2009/09/29(火) - 21:55
MBKが誇るセカンドグレードのバイクがMBK RD850IS だ。曲線で構成されたフルカーボンフレームはISP(インテグレーテッドシートポスト)を搭載する準レースモデルだ。各部の形状・デザインもユニーク。果たしてその効果のほどは?
MBK RD850IS (c)MakotoAYANO/cyclowired.jp
フランスの老舗 MBKの歴史
古くからのサイクリストなら「モトベカン」の名を知っていることだろう。フランスを代表する2輪メーカーであり、プロロードレースチームにもバイクを提供してきた由緒あるブランドだ。
1984年に名を改め「MBK」になり、現在はフランス・サンカンタンに拠点を構える。モーターサイクルを開発する技術力は、スポーツバイク作りにも十分に生かされている。開発のコンセプトは「品質、安全、性能、快適性、デザイン」の5つ。いずれもサイクリストを納得させるには欠かせない要素だが、デザインも漏れなく入っているのがいかにも芸術の国フランスらしい。
マスプロブランドとして現在はロードバイクの他、MTB、トライアスロンバイク、BMX、シティバイクなども幅広く製作しており、積極的にレースサポートも行っている。それらの総合的な成果がRD850ISの開発にも繋がっているのだろう。
RD850ISのフレームデザインは、今一つの流れをなすアーチシェイプのオールラウンドバイクだ。トップチューブからシートステーまでの滑らかなラインと一体的曲線が印象的なこの形状は、MBK独自のデザインコンセプト『R-FORCE』により決定される。
このシェイプは一般的に振動吸収性の向上に効果があると言われている。さらにダンシングを行ったときに、トップチューブが弱いと後輪から返ってくる反力をロスしてしまわないよう、この力を受け止めつつ、さらに推進力に添加する効果もあるようだ。
がっしり太いヘッドチューブはテーパーコラムを支える。トップからの塗り分けがヘッドへと回り込む
チェーンステイは細身だ。R-Forceコンセプト
シートステーからチェーンステーへの流れも面白い。エンド部分を大きく取り、剛性を高めている。流行の「シートステーが極端に細くチェーンステーが太い」というタイプとも異なる。むしろチェーンステーの方が細く見えてしまうほど。この独自の設計がどのような効果をもたらすのか興味深いところだ。
ISPシートチューブがトップチューブを貫くようなデザイン
エンドに近づくにつれボリュームの増すカーヴドシートチューブ
モノコック製法により、シートポストはISP、つまりインテグラルシートポストだ。カーボン素材には東レ・T700IMとHRのミディアムクラスのカーボン繊維を混ぜて使用しており、手堅くまとめている。これらのグレードはハイモジュラスカーボンでは失われている、バッティングやヒッティングによるダメージに耐えうる『柔軟性』が残されており、通常のユーザーにはこちらのメリットが大きいと思われる。加えて価格も抑えられるのだから、優良な選択肢になるだろう。
フロントフォークはエアロ形状ストレートブレードを採用し『ウイング』と命名されている。コラムも上ワンが1-1/8、下ワンが1-1/2のテーパー状になっている。
ボリュームのあるブレードとテーパーコラムにより高い剛性を実現しているので、スプリントも難なくこなすことができる。もちろん年々向上しているロード用ブレーキキャリパーの大ストッピングパワーにも、十分対応することが出来るだろう。
ISP採用のシートチューブ ヤグラにもカーボンブロックを採用している
正面から見て非常に薄く出来ているエアロフォーク
クラウン部からエンド部までほとんど太さが変わらないエアロフォークブレード
MBKのバイクは全て厳格な『EN規格』(ヨーロッパにおける安全規格)をパスしており、品質は折り紙付きだ。
今はまだ路上で見かけることも少ないブランドであるが、その素性は他のヨーロピアンブランドに引けを取らない。マニア心をくすぐるMBKの真価はどのような状況で発揮されるのだろう?
- インプレッション
「ロードレーサーという乗り物を知るのにピッタリの一台」 鈴木祐一(Rise Ride)
「ロードレース全般にオールラウンドに向くリアルレーサーだ」(鈴木祐一) 自分にとってMBKはかつて天才ライダーのフランク・ヴァンデンブルック(ベルギー)が乗っていたことで、カッコ良く、好印象だった記憶がある。今はアメリカンブランドやイタリアブランドなどの派手で元気なブランドとは対照的に、MBKは落ち着いた印象を受けるが、個人的には頑張って欲しいと思うブランドだ。
もちろん応援したくなるかならないかは、製品の出来により変わってくる。悪いモノを応援してもしょうがない。自分にとっては非常に興味があった自転車だ。
乗った感想は「大手ブランドに負けるな、頑張って欲しい」と思わせてくれるバイクだった。大手に負けている部分は全然無くてうれしかった。素直に応援したくなる走りだ。
ターゲットはまさにレース。実戦で使ってこそ良い点を引き出せる。剛性感、ハンドリング、ブレーキング、加速など、どれをとっても優れていて、メチャクチャ好みのバイクだった。
「やっぱりフランス車なんだなぁ」と思った点は、ヘッドアングルが立っているところ。昔のフランス車もそうだった。対照的にイタリア車はヘッドが寝ていた。かつて、フランス車のシートアングルは寝ていて、イタリア車は立っていた。そんな話は昔のクロモリ時代の話と思っていた。でもヘッドアングルが73度というスケルトンが、かなり切れのいい走りを生み出している。時代が変わって、素材が変わっても同じ考えが反映されているのは興味深い。
ハンドリング特性もスケルトンの影響か、かなりクイックだ。高速域においても同じような傾向が見られた。自由自在に操れる感じがする。しかし不安定という感じではない。狙ったラインをしっかりトレース出来るような、運動性能の高さを感じた。何をやらせてもそつがない、非常に出来がいい元気なバイク。シックな見た目とは正反対な印象だった。
自分がロードバイクに乗ったときに一番気になるのはペダリングフィールだ。良く進むかどうかは大変気になる。このRD850ISはシッティングで走っていっても、ダンシングで走っていっても、かなりいいフィーリングが得られた。特にダンシング時の『グーッ』という加速感は、まるでスポーツカーでタコメーターが振り切れるような感じ。もちろん自転車なので実際そこまでは速くないが(笑)。でもそう例えたくなるようないい加速を生み出してくれる。見た目のシックさに、いい感じで裏切られる。
このバイクは積極的にレースで使ってもらいたい。そういう高いポテンシャルを秘めている。フレーム単体で約32万円という価格は、フレームが消耗品のレーサーにとって本当に良心的だと思う。でも安いからそれなりと言うわけではない。世の中に60万円や70万円のフレームもある中でも、それらに肩を並べてレースで闘える高い性能を持っていて、そのバランスが本当に優れていると思う。
弧を描くユニークなフレームだが、乗り味は正統派ロードレーサーだ レースで得意な場面は、加速感を生かしてクリテリウムのコーナーの立ち上がりで気持ちよく加速していくような走りだろうか? あるいはヒルクライムレースでもいいだろうし、レース全般で良いと思う。より生きてくるのは、クリテリウムやヒルクライムなどの、加速が常に行われているような、インターバルが掛かるレースだろうか。
MBKはウェブやカタログでしか今まで見たことが無かったが、現物を見るとずっといい。評価が高いのもナットク。趣味のバイクとして、あまり存在が知られてないと思うので「他人が乗っていない自転車に乗りたい」と言う人にもお勧めの一台になる。今はプロチームに供給していないので、メジャーなブランドではないけれど、だからこそちょっとマニアックなパーツで組んでみたくなるなど、心くすぐられるのかも知れない。もっとも、このインプレで紹介してしまったら一気に有名になるのだろうが…。
「このフレームにはこのパーツを」というような縛りがないので、シマノでもカンパニョーロでも違和感無く組める。たとえば、フランス製パーツを多く組み込んでも良いだろう。逆に「外しの美学」のように、アメリカンパーツを大胆に組み込んでいってもいい。そういった『自転車が完成するまでの楽しさ』もある。
いわゆる純ロードレーサーなので、レーサーというものを知ってもらうのに手本となるような良い自転車だと思う。そういった意味でもパーツアッセンブルも含めてかなり遊べる自転車であることは間違いない。
走りもスタイルも、そして所有感も含めて、トータルでとても高く評価できる。
「設計の妙を感じる。加速性の高さが気持ちいい」 浅見和洋(なるしまフレンド)
ユニークな形状、高級感ある走り、バランスの取れた運動性能。文句なしだ
非常にいいバイクだと感じ取れた。バランスが取れていて、レースからポタリングまで幅広く対応できるバイクだと思う。過剰な硬さは全くなく、コシのある心地よい剛性感だ。
インテグラルシートポストと言うこともあって、ライダーとの一体感もある。ハンドリング特性は非常に操りやすい。ジオメトリーなどの設計がよく煮詰められていると感じた。おそらくかなりロードバイクを知っている人が設計しているのではないだろうか。
クリテリウムにもロードレースにも、どんな乗り方にも応えてくれる高性能だ ブレーキング性能は、どのようなシーンでもしっかりパフォーマンスを引き出せるレベルになっている。ヨレや癖は一切なかった。
コーナーリング性能も高く評価したい。まるで路面に吸い付くように攻めていける感じがある。初心者でも安心してダウンヒルを下れると思う。
加速もよい。思うようにグングン加速していける。どちらかと言えばスピードが乗ってからの加速が優れているだろうか。ゼロ発進のことは考えていない感じだ。しかし、レースにおいてはゼロ発進ということはほぼあり得ないので、全く問題ない。本当のロードレースをメインに考えていると感じさせる。
フレームが上手に振動を吸収してくれている。これも美点だ。突き上げさえも推進力に換えてくれるような乗り味は、曲線状のトップチューブが効いているのではないか。
今回乗ったバイクのカラーリングはブラック×ゴールドで非常にシック。個人的には大好きなグラフィックだ。
価格も328,000円という良心的な設定で、しかも性能が良いと来ている。さらにカラーリングも高級感とレーシーさを両立しているのでユーザーを選ばない、オールジャンルの人を満足させる性能を持っていると太鼓判を押せる。
MBK RD850IS (c)MakotoAYANO/cyclowired.jp
MBK RD850IS
フレーム オリジナル・トレカ製カーボンモノコック R-FORCE ラウンドシェイプデザイン インテグレーテッドシートポスト
フォーク 軽量カーボン・ウイングデザイン R-FORCE
カラー ブラック
サイズ XXS / XS / S / M
希望小売価格(税込み)カンパニョーロ・アテナパーツキット仕様:¥490,000 シマノ・アルテグラ完成車仕様:¥460,000 フレームセット¥320,000
鈴木祐一(Rise Ride) 鈴木祐一(Rise Ride)
サイクルショップ・ライズライド代表。バイシクルトライアル、シクロクロス、MTB-XCの3つで世界選手権日本代表となった経歴を持つ。元ブリヂストンMTBクロスカントリーチーム選手としても活躍した。
2007年春、神奈川県橋本市にショップをオープン。クラブ員ともにバイクライドを楽しみながらショップを経営中。各種レースにも参戦中。セルフディスカバリー王滝100Km覇者。
サイクルショップ・ライズライド
浅見和洋(なるしまフレンド) 浅見和洋(なるしまフレンド)
プロショップ「なるしまフレンド原宿店」スタッフ。身長175cm、体重65kg。かつては実業団トップカテゴリーで走った経歴をもつ。脚質は厳しい上りがあるコースでの活躍が目立つクライマータイプだ。ダンシングでパワフルに走るのが得意。最近の嗜好は日帰りロングランにあり、例えば東京から伊豆といった、距離にして300kmオーバーをクラブ員らと楽しんでいる。
なるしまフレンド
ウェア協力:パールイズミ
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フランスの老舗 MBKの歴史
古くからのサイクリストなら「モトベカン」の名を知っていることだろう。フランスを代表する2輪メーカーであり、プロロードレースチームにもバイクを提供してきた由緒あるブランドだ。
1984年に名を改め「MBK」になり、現在はフランス・サンカンタンに拠点を構える。モーターサイクルを開発する技術力は、スポーツバイク作りにも十分に生かされている。開発のコンセプトは「品質、安全、性能、快適性、デザイン」の5つ。いずれもサイクリストを納得させるには欠かせない要素だが、デザインも漏れなく入っているのがいかにも芸術の国フランスらしい。
マスプロブランドとして現在はロードバイクの他、MTB、トライアスロンバイク、BMX、シティバイクなども幅広く製作しており、積極的にレースサポートも行っている。それらの総合的な成果がRD850ISの開発にも繋がっているのだろう。
RD850ISのフレームデザインは、今一つの流れをなすアーチシェイプのオールラウンドバイクだ。トップチューブからシートステーまでの滑らかなラインと一体的曲線が印象的なこの形状は、MBK独自のデザインコンセプト『R-FORCE』により決定される。
このシェイプは一般的に振動吸収性の向上に効果があると言われている。さらにダンシングを行ったときに、トップチューブが弱いと後輪から返ってくる反力をロスしてしまわないよう、この力を受け止めつつ、さらに推進力に添加する効果もあるようだ。
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シートステーからチェーンステーへの流れも面白い。エンド部分を大きく取り、剛性を高めている。流行の「シートステーが極端に細くチェーンステーが太い」というタイプとも異なる。むしろチェーンステーの方が細く見えてしまうほど。この独自の設計がどのような効果をもたらすのか興味深いところだ。
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モノコック製法により、シートポストはISP、つまりインテグラルシートポストだ。カーボン素材には東レ・T700IMとHRのミディアムクラスのカーボン繊維を混ぜて使用しており、手堅くまとめている。これらのグレードはハイモジュラスカーボンでは失われている、バッティングやヒッティングによるダメージに耐えうる『柔軟性』が残されており、通常のユーザーにはこちらのメリットが大きいと思われる。加えて価格も抑えられるのだから、優良な選択肢になるだろう。
フロントフォークはエアロ形状ストレートブレードを採用し『ウイング』と命名されている。コラムも上ワンが1-1/8、下ワンが1-1/2のテーパー状になっている。
ボリュームのあるブレードとテーパーコラムにより高い剛性を実現しているので、スプリントも難なくこなすことができる。もちろん年々向上しているロード用ブレーキキャリパーの大ストッピングパワーにも、十分対応することが出来るだろう。
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今はまだ路上で見かけることも少ないブランドであるが、その素性は他のヨーロピアンブランドに引けを取らない。マニア心をくすぐるMBKの真価はどのような状況で発揮されるのだろう?
- インプレッション
「ロードレーサーという乗り物を知るのにピッタリの一台」 鈴木祐一(Rise Ride)
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もちろん応援したくなるかならないかは、製品の出来により変わってくる。悪いモノを応援してもしょうがない。自分にとっては非常に興味があった自転車だ。
乗った感想は「大手ブランドに負けるな、頑張って欲しい」と思わせてくれるバイクだった。大手に負けている部分は全然無くてうれしかった。素直に応援したくなる走りだ。
ターゲットはまさにレース。実戦で使ってこそ良い点を引き出せる。剛性感、ハンドリング、ブレーキング、加速など、どれをとっても優れていて、メチャクチャ好みのバイクだった。
「やっぱりフランス車なんだなぁ」と思った点は、ヘッドアングルが立っているところ。昔のフランス車もそうだった。対照的にイタリア車はヘッドが寝ていた。かつて、フランス車のシートアングルは寝ていて、イタリア車は立っていた。そんな話は昔のクロモリ時代の話と思っていた。でもヘッドアングルが73度というスケルトンが、かなり切れのいい走りを生み出している。時代が変わって、素材が変わっても同じ考えが反映されているのは興味深い。
ハンドリング特性もスケルトンの影響か、かなりクイックだ。高速域においても同じような傾向が見られた。自由自在に操れる感じがする。しかし不安定という感じではない。狙ったラインをしっかりトレース出来るような、運動性能の高さを感じた。何をやらせてもそつがない、非常に出来がいい元気なバイク。シックな見た目とは正反対な印象だった。
自分がロードバイクに乗ったときに一番気になるのはペダリングフィールだ。良く進むかどうかは大変気になる。このRD850ISはシッティングで走っていっても、ダンシングで走っていっても、かなりいいフィーリングが得られた。特にダンシング時の『グーッ』という加速感は、まるでスポーツカーでタコメーターが振り切れるような感じ。もちろん自転車なので実際そこまでは速くないが(笑)。でもそう例えたくなるようないい加速を生み出してくれる。見た目のシックさに、いい感じで裏切られる。
このバイクは積極的にレースで使ってもらいたい。そういう高いポテンシャルを秘めている。フレーム単体で約32万円という価格は、フレームが消耗品のレーサーにとって本当に良心的だと思う。でも安いからそれなりと言うわけではない。世の中に60万円や70万円のフレームもある中でも、それらに肩を並べてレースで闘える高い性能を持っていて、そのバランスが本当に優れていると思う。
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MBKはウェブやカタログでしか今まで見たことが無かったが、現物を見るとずっといい。評価が高いのもナットク。趣味のバイクとして、あまり存在が知られてないと思うので「他人が乗っていない自転車に乗りたい」と言う人にもお勧めの一台になる。今はプロチームに供給していないので、メジャーなブランドではないけれど、だからこそちょっとマニアックなパーツで組んでみたくなるなど、心くすぐられるのかも知れない。もっとも、このインプレで紹介してしまったら一気に有名になるのだろうが…。
「このフレームにはこのパーツを」というような縛りがないので、シマノでもカンパニョーロでも違和感無く組める。たとえば、フランス製パーツを多く組み込んでも良いだろう。逆に「外しの美学」のように、アメリカンパーツを大胆に組み込んでいってもいい。そういった『自転車が完成するまでの楽しさ』もある。
いわゆる純ロードレーサーなので、レーサーというものを知ってもらうのに手本となるような良い自転車だと思う。そういった意味でもパーツアッセンブルも含めてかなり遊べる自転車であることは間違いない。
走りもスタイルも、そして所有感も含めて、トータルでとても高く評価できる。
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インテグラルシートポストと言うこともあって、ライダーとの一体感もある。ハンドリング特性は非常に操りやすい。ジオメトリーなどの設計がよく煮詰められていると感じた。おそらくかなりロードバイクを知っている人が設計しているのではないだろうか。
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加速もよい。思うようにグングン加速していける。どちらかと言えばスピードが乗ってからの加速が優れているだろうか。ゼロ発進のことは考えていない感じだ。しかし、レースにおいてはゼロ発進ということはほぼあり得ないので、全く問題ない。本当のロードレースをメインに考えていると感じさせる。
フレームが上手に振動を吸収してくれている。これも美点だ。突き上げさえも推進力に換えてくれるような乗り味は、曲線状のトップチューブが効いているのではないか。
今回乗ったバイクのカラーリングはブラック×ゴールドで非常にシック。個人的には大好きなグラフィックだ。
価格も328,000円という良心的な設定で、しかも性能が良いと来ている。さらにカラーリングも高級感とレーシーさを両立しているのでユーザーを選ばない、オールジャンルの人を満足させる性能を持っていると太鼓判を押せる。
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MBK RD850IS
フレーム オリジナル・トレカ製カーボンモノコック R-FORCE ラウンドシェイプデザイン インテグレーテッドシートポスト
フォーク 軽量カーボン・ウイングデザイン R-FORCE
カラー ブラック
サイズ XXS / XS / S / M
希望小売価格(税込み)カンパニョーロ・アテナパーツキット仕様:¥490,000 シマノ・アルテグラ完成車仕様:¥460,000 フレームセット¥320,000
インプレライダーのプロフィール
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サイクルショップ・ライズライド代表。バイシクルトライアル、シクロクロス、MTB-XCの3つで世界選手権日本代表となった経歴を持つ。元ブリヂストンMTBクロスカントリーチーム選手としても活躍した。
2007年春、神奈川県橋本市にショップをオープン。クラブ員ともにバイクライドを楽しみながらショップを経営中。各種レースにも参戦中。セルフディスカバリー王滝100Km覇者。
サイクルショップ・ライズライド
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プロショップ「なるしまフレンド原宿店」スタッフ。身長175cm、体重65kg。かつては実業団トップカテゴリーで走った経歴をもつ。脚質は厳しい上りがあるコースでの活躍が目立つクライマータイプだ。ダンシングでパワフルに走るのが得意。最近の嗜好は日帰りロングランにあり、例えば東京から伊豆といった、距離にして300kmオーバーをクラブ員らと楽しんでいる。
なるしまフレンド
ウェア協力:パールイズミ
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