2009/11/16(月) - 10:04
フランスのレキップ紙が伝えたところによると、3度のタイムトライアル世界チャンピオンのファビアン・カンチェラーラ（スイス、サクソバンク）がアワーレコードに挑戦する。UCI（国際自転車競技連合）ルールに則った最高記録はオンドジェイ・ソセンカ（チェコ）が2005年に記録した49.7kmだ。
ロード世界選手権個人TTで圧勝したファビアン・カンチェラーラ（スイス） photo:Cor Vos世界最高のTTスペシャリストとしてその名を轟かすカンチェラーラが、アワーレコードに挑戦することを明らかにした。レキップ紙によると、イタリアのビチスポルト紙11月号の中でカンチェラーラは「アワーレコードの挑戦は常に頭の中にある。遅かれ早かれ挑戦することになるだろう」と語った。具体的な日程はまだ決まっていない。
アワーレコードとは、その名の通り1時間でどれだけの距離を走れるかを計測するトラック競技。歴代の最高記録保持者を見ると、ファウスト・コッピ（イタリア）やジャック・アンクティル（フランス）、エディ・メルクス（ベルギー）らの名前が並ぶ。
1996年にはクリス・ボードマン（イギリス）が56.375kmを記録したが、機材の改良による記録更新を重く見たUCIは、2000年にアワーレコードのルールを改正。メルクスが1972年に記録（49.431km）を塗り替えた当時と同等の機材の使用を義務づけた。
1972年当時の機材とは、いわゆるノーマルのロードバイク。空気抵抗を低減させる流線型のヘルメットや、ディスクホイール、バトンホイール、エアロフレーム、前後で径の違うホイールの使用は禁じられている。競技場所は標高2000m以下と定められた。
ルール改正に伴い、改良機材を使用したフランチェスコ・モゼール（イタリア）やミゲール・インドゥライン（スペイン）、トニー・ロミンゲル（スイス）ら、メルクス以降の記録はUCI非公認とされた。モゼールらの記録は一般的に「ベストヒューマンエフォート」として残されている。ルール改正後、ボードマンはノーマルバイクを使用して49.441kmを記録。メルクスの記録を10m更新している。
現行UCIルールに則ったアワーレコードの最高記録は、2005年7月19日にオンドジェイ・ソセンカ（チェコ）がモスコワで樹立した49.7km。ボードマンの記録を259m更新したソセンカの使用ギアは54x13だった。
現在最強と謳われるカンチェラーラは、ソセンカの49.7kmを更新出来るか？最新機材を投入しているため比較対象にはならないが、起伏のある16.6kmを3周する49.8kmで行なわれた今年のロード世界選手権エリート男子TTで、カンチェラーラは平均スピード51.58km/hをマークしている。
歴代UCIアワーレコード
2005年 オンドジェイ・ソセンカ（チェコ） 49.700km
2000年 クリス・ボードマン（イギリス） 49.441km
1972年 エディ・メルクス（ベルギー） 49.431km
1968年 オレ・リッター（デンマーク） 48.653km
1967年 フェルディナント・ブラック（ベルギー）48.093km
歴代ベストヒューマンエフォート
1996年 クリス・ボードマン（イギリス） 56.375km
1994年 トニー・ロミンゲル（スイス） 55.291km
1994年 トニー・ロミンゲル（スイス） 53.832km
1994年 ミゲール・インドゥライン（スペイン） 53.040km
1994年 グラハム・オブリー（イギリス） 52.713km
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
ロード世界選手権個人TTで圧勝したファビアン・カンチェラーラ（スイス） photo:Cor Vos世界最高のTTスペシャリストとしてその名を轟かすカンチェラーラが、アワーレコードに挑戦することを明らかにした。レキップ紙によると、イタリアのビチスポルト紙11月号の中でカンチェラーラは「アワーレコードの挑戦は常に頭の中にある。遅かれ早かれ挑戦することになるだろう」と語った。具体的な日程はまだ決まっていない。アワーレコードとは、その名の通り1時間でどれだけの距離を走れるかを計測するトラック競技。歴代の最高記録保持者を見ると、ファウスト・コッピ（イタリア）やジャック・アンクティル（フランス）、エディ・メルクス（ベルギー）らの名前が並ぶ。
1996年にはクリス・ボードマン（イギリス）が56.375kmを記録したが、機材の改良による記録更新を重く見たUCIは、2000年にアワーレコードのルールを改正。メルクスが1972年に記録（49.431km）を塗り替えた当時と同等の機材の使用を義務づけた。
1972年当時の機材とは、いわゆるノーマルのロードバイク。空気抵抗を低減させる流線型のヘルメットや、ディスクホイール、バトンホイール、エアロフレーム、前後で径の違うホイールの使用は禁じられている。競技場所は標高2000m以下と定められた。
ルール改正に伴い、改良機材を使用したフランチェスコ・モゼール（イタリア）やミゲール・インドゥライン（スペイン）、トニー・ロミンゲル（スイス）ら、メルクス以降の記録はUCI非公認とされた。モゼールらの記録は一般的に「ベストヒューマンエフォート」として残されている。ルール改正後、ボードマンはノーマルバイクを使用して49.441kmを記録。メルクスの記録を10m更新している。
現行UCIルールに則ったアワーレコードの最高記録は、2005年7月19日にオンドジェイ・ソセンカ（チェコ）がモスコワで樹立した49.7km。ボードマンの記録を259m更新したソセンカの使用ギアは54x13だった。
現在最強と謳われるカンチェラーラは、ソセンカの49.7kmを更新出来るか？最新機材を投入しているため比較対象にはならないが、起伏のある16.6kmを3周する49.8kmで行なわれた今年のロード世界選手権エリート男子TTで、カンチェラーラは平均スピード51.58km/hをマークしている。
歴代UCIアワーレコード
2005年 オンドジェイ・ソセンカ（チェコ） 49.700km
2000年 クリス・ボードマン（イギリス） 49.441km
1972年 エディ・メルクス（ベルギー） 49.431km
1968年 オレ・リッター（デンマーク） 48.653km
1967年 フェルディナント・ブラック（ベルギー）48.093km
歴代ベストヒューマンエフォート
1996年 クリス・ボードマン（イギリス） 56.375km
1994年 トニー・ロミンゲル（スイス） 55.291km
1994年 トニー・ロミンゲル（スイス） 53.832km
1994年 ミゲール・インドゥライン（スペイン） 53.040km
1994年 グラハム・オブリー（イギリス） 52.713km
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
