2015/01/13(火) - 08:51
ベルギー西部フランドル地方のエルペ=メーレで開催されたシクロクロスベルギー選手権。エリートライダー6人による泥バトルが繰り広げられ、ランで優位に立った32歳のクラース・ファントルノート(サンウェブ・ナポレオンゲームス)が優勝を飾った。
エルペ=メーレのコースは深い泥に覆われた。世界最高峰ベルギー選手権のトップライダーたちの力をもってしても乗車率が低いタフなレース。泥に対応するチーム力と泥を踏み抜く走力、テクニック、そしてランの力が総合的に試された。
レースは序盤から20歳ワウト・ファンアールト(ファストフートサービス)の走りが光った。2周目に入ると、1ヶ月にわたってビッグレースで勝ち続けていた絶好調のファンアールトが泥のコースで先頭に立つ。
早くも独走に持ち込んだファンアールトに追いついたのは、シーズン半ばの不調から見事に復活したスヴェン・ネイス(クレランAAドリンク)だった。ベルギーを代表する新旧トップ選手の競演がしばらく繰り広げられたものの、ファンアールトがメカトラによって脱落。バイクを担いでピットまで走り、ダメージを最大限に抑えこんだファンアールトは追走パック内に落ち着いた。
合計6周のうち、3周目に入るとまずクラース・ファントルノート(サンウェブ・ナポレオンゲームス)が先頭ネイスに合流する。しかし先頭2名は後続を引き離せず、ファンアールト、トム・メーウセン(テレネット・フィデア)、ロブ・ピータース(ファストフートサービス)、ケヴィン・パウエルス(サンウェブ・ナポレオンゲームス)の4名が合流。精鋭6名による勝負に持ち込まれた。
メーウセンのアタックによって後退したのはネイスで、続いてパウエルスも反応できず。最終周回に入るとペータース、ファンアールト、ファントルノートの三つ巴に。そこから抜け出したファントルノートが泥の登り返しで転倒したものの、バイクがコースを塞いでいたためペータースとファンアールトは前に出ることができない。そこから再び持ち直したファントルノートが独走で勝利。70分オーバーの長い闘いが終わった。
「年末にかけて体調を崩していただけに驚きの勝利だ。勝利の秘訣は”ベース(基礎体力)”だったと思う」と、2度目のベルギーチャンピオンに輝いたファントルノートは語る。「(初めて優勝した)2年前は一体どんなシーズンが待ち構えているのか見当もつかなかったけど今はわかる。これからこの美しいチャンピオンジャージを着てシーズンを走り抜けたい」。
メーウセンが11秒遅れの2位、ファンアールトが18秒遅れの3位に入り、ネイスが僅差の4位に。大会連覇を逃したものの、復調を確認したネイスは「勝者のような気分。シーズン終盤に向けて自信につながる結果だ」とコメントしている。
選手コメントはベルギーのSporzaより。
シクロクロスベルギー選手権2015結果
1位 クラース・ファントルノート(サンウェブ・ナポレオンゲームス) 1h10'53"
2位 トム・メーウセン(テレネット・フィデア) +11"
3位 ワウト・ファンアールト(ファストフートサービス) +18"
4位 スヴェン・ネイス(クレランAAドリンク) +22"
5位 ケヴィン・パウエルス(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +31"
6位 ロブ・ピータース(ファストフートサービス) +49"
7位 ティム・メルリエ(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +1'52"
8位 ジャンニ・フェルメールス(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'48"
9位 バルト・ウェレンス(テレネット・フィデア) +3'06"
10位 ジム・アールノーツ(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +3'33"
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
エルペ=メーレのコースは深い泥に覆われた。世界最高峰ベルギー選手権のトップライダーたちの力をもってしても乗車率が低いタフなレース。泥に対応するチーム力と泥を踏み抜く走力、テクニック、そしてランの力が総合的に試された。
レースは序盤から20歳ワウト・ファンアールト(ファストフートサービス)の走りが光った。2周目に入ると、1ヶ月にわたってビッグレースで勝ち続けていた絶好調のファンアールトが泥のコースで先頭に立つ。
早くも独走に持ち込んだファンアールトに追いついたのは、シーズン半ばの不調から見事に復活したスヴェン・ネイス(クレランAAドリンク)だった。ベルギーを代表する新旧トップ選手の競演がしばらく繰り広げられたものの、ファンアールトがメカトラによって脱落。バイクを担いでピットまで走り、ダメージを最大限に抑えこんだファンアールトは追走パック内に落ち着いた。
合計6周のうち、3周目に入るとまずクラース・ファントルノート(サンウェブ・ナポレオンゲームス)が先頭ネイスに合流する。しかし先頭2名は後続を引き離せず、ファンアールト、トム・メーウセン(テレネット・フィデア)、ロブ・ピータース(ファストフートサービス)、ケヴィン・パウエルス(サンウェブ・ナポレオンゲームス)の4名が合流。精鋭6名による勝負に持ち込まれた。
メーウセンのアタックによって後退したのはネイスで、続いてパウエルスも反応できず。最終周回に入るとペータース、ファンアールト、ファントルノートの三つ巴に。そこから抜け出したファントルノートが泥の登り返しで転倒したものの、バイクがコースを塞いでいたためペータースとファンアールトは前に出ることができない。そこから再び持ち直したファントルノートが独走で勝利。70分オーバーの長い闘いが終わった。
「年末にかけて体調を崩していただけに驚きの勝利だ。勝利の秘訣は”ベース(基礎体力)”だったと思う」と、2度目のベルギーチャンピオンに輝いたファントルノートは語る。「(初めて優勝した)2年前は一体どんなシーズンが待ち構えているのか見当もつかなかったけど今はわかる。これからこの美しいチャンピオンジャージを着てシーズンを走り抜けたい」。
メーウセンが11秒遅れの2位、ファンアールトが18秒遅れの3位に入り、ネイスが僅差の4位に。大会連覇を逃したものの、復調を確認したネイスは「勝者のような気分。シーズン終盤に向けて自信につながる結果だ」とコメントしている。
選手コメントはベルギーのSporzaより。
シクロクロスベルギー選手権2015結果
1位 クラース・ファントルノート(サンウェブ・ナポレオンゲームス) 1h10'53"
2位 トム・メーウセン(テレネット・フィデア) +11"
3位 ワウト・ファンアールト(ファストフートサービス) +18"
4位 スヴェン・ネイス(クレランAAドリンク) +22"
5位 ケヴィン・パウエルス(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +31"
6位 ロブ・ピータース(ファストフートサービス) +49"
7位 ティム・メルリエ(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +1'52"
8位 ジャンニ・フェルメールス(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +2'48"
9位 バルト・ウェレンス(テレネット・フィデア) +3'06"
10位 ジム・アールノーツ(サンウェブ・ナポレオンゲームス) +3'33"
text:Kei Tsuji
photo:Tim de Waele
Amazon.co.jp