世界最大の自転車ショー「ユーロバイク」。次期新製品が明らかになると同時にバイク界の潮流がつかめる展示会でホットなニューモデルを探した。Part.6ではジャイアント/Liv、FSA、フィジーク、クリスキング、コンチネンタル、サイクルオプスの7ブランドをピックアップする(記事インデックスはこちらから)。



ジャイアント/Liv(台湾)

Livのブースも大きく展開されたLivのブースも大きく展開された photo:Makoto.AYANO欧州ではフルサス仕様のE-MTBも展開される欧州ではフルサス仕様のE-MTBも展開される photo:Makoto.AYANO

トム・ドゥムラン(オランダ)のリオオリンピック個人TT銀メダル獲得に貢献したレインボーカラーの「TRINITY ADVANCED PRO TT」トム・ドゥムラン(オランダ)のリオオリンピック個人TT銀メダル獲得に貢献したレインボーカラーの「TRINITY ADVANCED PRO TT」 photo:Makoto.AYANO
トム・ドゥムラン(オランダ)のリオオリンピック個人TT銀メダル獲得に貢献したレインボーカラーの「TRINITY ADVANCED PRO TT」が正面に展示されたジャイアントのブース。豊富なバリエーションのバイクたちに加え、パーツ&ギアでも注目の新製品をキャッチした。

TCR ADVANCED PROにはディスクブレーキ仕様が追加されたTCR ADVANCED PROにはディスクブレーキ仕様が追加された photo:Makoto.AYANOフルカーボンリム採用のディスクロード用レーシングホイール「SLR0 DISC」フルカーボンリム採用のディスクロード用レーシングホイール「SLR0 DISC」 photo:Makoto.AYANO

R9100系DURA-ACEを装備したTCR ADVANCED SLR9100系DURA-ACEを装備したTCR ADVANCED SL photo:Makoto.AYANOハイグレードロードに標準装備となるオリジナルのチューブレスタイヤ「GAVIA SL」ハイグレードロードに標準装備となるオリジナルのチューブレスタイヤ「GAVIA SL」 photo:Makoto.AYANO


まずはロードバイクから。注目は、カーボン製オールラウンドモデル「TCR ADVANCED」に登場したディスクブレーキモデルだ。フレーム形状やジオメトリーをリムブレーキ仕様からほぼそのまま受け継ぎ、その特長である軽量性をキープしている。合わせて、カーボンリム採用のディスクロード向けカーボンホイールも登場。また、ロードのハイグレードモデルでは、2017年モデルからオリジナルのチューブレスタイヤ「GAVIA SL」が標準でアッセンブルされることに。

ストローク量引き上げなどにより走破性を高めたTRANCE ADVANCEDストローク量引き上げなどにより走破性を高めたTRANCE ADVANCED photo:Makoto.AYANO27.5+タイヤを装備するXTC ADVANCED+27.5+タイヤを装備するXTC ADVANCED+ photo:Makoto.AYANO


MTBは、オールマウンテン系の「TRANCE」とクロカンモデル「ANTHEM」という2種類のフルサスバイクがアップデートされた。最大の変化は前後共にストローク量が引き上げられたこと。そして、「MAESTRO」と呼ばれるリアサスペンションに改良が加えられ、ロッカーアームのカーボン化によって軽量化と高剛性化を実現。更にレバー比を減少させることでペダリングとブレーキングの効率を、チェーンステー長の短縮によって加速性と取り回しやすさを高めたという。リアリジットのコンペティション系モデル「XTC ADVANCED」には、27.5+仕様が追加された。

ジャイアント・アルペシンがツール・ド・フランスより使用する新型エアロヘルメット「PURSUIT」ジャイアント・アルペシンがツール・ド・フランスより使用する新型エアロヘルメット「PURSUIT」 photo:Makoto.AYANOコンペティション系のスタンダードモデル「REV」などには、安全性を高めた「MIPS」モデルが追加コンペティション系のスタンダードモデル「REV」などには、安全性を高めた「MIPS」モデルが追加 photo:Makoto.AYANO

シューズもバリエーション豊富だシューズもバリエーション豊富だ photo:Makoto.AYANOオフロード系シューズの取り揃えも多いオフロード系シューズの取り揃えも多い photo:Makoto.AYANO


昨年より本格的な展開を開始したヘルメットは、順調にバリエーションを拡大中だ。ジャイアント・アルペシンがツール・ド・フランスより使用する新型エアロモデル「PURSUIT」は、もう1つのエアロモデル「RIVET」と同様に優れたエアロ性能を実現しながら、ベンチレーションホールの個数を増やすことで、通気性を向上。コンペティション系のスタンダードモデル「REV」などには、安全性を高めた「MIPS」モデルが追加されている。



FSA(イタリア)

FSAはブランド初のグループセット「WE」を正式発表FSAはブランド初のグループセット「WE」を正式発表 photo:Makoto.AYANO複雑なリンク構造を持つ新型ブレーキも展示された複雑なリンク構造を持つ新型ブレーキも展示された photo:Makoto.AYANO

他に類を見ない独特な造形のリアディレーラー他に類を見ない独特な造形のリアディレーラー photo:Makoto.AYANOコンパクト形状のフロントディレーラーコンパクト形状のフロントディレーラー photo:Makoto.AYANO


FSAは、昨年夏よりテストを重ねていたブランド初のグループセット「WE」を正式発表。その特徴は、前後のディレーラーとシートチューブバッテリーの間をケーブルで、レバーとバッテリーの間をANT+無線で接続する「セミワイヤレス」式をとることにある。

ユーロバイクで展示されていた「WE」は、今年のツール・ド・フランスでお目見えしたプロトタイプと形状は大きく変わっていないが、装飾やグラフィックが添えられており、ほぼ製品版のように見受けられる。シマノ、カンパニョーロ、スラムに続くロードコンポになれるか注目が集まるところだ。



フィジーク(イタリア)

フィジークはスパインコンセプトに基づいたビブショーツを発表フィジークはスパインコンセプトに基づいたビブショーツを発表 photo:Makoto.AYANO
スパインコンセプトに基づき、スネーク、カメレオン、ブルの3タイプを用意スパインコンセプトに基づき、スネーク、カメレオン、ブルの3タイプを用意 photo:Makoto.AYANO裾はカットオフ仕様となっている裾はカットオフ仕様となっている photo:Makoto.AYANO


「サイクリストとバイクの接点をデザインする」をブランドコンセプトに掲げるフィジーク。サドル、シューズ、コックピットパーツなどに次ぐ新たなプロダクト群は、なんとビブショーツだ。脊椎の柔軟性に応じたフィッティングシステム「スパインコンセプト」に基づき、スネーク、カメレオン、ブルの3タイプを用意しており、パッドや生地、パネリングなどがタイプごとに変えられているという。

オフロード用シューズのフラッグシップ「M3B」がフルモデルチェンジオフロード用シューズのフラッグシップ「M3B」がフルモデルチェンジ photo:Makoto.AYANO
タンと、その左右のアッパーを1本のレースで繋ぎ、Boaクロージャーで締め上げるタンと、その左右のアッパーを1本のレースで繋ぎ、Boaクロージャーで締め上げる photo:Makoto.AYANOロードのフラッグシップ「R1B」には新色が追加されたロードのフラッグシップ「R1B」には新色が追加された photo:Makoto.AYANO


シューズのトピックは、MTBクロスカントリーやシクロクロスに適するオフロード用モデルのフラッグシップ「M3B」がフルモデルチェンジしたこと。アッパーの構造を一新しており、タンと、その左右のアッパーを1本のレースで繋ぎ、Boaクロージャーで締め上げることで、フィット感を高めている。



クリスキング(アメリカ)

センターロック対応のディスクロード用ハブが登場センターロック対応のディスクロード用ハブが登場 photo:Makoto.AYANOブースには創業者クリス・キング氏の姿もブースには創業者クリス・キング氏の姿も photo:Makoto.AYANO


手組みホイールのリバイバルや、グラベルロードの流行などにより、需要が高まっているクリスキングのハブ。これまでラインアップになかったものの、要望が多かったというセンターロック対応のディスクロード用ハブが登場した。もちろん主流規格になりつつある12mmスルーアクスル仕様も取り揃えられる。



コンチネンタル(ドイツ)

コンチネンタルのブースでサイン会を行ったアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)コンチネンタルのブースでサイン会を行ったアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル) photo:Makoto.AYANO「ATTACK&FORCE」は幅が変更になった「ATTACK&FORCE」は幅が変更になった photo:Makoto.AYANO

ヴィンテージバイクイベントのエロイカとコラボレーションしたクラシカルな仕上げの「GRAND PRIX CLASSIC」ヴィンテージバイクイベントのエロイカとコラボレーションしたクラシカルな仕上げの「GRAND PRIX CLASSIC」 photo:Makoto.AYANOコンチネンタルのタイヤを使用するクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)のバイクを展示コンチネンタルのタイヤを使用するクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)のバイクを展示 photo:Makoto.AYANO


地元ドイツのタイヤブランドであるコンチネンタルは、ユーロバイクでは毎年大規模なブースで出展。今年は、同社のタイヤを使用するクリス・フルーム(イギリス、チームスカイ)のバイクを展示し、ブースにはアンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ソウダル)が訪れサイン会を行った。

新製品としては、前後別設計のロード用レーシングタイヤ「ATTACK&FORCE」にアップデートが施され、これまではフロント22mmxリア24mmという設定だったが、昨今のワイド化の流れてに沿ってか23mmx25mmに。また世界各地で開催されているヴィンテージバイクイベント「エロイカ」のロゴをあしらった、クラシカルな仕上げの「GRAND PRIX CLASSIC」も展示されていた。



サイクルオプス(アメリカ)

サイクルオプスは、ダイレクトドライブ式の新型トレーナー「HAMMER」を発表サイクルオプスは、ダイレクトドライブ式の新型トレーナー「HAMMER」を発表 photo:Makoto.AYANOアダプターを用いることで、スルーアクスルやスラム独自のフリーボディXDに対応アダプターを用いることで、スルーアクスルやスラム独自のフリーボディXDに対応 photo:Makoto.AYANO


サイクルオプスは、ダイレクトドライブ式の新型トレーナー「HAMMER」を発表した。ハブ式パワーメーター「PowerTap」のテクノロジーによる高精度なパワー計測や、電磁式負荷ユニットによる優れた静寂性がその特徴だ。スルーアクスルのバイクも取付可能としている。



photo:Makoto.AYANO

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