北の大地を走るツール・ド・北海道 photo:Hideaki TAKAGI9月
北の大地が舞台のツール・ド・北海道。2015年は旭川周辺をめぐり札幌へ戻る3ステージ。唯一のプロコンチネンタルチームであるNIPPO-ヴィーニファンティーニが、若い布陣ながら3ステージとも制し完全優勝を果たした。過去ステージ2勝している山本元喜がチームメイトとともに対等に走ったことも特筆される。
ラスト10kmでも2分半と、逃げ切り確実と思われた5人の逃げ 北海道第3ステージ photo:Hideaki TAKAGI
NIPPOが圧倒したツール・ド・北海道 リカルド・スタキオッティ(NIPPO-ヴィーニファンティーニ)が総合優勝 photo:Hideaki TAKAGIトピックは第3ステージ。西薗良太(ブリヂストンアンカー)ら5人が10分差で逃げ続け、残り10kmでも2分半と逃げ切りかと思われた。だがメイン集団も驚異的なペースアップでこれを吸収し、リーダージャージのリカルド・スタキオッティ自らがスプリント勝利。黒枝咲哉(鹿屋体育大学)が第3ステージで3位と気を吐いた。
Jプロツアー最高峰の経済産業大臣旗杯ロードが群馬CSCで行われ、逃げが決まらないまま24人でのゴールスプリントとなり、これを勝負強い畑中勇介(チーム右京)が制し、団体総合もチーム右京が優勝し輪翔旗を手にした。
経産旗杯ロード 畑中勇介(チーム右京)がスプリントを制し優勝 photo:Hideaki TAKAGI
成年男子 ジャージの「WAKAYAMA」をアピールしてゴールする窪木一茂(和歌山県・和歌山県教育庁・チーム右京) photo:Satoru.Kato和歌山国体ロードは全日本チャンピオンの窪木が起伏の激しいコースを窪木が制し、少年は窪木の学法石川高校後輩の渡邉祐希が優勝。4km団抜きは地元和歌山県(森口、岡本、窪木、佐々木)が4分19秒760(予選時)の大会新で優勝。そしてスプリントは成年少年ともに優勝し、終わってみれば過去最多の大量102点を獲得し和歌山県が総合優勝した。
4kmチーム・パーシュート 1位 和歌山県(森口、岡本、窪木、佐々木)4分19秒760(予選時)大会新 photo:Hideaki TAKAGI
4kmチーム・パーシュート優勝の和歌山県。佐々木真也の胸には故・和田力選手の写真が photo:Hideaki TAKAGI10月
ジャパンカップクリテリウムを制した別府史之(トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji10月は国内最大のロードレース、宇都宮でのジャパンカップ一色になる。初日のオープンレース、男子は山本大喜(鹿屋体育大)と清宮洋幸(チャンピオンシステム)が、女子は梶原がエリートをも抑えてスプリント勝負で優勝。宇都宮大通りで行われたジャパンカップクリテリウムは別府史之(トレックファクトリーレーシング)が日本人として初優勝し、会場は熱狂の渦に。
オープン男子1組 山本大喜(鹿屋体育大学)が20kmを逃げ切って優勝 photo:Hideaki TAKAGI
オープン女子 エリートをも抑え優勝の梶原悠未(筑波大学附属坂戸高校) photo:Hideaki TAKAGIジャパンカップ本戦は青柳憲輝(宇都宮ブリッツェン)ら7名が逃げ、終盤にメイン集団はこれを吸収。ラスト2周の古賀志林道で8名が抜け出し最終的には4名によるスプリントをバウク・モレマ(トレックファクトリーレーシング)が制した。新城幸也(日本ナショナルチーム)は前輪のスローパンクにもかかわらず3位入賞と結果を出した。
先頭でフィニッシュに飛び込むバウク・モレマ(オランダ、トレックファクトリーレーシング) photo:Kei Tsuji
スローパンクしていた新城幸也(日本ナショナルチーム)の前輪。ゴールスプリント時の写真からトリミング photo:Hideaki TAKAGI
ツール・ド・フランスさいたまクリテリウム 2位別府史之、優勝ジョン・デゲンコルブ、3位クリス・フルーム photo:Kei Tsujiさいたま新都心が熱狂の渦に巻き込まれたツール・ド・フランスさいたまクリテリウム。2015年はマイヨジョーヌを獲得したクリス・フルーム(チームスカイ)、パリ~ルーべを制したジョン・デゲンコルブ(ジャイアント・アルペシン)、そしてホアキン・ロドリゲス(カチューシャ)やロメン・バルデ(AG2Rラモンディアール)が参加。レースはデゲンコルブが優勝し別府が2位に。
JPT最終戦 おおいたクリテリウム 宇都宮ブリッツェンの完璧な展開で引退する青柳憲輝が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
Jプロツアー年間総合成績 チーム総合はチーム右京、個人は畑中勇介 photo:Hideaki TAKAGI大分市で行われたJプロツアー最終戦。2日目の大分駅前クリテリウムは、さながらジャパンカップクリテリウムのにぎやかさ。レースは宇都宮ブリッツェンが完全に支配しこのレースをもって引退する青柳憲輝が優勝。リードアウトした法政大同期の大久保陣も2位と完全優勝。Jプロツアー総合優勝は個人が畑中勇介とチーム右京となった。
11月
おきなわチャンピオン210km ジェイソン・クリスティ(アバンティレーシングチーム)がロングスパートで優勝 photo:Hideaki TAKAGI
おきなわ市民レース210kmを独走で制した高岡 亮寛(イナーメ信濃山形) photo:Makoto AYANOツール・ド・おきなわUCIレースは逃げた選手とそこへブリッヂをかけられた選手だけの戦いとなり、最終4人からロングスパートをかけたジェイソン・クリスティ(アバンティレーシングチーム)が優勝。入部正太朗(シマノレーシング)が2位に。市民レース最高峰の210kmは高岡亮寛(イナーメ信濃山形)が2位に2分差を付け3勝目を挙げた。
男子オムニアム 4km個人追抜で日本新記録 橋本英也(鹿屋体育大学)4分26秒763 photo:Hideaki TAKAGIトラック6種目の合計成績で競われる全日本自転車競技選手権大会オムニアムが行われ、男子は小林泰正(日本体育大)が、女子は梶原悠未(筑波大付属坂戸高校)が制し日本チャンピオンに。4km個人追抜きで橋本英也(鹿屋体育大学)は4分26秒763の日本新記録を樹立。近谷涼(マトリックスパワータグ)も日本記録を更新した。最終種目のポイントレースで上位の橋本と窪木が激しいけん制をしたこともあり小林が浮上し優勝。女子は梶原がエリート女子相手に好勝負を繰り広げ、ラスト1周での逆転勝利だった。
オムニアム男子 小林泰正(日本体育大学)が優勝 photo:Hideaki TAKAGI
オムニアム女子 梶原悠未(筑波大付属坂戸高校)が優勝 photo:Hideaki TAKAGIUCIレースのRaphaスーパークロス野辺山が2日間にわたって行われ、初日は全日本チャンピオンの竹之内悠(ベランクラシック・エコイ)が、2日目はザック・マクドナルド(ストリームラインインシュランスサービス)が優勝。女子はオーストラリアチャンピオンのリサ・ジェイコブズ(Rapha-FOCUS)が2日間ともに優勝。小坂光(宇都宮ブリッツェンシクロクロス)と山本幸平(トレックファクトリーレーシング)も表彰台に上がり、1週間後の全日本選手権を予想させる結果に。
野辺山Day1 エリート男子 優勝の竹之内悠(ベランクラシック・エコイ) photo:Kei Tsuji
野辺山Day2 ザック・マクドナルド(ストリームラインインシュランスサービス)が勝利。女子はリサ・ジェイコブズ(Rapha-FOCUS)が連勝 photo:Kei Tsuji12月
初めて長野県飯山市で行われたシクロクロス全日本選手権 photo:Kei Tsuji長野県飯山市で行われたシクロクロス全日本選手権。男子エリートは竹之内、山本そして小坂の三つ巴となり、終盤に抜け出した竹之内が制し5連覇を達成。女子は19歳の坂口聖香(パナソニックレディース)が初優勝。世代交代を感じさせる結果に。男子U23は沢田時(ブリヂストンアンカー)、男子ジュニアは織田聖(Above Bike Store Cycle Club)がそれぞれ優勝。
男子エリート 優勝の竹之内悠(ベランクラシック・エコイ) photo:Kei Tsuji
エリート女子は19歳の坂口聖香(パナソニックレディース)が優勝 photo:Kei Tsuji
男子U23 優勝の沢田時(ブリヂストンアンカー) photo:Kei Tsuji
男子ジュニア優勝の織田聖(Above Bike Store Cycle Club) photo:Hideaki TAKAGI2020年東京オリンピック自転車競技の会場がすべて決まった。当初はすべて東京都内で実施するとされたがその後に経費削減のため懸案材料となっていた。BMXは有明、ロードはコース変更があり皇居外苑がスタートフィニッシュになった。そしてもっとも懸案だったトラックとMTBは伊豆のサイクルスポーツセンターと決まった。MTBは既存コースを改修、トラックは既存の250m伊豆ベロドロームを観客席増席など改修する。
text:高木秀彰
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