2016/11/07(月) - 16:40
勝負を分けたのは最終周回前のピットイン。そこで生まれた僅かな差を広げ、逃げ切ったマテュー・ファンデルポールが優勝。差を詰めきれず、痛恨のチェーン落ちに泣いたワウト・ファンアールトが2位に入った。竹之内悠は27位。
スーパープレスティージュ第3戦の舞台は、ロンド・ファン・フラーンデレンのスタート地点としてもお馴染みのベルギー、ブルージュにほど近いロッデルヴォールデ。コースの大半は浅めの芝生であり、一部区間には深い砂も。不安定な天気が会場を濡らし、ライン上をスリッピーな硬めの泥に、そして砂をより重いものにした。
男子エリートレース序盤から先頭に構えたのは前戦のコッペンベルグクロスで勝利した世界王者、ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)や、最大のライバルであるマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)、ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)、ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)といった面々。
3周目突入を前にファンデルポールがペースを上げ、次第に独走態勢を築き上げる展開に。コッンベルグクロスでは不調に苦しんだオランダチャンピオンだったが、やや遅れて追走できたのはファンアールトのみ。その他メンバーは遅れ、好調のヨーロッパ王者トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)らが3位グループに追いついていく。
このままリードを築くかに見えたファンデルポールだったが、小さなミスを重ねたことでファンアールトとの差はゼロになる。現在のCXワールドサーキットで最強の名を欲しいままにする2人は互いに見合いながら周回を重ね、後方からは3位グループに追いつき、抜け出したローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート)が追走を続けていく。
そして最終周回を前に、ファンアールトはバイク交換のためにピットイン。「ロス無くレース戻れると思った」と後に振り返る世界王者だが、ここで生まれた僅かな差が勝負を分けた。
ファンデルポールはトップギアに入れ替えて振り落しに掛かり、じわじわと広がった二人の差は残り1周時点で10秒にまで拡大。苦しい表情を見せるファンアールトはギャップを埋めきれず、更に痛恨のチェーン脱落で勝負あり。大きなリードを稼いだファンデルポールはゆっくりとフィニッシュし、スーパープレスティージュ開幕3連勝を射止めた。
「調子を取り戻しつつあるけれど、未だ100%の力ではない。不調に苦しんだコッペンベルグクロスの後は精神的にも苦しかった。あんなに3日間でよく眠ったのは初めてかもしれない。僕の身体には休息が必要だったんだ」と語るファンデルポール。「自分のために用意されたようなコースだったけれど、今日はミスを重ねてしまった。落車した時にはワウトが追いついてくるかもしれないと思ったけれど、振り返らずに踏み、リードを保つことができた。パフォーマンスを戻して、勝負に復帰できたことが嬉しい」と喜びをコメントする。
一方「今日はただマテューが強かった」とは世界王者。「特に登りで彼は重たいギアを踏み切っていた。そこで差が生まれていたんだ。あんなバカなバイク交換はもう二度としないよ。ただ、もしピットインせずともすでに僅かなリードが生まれていたので結果は変わらなかったかもしれない」と自身の負けを認めた。
また、ヨーロッパ連戦中の竹之内悠(日本、東洋フレーム)はマイナス2周の27位でレースを終えた。「コッペンベルグのあとの取り組み方を間違えました、回復しきれてなかった。もっと色々とコントロールしないと」と自身のFacebookでコメントしている。
スーパープレスティージュ2016-2017第3戦結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) 1h05'18"
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +29"
3位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +54"
4位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +1'09"
5位 イェンス・アダムス(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +1'22"
6位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'52"
7位 デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) +2'00"
8位 ティム・メルリエ(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +2'07"
9位 クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +2'11"
10位 ディエテル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +2'13"
27位 竹之内悠(日本、東洋フレーム) -2Laps
text:So.Isobe
photo:CorVos
スーパープレスティージュ第3戦の舞台は、ロンド・ファン・フラーンデレンのスタート地点としてもお馴染みのベルギー、ブルージュにほど近いロッデルヴォールデ。コースの大半は浅めの芝生であり、一部区間には深い砂も。不安定な天気が会場を濡らし、ライン上をスリッピーな硬めの泥に、そして砂をより重いものにした。
男子エリートレース序盤から先頭に構えたのは前戦のコッペンベルグクロスで勝利した世界王者、ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス)や、最大のライバルであるマテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン)、マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス)、ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス)、ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)といった面々。
3周目突入を前にファンデルポールがペースを上げ、次第に独走態勢を築き上げる展開に。コッンベルグクロスでは不調に苦しんだオランダチャンピオンだったが、やや遅れて追走できたのはファンアールトのみ。その他メンバーは遅れ、好調のヨーロッパ王者トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア)らが3位グループに追いついていく。
このままリードを築くかに見えたファンデルポールだったが、小さなミスを重ねたことでファンアールトとの差はゼロになる。現在のCXワールドサーキットで最強の名を欲しいままにする2人は互いに見合いながら周回を重ね、後方からは3位グループに追いつき、抜け出したローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート)が追走を続けていく。
そして最終周回を前に、ファンアールトはバイク交換のためにピットイン。「ロス無くレース戻れると思った」と後に振り返る世界王者だが、ここで生まれた僅かな差が勝負を分けた。
ファンデルポールはトップギアに入れ替えて振り落しに掛かり、じわじわと広がった二人の差は残り1周時点で10秒にまで拡大。苦しい表情を見せるファンアールトはギャップを埋めきれず、更に痛恨のチェーン脱落で勝負あり。大きなリードを稼いだファンデルポールはゆっくりとフィニッシュし、スーパープレスティージュ開幕3連勝を射止めた。
「調子を取り戻しつつあるけれど、未だ100%の力ではない。不調に苦しんだコッペンベルグクロスの後は精神的にも苦しかった。あんなに3日間でよく眠ったのは初めてかもしれない。僕の身体には休息が必要だったんだ」と語るファンデルポール。「自分のために用意されたようなコースだったけれど、今日はミスを重ねてしまった。落車した時にはワウトが追いついてくるかもしれないと思ったけれど、振り返らずに踏み、リードを保つことができた。パフォーマンスを戻して、勝負に復帰できたことが嬉しい」と喜びをコメントする。
一方「今日はただマテューが強かった」とは世界王者。「特に登りで彼は重たいギアを踏み切っていた。そこで差が生まれていたんだ。あんなバカなバイク交換はもう二度としないよ。ただ、もしピットインせずともすでに僅かなリードが生まれていたので結果は変わらなかったかもしれない」と自身の負けを認めた。
また、ヨーロッパ連戦中の竹之内悠(日本、東洋フレーム)はマイナス2周の27位でレースを終えた。「コッペンベルグのあとの取り組み方を間違えました、回復しきれてなかった。もっと色々とコントロールしないと」と自身のFacebookでコメントしている。
スーパープレスティージュ2016-2017第3戦結果
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) 1h05'18"
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +29"
3位 ローレンス・スウィーク(ベルギー、エラリアルエステート) +54"
4位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、マーラックス・ナポレオンゲームス) +1'09"
5位 イェンス・アダムス(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +1'22"
6位 トーン・アールツ(ベルギー、テレネット・フィデア) +1'52"
7位 デーヴィッド・ファンデルポール(オランダ、ベオバンク・コレンドン) +2'00"
8位 ティム・メルリエ(ベルギー、クレラン・ファストフートサービス) +2'07"
9位 クラース・ファントルノート(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +2'11"
10位 ディエテル・ファントーレンハウト(ベルギー、マーラックス・ネポレオンゲームス) +2'13"
27位 竹之内悠(日本、東洋フレーム) -2Laps
text:So.Isobe
photo:CorVos
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