イタリアのガゼッタ紙が伝えたところによると、イタリアのコンチネンタルチームCDCカヴァリエーレが、かつてのツール・ド・フランス山岳王ミカエル・ラスムッセン(デンマーク)と契約を結んだことを発表した。しかしラスムッセン本人はチームとの契約を否定している。

ブエルタ・チワワでリーダージャージを着て走るミカエル・ラスムッセン(デンマーク)ブエルタ・チワワでリーダージャージを着て走るミカエル・ラスムッセン(デンマーク) photo:www.vueltaachihuahua.comラボバンク所属時代の2007年に、ツール・ド・フランスでマイヨジョーヌを着ながらも、UCI(国際自転車競技連合)が定めた所在地報告で虚偽の報告を行っていたとしてチームを解雇され、ツール制覇の夢が砕かれたラスムッセン。2年間の出場停止処分を受けた元ツール山岳王は、今年メキシコのテコス・トレックで再起を果たし、ブエルタ・チワワでプロローグを制するなど健在ぶりをアピールしていた。

そのラスムッセンの次なる移籍先として報じられたのは、イタリアに拠点を置くCDCカヴァリエーレ。今年までコンチネンタル登録のチェントロ・デッラ・カルツァトゥーラとして活動していたチームで、来シーズンはプロコンチネンタル登録に昇格する予定だという。プロコンチネンタルチームならば、ジロ・デ・イタリア出場の可能性も有る。

CDCカヴァリエーレはラスムッセンと契約を交わしたと主張。しかしラスムッセン側はチームとの契約締結を否定した。ラスムッセンの弁護士を務めるモレーノ・ニコレッティ氏は「チームと結んだのは仮契約だ。他チームとの契約の可能性を残した仮の契約であり、UCIルールに則った正式な契約ではない」とコメント。両者の意見は食い違っており、今週土曜日に話し合いが持たれる予定だ。

かつて2005年から2年連続でツール山岳賞に輝き、世界トップクラスの山岳スペシャリストとして鳴らしたラスムッセンは現在35歳。本人はグランツールへ出場を目指しているが、トップチームからのオファーは今のところ無い。グランツールへの道のりは決して単純なものではなさそうだ。

text:Kei Tsuji

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