング性能にこだわっています」。(トレック・ジャパン、土谷さん)。
CRONUS(クロノス) レースからタウンユースまで最適な逞しい乗り味
CRONUSはゲイリーフィッシャーのロードシリーズの頂点に位置するモデル。BB90のトレックと同様のハンガーを採用し、この構造によりダウンチューブは非対称になっており、より太くすることで逞しい乗り味を実現しているという。そしてまったく新しいフロントエンドシステムを考案している。
「FCC(フィッシャー・コントロール・コラム)によって走行性とハンドリングにこだわりました。リアエンドには着脱可能なフェンダーマウントが備え付けられます。タウンユースでも使い勝手がよいモデルです」。(トレック・ジャパン、土谷さん)。
スーパーフライ ABPシステムを採用したチャンピオンバイク
クロカンでも非常に速い、アメリカのマラソン・ナショナルチャンピオンバイク。さらにUSナショナルクロスカントリーチャンピオンも獲得している。
「走破性だけなく、ダブルサスでショック吸収性も向上させています。一般的な構造ではブレーキをかけたときにキャリパーが下にさがる”おじぎ”してしまう作用が働き、サスペンションの動きに影響を及ぼしますが、ABPにより、サスペンションのリンクをリアハブの軸にもってくることでサスペンションの稼働に影響を与えにくい構造になっています」。(トレック・ジャパン、土谷さん)。
ブリヂストンサイクル アンカー
RMZ フィッティングシステムでカスタムオーダーできるカーボンフレーム
ひとりひとりの脚質は様々で、トップライダーでもそれは同じ。そこで剛性やサイズをオーダーできる画期的システムをアンカーが提案する。プロショップで専用のフィッティングマシンを用いて最適なフレームを選ぶことができる。
「これは今回一番の目玉です。7種類の剛性からチョイスできるオーダーカーボンフレーム(ラグ接着)フィッティングシステムで、個々に合った剛性、ジオメトリー&サイズを提案できます。システムを含めて48万円という価格を実現しました」。(ブリヂストンサイクル、田代さん)。
RHM9 RS 3ピースモノコック製法を採用し軽量化と剛性アップにも成功
昨年までのトップモデルRHM9は"RS"を呼称に加えブラッシュアップ。3ピースモノコック製法を採用している。
「70gの軽量化と全体のねじれ剛性を10%向上させることに成功しました。カラーは今まで3種類でしたが、レーシングパターンで12種類に増えています」。(ブリヂストンサイクル、田代さん)。
RNC7 クロモリフォークに変更した超ロングセラーモデル
ネオコット製法を使ったクロモリフレーム。19年前から基本的な構造は変わっていないという超ロングセラーモデルだ。
「要望が多かったためクロモリフォークに変更しています。フレームは単色のカラーリングでしたが、胴巻きのレーシングパターンで10色展開になりました。。すごく人気があり、他のモデルと比べてもかなり多くの注文があります」。(ブリヂストンサイクル、田代さん)。
photo&text:Kenichi.Yamamoto
TREK
カラーリング、サイズ、パーツをセレクトできるプロジェクトワン
業界初となるカスタムオーダープログラム「プロジェクトワン」を開始したトレック。そのシステムとは?
「カラーはもちろん、すべてのパーツを選ぶことができるシステムです。コンポーネントのシマノ、スラム、カンパニョーロの選択も思いのまま。ユーザーに合わせたチョイスができます。サイズも同様に、ステム長、クランク長、ハンドル幅、スプロケット歯数まで選べます。納期はセレクトシリーズ(用意されたカラーリングパターン)で最短20日。目安としては20~30日ですね。手の込んだオーダーに関しては少し余裕を見てください。
納品はトレック正規販売店すべてで可能。自宅、あるいはショップのパソコン上でプロジェクトワンWebサイトからお作りいただいて、そのデータをプリントアウトし、ショップにて受付をしてください。初めて購入する人はプロショップで相談しながらオーダーするのが良いですね」。(トレック・ジャパン野口さん)。
マドンの新型6シリーズ・プロ
デビューは2009年ツール・ド・フランス、そして総合優勝に貢献したウィニングバイクだ。昨年からは中身も大きく変更し、カーボンのプリプレグ層を巧みにコントロールして乗り味と剛性を高めている。必要なところに剛性を持たせるなどバランスも良い。また、シートマストはラウンド形状に変更となり、軽量化と乗り心地がさらに向上している。
「ケーブルが内蔵式になりました。シマノ7970電動デュラエース対応で、バッテリーをBB下に取りつけることも可能です。」。(トレック・ジャパン野口さん)。
ステアリングコラム下側はオーバル形状となり、つぶしを入れることで横剛性を高め、縦方向に柔軟性を兼ね備えている。右側のチェーンステーにはデュオトラップセンサーという、スピード、距離、ケイデンスを計測するセンサーを組み込んだ。ANT+対応のコンピュータに対応しているうえ、外観の美しさを保つ。
「特徴的なのは、やはりOCLVカーボン。適正な圧縮によりカーボンの空隙(空気の隙間)を1%以下に抑えています。航空宇宙産業でも2%以下というなか、それを上回る高精度を誇っています。アメリカの軍事産業へ供給しているヘクセル社のカーボン素材を使用しており、トレックはこの軍事レベルのカーボンを使える自転車界唯一のブランドです。
BB周りの剛性は8%向上、ヘッド周りはオーバル型のステアリングコラムを採用し、さらに積層方法を改善し、剛性は向上しています。カーボンの素材自体は大きく変わっていませんが、積層方法や形状によって性能を最適化しています。
レジンライトという機構は、全体に均等にレジンを行き渡らせることで、一貫した繊維構造のカーボンが生み出される。また配合率を適正化することでカーボンの層を薄くすることができる。さらに内側の表面もキレイに仕上げることで強度を落とさず軽量化している。それに加えて生涯補償というのがトレックの強みでしょう」。(トレック・ジャパン、野口さん)。
「敢えてフルアルミ」 のシリーズ2
アスタナ所属選手でも身長が2メートル近い大型選手ではマドンのサイズがなく、実際にアルファ・レッドグレードのフルアルミフレームに乗ってレースに出ているという。それほどトレックのアルミはスペックが高い。ジオメトリーはマドンを踏襲しているが、マドンでなくてもトレックのコンセプトを十分に楽しめるモデルだ。このモデルももちろん生涯補償である。
「フルアルミフレームにして価格を抑えています。このグレードは世界的に価格で比較されます。そこでカーボンバックとフルアルミフレームを総合的に比較した場合、乗り味的にも差がないことがわかりました。そしてシマノ105アッセンブルすることで性能を充実させています。コンポをデュラエースにして高性能ホイールをセットすれば実戦向きになりますね。溶接もキレイですし、パッケージ的にみればスペックアップしてお得です」。(トレック・ジャパン、野口さん)。
エコをコンセプトにしたベルヴィルとアトウッド
おしゃれな新タウンバイク、「ベルヴィル」は街中で使う機能が充実し、「アトウッド」はスポーティな用途に向いている。
「コンセプトはエコです。すべて環境に配慮したISOに認定した工場で作っています。なぜスチールフレームかというと、幅広い層に受け入れられる素材であり、実際に作り上げるまでの過程で環境負荷が少ないからです。すべてのパーツの生産において、製品が環境に及ぼす影響を採点し、そのポイントの採点基準を満たしたものを採用しています。また処分するときはバラバラにして、フレーム、パーツにいたるまですべてリサイクルできるバイクになっています」。(トレック・ジャパン、野口さん)。
ゲイリーフィッシャー
ハンドリング性能を重視した"ION(イオン)"
ゲイリーフィッシャーのIONは、アルミフレームにカーボンバックを搭載したハイブリッドバイク。BB周りのボリュームが大きく特徴的である。
「アッセンブルされるラージフランジハブが収まるように、ワンポイントファイブのクラウンからフォークまでが、かなりゴツく造られています。ハンドリング性能にこだわっています」。(トレック・ジャパン、土谷さん)。
CRONUS(クロノス) レースからタウンユースまで最適な逞しい乗り味
CRONUSはゲイリーフィッシャーのロードシリーズの頂点に位置するモデル。BB90のトレックと同様のハンガーを採用し、この構造によりダウンチューブは非対称になっており、より太くすることで逞しい乗り味を実現しているという。そしてまったく新しいフロントエンドシステムを考案している。
「FCC(フィッシャー・コントロール・コラム)によって走行性とハンドリングにこだわりました。リアエンドには着脱可能なフェンダーマウントが備え付けられます。タウンユースでも使い勝手がよいモデルです」。(トレック・ジャパン、土谷さん)。
スーパーフライ ABPシステムを採用したチャンピオンバイク
クロカンでも非常に速い、アメリカのマラソン・ナショナルチャンピオンバイク。さらにUSナショナルクロスカントリーチャンピオンも獲得している。
「走破性だけなく、ダブルサスでショック吸収性も向上させています。一般的な構造ではブレーキをかけたときにキャリパーが下にさがる”おじぎ”してしまう作用が働き、サスペンションの動きに影響を及ぼしますが、ABPにより、サスペンションのリンクをリアハブの軸にもってくることでサスペンションの稼働に影響を与えにくい構造になっています」。(トレック・ジャパン、土谷さん)。
ブリヂストンサイクル アンカー
RMZ フィッティングシステムでカスタムオーダーできるカーボンフレーム
ひとりひとりの脚質は様々で、トップライダーでもそれは同じ。そこで剛性やサイズをオーダーできる画期的システムをアンカーが提案する。プロショップで専用のフィッティングマシンを用いて最適なフレームを選ぶことができる。
「これは今回一番の目玉です。7種類の剛性からチョイスできるオーダーカーボンフレーム(ラグ接着)フィッティングシステムで、個々に合った剛性、ジオメトリー&サイズを提案できます。システムを含めて48万円という価格を実現しました」。(ブリヂストンサイクル、田代さん)。
RHM9 RS 3ピースモノコック製法を採用し軽量化と剛性アップにも成功
昨年までのトップモデルRHM9は"RS"を呼称に加えブラッシュアップ。3ピースモノコック製法を採用している。
「70gの軽量化と全体のねじれ剛性を10%向上させることに成功しました。カラーは今まで3種類でしたが、レーシングパターンで12種類に増えています」。(ブリヂストンサイクル、田代さん)。
RNC7 クロモリフォークに変更した超ロングセラーモデル
ネオコット製法を使ったクロモリフレーム。19年前から基本的な構造は変わっていないという超ロングセラーモデルだ。
「要望が多かったためクロモリフォークに変更しています。フレームは単色のカラーリングでしたが、胴巻きのレーシングパターンで10色展開になりました。。すごく人気があり、他のモデルと比べてもかなり多くの注文があります」。(ブリヂストンサイクル、田代さん)。
photo&text:Kenichi.Yamamoto