2009/10/21(水) - 16:26
今年で開催18回目を迎える晩秋の風物詩・ジャパンカップの季節がやってきた!昨年からHC(超級クラス)レースとして開催されているアジア最大のワンディレースに、今年は過去最多プロツアー5チームが出場!一層注目が集まっているレースの生い立ちやコースの見どころをチェックしておきましょう!
今年で開催18回目 アジア最大のワンディレース
ジャパンカップの起源は、1990年に宇都宮市を舞台に開催されたロード世界選手権まで遡る。当時はレース終盤に飛び出したルディー・ダーネンスとディーク・デヴォルフのベルギーコンビが、ジャンニ・ブーニョ(イタリア)らを振り切ってワンツー勝利を飾った。
世界選手権のコースは隣接する鹿沼市を含む時計回りの周回で、そのスタート/ゴール地点には現在石碑が建てられている。プロ入り前のランス・アームストロング(アメリカ)も当時このコースを走った。
1992年、ジャパンカップは世界選手権のメモリアルレースとして初開催された。以降、ヨーロッパのトップチームが出場する日本で唯一のワンディレースとしての地位を確立。数々のチャンピオンがこのジャパンカップでバトルを繰り広げた。
1996年にはUCIワールドカップの最終戦に組み込まれ、多くのトップ選手が出場。昨年からはプロツアーレースの一つ下のカテゴリー、HC(超級クラス)として開催されている。現在アジアツアーでHCの称号を得ているワンディレースはジャパンカップだけだ。
観客が詰めかけた古賀志林道が最大の勝負どころ
宇都宮市森林公園の赤川ダム近くをスタート/ゴールとする14.1kmの周回コースは、ワールドカップ開催時に導入されたもの。最終周回(11周目)のみ後半部をカットした10.3kmのコースが使用される。阿部良之(当時マペイ)が優勝した1997年以降、11周回・全長151.3kmで開催されている。
コース最大の難所として知られているのが、スタート後すぐに始まる古賀志林道の上りだ。標高差185mを一気に駆け上がるこの上りには、毎年大勢の観客が詰めかけ、思い思いの方法で選手たちに声援を送る。上りの頂上には山岳ポイントが設定され、3周毎に山岳賞が与えられる。
頂上を越えると、カーブが連続するハイスピードダウンヒルが登場。普段から交通量が少ないため、苔に覆われている箇所もあり、雨が降れば危険な下りになる。
その後は、萩の道の上りを含むアップダウンをこなし、鶴カントリークラブ前の上りを経てスタート地点に戻る。鶴カントリーの上りは登坂距離こそ短いものの勾配はキツい。
毎年レース終盤に向けてヨーロッパチームがペースを上げ、残り数周の古賀志林道で有力選手たちが動き始めるのがお決まりのパターン。最終周回は萩の道と鶴カントリーの上りがカットされるため、古賀志林道の頂上からゴールまでは約8km。最後の古賀志林道で飛び出し、後続を引き離した数名によるスプリント勝負に持ち込まれる可能性が高い。
ジャパンカップ歴代優勝者
2008年 ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
2007年 マヌエーレ・モーリ(イタリア)
2006年 リカルド・リッコ(イタリア)
2005年 ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
2004年 パトリック・シンケウィッツ(ドイツ)
2003年 セルジョ・バルベーロ(イタリア)
2002年 セルジョ・バルベーロ(イタリア)
2001年 ジルベルト・シモーニ(イタリア)
2000年 マッシモ・コドル(イタリア)
1999年 セルジョ・バルベーロ(イタリア)
1998年 ファビアン・ドワール(ベルギー)
1997年 阿部良之(日本)
1996年 マウロ・ジャネッティ(スイス)
1995年 クラウディオ・キアプッチ(イタリア)
1994年 クラウディオ・キアプッチ(イタリア)
1993年 クラウディオ・キアプッチ(イタリア)
1992年 ヘンドリック・ルダン(ベルギー)
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano, www.japancup.gr.jp
今年で開催18回目 アジア最大のワンディレース
ジャパンカップの起源は、1990年に宇都宮市を舞台に開催されたロード世界選手権まで遡る。当時はレース終盤に飛び出したルディー・ダーネンスとディーク・デヴォルフのベルギーコンビが、ジャンニ・ブーニョ(イタリア)らを振り切ってワンツー勝利を飾った。
世界選手権のコースは隣接する鹿沼市を含む時計回りの周回で、そのスタート/ゴール地点には現在石碑が建てられている。プロ入り前のランス・アームストロング(アメリカ)も当時このコースを走った。
1992年、ジャパンカップは世界選手権のメモリアルレースとして初開催された。以降、ヨーロッパのトップチームが出場する日本で唯一のワンディレースとしての地位を確立。数々のチャンピオンがこのジャパンカップでバトルを繰り広げた。
1996年にはUCIワールドカップの最終戦に組み込まれ、多くのトップ選手が出場。昨年からはプロツアーレースの一つ下のカテゴリー、HC(超級クラス)として開催されている。現在アジアツアーでHCの称号を得ているワンディレースはジャパンカップだけだ。
観客が詰めかけた古賀志林道が最大の勝負どころ
宇都宮市森林公園の赤川ダム近くをスタート/ゴールとする14.1kmの周回コースは、ワールドカップ開催時に導入されたもの。最終周回(11周目)のみ後半部をカットした10.3kmのコースが使用される。阿部良之(当時マペイ)が優勝した1997年以降、11周回・全長151.3kmで開催されている。
コース最大の難所として知られているのが、スタート後すぐに始まる古賀志林道の上りだ。標高差185mを一気に駆け上がるこの上りには、毎年大勢の観客が詰めかけ、思い思いの方法で選手たちに声援を送る。上りの頂上には山岳ポイントが設定され、3周毎に山岳賞が与えられる。
頂上を越えると、カーブが連続するハイスピードダウンヒルが登場。普段から交通量が少ないため、苔に覆われている箇所もあり、雨が降れば危険な下りになる。
その後は、萩の道の上りを含むアップダウンをこなし、鶴カントリークラブ前の上りを経てスタート地点に戻る。鶴カントリーの上りは登坂距離こそ短いものの勾配はキツい。
毎年レース終盤に向けてヨーロッパチームがペースを上げ、残り数周の古賀志林道で有力選手たちが動き始めるのがお決まりのパターン。最終周回は萩の道と鶴カントリーの上りがカットされるため、古賀志林道の頂上からゴールまでは約8km。最後の古賀志林道で飛び出し、後続を引き離した数名によるスプリント勝負に持ち込まれる可能性が高い。
ジャパンカップ歴代優勝者
2008年 ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
2007年 マヌエーレ・モーリ(イタリア)
2006年 リカルド・リッコ(イタリア)
2005年 ダミアーノ・クネゴ(イタリア)
2004年 パトリック・シンケウィッツ(ドイツ)
2003年 セルジョ・バルベーロ(イタリア)
2002年 セルジョ・バルベーロ(イタリア)
2001年 ジルベルト・シモーニ(イタリア)
2000年 マッシモ・コドル(イタリア)
1999年 セルジョ・バルベーロ(イタリア)
1998年 ファビアン・ドワール(ベルギー)
1997年 阿部良之(日本)
1996年 マウロ・ジャネッティ(スイス)
1995年 クラウディオ・キアプッチ(イタリア)
1994年 クラウディオ・キアプッチ(イタリア)
1993年 クラウディオ・キアプッチ(イタリア)
1992年 ヘンドリック・ルダン(ベルギー)
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos, Makoto Ayano, www.japancup.gr.jp