2015/12/23(水) - 13:33
12月20日(日)、宮城県蔵王町で東北シクロクロスシリーズの年内最終戦が開催された。カテゴリー1は土井 雪広(チーム右京)とのデッドヒートの末、山田大介(PAX PROJECT)が勝利。アットホームに盛り上がった一日をレポート。
宮城県蔵王町・蔵王町総合運動公園で開催された東北シクロクロスシリーズ第3戦。当日はこれ以上無いほどの好天のもと、蔵王の山容を仰ぎ見るフィールドで熱いバトルが繰り広げられた。
同日に東海と信州、関西とシクロクロスが全国各地5ケ所で開催されたこの日。東北シクロクロスは年内最終戦としての第3戦の開催だ。JCXシリーズ指定戦ではないため、関東圏のシリアスレーサーたちは東海クロスや信州クロスへと多く流れたため、やや参加者が集まりにくかったようだ。
それでも当日は根強い東北CXファンがアットホームな雰囲気のなか集った。「東北から元気を!」のキャッチフレーズどおり、人数は少なくともポジティブな雰囲気に溢れているのが東北CXのカラーだ。地元のゆるキャラ「ざおうさま」のきぐるみや、武将姿の真田幸村公さん、そして東北CX・PR大使のシンガーソングライター、水越ユカさんが場を盛り上げてくれる。スタートサインはなんと法螺(ほら)貝の音だ。
水越ユカさんが「シクロ女子」としてここでデビュー戦を迎えることはお伝えしていおるとおり。出走前には全選手との記念撮影サービスもあり。水越さんはミニライブも開催し、元気いっぱいの歌声で皆を楽しませてくれた。
カテゴリー1は8人のレースと人数こそ少ないものの、山形出身の土井雪広(チームUKYO)も参戦。もちろん東北の誇るヒーローだ。C1とC2は同時スタートの混走で争われた。
コースは運動場のグラウンドを中心に巧みに組まれたフラット&テクニカルなコース。コース設計&オーガナイズは、世界のCXシーンを知り、Team CHAINRING監督でもある菅田純也さん。超フラットななかにも変化のあるスピードコースで選手たちを迎えた。
C1はスタート直後にゼッケン1を着ける山田大介(PAX PROJECT)がダッシュを決めて先頭を引く。番手につけるのはさすがのスピードを持つ土井雪広(チーム右京)。そしてこちらもロードマンの鈴木龍(SNEL)が続く。しかし山田のミスで1周目から土井と鈴木龍がが先行、後続と少しづつ差を開く。
しかし土井は最初からディスクブレーキのトラブルに見舞われ、異音をさせながら走る。ブレーキローターがパッドに接触し、ブレーキが軽く効いた状態のまま走るハンデだ。鈴木がミスして遅れると、後半にかけて上げてきた山田が土井を煽る。
2人のテールツゥーノーズのランデブーは後半まで続き、後続の3位争いも佐藤利英 (Team Chainring)、久保田冬吾(Team CHAINRING Espoir)、鈴木龍も同様のバトルに。しかし鈴木もトラブルに見舞われ、最終的にDNFになってしまう。
後半3周、平坦区間でダッシュをかけ続ける山田が徐々に土井を引き離す。シクロクロスでは無名の山田は、ロードレースはラバネロで走り、マウンテンバイク、トラックレース、そしてCXのすべての競技をこなすマルチプレイヤー。今回はテクニカルセクションでのバイクさばきが決定打になったようだ。
そして土井はロードマンとしてシーズンオフのもっとも休む時期で、昨夜は都内で清水都貴の結婚式に出席していたという。自身、言い訳は一切しないが、ベスト体調ではなかったはずだ。
土井を離し、バイクを高々と持ち上げてフィニッシュする山田。C1での勝利は始めてだ。そして土井に勝ったことが嬉しい。
福島出身の22歳の山田は言う。「土井さんのグラウンド内のコーナリングが思ったより速くて、どこで詰めようか考えていたんですが、くねくねの連続するセクションではボクのほうが速かったのでそこで仕掛けました。佐藤さんも追い上げてきたので頭で走りました。C1での勝利は始めて。全日本も野辺山も今一つの結果だったので嬉しいです。自分はまだまだ発展段階。レース毎に学んで上達しながら走っている感じです」。
C2は齋藤拓真(TEAM CHAINRING espoir)が、L1は高橋織江(PEDAL NATION)が、マスターズは江川嘉宏(PEDAL NATION )がそれぞれ勝利した。ほか、各クラスともほのぼのとしたなかにも熱い戦いが繰り広げられた。
L2でCXデビューの水越ユカさんは、スタートからトップに立ち、結果的には3位で表彰台を獲得して会場を沸かせ、驚きのデビューとなった。その模様は追って参戦ドキュメント記事でお伝えします。お楽しみに。
カテゴリー1
1位 山田 大介(PAX PROJECT)
2位 土井 雪広(チーム右京)
3位 佐藤 利英 (Team Chainring)
4位 久保田 冬吾(Team CHAINRING Espoir)
5位 岩崎 恭二 (佐多塾)
6位 三浦 孝司 (VLAAMS)
7位 長尾 宏樹(PAXPROJECT)
カテゴリー2
1位 齋藤 拓真(TEAM CHAINRING espoir)
2位 石黒 大樹(PAX PROJECT)
3位 足立 文夫(PAX PROJECT)
4位 奥山 太郎 (TEAM CHAINRING espoir)
5位 高橋 洋一(PEDAL NATION)
カテゴリー3A
1位 柳澤 創(スパライオンズ・チームオーベスト )
2位 後藤 啓(仙台ロードマンクラブ )
3位 菊地 洋介 (TEAM AIBE)
カテゴリー3B
1位 積田 連(TEAM CHAINRING espoir)
2位 田中 正直(ベルエキップしびれ隊)
3位 坂田 智徳(あぶくまサイクリングクラブ )
マスターズ
1位 江川 嘉宏(PEDAL NATION )
2位 海口 秀幸(F(t)麒麟山Racing CX Team )
3位 小岩 浩(Celeste轟座RC )
L1
1位 高橋 織江(PEDAL NATION)
2位 宮崎 優花(TEAM CHAINRING)
L2
1位 古川 菜々
2位 渡辺 華史(SNEL)
3位 水越 ユカ(Team CHAINRING)
キッズA
1位 菊地 壮太郎 (TEAM AIBE)
2位 長谷川 直紀(RIDEON)
3位 菊地 英(TEAM AIBE)
キッズB
1位 飯塚 嵐(RinRinRacing子供自転車競技部 )
カデット
1位 武内 奏樹
photo&text:Makoto.AYANO
宮城県蔵王町・蔵王町総合運動公園で開催された東北シクロクロスシリーズ第3戦。当日はこれ以上無いほどの好天のもと、蔵王の山容を仰ぎ見るフィールドで熱いバトルが繰り広げられた。
同日に東海と信州、関西とシクロクロスが全国各地5ケ所で開催されたこの日。東北シクロクロスは年内最終戦としての第3戦の開催だ。JCXシリーズ指定戦ではないため、関東圏のシリアスレーサーたちは東海クロスや信州クロスへと多く流れたため、やや参加者が集まりにくかったようだ。
それでも当日は根強い東北CXファンがアットホームな雰囲気のなか集った。「東北から元気を!」のキャッチフレーズどおり、人数は少なくともポジティブな雰囲気に溢れているのが東北CXのカラーだ。地元のゆるキャラ「ざおうさま」のきぐるみや、武将姿の真田幸村公さん、そして東北CX・PR大使のシンガーソングライター、水越ユカさんが場を盛り上げてくれる。スタートサインはなんと法螺(ほら)貝の音だ。
水越ユカさんが「シクロ女子」としてここでデビュー戦を迎えることはお伝えしていおるとおり。出走前には全選手との記念撮影サービスもあり。水越さんはミニライブも開催し、元気いっぱいの歌声で皆を楽しませてくれた。
カテゴリー1は8人のレースと人数こそ少ないものの、山形出身の土井雪広(チームUKYO)も参戦。もちろん東北の誇るヒーローだ。C1とC2は同時スタートの混走で争われた。
コースは運動場のグラウンドを中心に巧みに組まれたフラット&テクニカルなコース。コース設計&オーガナイズは、世界のCXシーンを知り、Team CHAINRING監督でもある菅田純也さん。超フラットななかにも変化のあるスピードコースで選手たちを迎えた。
C1はスタート直後にゼッケン1を着ける山田大介(PAX PROJECT)がダッシュを決めて先頭を引く。番手につけるのはさすがのスピードを持つ土井雪広(チーム右京)。そしてこちらもロードマンの鈴木龍(SNEL)が続く。しかし山田のミスで1周目から土井と鈴木龍がが先行、後続と少しづつ差を開く。
しかし土井は最初からディスクブレーキのトラブルに見舞われ、異音をさせながら走る。ブレーキローターがパッドに接触し、ブレーキが軽く効いた状態のまま走るハンデだ。鈴木がミスして遅れると、後半にかけて上げてきた山田が土井を煽る。
2人のテールツゥーノーズのランデブーは後半まで続き、後続の3位争いも佐藤利英 (Team Chainring)、久保田冬吾(Team CHAINRING Espoir)、鈴木龍も同様のバトルに。しかし鈴木もトラブルに見舞われ、最終的にDNFになってしまう。
後半3周、平坦区間でダッシュをかけ続ける山田が徐々に土井を引き離す。シクロクロスでは無名の山田は、ロードレースはラバネロで走り、マウンテンバイク、トラックレース、そしてCXのすべての競技をこなすマルチプレイヤー。今回はテクニカルセクションでのバイクさばきが決定打になったようだ。
そして土井はロードマンとしてシーズンオフのもっとも休む時期で、昨夜は都内で清水都貴の結婚式に出席していたという。自身、言い訳は一切しないが、ベスト体調ではなかったはずだ。
土井を離し、バイクを高々と持ち上げてフィニッシュする山田。C1での勝利は始めてだ。そして土井に勝ったことが嬉しい。
福島出身の22歳の山田は言う。「土井さんのグラウンド内のコーナリングが思ったより速くて、どこで詰めようか考えていたんですが、くねくねの連続するセクションではボクのほうが速かったのでそこで仕掛けました。佐藤さんも追い上げてきたので頭で走りました。C1での勝利は始めて。全日本も野辺山も今一つの結果だったので嬉しいです。自分はまだまだ発展段階。レース毎に学んで上達しながら走っている感じです」。
C2は齋藤拓真(TEAM CHAINRING espoir)が、L1は高橋織江(PEDAL NATION)が、マスターズは江川嘉宏(PEDAL NATION )がそれぞれ勝利した。ほか、各クラスともほのぼのとしたなかにも熱い戦いが繰り広げられた。
L2でCXデビューの水越ユカさんは、スタートからトップに立ち、結果的には3位で表彰台を獲得して会場を沸かせ、驚きのデビューとなった。その模様は追って参戦ドキュメント記事でお伝えします。お楽しみに。
カテゴリー1
1位 山田 大介(PAX PROJECT)
2位 土井 雪広(チーム右京)
3位 佐藤 利英 (Team Chainring)
4位 久保田 冬吾(Team CHAINRING Espoir)
5位 岩崎 恭二 (佐多塾)
6位 三浦 孝司 (VLAAMS)
7位 長尾 宏樹(PAXPROJECT)
カテゴリー2
1位 齋藤 拓真(TEAM CHAINRING espoir)
2位 石黒 大樹(PAX PROJECT)
3位 足立 文夫(PAX PROJECT)
4位 奥山 太郎 (TEAM CHAINRING espoir)
5位 高橋 洋一(PEDAL NATION)
カテゴリー3A
1位 柳澤 創(スパライオンズ・チームオーベスト )
2位 後藤 啓(仙台ロードマンクラブ )
3位 菊地 洋介 (TEAM AIBE)
カテゴリー3B
1位 積田 連(TEAM CHAINRING espoir)
2位 田中 正直(ベルエキップしびれ隊)
3位 坂田 智徳(あぶくまサイクリングクラブ )
マスターズ
1位 江川 嘉宏(PEDAL NATION )
2位 海口 秀幸(F(t)麒麟山Racing CX Team )
3位 小岩 浩(Celeste轟座RC )
L1
1位 高橋 織江(PEDAL NATION)
2位 宮崎 優花(TEAM CHAINRING)
L2
1位 古川 菜々
2位 渡辺 華史(SNEL)
3位 水越 ユカ(Team CHAINRING)
キッズA
1位 菊地 壮太郎 (TEAM AIBE)
2位 長谷川 直紀(RIDEON)
3位 菊地 英(TEAM AIBE)
キッズB
1位 飯塚 嵐(RinRinRacing子供自転車競技部 )
カデット
1位 武内 奏樹
photo&text:Makoto.AYANO
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