2017/01/16(月) - 12:16
ベルギーを飛び出し、イタリアで開催されたUCIシクロクロスW杯第8戦。難コースを危なげなく走り抜けたワウト・ファンアールトが圧勝し、泥の下りで木に衝突したトーン・アールツ鎖骨と肩を骨折。早くもシーズンを終えることに。
シクロクロスワールドカップ第8戦の舞台は、イタリア中部のフロジノーネ県に位置するフィウッジ。公園内に用意されたコースは前半が石畳と硬い土、中盤以降が山中の斜面に設けられたアップダウンと変化に富むもの。前日までの雨が路面を濡らし、登りはもちろん下りも乗車を拒む難コンディションに仕立て上げた。
月末に迫った世界選手権を見据え、オランダ王者のマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)はスペインでのトレーニングキャンプに入ったため出場せず。年末からCX参戦を続けているラース・ボーム(オランダ、ロットNL・ユンボ)らを含めた52名がスタートラインに並ぶ。
60分間のレースは、ヨーロッパ王者トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)のホールショットで幕開ける。トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)やフランス王者クレメン・ヴェンチュリーニ(フランス、コフィディス)が続き、世界王者ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)も先頭付近で動き出した。
先頭アールツは快調にハイペースを刻み、15秒ほどのリードを得て2周回を完了。しかし「このコースでは自分が一番乗れていると感じていたので、序盤は追いついて展開しようと思っていた」と言うファンアールトが一気にチャージ。2位グループの全員を千切り、得意のラン区間で一気に差を詰めると、1周を要さずしてアールツに合流してみせた。
互いに先頭に立ちながら先頭を行く二人だったが、ファンアールトのハイペースが祟ったか、スリッピーなアップダウンでミスが出たアールツは次第に失速してしまう。アールツにはマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)は合流に成功した。
しかし、そんなアールツに受難が降りかかる。スリッピーかつ急角度の下りでバランスを失うと、コントロール不能のままクッションが用意されていなかったコース脇の木に肩を強打し落車してしまう。すぐさまベルギーへと帰国したアールツは、後日に肩と鎖骨の複雑骨折と発表。世界選手権を前にシーズン終了という結果になってしまった。また、女子レースでもアリーチェマリア・アルツッフィ(イタリア、セライタリア・グエルチョッティ)が同様にクラッシュしており、現地ではコースの安全性について疑念の声が上がっている。
ファンデルポール不在の中、独走態勢を築き上げたファンアールトに待ったをかける選手は現れず。細かいミスを重ねながらもペースを崩すことなく残り周回を重ね、最後はペースを落としながらフィニッシュ。今回の勝利でワールドカップの総合成績でも首位に返り咲いた。
「これからのレースもストレスに感じていない。このレースを終えて頭を世界選手権に向けて切り替えていく」とはファンアールト。アールツの落車に関しては「あの下りは危険で、下見の段階から落車が起きるだろうと思っていた。彼が大事無いことを祈るよ」とコメントしコースに警鐘を鳴らした。
ファンアールトに続き2位に入ったのは、新ドイツ王者になったばかりのマルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ヴェローナ)。3位にはこれまで4位が続いていたトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が入り、久しぶりに表彰台を獲得している。
選手コメントはベルギーのsporzaより。
UCIシクロクロスワールドカップ2016-2017第8戦結果
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) 1h05’03”
2位 マルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ヴェローナ) +18”
3位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +27”
4位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +39”
5位 ティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) +46”
6位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +1’12”
7位 クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +1’16”
8位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) +1’24”
9位 ジム・アールノーツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +1’27”
10位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1’42”
text:So.Isobe
photo:CorVos
シクロクロスワールドカップ第8戦の舞台は、イタリア中部のフロジノーネ県に位置するフィウッジ。公園内に用意されたコースは前半が石畳と硬い土、中盤以降が山中の斜面に設けられたアップダウンと変化に富むもの。前日までの雨が路面を濡らし、登りはもちろん下りも乗車を拒む難コンディションに仕立て上げた。
月末に迫った世界選手権を見据え、オランダ王者のマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)はスペインでのトレーニングキャンプに入ったため出場せず。年末からCX参戦を続けているラース・ボーム(オランダ、ロットNL・ユンボ)らを含めた52名がスタートラインに並ぶ。
60分間のレースは、ヨーロッパ王者トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)のホールショットで幕開ける。トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)やフランス王者クレメン・ヴェンチュリーニ(フランス、コフィディス)が続き、世界王者ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン)も先頭付近で動き出した。
先頭アールツは快調にハイペースを刻み、15秒ほどのリードを得て2周回を完了。しかし「このコースでは自分が一番乗れていると感じていたので、序盤は追いついて展開しようと思っていた」と言うファンアールトが一気にチャージ。2位グループの全員を千切り、得意のラン区間で一気に差を詰めると、1周を要さずしてアールツに合流してみせた。
互いに先頭に立ちながら先頭を行く二人だったが、ファンアールトのハイペースが祟ったか、スリッピーなアップダウンでミスが出たアールツは次第に失速してしまう。アールツにはマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)は合流に成功した。
しかし、そんなアールツに受難が降りかかる。スリッピーかつ急角度の下りでバランスを失うと、コントロール不能のままクッションが用意されていなかったコース脇の木に肩を強打し落車してしまう。すぐさまベルギーへと帰国したアールツは、後日に肩と鎖骨の複雑骨折と発表。世界選手権を前にシーズン終了という結果になってしまった。また、女子レースでもアリーチェマリア・アルツッフィ(イタリア、セライタリア・グエルチョッティ)が同様にクラッシュしており、現地ではコースの安全性について疑念の声が上がっている。
ファンデルポール不在の中、独走態勢を築き上げたファンアールトに待ったをかける選手は現れず。細かいミスを重ねながらもペースを崩すことなく残り周回を重ね、最後はペースを落としながらフィニッシュ。今回の勝利でワールドカップの総合成績でも首位に返り咲いた。
「これからのレースもストレスに感じていない。このレースを終えて頭を世界選手権に向けて切り替えていく」とはファンアールト。アールツの落車に関しては「あの下りは危険で、下見の段階から落車が起きるだろうと思っていた。彼が大事無いことを祈るよ」とコメントしコースに警鐘を鳴らした。
ファンアールトに続き2位に入ったのは、新ドイツ王者になったばかりのマルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ヴェローナ)。3位にはこれまで4位が続いていたトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)が入り、久しぶりに表彰台を獲得している。
選手コメントはベルギーのsporzaより。
UCIシクロクロスワールドカップ2016-2017第8戦結果
1位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) 1h05’03”
2位 マルセル・マイセン(ドイツ、ステイラーツ・ヴェローナ) +18”
3位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア) +27”
4位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +39”
5位 ティム・メルリエ(ベルギー、ヴェランダスヴィレムス・クレラン) +46”
6位 マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +1’12”
7位 クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +1’16”
8位 ラース・ファンデルハール(オランダ、テレネット・フィデア) +1’24”
9位 ジム・アールノーツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +1’27”
10位 コルヌ・ファンケッセル(オランダ、テレネット・フィデア) +1’42”
text:So.Isobe
photo:CorVos
Amazon.co.jp
WRC サインプレート 足元注意 WASP-02
ワールドクラフト