2009/08/28(金) - 11:22
ゴール前を盛り上げる花形、それがマッチョな体格のスプリンターたちだ。好調のファラーを始め、ベンナーティ、フレイレ、グライペル、チオレック、ブレシェルらが、ポイント賞ジャージ目がけてスプリントバトルを繰り広げる。ここで有力なスプリンターたちを紹介しよう。
今大会、集団スプリント向きと見られるステージの数は10から11。つまり約半数のステージがスプリンターたちの晴れ舞台となる。
当然のことながら、ポイント賞上位に絡むのは、ステージ優勝を量産した選手たち。ポイント賞争いにおいて、中間スプリントポイントでの獲得ポイントも見逃せない。ジロやツールと同様に、厳しい山岳を乗り越え、最終日のマドリードまで辿り着かなければポイント賞獲得はない。
トップスプリンターたちがポイント賞の栄冠に輝くのが常だが、ここ4年間はその年の総合優勝者がポイント賞2位に続いている。今大会もスプリンターをよせつけない重要な山頂フィニッシュが5つ設定されており、山岳コースでポイントを量産するオールラウンダーたちが上位を独占する可能性も有る。
今大会出場する選手の中で、過去にポイント賞獲得経験があるのはダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)だけ。2005年大会でポイント賞に輝いたペタッキ、2006年のフースホフト、そして昨年のファンアフェルマートがことごとく欠場する。
グランツール全てでステージ優勝経験のあるベンナーティだが、今シーズンは低迷している。シーズン序盤のジロ・ディ・サルデーニャで総合優勝を飾ったが、ジロを欠場し、ツールでは精彩を欠いたまま総合135位フィニッシュ。シーズン後半にかけてようやく調子を戻しつつあり、ヴァッテンフォール・サイクラシックスでは7位に入った。ブエルタで通算4勝飾っている中堅スプリンターの復権なるか。
ヴァッテンフォール・サイクラシックスで勝利し、直前のエネコ・ツアーでステージ3勝を飾り、波に乗っているのが25歳のタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)だ。ここ1ヶ月で一気にブレイクしたファラーは、初出場のブエルタでグランツール初勝利を目指す。
地元スペインを代表するスプリンターとして、オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)の名前も忘れてはいけない。過去に世界チャンピオンに3回輝いているフレイレは、ツールで通算4勝&ポイント賞獲得(2008年)。ブエルタには7回出場して通算7勝しているが、世界選手権を見据えて毎年途中リタイアしている。
世界選がクライマー向きの今年は、ブエルタを最後まで走りきる? 山岳ステージでも中間スプリントでポイントを稼げる機動力を活かせば、初のポイント賞獲得はグンと近づく。
昨年のブエルタでステージ2勝を飾ったトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)は、今年4月のレース外ドーピング検査で自身2度目のコカイン陽性が発覚し、謹慎期間を経て6月にレースに復帰。その後はベルギーチャンピオンに輝きながらも低迷し、ツールは途中リタイアを喫した。
ボーネンは直前のエネコ・ツアーで好調ファラーを破ってステージ1勝を飾り、何とか復調の兆し。地元ベルギーやオランダを通過する序盤のステージで波に乗りたいところだろう。不調の場合はアラン・デーヴィス(オーストラリア)がエースを担う。
常勝チームとして定着したチームコロンビア・HTCは、ツールでステージ6勝を飾ったカヴェンディッシュではなく、アンドレ・グライペル(ドイツ)でスプリント勝利を狙う。
グライペルはツール・ド・ポローニュでステージ優勝を飾り、シーズン通算15勝目をマーク。チームとしては今シーズンすでに71勝を飾っており、2位サクソバンクの36勝や3位クイックステップの22勝を大きく上回っている。ブエルタでも再びコロンビアトレインが火を噴くだろう。
現デンマークチャンピオンで、昨年のロード世界選手権銅メダルのマッティ・ブレシェル(デンマーク)にも注目したい。昨年ブエルタの最終ステージを制したブレシェルは、今シーズンボルタ・ア・カタルーニャ、ツール・ド・ルクセンブルク、ツール・ド・スイス、ツアー・オブ・デンマークでそれぞれステージ優勝。ヴァッテンフォール・サイクラシックスでも2位に入るなど、シーズン序盤からずっと好調をキープしている。ブエルタは2度目の挑戦だ。
他にもブエルタ初挑戦のゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)を始めとして、ウィリアム・ボネ(フランス、Bboxブイグテレコム)やレオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス)、セバスティアン・シャヴァネル(フランス、フランセーズデジュー)、ボルト・ボジッチ(スロベニア、ヴァカンソレイユ)、ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、サイレンス・ロット)らがスプリント戦線に加わるだろう。
また、ポイント賞候補には挙がらないが、アタックでスプリンターたちを翻弄するのが、ジロでグランツール初勝利を飾ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、サイレンス・ロット)や、現世界チャンピオンのアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレ)を始めとするアタッカーたち。
昨年ブエルタでカテゴリー超級の山頂フィニッシュを制したバッランは、今シーズンウィルス性の病気によって低迷したが、ツール・ド・ポローニュで総合優勝を果たして復活をアピール。世界選手権に向けてコンディションは上々だ。
ブエルタ歴代ポイント賞獲得者
2008年 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー)
2007年 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア)
2006年 トル・フースホフト(ノルウェー)
2005年 アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)
2004年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2003年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2002年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2001年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
2000年 ロベルト・エラス(スペイン)
1999年 フランク・ファンデンブロック(ベルギー)
1998年 ファブリツィオ・グイディ(イタリア)
1997年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1996年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1995年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1994年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1993年 トニー・ロミンゲル(スイス)
1992年 ジャモリディネ・アブドヤパロフ(ウズベキスタン)
1991年 ウーヴェ・ラーブ(ドイツ)
1990年 ウーヴェ・ラーブ(ドイツ)
今大会、集団スプリント向きと見られるステージの数は10から11。つまり約半数のステージがスプリンターたちの晴れ舞台となる。
当然のことながら、ポイント賞上位に絡むのは、ステージ優勝を量産した選手たち。ポイント賞争いにおいて、中間スプリントポイントでの獲得ポイントも見逃せない。ジロやツールと同様に、厳しい山岳を乗り越え、最終日のマドリードまで辿り着かなければポイント賞獲得はない。
トップスプリンターたちがポイント賞の栄冠に輝くのが常だが、ここ4年間はその年の総合優勝者がポイント賞2位に続いている。今大会もスプリンターをよせつけない重要な山頂フィニッシュが5つ設定されており、山岳コースでポイントを量産するオールラウンダーたちが上位を独占する可能性も有る。
今大会出場する選手の中で、過去にポイント賞獲得経験があるのはダニエーレ・ベンナーティ(イタリア、リクイガス)だけ。2005年大会でポイント賞に輝いたペタッキ、2006年のフースホフト、そして昨年のファンアフェルマートがことごとく欠場する。
グランツール全てでステージ優勝経験のあるベンナーティだが、今シーズンは低迷している。シーズン序盤のジロ・ディ・サルデーニャで総合優勝を飾ったが、ジロを欠場し、ツールでは精彩を欠いたまま総合135位フィニッシュ。シーズン後半にかけてようやく調子を戻しつつあり、ヴァッテンフォール・サイクラシックスでは7位に入った。ブエルタで通算4勝飾っている中堅スプリンターの復権なるか。
ヴァッテンフォール・サイクラシックスで勝利し、直前のエネコ・ツアーでステージ3勝を飾り、波に乗っているのが25歳のタイラー・ファラー(アメリカ、ガーミン)だ。ここ1ヶ月で一気にブレイクしたファラーは、初出場のブエルタでグランツール初勝利を目指す。
地元スペインを代表するスプリンターとして、オスカル・フレイレ(スペイン、ラボバンク)の名前も忘れてはいけない。過去に世界チャンピオンに3回輝いているフレイレは、ツールで通算4勝&ポイント賞獲得(2008年)。ブエルタには7回出場して通算7勝しているが、世界選手権を見据えて毎年途中リタイアしている。
世界選がクライマー向きの今年は、ブエルタを最後まで走りきる? 山岳ステージでも中間スプリントでポイントを稼げる機動力を活かせば、初のポイント賞獲得はグンと近づく。
昨年のブエルタでステージ2勝を飾ったトム・ボーネン(ベルギー、クイックステップ)は、今年4月のレース外ドーピング検査で自身2度目のコカイン陽性が発覚し、謹慎期間を経て6月にレースに復帰。その後はベルギーチャンピオンに輝きながらも低迷し、ツールは途中リタイアを喫した。
ボーネンは直前のエネコ・ツアーで好調ファラーを破ってステージ1勝を飾り、何とか復調の兆し。地元ベルギーやオランダを通過する序盤のステージで波に乗りたいところだろう。不調の場合はアラン・デーヴィス(オーストラリア)がエースを担う。
常勝チームとして定着したチームコロンビア・HTCは、ツールでステージ6勝を飾ったカヴェンディッシュではなく、アンドレ・グライペル(ドイツ)でスプリント勝利を狙う。
グライペルはツール・ド・ポローニュでステージ優勝を飾り、シーズン通算15勝目をマーク。チームとしては今シーズンすでに71勝を飾っており、2位サクソバンクの36勝や3位クイックステップの22勝を大きく上回っている。ブエルタでも再びコロンビアトレインが火を噴くだろう。
現デンマークチャンピオンで、昨年のロード世界選手権銅メダルのマッティ・ブレシェル(デンマーク)にも注目したい。昨年ブエルタの最終ステージを制したブレシェルは、今シーズンボルタ・ア・カタルーニャ、ツール・ド・ルクセンブルク、ツール・ド・スイス、ツアー・オブ・デンマークでそれぞれステージ優勝。ヴァッテンフォール・サイクラシックスでも2位に入るなど、シーズン序盤からずっと好調をキープしている。ブエルタは2度目の挑戦だ。
他にもブエルタ初挑戦のゲラルド・チオレック(ドイツ、ミルラム)を始めとして、ウィリアム・ボネ(フランス、Bboxブイグテレコム)やレオナルド・ドゥケ(コロンビア、コフィディス)、セバスティアン・シャヴァネル(フランス、フランセーズデジュー)、ボルト・ボジッチ(スロベニア、ヴァカンソレイユ)、ユルゲン・ルーランズ(ベルギー、サイレンス・ロット)らがスプリント戦線に加わるだろう。
また、ポイント賞候補には挙がらないが、アタックでスプリンターたちを翻弄するのが、ジロでグランツール初勝利を飾ったフィリップ・ジルベール(ベルギー、サイレンス・ロット)や、現世界チャンピオンのアレッサンドロ・バッラン(イタリア、ランプレ)を始めとするアタッカーたち。
昨年ブエルタでカテゴリー超級の山頂フィニッシュを制したバッランは、今シーズンウィルス性の病気によって低迷したが、ツール・ド・ポローニュで総合優勝を果たして復活をアピール。世界選手権に向けてコンディションは上々だ。
ブエルタ歴代ポイント賞獲得者
2008年 フレフ・ファンアフェルマート(ベルギー)
2007年 ダニエーレ・ベンナーティ(イタリア)
2006年 トル・フースホフト(ノルウェー)
2005年 アレッサンドロ・ペタッキ(イタリア)
2004年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2003年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2002年 エリック・ツァベル(ドイツ)
2001年 ホセマリア・ヒメネス(スペイン)
2000年 ロベルト・エラス(スペイン)
1999年 フランク・ファンデンブロック(ベルギー)
1998年 ファブリツィオ・グイディ(イタリア)
1997年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1996年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1995年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1994年 ローラン・ジャラベール(フランス)
1993年 トニー・ロミンゲル(スイス)
1992年 ジャモリディネ・アブドヤパロフ(ウズベキスタン)
1991年 ウーヴェ・ラーブ(ドイツ)
1990年 ウーヴェ・ラーブ(ドイツ)