2016/09/29(木) - 18:29
9月29日、さいたま新都心にてツール・ド・フランスさいたまクリテリウム2016の出場選手発表記者会見が行われた。総合優勝のクリス・フルームら今年のツールを沸かせたライダーが多数参戦。大会史上初めて4賞ジャージの選手全員が出揃う。
例年通り、さいたま新都心で開催された出場選手発表会。4回めを迎える今年のツール・ド・フランスさいたまクリテリウムには、ツール・ド・フランスでの4賞ジャージ獲得者やステージ優勝者を中心に、海外から7チーム26名の選手が来日することが発表された。なかでも今年は総合優勝のフルーム、ポイント賞のペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)、山岳賞のラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)、新人賞のアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)ら4賞ジャージの選手が初めて出揃うことになった。
また、日本を代表するUCIワールドツアー選手の新城幸也(ランプレ・メリダ)と別府史之(トレック・セガフレード)の両名の出走も決定しているほか、国内勢も全日本ロードチャンピオンの初山翔(ブリヂストンアンカー)をはじめトップ選手がこぞって参加する。
「絆」と「かつてない」がテーマ
出場選手発表に先立ち、実行委員長でありさいたま市長の清水勇人氏がA.S.O.イベントマネジャーのフィリップ・フルニエ氏に千羽鶴「鶴 de France(つる・ど・ふらんす)」を贈呈。A.S.O.を代表して挨拶に立ったフルニエ氏は「2013年の第一回以来、さいたまクリテリウムは回を重ねるごとに盛り上がっている。ツールは世界の共通言語。今年はさらにさいたまとツールとが結びつきを深めた年です。”鶴 de France”は今年のツール期間中に選手たちに帯同しました。そのおかげで174人がシャンゼリゼにゴールするという、最多完走選手数の記録のもととなりました。今年のさいたまクリテのテーマは「絆」と「かつてない」です。かつてないほど豪華な選手たちが揃い、まさにツールの第22ステージ目となることでしょう」と語った。
7つのUCIワールドチームが参加
まず、最初に出場が発表されたのはチームスカイ。すでに発表されていた通り、今年のツール総合優勝のクリス・フルーム(イギリス)がメンバー入りし、第1回大会に次ぐ優勝を狙う。フルームは今会見に向けビデオメッセージを寄せ、その中で「サイクリングやツール・ド・フランスに情熱的な多くの日本人ファンの皆さんにお会い出来るのはとても素晴らしい機会です。さいたまでお会いしましょう!」とファンに向けてコメントした。
フルーム率いるチームスカイには、フルームの鉄壁の山岳アシスト選手として、またリエージュ~バストーニュ~リエージュ覇者であるワウト・ポエルスが、そしてイアン・ボズウェル、ミカル・ゴラスが名を連ねる。
世界チャンピオンであり2012年から2016年までツールで5回連続のポイント賞に輝くサガン率いるティンコフは、2度のツール山岳賞に輝いたマイカとともにさいたまにやってくる。サガンの兄ユライと、 パウェル・ポルヤンスキーが出場だ。
新人賞のアダム・イェーツ率いるオリカ・バイクエクスチェンジは、ツール10回出場の経験を持ち、区間2勝とミラノ〜サンレモ、リエージュ~バストーニュ~リエージュ覇者でチームのキャプテン格のサイモン・ゲランス、クリストファー・ユールイェンセン、クリスティアン・メイヤーを伴っての出場だ。
ツール総合2位のフランスの英雄ロメン・バルデ率いるAG2Rラモンディアールは、2015年にツールで区間優勝しているアレクシ・ヴィエルモーズと、同じく2008年に区間1勝を挙げている「小さな巨人」サミュエル・ドゥムラン、そして今年のツールでバルデの総合2位へのアタックを支えたアシスト選手のミカエル・シェレルらが出場。今年も全員がフランス人選手での参戦だ。
今年のツールでは区間一勝に終わったものの世界最強のスプリンターの一人であるマルセル・キッテル率いるエティックス・クイックステップは、ファビオ・サバティーニ、ジュリアン・ヴェルモト、ペーター・ヴァコッチでの参戦。2年前に続くキッテルのスプリント勝利を狙う。
昨年のデゲンコルブによる勝利を挙げ、チームとしての連覇を狙うジャイアント・アルペシンは、2015年に難関山岳ステージで区間勝利を挙げているサイモン・ゲシュケが昨年に続き再び出場。他にジーコ・ワイテンス、名アシストのベテラン選手クーン・デコルト、TTスペシャリストのゲオルグ・プライドラーが出場する。しかしディフェンディングチャンピオンのデゲンコルブは参戦しない。
そして2人の日本人UCIワールドツアー選手である新城幸也(ランプレ・メリダ)と別府史之(トレック・セガフレード)は「ツール・ド・フランス ジャパンチーム」として出場する。
日本人選手は個人の成績をもとにチームに参加権を割り当て、ブリヂストンアンカー、シマノレーシング、愛三工業レーシング、NIPPOヴィーニファンティーニ、マトリックスパワータグ、キナンが選抜された。また橋本英也率いる4人(小林泰正、小林和希、岡本隼)で結成した「スペシャルチームジャパンfor さいたま」が参加する。国内参加選手の7チーム26名のほか、女子選手、ジュニア選手は7名、パラサイクリング選手は7組8名が参加する。
今回の出場選手中、さいたまでの優勝経験者は第1回大会のフルームと2014年のキッテルのふたり。さいたま史上もっとも豪華なメンバーによるショーレースはどのような展開になるのか?
プレゼンテーションには初山翔(ブリヂストンアンカー)、パラサイクリング選手の藤田征樹、浦和工業高校の細谷夢菜と中川涼が登壇、抱負を語った。初山翔は「同じ自転車選手とはいえ普段一緒に走ることができないようなトップ選手たちが来てくれる。いい走りを披露したい」と意気込みを語った。
大会はジャパンカップの翌週の10月29日に開催される。昨年に続きJCOMがメインスポンサーをつとめ、学生やパラサイクリストを含む29人の選手による3kmの個人TT、7周回によるポイントレース、そしてメインイベントである20周・59kmのクリテリウムの主要3種目で行われる。
また前日の金曜には恒例の交流会が企画されている。相撲や弓道、書道を体験するなど例年ユニークな企画で選手を楽しませているが、今年は和装と岩槻のジャンボひな壇の体験が用意されているという。
おもな海外出場チームと選手リスト
ツール・ド・フランス ジャパンチーム
新城幸也(ランプレ・メリダ)
別府史之(トレック・セガフレード)
ブリヂストンアンカー
初山翔
西薗良太
内間康平
鈴木龍
キナンサイクリング
伊丹健治
阿曽光佑
中西重智
※(氏名カナ表記はシクロワイアード表記のため公式発表と一部異なります)
photo&text:Makoto.AYANO
例年通り、さいたま新都心で開催された出場選手発表会。4回めを迎える今年のツール・ド・フランスさいたまクリテリウムには、ツール・ド・フランスでの4賞ジャージ獲得者やステージ優勝者を中心に、海外から7チーム26名の選手が来日することが発表された。なかでも今年は総合優勝のフルーム、ポイント賞のペーター・サガン(スロバキア、ティンコフ)、山岳賞のラファル・マイカ(ポーランド、ティンコフ)、新人賞のアダム・イェーツ(イギリス、オリカ・バイクエクスチェンジ)ら4賞ジャージの選手が初めて出揃うことになった。
また、日本を代表するUCIワールドツアー選手の新城幸也(ランプレ・メリダ)と別府史之(トレック・セガフレード)の両名の出走も決定しているほか、国内勢も全日本ロードチャンピオンの初山翔(ブリヂストンアンカー)をはじめトップ選手がこぞって参加する。
「絆」と「かつてない」がテーマ
出場選手発表に先立ち、実行委員長でありさいたま市長の清水勇人氏がA.S.O.イベントマネジャーのフィリップ・フルニエ氏に千羽鶴「鶴 de France(つる・ど・ふらんす)」を贈呈。A.S.O.を代表して挨拶に立ったフルニエ氏は「2013年の第一回以来、さいたまクリテリウムは回を重ねるごとに盛り上がっている。ツールは世界の共通言語。今年はさらにさいたまとツールとが結びつきを深めた年です。”鶴 de France”は今年のツール期間中に選手たちに帯同しました。そのおかげで174人がシャンゼリゼにゴールするという、最多完走選手数の記録のもととなりました。今年のさいたまクリテのテーマは「絆」と「かつてない」です。かつてないほど豪華な選手たちが揃い、まさにツールの第22ステージ目となることでしょう」と語った。
7つのUCIワールドチームが参加
まず、最初に出場が発表されたのはチームスカイ。すでに発表されていた通り、今年のツール総合優勝のクリス・フルーム(イギリス)がメンバー入りし、第1回大会に次ぐ優勝を狙う。フルームは今会見に向けビデオメッセージを寄せ、その中で「サイクリングやツール・ド・フランスに情熱的な多くの日本人ファンの皆さんにお会い出来るのはとても素晴らしい機会です。さいたまでお会いしましょう!」とファンに向けてコメントした。
フルーム率いるチームスカイには、フルームの鉄壁の山岳アシスト選手として、またリエージュ~バストーニュ~リエージュ覇者であるワウト・ポエルスが、そしてイアン・ボズウェル、ミカル・ゴラスが名を連ねる。
世界チャンピオンであり2012年から2016年までツールで5回連続のポイント賞に輝くサガン率いるティンコフは、2度のツール山岳賞に輝いたマイカとともにさいたまにやってくる。サガンの兄ユライと、 パウェル・ポルヤンスキーが出場だ。
新人賞のアダム・イェーツ率いるオリカ・バイクエクスチェンジは、ツール10回出場の経験を持ち、区間2勝とミラノ〜サンレモ、リエージュ~バストーニュ~リエージュ覇者でチームのキャプテン格のサイモン・ゲランス、クリストファー・ユールイェンセン、クリスティアン・メイヤーを伴っての出場だ。
ツール総合2位のフランスの英雄ロメン・バルデ率いるAG2Rラモンディアールは、2015年にツールで区間優勝しているアレクシ・ヴィエルモーズと、同じく2008年に区間1勝を挙げている「小さな巨人」サミュエル・ドゥムラン、そして今年のツールでバルデの総合2位へのアタックを支えたアシスト選手のミカエル・シェレルらが出場。今年も全員がフランス人選手での参戦だ。
今年のツールでは区間一勝に終わったものの世界最強のスプリンターの一人であるマルセル・キッテル率いるエティックス・クイックステップは、ファビオ・サバティーニ、ジュリアン・ヴェルモト、ペーター・ヴァコッチでの参戦。2年前に続くキッテルのスプリント勝利を狙う。
昨年のデゲンコルブによる勝利を挙げ、チームとしての連覇を狙うジャイアント・アルペシンは、2015年に難関山岳ステージで区間勝利を挙げているサイモン・ゲシュケが昨年に続き再び出場。他にジーコ・ワイテンス、名アシストのベテラン選手クーン・デコルト、TTスペシャリストのゲオルグ・プライドラーが出場する。しかしディフェンディングチャンピオンのデゲンコルブは参戦しない。
そして2人の日本人UCIワールドツアー選手である新城幸也(ランプレ・メリダ)と別府史之(トレック・セガフレード)は「ツール・ド・フランス ジャパンチーム」として出場する。
日本人選手は個人の成績をもとにチームに参加権を割り当て、ブリヂストンアンカー、シマノレーシング、愛三工業レーシング、NIPPOヴィーニファンティーニ、マトリックスパワータグ、キナンが選抜された。また橋本英也率いる4人(小林泰正、小林和希、岡本隼)で結成した「スペシャルチームジャパンfor さいたま」が参加する。国内参加選手の7チーム26名のほか、女子選手、ジュニア選手は7名、パラサイクリング選手は7組8名が参加する。
今回の出場選手中、さいたまでの優勝経験者は第1回大会のフルームと2014年のキッテルのふたり。さいたま史上もっとも豪華なメンバーによるショーレースはどのような展開になるのか?
プレゼンテーションには初山翔(ブリヂストンアンカー)、パラサイクリング選手の藤田征樹、浦和工業高校の細谷夢菜と中川涼が登壇、抱負を語った。初山翔は「同じ自転車選手とはいえ普段一緒に走ることができないようなトップ選手たちが来てくれる。いい走りを披露したい」と意気込みを語った。
大会はジャパンカップの翌週の10月29日に開催される。昨年に続きJCOMがメインスポンサーをつとめ、学生やパラサイクリストを含む29人の選手による3kmの個人TT、7周回によるポイントレース、そしてメインイベントである20周・59kmのクリテリウムの主要3種目で行われる。
また前日の金曜には恒例の交流会が企画されている。相撲や弓道、書道を体験するなど例年ユニークな企画で選手を楽しませているが、今年は和装と岩槻のジャンボひな壇の体験が用意されているという。
おもな海外出場チームと選手リスト
チームスカイ
クリス・フルーム(イギリス)
ミカル・ゴラス(ポーランド)
イアン・ボズウェル(アメリカ)
ワウト・ポエルス(オランダ)
クリス・フルーム(イギリス)
ミカル・ゴラス(ポーランド)
イアン・ボズウェル(アメリカ)
ワウト・ポエルス(オランダ)
ティンコフ
ペーター・サガン(スロバキア)
ラファル・マイカ(ポーランド)
ユライ・サガン(スロバキア)
パウェル・ポルヤンスキー(ポーランド)
ペーター・サガン(スロバキア)
ラファル・マイカ(ポーランド)
ユライ・サガン(スロバキア)
パウェル・ポルヤンスキー(ポーランド)
オリカ・バイクエクスチェンジ
アダム・イェーツ(イギリス)
サイモン・ゲランス(オーストラリア)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
クリスティアン・メイヤー(カナダ)
アダム・イェーツ(イギリス)
サイモン・ゲランス(オーストラリア)
クリストファー・ユールイェンセン(デンマーク)
クリスティアン・メイヤー(カナダ)
AG2Rラモンディアール
ロメン・バルデ(フランス)
アレクシ・ヴィエルモーズ(フランス)
サミュエル・ドゥムラン(フランス)
ミカエル・シュレル(フランス)
ロメン・バルデ(フランス)
アレクシ・ヴィエルモーズ(フランス)
サミュエル・ドゥムラン(フランス)
ミカエル・シュレル(フランス)
エティックス・クイックステップ
マルセル・キッテル(ドイツ)
ファビオ・サバティーニ(イタリア)
ジュリアン・ヴェルモト(ベルギー)
ペトル・ヴァコッチ(チェコ)
マルセル・キッテル(ドイツ)
ファビオ・サバティーニ(イタリア)
ジュリアン・ヴェルモト(ベルギー)
ペトル・ヴァコッチ(チェコ)
ジャイアント・アルペシン
サイモン・ゲシュケ(ドイツ)
ジーコ・ワイテンス(ベルギー)
クーン・デコルト(オランダ)
ゲオルグ・プレイドラー(オーストリア)
サイモン・ゲシュケ(ドイツ)
ジーコ・ワイテンス(ベルギー)
クーン・デコルト(オランダ)
ゲオルグ・プレイドラー(オーストリア)
ツール・ド・フランス ジャパンチーム
新城幸也(ランプレ・メリダ)
別府史之(トレック・セガフレード)
日本チーム
スペシャルチームジャパンfor さいたま
橋本英也
小林泰正
小林和希
岡本隼
スペシャルチームジャパンfor さいたま
橋本英也
小林泰正
小林和希
岡本隼
ブリヂストンアンカー
初山翔
西薗良太
内間康平
鈴木龍
シマノレーシング
木村圭佑
小橋勇利
秋丸湧哉
木村圭佑
小橋勇利
秋丸湧哉
愛三工業レーシング
綾部勇成
福田真平
小森亮平
中根英登
綾部勇成
福田真平
小森亮平
中根英登
NIPPOヴィーニファンティーニ
窪木一茂
石橋学
小石祐馬
小林海
窪木一茂
石橋学
小石祐馬
小林海
マトリックスパワータグ
向川尚樹
近谷涼
中川智
アイラン・フェルナンデス(スペイン)
向川尚樹
近谷涼
中川智
アイラン・フェルナンデス(スペイン)
キナンサイクリング
伊丹健治
阿曽光佑
中西重智
※(氏名カナ表記はシクロワイアード表記のため公式発表と一部異なります)
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