10月から始まったベルギーのシクロクロスシリーズ、BpostBankトロフェーも最終第8戦。アルカンシエルを披露したマテュー・ファンデルポールが圧勝し、2位のワウト・ファンアールトが総合優勝を獲得した。



アルカンシエルを披露したマテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス)アルカンシエルを披露したマテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス) photo:CorVosベルギー、アントウェルペン州にあるリールがBpostBankトロフェーも最終戦の舞台。コースは湖を囲うように引かれており、その大半が硬く締まった砂地。柔らかい砂地区間もライン上は踏み固められ、ハイスピードなレースが展開された。

先頭争いに加わったスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)先頭争いに加わったスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク) photo:www.sport.be/trofeeveldrijdenマテューの兄、スヴェン・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス)やイェンス・アダムス(ベルギー、ファストフートサービス)らが好スタートを切り、やがてラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)が先頭に立ちレースが動き出す。

先頭を追いかけるワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)先頭を追いかけるワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス) photo:www.sport.be/trofeeveldrijdenファンデルハールやトム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)がレース序盤を積極的にリードしていくが、比較的差が出にくいコースで後続を突き放すには至らない。代わって長らく先頭争いから遠ざかっていたスヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)やワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)、世界王者マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス)らが先頭グループを形成した。

集団から機会をうかがっていたファンデルポールがアタックすると、この動きをネイスがフォローする。しかし「新しいウェア(アルカンシエル)が僕にモチベーションを与えてくれた」と言うファンデルポールはネイスを徐々に引き離していく。

終止ハイペースを堅持したファンデルポールが追い上げを振り切って独走勝利。波に乗る世界王者がアルカンシエルデビュー戦を勝利で飾った。

20歳の世界王者は自身のレースについて「決して楽ではなかった」と振り返る。「最初の2周はペースがとても早く苦しんだが、突然先頭に立つ機会があった。そこで後続を突き放そうと踏んだことが勝利に繋がった」とコメントした。



独走勝利を飾ったマテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス)独走勝利を飾ったマテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス) photo:CorVos横一列の2位争いスプリントをワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)が制す横一列の2位争いスプリントをワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)が制す photo:www.sport.be/trofeeveldrijden

BpostBankトロフェー2014-2015第8戦表彰台BpostBankトロフェー2014-2015第8戦表彰台 photo:CorVos


ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)がBpostbank総合優勝を獲得ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)がBpostbank総合優勝を獲得 photo:www.sport.be/trofeeveldrijden2位争いの4名(ファンデルハール、ファンアールト、ネイス、パウエルス)は37秒遅れでゴールへ。横一列のスプリントでファンアールトが先着して2位に入った。

ファンアールトはこれによってフィニッシュタイムをさらに積算し、8戦の総合タイムでシリーズ総合成績を決めるBpostBankトロフェーシリーズの2014-15チャンピオンに輝いた。以下はファンアールトのコメント。

「今日はマテューの前に何もできなかった。強い者が勝ったんだ。今シーズンはかなり活躍できたけれど、肝心な場面で表彰台の上に上がれなかった。でもこの総合優勝はコンスタントに結果を出せた証。僕を倒せなかった選手がいたからこそ僕は強くなれるんだ。」



BpostBankトロフェー2014-2015第8戦
1位 マテュー・ファンデルポール(オランダ、BKCPパワープラス)
2位 ワウト・ファンアールト(ベルギー、ファストフートサービス)
3位 スヴェン・ネイス(ベルギー、クレランAAドリンク)
4位 ラルス・ファンデルハール(オランダ、ジャイアント・アルペシン)
5位 ケヴィン・パウエルス(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)
6位 ヴィンセント・バエステンス(ベルギー、BKCPパワープラス)
7位 ティム・メルリエ(ベルギー、サンウェブ・ナポレオンゲームス)
8位 マルセル・マイセン(ドイツ、コレンドン・クワドロ)
9位 フィリップ・ワルスレーベン(ドイツ、BKCPパワープラス)
10位 トム・メーウセン(ベルギー、テレネット・フィデア)
1h02'16"
+37"



+52"
+53"

+1'01"


text:So.Isobe
photo:CorVos,www.sport.be/trofeeveldrijden

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