2016/10/10(月) - 07:05
追い風に乗ってビッグギアを踏んだベルギーチームが42分32秒のトップタイムで優勝。平均スピード56.426km/で平坦コースを走りきったエティックス・クイックステップがチームタイムトライアル制覇を果たした。
女子に続いて、汗が噴き出る暑さの中で行われたUCI男子チームタイムトライアル。ルサイルのスポーツ複合施設から高速道路を南下するコースの大半は追い風基調。最高気温36度の暑さと追い風への対処が勝負のカギを握った。
給水のためにキャメルバッグを背負い、追い風区間に備えて58Tのフロントチェーンリングを用意したエティックス・クイックステップがそれまでオリカ・バイクエクスチェンジが保有していた暫定トップタイムを次々に更新して行く。
エティックス・クイックステップから2分30秒遅れでスタートを切った最終走者のBMCレーシングは第1計測(13.6km地点)でトップタイムから3秒遅れ。中盤にかけて挽回したBMCレーシングは第2計測(26.4km地点)で0.07秒差にまで迫ったが、エティックス・クイックステップのタイムを塗り替えるには至らない。
キッテルを先頭にエティックス・クイックステップがフィニッシュラインを切るとタイム表示は42分32秒39のトップタイムを示す。その2分42秒後にBMCレーシングがフィニッシュすると、エティックス・クイックステップのメンバーが歓声をあげた。
2012年と2013年のチームTT世界チャンピオンで、過去2年間BMCレーシングにタイトルを奪われていたエティックス・クイックステップが復権。その平均スピードは56.426km/hに達した。
ピュアスプリンターとして注目を集めがちだが、過去に2度U23ドイツTTチャンピオンに輝くとともに2010年のU23世界選手権TTで銅メダルを獲得しているキッテルは「他チームとのタイム差を聞かずに走ったけど、実際に走っている感触から良いタイムだという確信があった」と語る。
個人タイムトライアルでもメダル候補に名前が挙がるマルティンは暑さ対策を施してカタール入りした。「ストーブを焚いた部屋でローラー台に乗るなどして暑さに慣れるよう努めた。そこで得られるアドバンテージは数パーセントかもしれないけど、この暑いカタールでは少しの差が大きな差を生むんだ。今日は完璧に協調が取れた走りだった。メンバー全員が力を出し切ったし、チームにウィークポイントはなかった」
エティックス・クイックステップからカチューシャへの移籍が決まっているマルティン。5年間の集大成としてタイトル奪還を喜ぶ。「多くの勝利や成功の瞬間を分かち合ってきた家族のようなこのチームで走る最後のレースを勝利で締めくくることができてとてもエモーショナル。素晴らしい思い出とともに完璧な別れができるよ」。
12秒差で敗れたBMCレーシングのローハン・デニス(オーストラリア)は「昨年同様、チームは最高の走りをしたけどエティックス・クイックステップには敵わなかった。彼らの走りには脱帽だ」と、勝者を称える。敗因については「前半の30kmは良かったものの、後半の10kmに苦しめられた。(人工島)ザ・パールに入ってから登場した連続するコーナーでリズムが狂ってしまった。暑さがレースに大きな影響を及ぼしたことは間違いない」とコメント。最後に「1年後のチームTTまで待てないので、水曜日の個人TTでリベンジしたい」と付け加えた。
ロード世界選手権2016UCI男子チームタイムトライアル結果
1位 エティックス・クイックステップ 42’32”(Ave.56.426km/h)
2位 BMCレーシング +12”
3位 オリカ・バイクエクスチェンジ +37”
4位 チームスカイ +54”
5位 ロットNLユンボ +55”
6位 モビスター +1’11”
7位 ジャイアント・アルペシン +1’26”
8位 カチューシャ +2’01”
9位 アスタナ +2’21”
10位 ヴェランダス・ヴィレムス +3’39”
text&photo:Kei Tsuji Doha, Qatar
女子に続いて、汗が噴き出る暑さの中で行われたUCI男子チームタイムトライアル。ルサイルのスポーツ複合施設から高速道路を南下するコースの大半は追い風基調。最高気温36度の暑さと追い風への対処が勝負のカギを握った。
給水のためにキャメルバッグを背負い、追い風区間に備えて58Tのフロントチェーンリングを用意したエティックス・クイックステップがそれまでオリカ・バイクエクスチェンジが保有していた暫定トップタイムを次々に更新して行く。
エティックス・クイックステップから2分30秒遅れでスタートを切った最終走者のBMCレーシングは第1計測(13.6km地点)でトップタイムから3秒遅れ。中盤にかけて挽回したBMCレーシングは第2計測(26.4km地点)で0.07秒差にまで迫ったが、エティックス・クイックステップのタイムを塗り替えるには至らない。
キッテルを先頭にエティックス・クイックステップがフィニッシュラインを切るとタイム表示は42分32秒39のトップタイムを示す。その2分42秒後にBMCレーシングがフィニッシュすると、エティックス・クイックステップのメンバーが歓声をあげた。
2012年と2013年のチームTT世界チャンピオンで、過去2年間BMCレーシングにタイトルを奪われていたエティックス・クイックステップが復権。その平均スピードは56.426km/hに達した。
ピュアスプリンターとして注目を集めがちだが、過去に2度U23ドイツTTチャンピオンに輝くとともに2010年のU23世界選手権TTで銅メダルを獲得しているキッテルは「他チームとのタイム差を聞かずに走ったけど、実際に走っている感触から良いタイムだという確信があった」と語る。
個人タイムトライアルでもメダル候補に名前が挙がるマルティンは暑さ対策を施してカタール入りした。「ストーブを焚いた部屋でローラー台に乗るなどして暑さに慣れるよう努めた。そこで得られるアドバンテージは数パーセントかもしれないけど、この暑いカタールでは少しの差が大きな差を生むんだ。今日は完璧に協調が取れた走りだった。メンバー全員が力を出し切ったし、チームにウィークポイントはなかった」
エティックス・クイックステップからカチューシャへの移籍が決まっているマルティン。5年間の集大成としてタイトル奪還を喜ぶ。「多くの勝利や成功の瞬間を分かち合ってきた家族のようなこのチームで走る最後のレースを勝利で締めくくることができてとてもエモーショナル。素晴らしい思い出とともに完璧な別れができるよ」。
12秒差で敗れたBMCレーシングのローハン・デニス(オーストラリア)は「昨年同様、チームは最高の走りをしたけどエティックス・クイックステップには敵わなかった。彼らの走りには脱帽だ」と、勝者を称える。敗因については「前半の30kmは良かったものの、後半の10kmに苦しめられた。(人工島)ザ・パールに入ってから登場した連続するコーナーでリズムが狂ってしまった。暑さがレースに大きな影響を及ぼしたことは間違いない」とコメント。最後に「1年後のチームTTまで待てないので、水曜日の個人TTでリベンジしたい」と付け加えた。
ロード世界選手権2016UCI男子チームタイムトライアル結果
1位 エティックス・クイックステップ 42’32”(Ave.56.426km/h)
2位 BMCレーシング +12”
3位 オリカ・バイクエクスチェンジ +37”
4位 チームスカイ +54”
5位 ロットNLユンボ +55”
6位 モビスター +1’11”
7位 ジャイアント・アルペシン +1’26”
8位 カチューシャ +2’01”
9位 アスタナ +2’21”
10位 ヴェランダス・ヴィレムス +3’39”
text&photo:Kei Tsuji Doha, Qatar
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