2017/02/07(火) - 14:55
勝負を分けたのは深い泥コーナーの処理。後半にライバルを突き放したマテュー・ファンデルポールが圧勝し、前日のDVVに続く2連戦2連勝を達成した。
前日に開催されたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー最終戦から一夜明け、出場したほとんどの選手はホーグストラテンへと移動し、スーパープレスティージュ第7戦へと参戦した。
基本的には平坦で、小さな起伏が所々に設けられるハイスピードなコースレイアウトだが、夜間を通して降り注いだ雨によって路面が緩み、水が流れにくい低い場所は担ぎを要するほどに深く、そして粘度の高い泥へとこねあげられた。
前日に勝利したマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が好スタートを切り、好調トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が続く、昨日の焼き直しのような展開で動き出したレース。
快調に飛ばすファンデルポールだったが、深い泥に滑ったことでケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)とワウト・ファンアールト(ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が合流。暫くこの4名で走行する時間が続いた。
するとレース中盤、深い泥区間を前にファンデルポールがペースアップを行い、ライン取りに苦しむファンアールトを引き離すことに成功する。レースを決定し得る5秒の水を空けられたファンアールトだったが、1周をかけた必死の追走の末に、得意のランニング区間で合流に成功。メーウセンとパウエルスも戻り、再び先頭は4名にとなった。
するとここまで後手に回っていたパウエルスがアタックしたタイミングで、メーウセンはサドルの固定が緩むトラブルで停車。このあおりを受けてファンアールトは再びビハインドを負ったが、やがてアタックを続けるパウエルスへと合流する。
しかし泥コーナーの処理が甘いファンアールトは、最短ラインを突き進むファンデルポールとの間隔をあけてしまい、これを勝機と捉えたファンデルポールが一気に踏み込んだ。
「誰かが”間隔が空いている”と教えてくれ、後ろを振り返ってリードが生まれていることを確認。そこからはもう待てなかった。最終周はミスを防ぐことに徹したよ」と、スイッチの入ったオランダ王者の走りを止める者は現れず。ランニング区間で迫るファンアールトを6秒引き離して今季19勝目を上げた。
「去年のホーグストラテンでもワウトはディレイラーを壊して僕が勝利。今年もまたそんなボーナス的な勝利だったと思う」と語るファンデルポールはこれまでのスーパープレスティージュ7戦中6戦で勝利しており、シーズン総合ポイントでも首位を独走中だ。
一方2戦連続2位に甘んじたファンデルポールは「コーナーに上手く対処できず、シケインも降車でクリアする度にリードを許してしまった。マテューはこのコースにベストだったが、僕もこれから何を練習しなければならないかよく分かった」とコメントしている。
次なるスーパープレスティージュはミッデルケルケで行われる最終戦。このレースを最後にシクロクロス三大シリーズは閉幕し、本格的にロードシーズンへとバトンを繋ぐことになる。
スーパープレスティージュ2016-2017第7戦結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) 1h02’34”
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) +06”
3位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +16”
4位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラ・サーカス) +1’18”
5位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1’33”
6位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +1’46”
7位 ヴィンセント・バエスタンス(ベルギー、ベオバンク・コレンドン) +2’04”
8位 ジム・アールノーツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +2’05”
9位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) +2’14”
10位 イェンス・アダムス(ベルギー、パウエルスソース・ファストフートサービス) +2’24”
text:So.Isobe
photo:CorVos,Tim de Waele
前日に開催されたDVVフェルゼクリンゲン・トロフェー最終戦から一夜明け、出場したほとんどの選手はホーグストラテンへと移動し、スーパープレスティージュ第7戦へと参戦した。
基本的には平坦で、小さな起伏が所々に設けられるハイスピードなコースレイアウトだが、夜間を通して降り注いだ雨によって路面が緩み、水が流れにくい低い場所は担ぎを要するほどに深く、そして粘度の高い泥へとこねあげられた。
前日に勝利したマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)が好スタートを切り、好調トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が続く、昨日の焼き直しのような展開で動き出したレース。
快調に飛ばすファンデルポールだったが、深い泥に滑ったことでケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)とワウト・ファンアールト(ヴェランダスヴィレムス・クレラン)が合流。暫くこの4名で走行する時間が続いた。
するとレース中盤、深い泥区間を前にファンデルポールがペースアップを行い、ライン取りに苦しむファンアールトを引き離すことに成功する。レースを決定し得る5秒の水を空けられたファンアールトだったが、1周をかけた必死の追走の末に、得意のランニング区間で合流に成功。メーウセンとパウエルスも戻り、再び先頭は4名にとなった。
するとここまで後手に回っていたパウエルスがアタックしたタイミングで、メーウセンはサドルの固定が緩むトラブルで停車。このあおりを受けてファンアールトは再びビハインドを負ったが、やがてアタックを続けるパウエルスへと合流する。
しかし泥コーナーの処理が甘いファンアールトは、最短ラインを突き進むファンデルポールとの間隔をあけてしまい、これを勝機と捉えたファンデルポールが一気に踏み込んだ。
「誰かが”間隔が空いている”と教えてくれ、後ろを振り返ってリードが生まれていることを確認。そこからはもう待てなかった。最終周はミスを防ぐことに徹したよ」と、スイッチの入ったオランダ王者の走りを止める者は現れず。ランニング区間で迫るファンアールトを6秒引き離して今季19勝目を上げた。
「去年のホーグストラテンでもワウトはディレイラーを壊して僕が勝利。今年もまたそんなボーナス的な勝利だったと思う」と語るファンデルポールはこれまでのスーパープレスティージュ7戦中6戦で勝利しており、シーズン総合ポイントでも首位を独走中だ。
一方2戦連続2位に甘んじたファンデルポールは「コーナーに上手く対処できず、シケインも降車でクリアする度にリードを許してしまった。マテューはこのコースにベストだったが、僕もこれから何を練習しなければならないかよく分かった」とコメントしている。
次なるスーパープレスティージュはミッデルケルケで行われる最終戦。このレースを最後にシクロクロス三大シリーズは閉幕し、本格的にロードシーズンへとバトンを繋ぐことになる。
スーパープレスティージュ2016-2017第7戦結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) 1h02’34”
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) +06”
3位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +16”
4位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラ・サーカス) +1’18”
5位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1’33”
6位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +1’46”
7位 ヴィンセント・バエスタンス(ベルギー、ベオバンク・コレンドン) +2’04”
8位 ジム・アールノーツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +2’05”
9位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) +2’14”
10位 イェンス・アダムス(ベルギー、パウエルスソース・ファストフートサービス) +2’24”
text:So.Isobe
photo:CorVos,Tim de Waele
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