2016/11/28(月) - 09:31
イベントで出会ったライダーとバイクを紹介する企画「あなたの自転車を見せてください」。今回、編集部員が訪れたのは、ツインリンクもてぎで行われたもてぎ7時間エンデューロ。そこで見つけたバイクを紹介します。
村田仁さん(サンクスサイクルラボ) ミヤタ エレベーション MC
ミヤタサイクルのクロモリロード、エレベーションMCを駆るのはサンクスサイクルラボで走る村田さん。「スチールバイクの細身の見た目が大好きなんです」と語る村田さんは、MTBをメインに楽しまれているとのこと。
MTBではファイアーアイ、サルサといったコアなブランドを愛用されているとのことで、そのチョイスからも玄人好みのセンスが窺い知れます。肝心の乗り味については「クロモリバイクですが、走りは軽くて矢のように進んでくれます。溶接痕もきれいで、とても満足しています」ということだ。
ホイールはアメリカのウッドマン。58mmハイトながら1400g台という軽量ホイールで、今回のもてぎでも活躍してくれたんだとか。ハンドルはショートリーチタイプで、楽なポジションをとりやすいようなチョイス。
ブレーキは完成車でついてきたテクトロだが、しっかりと止まるので全く不満はないという。また、スピードプレイのペダルは、左右の脚の開き方の差を吸収するために、シャフト長さを変更するというこだわりぶりでした。
山崎翔一さん(スズパワー)スコット Foil
スポーツバイク北浦和スズキのスタッフを務める山崎さんの愛車は、スコットのエアロロードであるFoilだ。エアロロードながら、マシュー・ヘイマンによってパリ~ルーベを制した実績も持つオールラウンドマシンである。
生粋のFoilファンだという山崎さんは、初代Foilからの継続ユーザーだ。「エアロロードなのに、フレームも軽く、登りでも平坦でも活躍する懐の深さがお気に入りなんです」とFoilの魅力を語ってくれた。ちなみに前作より、反応性が向上しておりよりレーシーな乗り味になったという。
登りもこなせるエアロロードということで、ホイールはミドルハイトのFFWD F4Rを使用。38mmハイトという絶妙な設定で、空力性能と軽量性を両立したホイールだ。「性能的にはとてもバイクにピッタリなのですが、惜しむらくはカラーですね笑」と山崎さん。
カラーコーディネートもこだわっており、フレームカラーであるグリーンを活かすパーツチョイスは流石ショップスタッフさん。クドくなりすぎないように、例えばワイヤーはブラックとグリーンを半々で使用したり、チェーンピンも一本だけグリーンアルマイトにしたりと、センスの良さが光る一台でした。
佐野千尋さん(サイクルフリーダム) コルナゴ C59
4時間の部で優勝を果たしたサイクルフリーダムの佐野さん。過去には2回の優勝を筆頭に、何度も入賞を果たしてきた表彰台の常連である。今回はラスト5周の登りでアタックを仕掛け、独走勝利を果たすという、圧倒的な力を見せつけた。
そんな強豪レーサーの佐野さんが駆るのはイタリアのレーシングブランドとして高い人気を誇るコルナゴのC59だ。以前はルックの695に乗っており、今年もロードレースは695で、ヒルクライムはC59で出場してきたというが、このもてぎでC59をロードレースデビューさせ、見事に優勝を勝ち取った。
「695もC59もガチガチの高剛性バイクではなく、どこかしなやかさがある乗り味や、落ち着きのある安定感など、かなり似ている性格のバイクなので、乗りかえても違和感はあまりありませんね」と佐野さんは2台のバイクについてインプレッション。
こだわりのポイントは、レーサーらしく「タイヤ」。「ヴィットリアのタイヤをずっと愛用してきたのですが、新しいCORSAはグリップも転がりも良いですし、パンクもしないのでとても信頼出来るタイヤです。」とのことだ。
喜多忠俊さん (サンクスサイクルラボ)スタイナー チタンオーダーバイク
もともとピストから自転車を始めたというこちらの喜多さんの愛車はアメリカ西海岸のハンドメイドバイクビルダー、スタイナーのチタンフルオーダーバイク。ブラックの車体に、筆で描かれたようなペイントが目を引く一台だ。
「10年くらい前に、メッセンジャーが始めたケイデンスというブランドがとても好きなんです。そのデザイナーであるダスティン・クラインにペイントしてもらったスペシャルな一台なんですよ」と語る喜多さん。
ホイールはウッドマン、コンポーネントはスラムRed eTap、ヘッドパーツはクリスキングでハンドルやステムはエンヴィと、ほぼフルアメリカンバイクとして仕上げられている。eTapで組む事を前提としているため、なんとシフトアウター用の受けも穴もフレームには存在しないというスペシャルバイクでもある。
「もう一台、リッチーのスチールロードに乗っているのですが、そちらがかなり攻めたペイントで、ちょっとチンピラっぽいくらい。で、こっちはチタンでモノトーンのギャングっぽいグラフィックなので、少しランクが上がったかなと(笑)」なんて語る喜多さん、乗り味については、とてもシルキーでリズミカルに走ってくれるので、大のお気に入りとのことでした。
河野裕二さん (精密審美会) ビアンキ OLTRE XR2
イタリアの人気ブランド、ビアンキのハイエンドレースバイクであるOLTRE XR2を駆るのは、こちらの河野さん。ビアンキといえば、特徴的なチェレステグリーンですが、こちらのバイクはメタリックグレーでかなりスパルタンな雰囲気を醸し出す一台に仕上がっていた。
自転車歴は3年ほどという河野さんですが、ビアンキに惚れこんでいるとのことで、これまでに乗ってきたのは全てビアンキだとか。今年はつくば9耐や富士チャレなど、サーキットレースに積極的に出場されているとのこと。
目標は、来年のツール・ド・おきなわの50kmで好成績を残すことなんだとか。「来年50歳になるので、年代別で狙い目なんですよ!そのために今から鍛えています。」と河野さん。ちなみに今年もおきなわには出場するという。
ストイックな目標のために、バイクも高性能なパーツで固められていた。ホイールはカンパニョーロのBORA ONE、ハンドル周りもデダのハイエンドモデルをメインとし、コンポーネントはもちろん電動デュラエースという隙のない仕様だ。
渡辺祐樹さん(Forzi:k山梨) タイム VXRS Ulteam WS
7時間男女混合で優勝したForzi:k山梨の渡辺さんの愛車は一昨年に世界限定300台で復刻し、瞬く間に売り切れた記憶も新たな名車、タイムのVXRS Ulteam WSだ。「もう8年目になりますけど、これよりいいフレームになかなか出会えないんですよ」と渡辺さん。
エアロロードの隆盛もあって、最新バイクではほぼ見かけることが出来ないまるでスチールバイクの如き細身のフレームワークは、逆に新鮮に見えるほど。世界選を3度制した実績のあるバイクであり、その性能が最新バイクに引けを取らないことは、渡辺さんが7時間の先頭集団で展開していたことからもうかがえる。
今年の大会については、「昨年に続き、7時間男女混合の部を連覇できて良かったです。今年は練習期間がとれず、残り2カ月で何とか追い込むことでなんとか形になりました。来年もぜひ、一年を締めくくるレースとして楽しみたいですね」とのこと。
愛車のこだわりポイントは深めのドロップを持つハンドルバー。エアロポジションが取りやすく、お気に入りなんだとか。また、あまりロードでは見かけない、プロロゴのトライアスロン用モデルNAGO EVO TRI40を装着しているのも特徴的だ。
text&photo:Naoki.YASUOKA
村田仁さん(サンクスサイクルラボ) ミヤタ エレベーション MC
ミヤタサイクルのクロモリロード、エレベーションMCを駆るのはサンクスサイクルラボで走る村田さん。「スチールバイクの細身の見た目が大好きなんです」と語る村田さんは、MTBをメインに楽しまれているとのこと。
MTBではファイアーアイ、サルサといったコアなブランドを愛用されているとのことで、そのチョイスからも玄人好みのセンスが窺い知れます。肝心の乗り味については「クロモリバイクですが、走りは軽くて矢のように進んでくれます。溶接痕もきれいで、とても満足しています」ということだ。
ホイールはアメリカのウッドマン。58mmハイトながら1400g台という軽量ホイールで、今回のもてぎでも活躍してくれたんだとか。ハンドルはショートリーチタイプで、楽なポジションをとりやすいようなチョイス。
ブレーキは完成車でついてきたテクトロだが、しっかりと止まるので全く不満はないという。また、スピードプレイのペダルは、左右の脚の開き方の差を吸収するために、シャフト長さを変更するというこだわりぶりでした。
山崎翔一さん(スズパワー)スコット Foil
スポーツバイク北浦和スズキのスタッフを務める山崎さんの愛車は、スコットのエアロロードであるFoilだ。エアロロードながら、マシュー・ヘイマンによってパリ~ルーベを制した実績も持つオールラウンドマシンである。
生粋のFoilファンだという山崎さんは、初代Foilからの継続ユーザーだ。「エアロロードなのに、フレームも軽く、登りでも平坦でも活躍する懐の深さがお気に入りなんです」とFoilの魅力を語ってくれた。ちなみに前作より、反応性が向上しておりよりレーシーな乗り味になったという。
登りもこなせるエアロロードということで、ホイールはミドルハイトのFFWD F4Rを使用。38mmハイトという絶妙な設定で、空力性能と軽量性を両立したホイールだ。「性能的にはとてもバイクにピッタリなのですが、惜しむらくはカラーですね笑」と山崎さん。
カラーコーディネートもこだわっており、フレームカラーであるグリーンを活かすパーツチョイスは流石ショップスタッフさん。クドくなりすぎないように、例えばワイヤーはブラックとグリーンを半々で使用したり、チェーンピンも一本だけグリーンアルマイトにしたりと、センスの良さが光る一台でした。
佐野千尋さん(サイクルフリーダム) コルナゴ C59
4時間の部で優勝を果たしたサイクルフリーダムの佐野さん。過去には2回の優勝を筆頭に、何度も入賞を果たしてきた表彰台の常連である。今回はラスト5周の登りでアタックを仕掛け、独走勝利を果たすという、圧倒的な力を見せつけた。
そんな強豪レーサーの佐野さんが駆るのはイタリアのレーシングブランドとして高い人気を誇るコルナゴのC59だ。以前はルックの695に乗っており、今年もロードレースは695で、ヒルクライムはC59で出場してきたというが、このもてぎでC59をロードレースデビューさせ、見事に優勝を勝ち取った。
「695もC59もガチガチの高剛性バイクではなく、どこかしなやかさがある乗り味や、落ち着きのある安定感など、かなり似ている性格のバイクなので、乗りかえても違和感はあまりありませんね」と佐野さんは2台のバイクについてインプレッション。
こだわりのポイントは、レーサーらしく「タイヤ」。「ヴィットリアのタイヤをずっと愛用してきたのですが、新しいCORSAはグリップも転がりも良いですし、パンクもしないのでとても信頼出来るタイヤです。」とのことだ。
喜多忠俊さん (サンクスサイクルラボ)スタイナー チタンオーダーバイク
もともとピストから自転車を始めたというこちらの喜多さんの愛車はアメリカ西海岸のハンドメイドバイクビルダー、スタイナーのチタンフルオーダーバイク。ブラックの車体に、筆で描かれたようなペイントが目を引く一台だ。
「10年くらい前に、メッセンジャーが始めたケイデンスというブランドがとても好きなんです。そのデザイナーであるダスティン・クラインにペイントしてもらったスペシャルな一台なんですよ」と語る喜多さん。
ホイールはウッドマン、コンポーネントはスラムRed eTap、ヘッドパーツはクリスキングでハンドルやステムはエンヴィと、ほぼフルアメリカンバイクとして仕上げられている。eTapで組む事を前提としているため、なんとシフトアウター用の受けも穴もフレームには存在しないというスペシャルバイクでもある。
「もう一台、リッチーのスチールロードに乗っているのですが、そちらがかなり攻めたペイントで、ちょっとチンピラっぽいくらい。で、こっちはチタンでモノトーンのギャングっぽいグラフィックなので、少しランクが上がったかなと(笑)」なんて語る喜多さん、乗り味については、とてもシルキーでリズミカルに走ってくれるので、大のお気に入りとのことでした。
河野裕二さん (精密審美会) ビアンキ OLTRE XR2
イタリアの人気ブランド、ビアンキのハイエンドレースバイクであるOLTRE XR2を駆るのは、こちらの河野さん。ビアンキといえば、特徴的なチェレステグリーンですが、こちらのバイクはメタリックグレーでかなりスパルタンな雰囲気を醸し出す一台に仕上がっていた。
自転車歴は3年ほどという河野さんですが、ビアンキに惚れこんでいるとのことで、これまでに乗ってきたのは全てビアンキだとか。今年はつくば9耐や富士チャレなど、サーキットレースに積極的に出場されているとのこと。
目標は、来年のツール・ド・おきなわの50kmで好成績を残すことなんだとか。「来年50歳になるので、年代別で狙い目なんですよ!そのために今から鍛えています。」と河野さん。ちなみに今年もおきなわには出場するという。
ストイックな目標のために、バイクも高性能なパーツで固められていた。ホイールはカンパニョーロのBORA ONE、ハンドル周りもデダのハイエンドモデルをメインとし、コンポーネントはもちろん電動デュラエースという隙のない仕様だ。
渡辺祐樹さん(Forzi:k山梨) タイム VXRS Ulteam WS
7時間男女混合で優勝したForzi:k山梨の渡辺さんの愛車は一昨年に世界限定300台で復刻し、瞬く間に売り切れた記憶も新たな名車、タイムのVXRS Ulteam WSだ。「もう8年目になりますけど、これよりいいフレームになかなか出会えないんですよ」と渡辺さん。
エアロロードの隆盛もあって、最新バイクではほぼ見かけることが出来ないまるでスチールバイクの如き細身のフレームワークは、逆に新鮮に見えるほど。世界選を3度制した実績のあるバイクであり、その性能が最新バイクに引けを取らないことは、渡辺さんが7時間の先頭集団で展開していたことからもうかがえる。
今年の大会については、「昨年に続き、7時間男女混合の部を連覇できて良かったです。今年は練習期間がとれず、残り2カ月で何とか追い込むことでなんとか形になりました。来年もぜひ、一年を締めくくるレースとして楽しみたいですね」とのこと。
愛車のこだわりポイントは深めのドロップを持つハンドルバー。エアロポジションが取りやすく、お気に入りなんだとか。また、あまりロードでは見かけない、プロロゴのトライアスロン用モデルNAGO EVO TRI40を装着しているのも特徴的だ。
text&photo:Naoki.YASUOKA
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