2015/10/20(火) - 16:33
ジャパンカップレース翌日の月曜夜、トレックファクトリーレーシングの選手たちと交流できるアフターパーティーが外苑前で開催された。ジャパンカップ2勝に沸き立つチームのパーティは素晴らしい雰囲気に包まれた。
パーティ会場となったのは外苑前の結婚式場。夜7時のスタート時間に白くて巨大な高級リムジンが横付けされ、TFRのメンバーたちがファンたちの待ちわびた会場のなかへと飛び込んでいった。MCはジャパンカップ会場でもマイクを握ったMCアリーさん。DJ Aki Michelが奏でるゴキゲンなBGMのなか、例年どおりのゴージャス&セレブな雰囲気の中パーティは始まった。
じつはトレックファクトリーのメンバーたちはジャパンカップ終了後、急遽宇都宮を抜けだして東京に前入りし、朝の4時までクラブで飲んでいたという。そのまま一日を遊んで過ごし、このパーティに登場というなんともタフなこと!
乾杯の挨拶はカンチェラーラから。「昨年の経験から日本の皆さんの暖かいホスピタリティーに感激し、今年も皆さんと一緒の時間を過ごしたくて日本にやってきました。私が今年もジャパンカップに来ることは、昨年の時点で決めていたんです。なぜならここまで素晴らしいサポートをしてくれるファンがいる国は世界中どこを探してもありません。日本が大好きです。今日は楽しみましょう!」
聞いていて皆がウルウルとなるほど嬉しいコメントだ。ファンから「来年のツールでもマイヨジョーヌを着て走って欲しい」と声が掛かると、「来年のプランはまだ決まっていないけど、みなさんの期待に答えられるように頑張りたいです」と応えるファビアン。
「日本に対する印象で、来る前と来てからで違ったことは?」との質問には、「1万キロ以上も遠い国なので、正直日本のことは余り知らなかった。日本の人たちは常にリスペクトして接してくれる。それはアスリートとしてだけでなく、普通の人としても。それが好きなところです」と答えた。
マイクを自ら持ってステージに上がって喋り出したのはディディエ。お父さんもおじいさんもツールに出場した血統書付きサラブレッド選手だ。
「今回のジャパンカップ中の写真やできごとをSNSに投稿しているんだけど、それを見た父が現役時代に日本に来なかったことを後悔しているよ! 来年は家族を連れて来たいね。母は飛行機に6時間以上乗りたくない人だけど(笑)」。
陽気でお馴染みポポヴィッチは「シーズンが終わりに近づいてとっても疲れていたけど、フミとモレマが勝てることを信じてフルサポートしたよ。レースはいつも勝つことが難しいけど、2日とも勝てたなんてアメージングだよ!」と、2日とも献身的にアシストしたレースを振り返った。「日本の食べ物は好き? オフは何をするの?」との質問には「住んでいるイタリアでも寿司は週に2度は食べに行っているんだ。シーズンオフはプレイステーションをフルガス(全力)でガンバルよ!」。
そしてジャパンカップのウィナー、バウケ・モレマの登壇。すごい拍手だ。モレマは言う「昨日の優勝後はすぐに家族に報告したよ。自分のだけでなく、土曜のフミの勝利だってすぐ伝えたんだ。いつも家を遠くはなれているから家族とのコミュニケーションは大切にしているんだよ。優勝でシーズンを締めくくれたことは素晴らしいね。昨夜のパーティは楽しかった。今夜もここで楽しんで、もう一回パーティして(笑)。シーズン終了のパーティだからいつもより楽しめているよ!」
そしてクリテで優勝したフミ。質問はやっぱりどうやって勝てたの?詳しく教えて!」だ。
フミ「スカイのエーススプリンターのベン・スウィフトに勝てたことは嬉しい。レース前に勝ちたいということをチームメイトに伝えたんです。チームで最終コーナーのインを先頭で取れば、勝つ可能性は高くなる。ローラン、ポポ、ファビアン、バウケ選手のフルサポートを受けて飛び出して、54Tのギアを踏切りました! コンビネーションは最高でした。トレックファクトリーの強さ、チームワークが最高だってことを見せることが出来ました」。
お楽しみ抽選会では今年も選手たちの愛用チームグッズが大放出された。ポポヴィッチからはレースで使用したジャージとオークリー、モレマからはヘルメットとレインベスト、ディディエからはチームウェアとオークリー、フミからは勝利のゼッケンナンバーつきのチームウェアと、Fumyのネーム刻印入りオークリー、ジロ・デ・イタリアの組み写真によるパネルにゼッケン、ファビアンからはネーム刻印入りオークリーとロンド・ファン・フラーンデレン優勝シーンの写真パネルが進呈された。
いずれも抽選に当たった参加者が壇上にあがり、その場でサインを入れ、握手し、ハグし、一緒に記念撮影に収まるという超豪華なプレゼントだ。
今回の会中を通して、カンチェラーラだけは特別に参加者すべてが一緒に並んでの記念写真を撮れるようにと配慮された。昨年、皆がツーショット写真を撮りたいとファビアンに押しかけてしまい、混乱気味になったことからの配慮だ。おかげで皆がファビアンと一緒に写真に収まり、サインをもらい、あるいはプレゼントを渡す時間ができて好評だった。
会の最後にはカンチェラーラがチームメイトたちに声がけして、なにやらセレモニーが始まる。これは予定にある演出ではなく、ファビアンからの提案。なんとチームのジャパンカップ参戦について尽力してくれたトレック・ジャパンへの感謝の印として、ツール・ド・フランスで獲得したマイヨジョーヌが田村芳隆社長に贈られたのだ。
期間中フルアテンドした野口忍さんにもビッグハグして感謝の意を表すファビアンとチームメイトたち。今回のTFRのジャパンカップ参戦には選手ひとりひとりにそれぞれ違うスペシャルカラーのバイクが用意され、スペシャルなネーム刻印入りのオークリーが準備され、レース中は万全なブースやピットが用意されるなど、日本側の歓迎準備は完璧だった。そしてそれに応えるようにクリテ、ジャパンカップ本戦ともに優勝という結果で応えた選手たち。走る側と走らせる側の、まさに完璧なプロフェッショナリズムを感じさせるTFRのJC参戦だった。
最後にはステージを降りたファビアンやフミ、チームメイトたちの周りに皆が集まっての即興の記念撮影。ファビアン自らスマホでのセルフィーでその表情を撮影していた。
日本での最後の夜、会場を去ったチーム一行は六本木の居酒屋チェーン店に入ったようだ。どうやらメニューの日本語が読めずに苦労していたらしい(笑)。
成田空港からスイスへのフライト前、カンチェラーラは「来日時の皆様のサポートありがとうございました。本当に日本のみなさんのサポートはいつも一番です。これからスイスに帰りますがまた日本の皆さんに会えるのを楽しみにしています。」と日本語でツィートした。これならきっと来年も宇都宮で会えそうだ。
2015ジャパンカップに参戦したトレックファクトリーレーシング選手たち
ファビアン・カンチェラーラ(スイス)
別府史之(日本)
バウケ・モレマ(オランダ)
ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)
ローラン・ディディエ(ルクセンブルク)
Cyclowired.jpのフェイスブック フォトアルバム
photo&text:Makoto.AYANO
パーティ会場となったのは外苑前の結婚式場。夜7時のスタート時間に白くて巨大な高級リムジンが横付けされ、TFRのメンバーたちがファンたちの待ちわびた会場のなかへと飛び込んでいった。MCはジャパンカップ会場でもマイクを握ったMCアリーさん。DJ Aki Michelが奏でるゴキゲンなBGMのなか、例年どおりのゴージャス&セレブな雰囲気の中パーティは始まった。
じつはトレックファクトリーのメンバーたちはジャパンカップ終了後、急遽宇都宮を抜けだして東京に前入りし、朝の4時までクラブで飲んでいたという。そのまま一日を遊んで過ごし、このパーティに登場というなんともタフなこと!
乾杯の挨拶はカンチェラーラから。「昨年の経験から日本の皆さんの暖かいホスピタリティーに感激し、今年も皆さんと一緒の時間を過ごしたくて日本にやってきました。私が今年もジャパンカップに来ることは、昨年の時点で決めていたんです。なぜならここまで素晴らしいサポートをしてくれるファンがいる国は世界中どこを探してもありません。日本が大好きです。今日は楽しみましょう!」
聞いていて皆がウルウルとなるほど嬉しいコメントだ。ファンから「来年のツールでもマイヨジョーヌを着て走って欲しい」と声が掛かると、「来年のプランはまだ決まっていないけど、みなさんの期待に答えられるように頑張りたいです」と応えるファビアン。
「日本に対する印象で、来る前と来てからで違ったことは?」との質問には、「1万キロ以上も遠い国なので、正直日本のことは余り知らなかった。日本の人たちは常にリスペクトして接してくれる。それはアスリートとしてだけでなく、普通の人としても。それが好きなところです」と答えた。
マイクを自ら持ってステージに上がって喋り出したのはディディエ。お父さんもおじいさんもツールに出場した血統書付きサラブレッド選手だ。
「今回のジャパンカップ中の写真やできごとをSNSに投稿しているんだけど、それを見た父が現役時代に日本に来なかったことを後悔しているよ! 来年は家族を連れて来たいね。母は飛行機に6時間以上乗りたくない人だけど(笑)」。
陽気でお馴染みポポヴィッチは「シーズンが終わりに近づいてとっても疲れていたけど、フミとモレマが勝てることを信じてフルサポートしたよ。レースはいつも勝つことが難しいけど、2日とも勝てたなんてアメージングだよ!」と、2日とも献身的にアシストしたレースを振り返った。「日本の食べ物は好き? オフは何をするの?」との質問には「住んでいるイタリアでも寿司は週に2度は食べに行っているんだ。シーズンオフはプレイステーションをフルガス(全力)でガンバルよ!」。
そしてジャパンカップのウィナー、バウケ・モレマの登壇。すごい拍手だ。モレマは言う「昨日の優勝後はすぐに家族に報告したよ。自分のだけでなく、土曜のフミの勝利だってすぐ伝えたんだ。いつも家を遠くはなれているから家族とのコミュニケーションは大切にしているんだよ。優勝でシーズンを締めくくれたことは素晴らしいね。昨夜のパーティは楽しかった。今夜もここで楽しんで、もう一回パーティして(笑)。シーズン終了のパーティだからいつもより楽しめているよ!」
そしてクリテで優勝したフミ。質問はやっぱりどうやって勝てたの?詳しく教えて!」だ。
フミ「スカイのエーススプリンターのベン・スウィフトに勝てたことは嬉しい。レース前に勝ちたいということをチームメイトに伝えたんです。チームで最終コーナーのインを先頭で取れば、勝つ可能性は高くなる。ローラン、ポポ、ファビアン、バウケ選手のフルサポートを受けて飛び出して、54Tのギアを踏切りました! コンビネーションは最高でした。トレックファクトリーの強さ、チームワークが最高だってことを見せることが出来ました」。
お楽しみ抽選会では今年も選手たちの愛用チームグッズが大放出された。ポポヴィッチからはレースで使用したジャージとオークリー、モレマからはヘルメットとレインベスト、ディディエからはチームウェアとオークリー、フミからは勝利のゼッケンナンバーつきのチームウェアと、Fumyのネーム刻印入りオークリー、ジロ・デ・イタリアの組み写真によるパネルにゼッケン、ファビアンからはネーム刻印入りオークリーとロンド・ファン・フラーンデレン優勝シーンの写真パネルが進呈された。
いずれも抽選に当たった参加者が壇上にあがり、その場でサインを入れ、握手し、ハグし、一緒に記念撮影に収まるという超豪華なプレゼントだ。
今回の会中を通して、カンチェラーラだけは特別に参加者すべてが一緒に並んでの記念写真を撮れるようにと配慮された。昨年、皆がツーショット写真を撮りたいとファビアンに押しかけてしまい、混乱気味になったことからの配慮だ。おかげで皆がファビアンと一緒に写真に収まり、サインをもらい、あるいはプレゼントを渡す時間ができて好評だった。
会の最後にはカンチェラーラがチームメイトたちに声がけして、なにやらセレモニーが始まる。これは予定にある演出ではなく、ファビアンからの提案。なんとチームのジャパンカップ参戦について尽力してくれたトレック・ジャパンへの感謝の印として、ツール・ド・フランスで獲得したマイヨジョーヌが田村芳隆社長に贈られたのだ。
期間中フルアテンドした野口忍さんにもビッグハグして感謝の意を表すファビアンとチームメイトたち。今回のTFRのジャパンカップ参戦には選手ひとりひとりにそれぞれ違うスペシャルカラーのバイクが用意され、スペシャルなネーム刻印入りのオークリーが準備され、レース中は万全なブースやピットが用意されるなど、日本側の歓迎準備は完璧だった。そしてそれに応えるようにクリテ、ジャパンカップ本戦ともに優勝という結果で応えた選手たち。走る側と走らせる側の、まさに完璧なプロフェッショナリズムを感じさせるTFRのJC参戦だった。
最後にはステージを降りたファビアンやフミ、チームメイトたちの周りに皆が集まっての即興の記念撮影。ファビアン自らスマホでのセルフィーでその表情を撮影していた。
日本での最後の夜、会場を去ったチーム一行は六本木の居酒屋チェーン店に入ったようだ。どうやらメニューの日本語が読めずに苦労していたらしい(笑)。
成田空港からスイスへのフライト前、カンチェラーラは「来日時の皆様のサポートありがとうございました。本当に日本のみなさんのサポートはいつも一番です。これからスイスに帰りますがまた日本の皆さんに会えるのを楽しみにしています。」と日本語でツィートした。これならきっと来年も宇都宮で会えそうだ。
2015ジャパンカップに参戦したトレックファクトリーレーシング選手たち
ファビアン・カンチェラーラ(スイス)
別府史之(日本)
バウケ・モレマ(オランダ)
ヤロスラフ・ポポヴィッチ(ウクライナ)
ローラン・ディディエ(ルクセンブルク)
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photo&text:Makoto.AYANO
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