2016/02/08(月) - 18:38
ベルギー・ゾルダーにて開催された2016年のシクロクロス世界選手権より、同大会を走ったプロバイクを3編に分けて紹介。Vol.1ではファンデルハールのジャイアント、メーウセンのリドレーなど4名のライダーのバイクをピックアップします。
ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
ジャイアント TCX ADVANCED PRO
アルカンシェル獲得まであと一歩にまで迫ったラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)。バイクは、スルーアクスル&ディスクブレーキを採用するジャイアント「TCX ADVANCED PRO」。タイヤクリアランスが大きく泥づまりに強いことや、D型断面のシートピラー「D-Fuse」により衝撃吸収性に優れることが特徴の1台だ。
シマノのサポートを受けることから、パーツのほどんどがシマノもしくはPRO。ドライブトレインにはシマノDURA-ACE Di2を採用する。フロントクランクには、プロのみに供給される46TのDURA-ACEアウターチェーンリングが取り付けられていた。ブレーキは油圧式で、Di2対応レバーのST-R785とポストマウント対応キャリパーBR-R785の組み合わせとしている。
ホイールはシマノのプロトタイプをセットする。リムはブレーキ面を持たないディスクBR専用品。組み合わせるJベンドスポーク対応ハブはXTRのようにも見えるが、製品版とは表面の仕上げが異なる。また、ストレートスポークに対応したリアハブを組み込んだホイールも確認されており、まことしやかに噂されるシマノ初のCX専用レースホイールの開発が進んでいることを伺わせる。タイヤは定番のデュガスで、ファンデルハールは深い泥に対応する「Rhino Cotton」をチョイスした。
ハンドルとステムはPROのハイエンドグレード「VIBE」で、カーボンではなくアルミをチョイス。サドルも同じくPROで、フラットな座面の「TURNIX」としている。ペダルはシマノSPDだ。
トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)
リドレー X-NIGHT SL
エリート男子を8位でフィニッシュしたトム・メーウセン(ベルギー)。レースの舞台となったゾルダーサーキットの近くを拠点を置くリドレーのバイクを使用する。モデルは軽量性と振動吸収性を高レベルでバランスさせた「X-NIGHT SL」だ。レース前にはディスクブレーキ仕様も用意されていたが、メーウセンが選択したのはカンチブレーキ仕様。19歳にしてU23男子を制したエリ・イゼルビット(ベルギー)もX-NIGHT SLのカンチブレーキ仕様を使用した。
コンポーネントはスラムのサポートを受けており、フロントシングル仕様のForce1を採用。チェーンリングの歯数は44Tであった。カンチブレーキはAvidのShorty Ultimateとしている。ペダルは泥はけ性を重視してか、シマノSPDの最廉価モデルであるPD-M540を選択している。
ホイールやステム、ハンドル、シートポストは、リドレーがプロデュースするパーツブランドの4ZA(フォルツァ)で統一。上記のファンデルハールと同じく、タイヤは深い泥に対応するデュガスの「Rhino Cotton」をチョイスした。サドルはフィジーク「ALIANTE」の新型だ。
フィリップ・ワルスレーベン(ドイツ、BKCPコレンドン)
スティーブンス SUPER PRESTIGE DISC
フィリップ・ワルスレーベンのバイクは、母国ドイツのハンブルグを本拠とする「STEVENS(スティーブンス)」だ。国内では聞き慣れないブランドだが、シクロクロス界では数々の輝かしい戦歴を残している。モデルは、ディスクブレーキ仕様のトップレンジ「SUPER PRESTIGE DISC」である。
シマノのサポートを受けることから、パーツのほどんどがシマノもしくはPROとされている。ドライブトレインにはシマノDURA-ACE Di2を採用。フロントクランクには、プロのみに供給される46TのDURA-ACEアウターチェーンリングが取り付けられていた。ブレーキは油圧式で、Di2対応レバーのST-R785とポストマウント対応キャリパーBR-R785の組み合わせとしている。ペダルもシマノSPDだ。
ホイールはシマノが開発を続けているシクロクロス用のプロトタイプ。ハブの固定方式はクイックレリーズだ。タイヤは定番のデュガスで、2台あるうちの1台にはオールラウンド系の「Typhoon Cotton」、もう1台には深い泥に対応する「Rhino Cotton」をアッセンブルした。
ハンドル周りはPROで統一。ハンドルはVIBEカーボンで、ステムは1mm単位で長さが揃えられるプロ供給専用品。サドルもPROで、ワルスレーベンはフラットな座面のTURNIXを選択している。ただ、何故かシートポストのみはFSAのK-FORCE CARBONで、ロゴを消して使用している。
フランシス・ムレー(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
ルック X-85
フランスシクロクロス界の第一人者であり、9度のナショナルチャンピオン獲得を誇るフランシス・ムレー。所属チーム移籍に伴い、今シーズンよりバイクをラピエールからルックへとスイッチ。ディスクブレーキ装備の「X-85」を使用する。なお、ペダルはルックS-TRACKではなくシマノSPDだ。
パーツは、所属するロードのUCIプロコンチームのフォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトに沿ったアッセンブルとなっている。コンポーネントはシマノで、ドライブトレインはDURA-ACE Di2。ブレーキは油圧式で、Di2対応レバーのST-R785とポストマウント対応キャリパーBR-R785の組み合わせとしている。
ホイールはアメリカン・クラシックで、タイヤはチャレンジ。ハンドル、ステム、シートポストはルック製で統一。なぜか、トップチューブと面一になるように設計されたルック675専用のステムを使用していた。サドルはセライタリアの初代Fliteとしている。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
ジャイアント TCX ADVANCED PRO
アルカンシェル獲得まであと一歩にまで迫ったラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)。バイクは、スルーアクスル&ディスクブレーキを採用するジャイアント「TCX ADVANCED PRO」。タイヤクリアランスが大きく泥づまりに強いことや、D型断面のシートピラー「D-Fuse」により衝撃吸収性に優れることが特徴の1台だ。
シマノのサポートを受けることから、パーツのほどんどがシマノもしくはPRO。ドライブトレインにはシマノDURA-ACE Di2を採用する。フロントクランクには、プロのみに供給される46TのDURA-ACEアウターチェーンリングが取り付けられていた。ブレーキは油圧式で、Di2対応レバーのST-R785とポストマウント対応キャリパーBR-R785の組み合わせとしている。
ホイールはシマノのプロトタイプをセットする。リムはブレーキ面を持たないディスクBR専用品。組み合わせるJベンドスポーク対応ハブはXTRのようにも見えるが、製品版とは表面の仕上げが異なる。また、ストレートスポークに対応したリアハブを組み込んだホイールも確認されており、まことしやかに噂されるシマノ初のCX専用レースホイールの開発が進んでいることを伺わせる。タイヤは定番のデュガスで、ファンデルハールは深い泥に対応する「Rhino Cotton」をチョイスした。
ハンドルとステムはPROのハイエンドグレード「VIBE」で、カーボンではなくアルミをチョイス。サドルも同じくPROで、フラットな座面の「TURNIX」としている。ペダルはシマノSPDだ。
トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)
リドレー X-NIGHT SL
エリート男子を8位でフィニッシュしたトム・メーウセン(ベルギー)。レースの舞台となったゾルダーサーキットの近くを拠点を置くリドレーのバイクを使用する。モデルは軽量性と振動吸収性を高レベルでバランスさせた「X-NIGHT SL」だ。レース前にはディスクブレーキ仕様も用意されていたが、メーウセンが選択したのはカンチブレーキ仕様。19歳にしてU23男子を制したエリ・イゼルビット(ベルギー)もX-NIGHT SLのカンチブレーキ仕様を使用した。
コンポーネントはスラムのサポートを受けており、フロントシングル仕様のForce1を採用。チェーンリングの歯数は44Tであった。カンチブレーキはAvidのShorty Ultimateとしている。ペダルは泥はけ性を重視してか、シマノSPDの最廉価モデルであるPD-M540を選択している。
ホイールやステム、ハンドル、シートポストは、リドレーがプロデュースするパーツブランドの4ZA(フォルツァ)で統一。上記のファンデルハールと同じく、タイヤは深い泥に対応するデュガスの「Rhino Cotton」をチョイスした。サドルはフィジーク「ALIANTE」の新型だ。
フィリップ・ワルスレーベン(ドイツ、BKCPコレンドン)
スティーブンス SUPER PRESTIGE DISC
フィリップ・ワルスレーベンのバイクは、母国ドイツのハンブルグを本拠とする「STEVENS(スティーブンス)」だ。国内では聞き慣れないブランドだが、シクロクロス界では数々の輝かしい戦歴を残している。モデルは、ディスクブレーキ仕様のトップレンジ「SUPER PRESTIGE DISC」である。
シマノのサポートを受けることから、パーツのほどんどがシマノもしくはPROとされている。ドライブトレインにはシマノDURA-ACE Di2を採用。フロントクランクには、プロのみに供給される46TのDURA-ACEアウターチェーンリングが取り付けられていた。ブレーキは油圧式で、Di2対応レバーのST-R785とポストマウント対応キャリパーBR-R785の組み合わせとしている。ペダルもシマノSPDだ。
ホイールはシマノが開発を続けているシクロクロス用のプロトタイプ。ハブの固定方式はクイックレリーズだ。タイヤは定番のデュガスで、2台あるうちの1台にはオールラウンド系の「Typhoon Cotton」、もう1台には深い泥に対応する「Rhino Cotton」をアッセンブルした。
ハンドル周りはPROで統一。ハンドルはVIBEカーボンで、ステムは1mm単位で長さが揃えられるプロ供給専用品。サドルもPROで、ワルスレーベンはフラットな座面のTURNIXを選択している。ただ、何故かシートポストのみはFSAのK-FORCE CARBONで、ロゴを消して使用している。
フランシス・ムレー(フランス、フォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプト)
ルック X-85
フランスシクロクロス界の第一人者であり、9度のナショナルチャンピオン獲得を誇るフランシス・ムレー。所属チーム移籍に伴い、今シーズンよりバイクをラピエールからルックへとスイッチ。ディスクブレーキ装備の「X-85」を使用する。なお、ペダルはルックS-TRACKではなくシマノSPDだ。
パーツは、所属するロードのUCIプロコンチームのフォルトゥネオ・ヴァイタルコンセプトに沿ったアッセンブルとなっている。コンポーネントはシマノで、ドライブトレインはDURA-ACE Di2。ブレーキは油圧式で、Di2対応レバーのST-R785とポストマウント対応キャリパーBR-R785の組み合わせとしている。
ホイールはアメリカン・クラシックで、タイヤはチャレンジ。ハンドル、ステム、シートポストはルック製で統一。なぜか、トップチューブと面一になるように設計されたルック675専用のステムを使用していた。サドルはセライタリアの初代Fliteとしている。
photo:Makoto.AYANO
text:Yuya.Yamamoto
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