2016/01/21(木) - 09:06
アジア自転車競技選手権大会が1月19日に伊豆大島で開幕した。20日は男子ジュニアとアンダー23、パラサイクリングのタイムトライアルが行われた。
8年ぶりに日本での開催となるアジア自転車競技選手権大会。伊豆大島では24日までロードレース種目が行われ、翌週の26日からは修善寺のベロドロームに場所を移してトラック種目が行われる。
19日には男子ジュニアとパラサイクリングのタイムトライアルが予定されていたが、強風のため延期され、男子アンダー23と合わせて20日に開催される事になった。
コースは、大島北東部の海岸線沿いにのびる「サンセットパームライン」を往復する1周11.2㎞。ほぼ平坦ではあるが1ヶ所だけ急なアップダウンがあり、細かなうねりがある。前日ほどではないものの海側からの強めの風が終日吹き続け、選手を苦しめた。
男子アンダー23はモンゴルのバトムンク・マラルエルデネが優勝。山本大喜は3位
コースを3周する男子アンダー23には13人が出走。昨年のツール・ド・おきなわのジュニア国際で優勝している香港のフン・カホーが8番目にスタート。1分間隔でスタートした前走者4人を抜く走りで46分10秒のタイムを出して暫定トップに立つ。
しかし、直後にスタートしたモンゴルのバトムンク・マラルエルデネが45分22秒を叩き出してトップタイムを塗り替える。11番目にスタートした山本大喜はこの2人を上回る事が出来ず、1分4秒遅れの3位に終わった。
「優勝を狙っていたので悔しいです。思ったより大きな差になってしまいました。」と話す山本。「風の強さは予想の範囲でしたが、突然横風が強くなる事があって辛かったです。タイムトライアルは自分の持ち味を出せる種目なのですが、アジアの中でも劣ってるという事はもっと能力を上げないと世界で戦っていけない事がわかりました。」と、この日の結果を受け止めた。
日本代表の浅田ヘッドコーチは「山本は3位以内に入れる自信はあったと思うし、本人の力はある程度出し切ったのではないかと思います。でも、モンゴルの選手が予想以上に強かったですね。」と、山本の結果を評価した。
優勝したマラルエルデネはモンゴルの首都ウランバートル在住の21歳。今年からマレーシアのトレンガンヌに加入したオールラウンダー。極寒のモンゴルでは冬の間は外でトレーニングが出来ないので、インドアトレーニングだけになってしまうとか。がっしりとした体格の持ち主でパワフルな走りが印象的だった。今後の成長が注目される。
男子ジュニアはカザフスタンのヴァイデム・プロンスキーが優勝。渡邉歩が3位
アンダー23に先立って、コース2周で行われた男子ジュニアには13人が出走。カザフスタンのヴァイデム・プロンスキーが1人抜きんでる走りを見せ、2位以下に1分29秒もの大差をつけて優勝。インターハイチャンピオンの渡邉歩は3位に入った。
「コースは合宿などで何度か走ったので、今日はリラックスして臨めました」と言う渡邉。「タイムトライアルは得意ではなかったけど、昨年に比べると今年の方がはるかに走れると感じています。代表選考の時にも良いタイムを出せていたので、力がついている事は実感していました。
優勝したカザフスタンの選手は世界選手権のタイムトライアルで15位に入っていると聞いていたので、自分との差がどのくらいになるのかを知りたかった。今日は3位ではあったけど、差はまだまだ大きい事がわかりました。世界選手権で20位以内に入れるように、今年1年間がんばります。」と、今後の目標を語った。
柿木コーチは「予想した範囲の成績でした。もともとタイムトライアルを走る選手ではなかったのだけれど、力を出し切ってくれたのではないかと思ってます。」と、渡邉の走りを評価し、「世界選手権やネイションズカップで好成績を収めている選手が出場するようなので、ロードも厳しい戦いになると思います」と語った。
2016年アジア自転車競技選手権大会
男子アンダー23(33.6km)
1位 バトムンク・マラルエルデネ(モンゴル)45分22秒32 44.43㎞
2位 フン・カホー(香港)+48秒
3位 山本大喜 +1分4秒
4位 ユタナ・マノー(タイ) +2分12秒
5位 トゥン・フィンタイン(ベトナム) +2分30秒
6位 モハンマドエスマイル・チャイチ(イラン) +3分35秒
男子ジュニア(22.4km)
1位 ヴァイデム・プロンスキー(カザフスタン) 30分55秒27
2位 アミール・ホセイン・ジャムシディアン(イラン) +1分29秒
3位 渡邉 歩 (日本) +1分34秒
4位 フィロズ・ロー・リドワン・ロー(シンガポール) +1分54秒
5位 セミョン・セバスチャノフ(ウズベキスタン) +2分12秒
6位 モハンマド・アルアトラシュ(シリア) +3分16秒
パラサイクリング
男子C1-5 22.4km
1位 藤田征樹 31分42秒 40.08km/h
2位 石井雅史 +1分42秒
3位 ジュリオ・ダ・コスタ(東ティモール) +14分45秒
男子T1-2
1位 小川睦彦 24分35秒81 27.32km/h
女子B
1位 鹿沼由理恵/田中まい 34分32秒34 38.91km/h
男子B 22.4km
1位 ムハマッド・アミン・ナジミ・ロムズィ/ムハマッド・カイルル・アドハ・ラソル(マレーシア)37分50秒11 35.52km/h
2位 ムハマッド・アフィク・アフィフィー・リザン/モハマッド・ハフィズ・モハメッド・スフィアン(マレーシア) +3分39秒
photo&text:Satoru KATO
8年ぶりに日本での開催となるアジア自転車競技選手権大会。伊豆大島では24日までロードレース種目が行われ、翌週の26日からは修善寺のベロドロームに場所を移してトラック種目が行われる。
19日には男子ジュニアとパラサイクリングのタイムトライアルが予定されていたが、強風のため延期され、男子アンダー23と合わせて20日に開催される事になった。
コースは、大島北東部の海岸線沿いにのびる「サンセットパームライン」を往復する1周11.2㎞。ほぼ平坦ではあるが1ヶ所だけ急なアップダウンがあり、細かなうねりがある。前日ほどではないものの海側からの強めの風が終日吹き続け、選手を苦しめた。
男子アンダー23はモンゴルのバトムンク・マラルエルデネが優勝。山本大喜は3位
コースを3周する男子アンダー23には13人が出走。昨年のツール・ド・おきなわのジュニア国際で優勝している香港のフン・カホーが8番目にスタート。1分間隔でスタートした前走者4人を抜く走りで46分10秒のタイムを出して暫定トップに立つ。
しかし、直後にスタートしたモンゴルのバトムンク・マラルエルデネが45分22秒を叩き出してトップタイムを塗り替える。11番目にスタートした山本大喜はこの2人を上回る事が出来ず、1分4秒遅れの3位に終わった。
「優勝を狙っていたので悔しいです。思ったより大きな差になってしまいました。」と話す山本。「風の強さは予想の範囲でしたが、突然横風が強くなる事があって辛かったです。タイムトライアルは自分の持ち味を出せる種目なのですが、アジアの中でも劣ってるという事はもっと能力を上げないと世界で戦っていけない事がわかりました。」と、この日の結果を受け止めた。
日本代表の浅田ヘッドコーチは「山本は3位以内に入れる自信はあったと思うし、本人の力はある程度出し切ったのではないかと思います。でも、モンゴルの選手が予想以上に強かったですね。」と、山本の結果を評価した。
優勝したマラルエルデネはモンゴルの首都ウランバートル在住の21歳。今年からマレーシアのトレンガンヌに加入したオールラウンダー。極寒のモンゴルでは冬の間は外でトレーニングが出来ないので、インドアトレーニングだけになってしまうとか。がっしりとした体格の持ち主でパワフルな走りが印象的だった。今後の成長が注目される。
男子ジュニアはカザフスタンのヴァイデム・プロンスキーが優勝。渡邉歩が3位
アンダー23に先立って、コース2周で行われた男子ジュニアには13人が出走。カザフスタンのヴァイデム・プロンスキーが1人抜きんでる走りを見せ、2位以下に1分29秒もの大差をつけて優勝。インターハイチャンピオンの渡邉歩は3位に入った。
「コースは合宿などで何度か走ったので、今日はリラックスして臨めました」と言う渡邉。「タイムトライアルは得意ではなかったけど、昨年に比べると今年の方がはるかに走れると感じています。代表選考の時にも良いタイムを出せていたので、力がついている事は実感していました。
優勝したカザフスタンの選手は世界選手権のタイムトライアルで15位に入っていると聞いていたので、自分との差がどのくらいになるのかを知りたかった。今日は3位ではあったけど、差はまだまだ大きい事がわかりました。世界選手権で20位以内に入れるように、今年1年間がんばります。」と、今後の目標を語った。
柿木コーチは「予想した範囲の成績でした。もともとタイムトライアルを走る選手ではなかったのだけれど、力を出し切ってくれたのではないかと思ってます。」と、渡邉の走りを評価し、「世界選手権やネイションズカップで好成績を収めている選手が出場するようなので、ロードも厳しい戦いになると思います」と語った。
2016年アジア自転車競技選手権大会
男子アンダー23(33.6km)
1位 バトムンク・マラルエルデネ(モンゴル)45分22秒32 44.43㎞
2位 フン・カホー(香港)+48秒
3位 山本大喜 +1分4秒
4位 ユタナ・マノー(タイ) +2分12秒
5位 トゥン・フィンタイン(ベトナム) +2分30秒
6位 モハンマドエスマイル・チャイチ(イラン) +3分35秒
男子ジュニア(22.4km)
1位 ヴァイデム・プロンスキー(カザフスタン) 30分55秒27
2位 アミール・ホセイン・ジャムシディアン(イラン) +1分29秒
3位 渡邉 歩 (日本) +1分34秒
4位 フィロズ・ロー・リドワン・ロー(シンガポール) +1分54秒
5位 セミョン・セバスチャノフ(ウズベキスタン) +2分12秒
6位 モハンマド・アルアトラシュ(シリア) +3分16秒
パラサイクリング
男子C1-5 22.4km
1位 藤田征樹 31分42秒 40.08km/h
2位 石井雅史 +1分42秒
3位 ジュリオ・ダ・コスタ(東ティモール) +14分45秒
男子T1-2
1位 小川睦彦 24分35秒81 27.32km/h
女子B
1位 鹿沼由理恵/田中まい 34分32秒34 38.91km/h
男子B 22.4km
1位 ムハマッド・アミン・ナジミ・ロムズィ/ムハマッド・カイルル・アドハ・ラソル(マレーシア)37分50秒11 35.52km/h
2位 ムハマッド・アフィク・アフィフィー・リザン/モハマッド・ハフィズ・モハメッド・スフィアン(マレーシア) +3分39秒
photo&text:Satoru KATO
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