2014/11/10(月) - 16:09
関西シクロクロスに初登場した大阪府岬町の「せんなん里海公園」で行なわれた第2戦。全日本選手権を見据える19歳の横山航太(シマノレーシング)が若手3人による闘いを制した。
「せんなん里海公園」は大阪府南部の岬町と阪南市にまたがる大阪府営の海浜公園。対岸に関西空港や淡路島を望むロケーションで、「潮騒ビバレー(国内唯一の常設ビーチバレー競技場)」がコースに隣接している。岬町役場の協力を得て同会場での開催にこぎ着けた。
比較的コンパクトな会場にコーステープが張り巡らされて作られたのは1.8kmの周回コース。無数に設定された細かなコーナーはレースの進行とともに掘り起こされ、朝から降り続いた雨によって泥濘んで行く。乗車率が極めて低い100m弱のビーチセクションや高さのある階段、そしてパワー勝負の平坦舗装路が選手たちの脚を削った。
気温11度。雨脚が強まる頃、C1レースで号砲とともに飛び出したのは中井唯晶(瀬田工業高校)と横山航太(シマノレーシング)の2人。ホールショットを取ったこの2人が終始リードする形でレースは進んで行く。
しばらく2人でのランデブー走行が続いたものの、徐々に横山と中井の間にギャップが。後方から追い上げた木村吉秀(JPST MASSA ANDEX)が中井にジョインする頃、先頭では横山の独走が始まっていた。
「ピットで交換したバイクがスローパンクしていて、再びバイクを交換した」というトラブルを除けば終始安定した走りでハイペースを保ち続けた横山。後続とのタイム差は30秒、40秒と広がり、最終的に1分8秒リードでフィニッシュした。
横山は前週に福島県猪苗代湖で行なわれた世界選手権セレクションシリーズの1戦である東北シクロクロス第3戦でシーズンインしており、これが2014-2015年シーズン2レース目。目標とする全日本選手権は泥レースが予想されるため「泥の感覚を確かめながら走ることが出来てよかった」と振り返った。
この日、表彰台に登ったのは横山19歳、中井17歳、木村20歳という若い3人。長野県の篠ノ井高校卒業後、2014年4月からシマノレーシングに所属し、拠点を大阪に移した横山は「シマノレーシングの選手として、しっかりとシクロクロスに集中出来る環境で走らせてもらっています」と語る。
「昨日のスターライト幕張で同世代の選手たち(20歳小橋勇利や19歳重田兼吾)が良い走りをしていたので、それが良い刺激になりました。他にも沢田時選手や前田公平選手もいる。今シーズンから全日本選手権でU23レースが行なわれるので、そこで結果を残したいですね」とコメントする。次週以降も関西を中心に毎週末シクロクロスに参戦し、12月14日の全日本選手権に照準を合わす。
シクロクロスシーズン中は京都に拠点を置き、関西シクロクロスに積極的に参戦中の全日本チャンピオン宮内佐季子(Team CHAINRING)がCL1レース優勝。後半にかけてペースを上げる走りで、2位の淵上千春子(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)や3位の三浦涼香(桜花学園)らを寄せ付けなかった。
CM1は1周目から独走した藤井修(きゅうべえsports)が大河内二郎(シルクロード)の追撃を振り切って勝利。C2は終盤まで6名が先頭パックを形成する白熱の展開となり、最終周回で抜け出した大坊崇(BikeTeam回転木馬)が勝利。2位の松岡晋作(ボナペティ)とともにC1昇格を決めている。
C1
1位 横山航太(シマノレーシング) 56'15"
2位 中井唯晶(瀬田工業高校) +1'08"
3位 木村吉秀(JPST MASSA ANDEX) +1'21"
4位 伊澤優大(岩井商会レーシング) +2'56"
5位 豊田勝徳(シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDA) +3'13"
6位 藤川正人(岩井商会レーシング) +3'22"
7位 久保伸次(岩井商会レーシング) +3'27"
8位 松本哲(グランデパール播磨) +3'32"
9位 川村誠(スクミズマシンワークス) +3'39"
10位 福田透(ナカガワAS.K Sデザイン) +3'41"
CL1
1位 宮内佐季子(Team CHAINRING) 36'50"
2位 淵上千春子(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +1'10"
3位 三浦涼香(桜花学園) +1'56"
4位 上田順子(関西ダム部/獣遊) +2'25"
CM1
1位 藤井修(きゅうべえsports) 39'13"
2位 大河内二郎(シルクロード) +09"
3位 小田健司(京都微研DUVE) +13"
4位 羽鳥和重(cycleclub 3UP) +41"
5位 西野順一(Teamスクアドラ) +45"
C2
1位 大坊崇(BikeTeam回転木馬) 38'49"
2位 松岡晋作(ボナペティ) +02"
3位 堂野前克典(ウオズミサイクル) +05"
4位 川渕崇史(2-PIPE) +11"
5位 西山知宏(tacurino) +18"
C3
1位 藤原慶之(きゅうべえSports) 27'03"
2位 塩湯大介(662-496部) +10"
3位 柿本哲治(SQUADRAヤンダレーシング) +23"
U17
1位 梶鉄輝(sonic racing Jr) 27'19"
2位 馬野龍寛 -1Lap
CM2
1位 紺谷龍生(まんま-AO・HANI CyclingTeam) 27'33"
2位 河原徳(DISTANZA +12"
3位 南薗正一(泥んこプロレス) +19"
C4A
1位 高田晃平(punk bros) 28'12"
2位 山本辰弥(RingoRoad.com) +03"
3位 川上賢一(KOBE ROKKO) +05"
CM3A
1位 窪田武士 28'45"
2位 芝先伸夫(ルカナール) +02"
3位 石井宏幸(アバンギャルド和歌山) +12"
C4B
1位 小林正明(村上建具) 27'50"
2位 溝畑悟(ルカナール) +08"
3位 田平修三(トーヨーRT) +17"
CL2
1位 水谷有紀子(BUCYO COFFEE CLT) 24'27"
2位 平田千枝(まほロバRC) +30"
3位 高田由貴(ZiPPY CYCLE Club) +1'28"
CM3B
1位 浅野直也(水曜夜練) 28'49"
2位 戸梶創(自転車工房エコー) +26"
3位 服部享英(CSヤマダ) +51"
CL3
1位 岡村桃花(ステラ☆シルベスト) 17'39"
2位 才村裕 +06"
3位 美並聡子(Team Speed) +49"
U15
1位 白川隆太(Team Sakatani) 17'06"
2位 天野壮悠(ステラシルベスト/JS天野家) +33"
3位 池部寛介(FUKADAまじりんぐ) +1'01"
text&photo:Kei Tsuji
「せんなん里海公園」は大阪府南部の岬町と阪南市にまたがる大阪府営の海浜公園。対岸に関西空港や淡路島を望むロケーションで、「潮騒ビバレー(国内唯一の常設ビーチバレー競技場)」がコースに隣接している。岬町役場の協力を得て同会場での開催にこぎ着けた。
比較的コンパクトな会場にコーステープが張り巡らされて作られたのは1.8kmの周回コース。無数に設定された細かなコーナーはレースの進行とともに掘り起こされ、朝から降り続いた雨によって泥濘んで行く。乗車率が極めて低い100m弱のビーチセクションや高さのある階段、そしてパワー勝負の平坦舗装路が選手たちの脚を削った。
気温11度。雨脚が強まる頃、C1レースで号砲とともに飛び出したのは中井唯晶(瀬田工業高校)と横山航太(シマノレーシング)の2人。ホールショットを取ったこの2人が終始リードする形でレースは進んで行く。
しばらく2人でのランデブー走行が続いたものの、徐々に横山と中井の間にギャップが。後方から追い上げた木村吉秀(JPST MASSA ANDEX)が中井にジョインする頃、先頭では横山の独走が始まっていた。
「ピットで交換したバイクがスローパンクしていて、再びバイクを交換した」というトラブルを除けば終始安定した走りでハイペースを保ち続けた横山。後続とのタイム差は30秒、40秒と広がり、最終的に1分8秒リードでフィニッシュした。
横山は前週に福島県猪苗代湖で行なわれた世界選手権セレクションシリーズの1戦である東北シクロクロス第3戦でシーズンインしており、これが2014-2015年シーズン2レース目。目標とする全日本選手権は泥レースが予想されるため「泥の感覚を確かめながら走ることが出来てよかった」と振り返った。
この日、表彰台に登ったのは横山19歳、中井17歳、木村20歳という若い3人。長野県の篠ノ井高校卒業後、2014年4月からシマノレーシングに所属し、拠点を大阪に移した横山は「シマノレーシングの選手として、しっかりとシクロクロスに集中出来る環境で走らせてもらっています」と語る。
「昨日のスターライト幕張で同世代の選手たち(20歳小橋勇利や19歳重田兼吾)が良い走りをしていたので、それが良い刺激になりました。他にも沢田時選手や前田公平選手もいる。今シーズンから全日本選手権でU23レースが行なわれるので、そこで結果を残したいですね」とコメントする。次週以降も関西を中心に毎週末シクロクロスに参戦し、12月14日の全日本選手権に照準を合わす。
シクロクロスシーズン中は京都に拠点を置き、関西シクロクロスに積極的に参戦中の全日本チャンピオン宮内佐季子(Team CHAINRING)がCL1レース優勝。後半にかけてペースを上げる走りで、2位の淵上千春子(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)や3位の三浦涼香(桜花学園)らを寄せ付けなかった。
CM1は1周目から独走した藤井修(きゅうべえsports)が大河内二郎(シルクロード)の追撃を振り切って勝利。C2は終盤まで6名が先頭パックを形成する白熱の展開となり、最終周回で抜け出した大坊崇(BikeTeam回転木馬)が勝利。2位の松岡晋作(ボナペティ)とともにC1昇格を決めている。
C1
1位 横山航太(シマノレーシング) 56'15"
2位 中井唯晶(瀬田工業高校) +1'08"
3位 木村吉秀(JPST MASSA ANDEX) +1'21"
4位 伊澤優大(岩井商会レーシング) +2'56"
5位 豊田勝徳(シエルヴォ奈良MIYATA-MERIDA) +3'13"
6位 藤川正人(岩井商会レーシング) +3'22"
7位 久保伸次(岩井商会レーシング) +3'27"
8位 松本哲(グランデパール播磨) +3'32"
9位 川村誠(スクミズマシンワークス) +3'39"
10位 福田透(ナカガワAS.K Sデザイン) +3'41"
CL1
1位 宮内佐季子(Team CHAINRING) 36'50"
2位 淵上千春子(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB) +1'10"
3位 三浦涼香(桜花学園) +1'56"
4位 上田順子(関西ダム部/獣遊) +2'25"
CM1
1位 藤井修(きゅうべえsports) 39'13"
2位 大河内二郎(シルクロード) +09"
3位 小田健司(京都微研DUVE) +13"
4位 羽鳥和重(cycleclub 3UP) +41"
5位 西野順一(Teamスクアドラ) +45"
C2
1位 大坊崇(BikeTeam回転木馬) 38'49"
2位 松岡晋作(ボナペティ) +02"
3位 堂野前克典(ウオズミサイクル) +05"
4位 川渕崇史(2-PIPE) +11"
5位 西山知宏(tacurino) +18"
C3
1位 藤原慶之(きゅうべえSports) 27'03"
2位 塩湯大介(662-496部) +10"
3位 柿本哲治(SQUADRAヤンダレーシング) +23"
U17
1位 梶鉄輝(sonic racing Jr) 27'19"
2位 馬野龍寛 -1Lap
CM2
1位 紺谷龍生(まんま-AO・HANI CyclingTeam) 27'33"
2位 河原徳(DISTANZA +12"
3位 南薗正一(泥んこプロレス) +19"
C4A
1位 高田晃平(punk bros) 28'12"
2位 山本辰弥(RingoRoad.com) +03"
3位 川上賢一(KOBE ROKKO) +05"
CM3A
1位 窪田武士 28'45"
2位 芝先伸夫(ルカナール) +02"
3位 石井宏幸(アバンギャルド和歌山) +12"
C4B
1位 小林正明(村上建具) 27'50"
2位 溝畑悟(ルカナール) +08"
3位 田平修三(トーヨーRT) +17"
CL2
1位 水谷有紀子(BUCYO COFFEE CLT) 24'27"
2位 平田千枝(まほロバRC) +30"
3位 高田由貴(ZiPPY CYCLE Club) +1'28"
CM3B
1位 浅野直也(水曜夜練) 28'49"
2位 戸梶創(自転車工房エコー) +26"
3位 服部享英(CSヤマダ) +51"
CL3
1位 岡村桃花(ステラ☆シルベスト) 17'39"
2位 才村裕 +06"
3位 美並聡子(Team Speed) +49"
U15
1位 白川隆太(Team Sakatani) 17'06"
2位 天野壮悠(ステラシルベスト/JS天野家) +33"
3位 池部寛介(FUKADAまじりんぐ) +1'01"
text&photo:Kei Tsuji
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