2009/08/27(木) - 21:41
ロードレースに勝利するためのバイクを造り続けてきたコルナゴが放つ、初のコンフォートバイクがACEだ。レースファン、マニアックなコルナゴファンからは「ついにコルナゴまでもがコンフォートを造るようになったのか...」という杞憂の声さえ聞こえそうだ。ユーザー層が拡大し続けるコンフォートクラスに、レーサー直系の走りで切り込むコルナゴが考えるコンフォートバイクとは?
コルナゴ ACE photo:Makoto.AYANO/cyclowired.jp
コルナゴ ACEのもっとも特徴的なポイントは、従来のコルナゴのバイクから20ミリほどヘッドチューブを長く伸ばした『リアルXジオメトリー』だ。上半身の前傾が浅いアップライトなポジションを実現。同時にコラム周りの強度低下を防いでいる。スペーサーが何枚も入るような長すぎるコラムは剛性低下を招く。しかしヘッドチューブが長いことを除けばジオメトリーはロードレーサーそのもの。それ以外の各部のジオメトリーは他のコルナゴとまったく同一だ。
トップチューブのスローピングがきつく見えるのはヘッドチューブ側が上方に位置しているから。シートチューブ側を下げるのとは意味合いが異なる。高い剛性もまたコルナゴファンの期待を裏切らない。
ハンドルはショートリーチ、ショートドロップタイプ。長いヘッドチューブに助けられ、どこを握ってもアップライトポジションを取れる
カンパ・VELOCEがフル採用される。廉価版とはいえブレーキ性能は満足いくものだ
ヘッドからフォークへのシルエットはコルナゴEPSに非常に似ている。C-HS(コルナゴ・ヘッドセットシステム)を採用したヘッド周りは圧巻のボリュームだ。ベアリング径は1-1/8。インテグラルヘッドと比較して、トラブル時にはベアリングの交換が可能で、高いメンテナンス性を誇るコルナゴ独自の方式だ。
EPSですでに実証済みのように、ボリューム増による強度アップは、ステアリング性能をより向上させている。そしてコルナゴが元祖であるストレートフォークの高性能と相まって、高いスタビリティを期待させる。コンフォートモデルとはいえ、コルナゴの新時代を担う存在としてエースに期待してしまうのは、自然の成り行きではないだろうか?
流行のインテグラルでもBB30でもないが、まったく剛性不足を感じないBB周り
カンパVELOCEのコンパクトドライブ・トレイン。まさにグランフォンド向けスペック
フレーム構造はC50やEPSなどとは異なり、モノコックとなる。しかしエースには420~580ミリまで計8種ものサイズが用意され、成型金型が高価なモノコックのハンデをまったく感じさせない。むしろエースにはあえてモノコックの品質の均一さ、軽量さ、そして構造体としての強度の高さというメリットを選択したコルナゴの意思が伺える。
コンフォートだからといって、エースが単なるお気楽バイクや、低速専用バイクに成り下がっていないことは、細部を見渡せば確かに読み取ることができる。このようにどんなジャンルにでも本気で向かっていくからこそ、コルナゴを支持するサイクリストは絶えないのだろう。果たしてその走りをインプレライダー2人はどう判定するのか。
専用のカーボンフォーク。コルナゴ得意のストレートブレードだ。クラウン周りもボリュームを持つ
コルナゴオリジナルのインテグラルヘッド、C-HSを採用。高い剛性を誇る
後ろから見ると前三角は太く、シートステーは細めにという近年のトレンドもきっちり採用しているのがわかる
エースには2種類の完成車ラインナップが用意される。カンパ・ヴェローチェ仕様と、カンパ・アテナ11スピード仕様完成車だ。ともにハンドル周りにはFSAのK-Forceコンパクトハンドルがセットされ、その浅いドロップとショートリーチ形状がリラックスポジションを助ける。テストライドにはヴェローチェモデルを採用。ポジションがキモになるため2人にとってのベストサイズを選定し、厳密なテストになるように心がけた。
― インプレッション
「ロードレースだってイケる走りのグランフォンドバイク」 鈴木祐一(Rise Ride)
コンフォートとは思えないひとクラス上の走り コルナゴの初めてのコンフォートロードバイクということで、どんな味付けになるか気になっていた。ボク自身コルナゴは過去に3台くらい所有していた、かなりコルナゴマニア(笑)だ。
「コンフォート」と聞いていたので先入観があったけれど、実際乗ってみた感じは全然普通にロードレーサーだ。味付け的に「ツーリングしかできません」という感じではなくて、敢えて言うならレースでもしっかりポテンシャルが発揮できるところがある。というか使ってまったく問題ない。
「コルナゴがコンフォートを考えるとこういう風になるのか」と大いに感心した。
頭の中でイメージしたユーザーの走り方は、「ちょっと太ってしまったおじさんがダイエットのために自転車始めます」ではなく、グランフォンドで200キロ走るとか、山越え谷越えで目一杯走るような走り方、「イタリアン・コンフォート」といった感じ。
例えばスプリントはないけど、山岳もある、高速な下りもある、急な坂でも70、80km/hで下っていけるような、そんな状況。そしてそれにエースは対応できる。コンフォートというよりも、「グランフォンドバイク」と言ったほうが的確な感じがする。
細かいところで言えば、剛性感はレーシングでも使えるほど十分な性能を持っている。力が掛かるスプリントやアタックなどでもまったく問題なく走れるし、下りのコーナーでもヨレることはない。昔のモデルとはいえ、今までコルナゴを乗り継いできたマニア的な視点から見ると「コルナゴらしいな」という味付けになっていた。
ヘッドチューブが20mm長いことで起きたポジションだ ハンドリングなどは、少し重い感じ。癖のある感じはするけれど、それこそコルナゴの特徴。クロモリもチタンもカーボンもそういう味付けだった。コルナゴに憧れて買う人もいると思うけれど、従来からのコルナゴファンが買っても、コンフォートバイクだからと言って「今までのコルナゴと違うんじゃないの?」というような期待ハズレ感はまったく無い。
『これがコルナゴの目指しているロードバイクなんだ』という部分は受け継がれていると思う。
加速感に関しても同じような感じで、自分自身はコルナゴはレースモデルであっても「シュン!」とか「スパン!」とした加速は感じない。エースもそう。だけどギアをかけると「ギューン」と伸びていく。思った以上にスピードが、知らないうちに出ているような。
今まで長年レースバイクを作ってきたコルナゴが、コンフォートバイクを作るとこうなるんだな、といういいテイストが出ている。これから憧れて買う人も、デザインから入る人にも、いい自転車だと思う。
完成車の価格設定は他社と比べるとちょっと高い気もする。ブランド代が入ってしまうのはしょうがないと思う。付いてるパーツ構成も、カンパ・アテナかベローチェで、入門者ならこの金額を出すのは高いと思うかもしれない。しかしフレームがかなりしっかりしているから、後々パーツを換えていっても不満が出ることはない。むしろいいチョイスだと思う。
注意点として一つ。スポーツバイクを初めて買う人は「自分はレースに興味がない」と言う人も、そのうちエンデューロに出たり、ヒルクライムに出たりしていくと、レースに傾いていく場合が多くあるので、買うときはレーシングポジションをしっかり出せるようなサイズを考えてから購入した方がいい。ヘッドチューブが20ミリ長くなっている分、ステムを下げる時のことも視野に入れて。
またトップチューブとの絡みでポジションを下げるのには限界があるので、ちゃんとしたポジションのアドバイスが出来るプロショップで、よく相談して買うのが理想ではないかと思う。そうすれば十分長く乗れるバイクだと思う。
「クラスを超えた走りのミドルクラスコンフォート」 浅見和洋(なるしまフレンド)
リラックスポジションながらダッシュも効くスポーティな走りを実感 まず剛性感の高さを非常によく感じ取れた。「本当にコンフォートバイク?」って思うほど剛性が高い。カタログを見るとフロント周りが剛性アップされていて、それが非常に理に適っている感じがする。EPS譲りのカッチリ感が良く出ている。
乗った感じとして、剛性面においてはハンドルステムなどを換えてロードレースに参戦してもいいくらいのレベルだと思う。ハンドリング特性は特に癖はなく、初心者でも安心して乗れる範囲だと思う。
ブレーキングは純正パーツへのこだわりが見受けられ、性能的には高い。ブレーキを掛けた時にも、特にしなりなど感じることがない。多分どんな製品を付けても、ブレーキのパフォーマンスを引き出せるんじゃないかと思う。
加速感は剛性が高いだけあって非常に高い。上級レベルばりだ。
振動吸収性は、コンフォートバイクとしては硬い部類に入るので、特にいいとは言えない。ただ自転車はフレームだけではないので、それを基準に自分好みのパーツに交換すれば、希望通りの乗り味に仕上げることはできると思う。
全体の感想として、パーツの組み合わせが非常に良いと思う。純正パーツへのこだわりがあり、手抜きが無い。いいモノをユーザーに実感して欲しい、というコルナゴの意気込みが感じられる完成車だと思う。
気になった点としては、コンフォートモデルとしてはちょっと価格が高いこと。アテナクラスは高価なモデルだとしても。今回乗ったのはベローチェモデルでも高い。出来ればアンダー30万円くらいならすごく売れると思う。
このテのバイク、「ミドルクラス・コンフォート」のマーケットは非常に競争が厳しい。コルナゴのネームバリューをもってしてもこの価格帯に入り込むのは難しいのではないかと個人的には思う。乗ればそれ以上の価値があるだけに、その魅力をお客さんに伝えるのが難しい。スペックだけで比較されると悔しい。
お勧めのセッティングだが、非常にヘッドチューブが長くなっているので、なるべくステムをドン付け(スペーサー無し)に近い状態にしたほうが、ACEが本来持っている運動性能が生かされる。出来るだけスペーサーを少なくして乗って欲しい。
インテグラルヘッドにしたのも剛性のため。ヘッド周りのボリュームが増しているのも剛性向上に繋がる。せっかく剛性を高めてあるわけだから、その良さを生かしたいならドン付け、もしくは近い状態にしたほうがエースの良さが生かされると思う。ただそこまで下げてもヘッドチューブが長く、アップライトなポジションは保てるので、楽なポジションでも運動性能を損なうことはないと思う。
コルナゴ ACE photo:Makoto.AYANO/cyclowired.jp
<コルナゴ・エース スペック>
フレーム エースフルカーボン
フォーク エースフルカーボン
ヘッドセット C-HS
カラー ホワイト、レッド
サイズ 42S,45S,48S,50S,52S,54S,56S,58S
希望小売価格(税込み)カンパニョーロ・アテナ 完成車 ¥504,000
カンパニョーロ・ベローチェ 完成車 ¥367,500
鈴木祐一(Rise Ride) 鈴木祐一(Rise Ride)
サイクルショップ・ライズライド代表。バイシクルトライアル、シクロクロス、MTB-XCの3つで世界選手権日本代表となった経歴を持つ。元ブリヂストンMTBクロスカントリーチーム選手としても活躍した。
2007年春、神奈川県橋本市にショップをオープン。クラブ員ともにバイクライドを楽しみながらショップを経営中。各種レースにも参戦中。セルフディスカバリー王滝100Km覇者。
サイクルショップ・ライズライド
浅見和洋(なるしまフレンド) 浅見和洋(なるしまフレンド)
プロショップ「なるしまフレンド原宿店」スタッフ。身長175cm、体重65kg。かつては実業団トップカテゴリーで走った経歴をもつ。脚質は厳しい上りがあるコースでの活躍が目立つクライマータイプだ。ダンシングでパワフルに走るのが得意。最近の嗜好は日帰りロングランにあり、例えば東京から伊豆といった、距離にして300kmオーバーをクラブ員らと楽しんでいる。
なるしまフレンド
ウェア協力:パールイズミ
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コルナゴ ACEのもっとも特徴的なポイントは、従来のコルナゴのバイクから20ミリほどヘッドチューブを長く伸ばした『リアルXジオメトリー』だ。上半身の前傾が浅いアップライトなポジションを実現。同時にコラム周りの強度低下を防いでいる。スペーサーが何枚も入るような長すぎるコラムは剛性低下を招く。しかしヘッドチューブが長いことを除けばジオメトリーはロードレーサーそのもの。それ以外の各部のジオメトリーは他のコルナゴとまったく同一だ。
トップチューブのスローピングがきつく見えるのはヘッドチューブ側が上方に位置しているから。シートチューブ側を下げるのとは意味合いが異なる。高い剛性もまたコルナゴファンの期待を裏切らない。
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ヘッドからフォークへのシルエットはコルナゴEPSに非常に似ている。C-HS(コルナゴ・ヘッドセットシステム)を採用したヘッド周りは圧巻のボリュームだ。ベアリング径は1-1/8。インテグラルヘッドと比較して、トラブル時にはベアリングの交換が可能で、高いメンテナンス性を誇るコルナゴ独自の方式だ。
EPSですでに実証済みのように、ボリューム増による強度アップは、ステアリング性能をより向上させている。そしてコルナゴが元祖であるストレートフォークの高性能と相まって、高いスタビリティを期待させる。コンフォートモデルとはいえ、コルナゴの新時代を担う存在としてエースに期待してしまうのは、自然の成り行きではないだろうか?
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コンフォートだからといって、エースが単なるお気楽バイクや、低速専用バイクに成り下がっていないことは、細部を見渡せば確かに読み取ることができる。このようにどんなジャンルにでも本気で向かっていくからこそ、コルナゴを支持するサイクリストは絶えないのだろう。果たしてその走りをインプレライダー2人はどう判定するのか。
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エースには2種類の完成車ラインナップが用意される。カンパ・ヴェローチェ仕様と、カンパ・アテナ11スピード仕様完成車だ。ともにハンドル周りにはFSAのK-Forceコンパクトハンドルがセットされ、その浅いドロップとショートリーチ形状がリラックスポジションを助ける。テストライドにはヴェローチェモデルを採用。ポジションがキモになるため2人にとってのベストサイズを選定し、厳密なテストになるように心がけた。
― インプレッション
「ロードレースだってイケる走りのグランフォンドバイク」 鈴木祐一(Rise Ride)
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「コンフォート」と聞いていたので先入観があったけれど、実際乗ってみた感じは全然普通にロードレーサーだ。味付け的に「ツーリングしかできません」という感じではなくて、敢えて言うならレースでもしっかりポテンシャルが発揮できるところがある。というか使ってまったく問題ない。
「コルナゴがコンフォートを考えるとこういう風になるのか」と大いに感心した。
頭の中でイメージしたユーザーの走り方は、「ちょっと太ってしまったおじさんがダイエットのために自転車始めます」ではなく、グランフォンドで200キロ走るとか、山越え谷越えで目一杯走るような走り方、「イタリアン・コンフォート」といった感じ。
例えばスプリントはないけど、山岳もある、高速な下りもある、急な坂でも70、80km/hで下っていけるような、そんな状況。そしてそれにエースは対応できる。コンフォートというよりも、「グランフォンドバイク」と言ったほうが的確な感じがする。
細かいところで言えば、剛性感はレーシングでも使えるほど十分な性能を持っている。力が掛かるスプリントやアタックなどでもまったく問題なく走れるし、下りのコーナーでもヨレることはない。昔のモデルとはいえ、今までコルナゴを乗り継いできたマニア的な視点から見ると「コルナゴらしいな」という味付けになっていた。
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『これがコルナゴの目指しているロードバイクなんだ』という部分は受け継がれていると思う。
加速感に関しても同じような感じで、自分自身はコルナゴはレースモデルであっても「シュン!」とか「スパン!」とした加速は感じない。エースもそう。だけどギアをかけると「ギューン」と伸びていく。思った以上にスピードが、知らないうちに出ているような。
今まで長年レースバイクを作ってきたコルナゴが、コンフォートバイクを作るとこうなるんだな、といういいテイストが出ている。これから憧れて買う人も、デザインから入る人にも、いい自転車だと思う。
完成車の価格設定は他社と比べるとちょっと高い気もする。ブランド代が入ってしまうのはしょうがないと思う。付いてるパーツ構成も、カンパ・アテナかベローチェで、入門者ならこの金額を出すのは高いと思うかもしれない。しかしフレームがかなりしっかりしているから、後々パーツを換えていっても不満が出ることはない。むしろいいチョイスだと思う。
注意点として一つ。スポーツバイクを初めて買う人は「自分はレースに興味がない」と言う人も、そのうちエンデューロに出たり、ヒルクライムに出たりしていくと、レースに傾いていく場合が多くあるので、買うときはレーシングポジションをしっかり出せるようなサイズを考えてから購入した方がいい。ヘッドチューブが20ミリ長くなっている分、ステムを下げる時のことも視野に入れて。
またトップチューブとの絡みでポジションを下げるのには限界があるので、ちゃんとしたポジションのアドバイスが出来るプロショップで、よく相談して買うのが理想ではないかと思う。そうすれば十分長く乗れるバイクだと思う。
「クラスを超えた走りのミドルクラスコンフォート」 浅見和洋(なるしまフレンド)
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乗った感じとして、剛性面においてはハンドルステムなどを換えてロードレースに参戦してもいいくらいのレベルだと思う。ハンドリング特性は特に癖はなく、初心者でも安心して乗れる範囲だと思う。
ブレーキングは純正パーツへのこだわりが見受けられ、性能的には高い。ブレーキを掛けた時にも、特にしなりなど感じることがない。多分どんな製品を付けても、ブレーキのパフォーマンスを引き出せるんじゃないかと思う。
加速感は剛性が高いだけあって非常に高い。上級レベルばりだ。
振動吸収性は、コンフォートバイクとしては硬い部類に入るので、特にいいとは言えない。ただ自転車はフレームだけではないので、それを基準に自分好みのパーツに交換すれば、希望通りの乗り味に仕上げることはできると思う。
全体の感想として、パーツの組み合わせが非常に良いと思う。純正パーツへのこだわりがあり、手抜きが無い。いいモノをユーザーに実感して欲しい、というコルナゴの意気込みが感じられる完成車だと思う。
気になった点としては、コンフォートモデルとしてはちょっと価格が高いこと。アテナクラスは高価なモデルだとしても。今回乗ったのはベローチェモデルでも高い。出来ればアンダー30万円くらいならすごく売れると思う。
このテのバイク、「ミドルクラス・コンフォート」のマーケットは非常に競争が厳しい。コルナゴのネームバリューをもってしてもこの価格帯に入り込むのは難しいのではないかと個人的には思う。乗ればそれ以上の価値があるだけに、その魅力をお客さんに伝えるのが難しい。スペックだけで比較されると悔しい。
お勧めのセッティングだが、非常にヘッドチューブが長くなっているので、なるべくステムをドン付け(スペーサー無し)に近い状態にしたほうが、ACEが本来持っている運動性能が生かされる。出来るだけスペーサーを少なくして乗って欲しい。
インテグラルヘッドにしたのも剛性のため。ヘッド周りのボリュームが増しているのも剛性向上に繋がる。せっかく剛性を高めてあるわけだから、その良さを生かしたいならドン付け、もしくは近い状態にしたほうがエースの良さが生かされると思う。ただそこまで下げてもヘッドチューブが長く、アップライトなポジションは保てるので、楽なポジションでも運動性能を損なうことはないと思う。
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<コルナゴ・エース スペック>
フレーム エースフルカーボン
フォーク エースフルカーボン
ヘッドセット C-HS
カラー ホワイト、レッド
サイズ 42S,45S,48S,50S,52S,54S,56S,58S
希望小売価格(税込み)カンパニョーロ・アテナ 完成車 ¥504,000
カンパニョーロ・ベローチェ 完成車 ¥367,500
インプレライダーのプロフィール
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サイクルショップ・ライズライド代表。バイシクルトライアル、シクロクロス、MTB-XCの3つで世界選手権日本代表となった経歴を持つ。元ブリヂストンMTBクロスカントリーチーム選手としても活躍した。
2007年春、神奈川県橋本市にショップをオープン。クラブ員ともにバイクライドを楽しみながらショップを経営中。各種レースにも参戦中。セルフディスカバリー王滝100Km覇者。
サイクルショップ・ライズライド
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プロショップ「なるしまフレンド原宿店」スタッフ。身長175cm、体重65kg。かつては実業団トップカテゴリーで走った経歴をもつ。脚質は厳しい上りがあるコースでの活躍が目立つクライマータイプだ。ダンシングでパワフルに走るのが得意。最近の嗜好は日帰りロングランにあり、例えば東京から伊豆といった、距離にして300kmオーバーをクラブ員らと楽しんでいる。
なるしまフレンド
ウェア協力:パールイズミ
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