オランダをスタートするのは22チーム？熾烈なツール出場権争い

フランスのレキップ紙が伝えたところによると、2010年ツール・ド・フランスの出場枠は22チームまで拡大する可能性が高い。2008年に結ばれた協定によって16チームは出場確実。残る6枠を巡って、レディオ・シャックやチームスカイ、BMCレーシングチームが出場権を争うことになりそうだ。

クリスティアン・プリュドム氏 photo:Makoto Ayanoツールのレースディレクターを務めるクリスティアン・プリュドム氏は、ツールの出場チーム枠を現行の20チームから22チームまで拡大することを示唆した。最大26チームまで拡大する可能性も有るという。

2008年9月25日にツール主催者A.S.O.（アモリー・スポーツ・オルガニザシオン）とチームが結んだ協定により、当時のプロツアー16チームはツール出場が確約されている。新城幸也が所属するBboxブイグテレコムとコフィディスはプロコンチネンタル登録に降格するが、ツール出場は確実と見られている。

注目が集まっているのは、残る6つの出場チーム枠（22チームと仮定した場合）の行方だ。プロツアーチームの中で協定を結んでいないのは、2009年以降にプロツアー登録したレディオ・シャック、ガーミン・スリップストリーム、チームスカイ、カチューシャの4チーム。いずれも強靭な戦力を有するチームだが、プロコンチネンタルチームの台頭によって出場権が与えられない可能性も有る。

プロコンチネンタル登録のサーヴェロ・テストチームとスキル・シマノは、2年連続ツール出場を目指しているが、BMCレーシングチームやヴァカンソレイユ、ソール・ソジャサンも戦力を補強してツール初出場に躍起だ。特にBMCレーシングチームは世界チャンピオンのカデル・エヴァンス（オーストラリア）やアレッサンドロ・バッラン（イタリア）ら、ツールで主役になりうる選手がズラリと揃う。

どのチームもシーズン序盤から結果を出してアピールしたいところ。下記の有力な9チームの中から6チームに絞り込む？ツール主催者は出場チームの選定に頭を悩ますことになりそうだ。

出場権を持たない有力チーム（主な所属選手）
レディオ・シャック（アームストロング、ライプハイマー、クレーデン）
ガーミン・スリップストリーム（ウィギンズ、ヴァンデヴェルデ、ファラー）
チームスカイ（ボアッソン、ジェランス、フレチャ、ロヴクヴィスト）
カチューシャ（イワノフ、ポッツァート、マキュアン、キルシェン）
BMCレーシングチーム（エヴァンス、ヒンカピー、バッラン）
サーヴェロ・テストチーム（サストレ、フースホフト、ハウッスラー）
スキル・シマノ（別府、土井、ファンヒュンメル、デコルト）
ヴァカンソレイユ（フェイユ兄弟、ボジッチ、フーガーランド）
ソール・ソジャサン（カスペール、ジョリー、ルモワンヌ）

協定により出場が確定している16チーム
アージェードゥーゼル
アスタナ
Bboxブイグテレコム
ケースデパーニュ
コフィディス
チームコロンビア・HTC
エウスカルテル
フランセーズデジュー
フートン・セルヴェット（フジ・セルヴェット）
ランプレ
リクイガス
ミルラム
クイックステップ
ラボバンク
サクソバンク
オメガファーマ・ロット（サイレンス・ロット）

text:Kei Tsuji