2009/08/25(火) - 22:21
8月27日から4日間、文部科学大臣杯第65回全日本大学対抗選手権大会(通称:インカレ)が静岡県日本サイクルスポーツセンター(CSC)で開催される。学生にとってシーズン最大の大会と言えるこの大会。日本学生自転車競技連盟によるレース見どころをここで紹介しよう。
総合優勝争い
インカレ最大の栄誉は、トラックとロードの対抗得点の合計で決まる総合優勝だ。男子は過去26年間、一度も日本大学から優勝旗が離れていない。今年も27連覇の偉業が達成されるのか?それとも、昨年総合2位の鹿屋体育大学や3位の法政大学などが日本大学の連覇を阻止するのか?4日間の戦いに注目だ。女子は昨年度優勝の鹿屋体育大学が6連覇を狙う。
大会初日(27日)
CSC北400mピストで行われるトラック初日は、スプリント系種目と個人追い抜きなどの予選が行われる。予選といえども、タイム次第で組み合わせや順位が決定する種目もあり、全員が全力でのタイムアタックとなる。
女子スプリントは、7月に行われた全日本学生選手権トラック(学生トラック)で1年生ながら同種目を制した前田佳代乃(鹿屋)が優勝候補。男子スプリントは、昨年のインカレ覇者で、学生トラックでも優勝した石口慶多(立命館)に、昨年インカレ3位の古庄豊全(日大)や学生トラック2位の新納大輝(鹿屋)などが対抗してくるだろう。
女子3km個人追い抜きは、学生トラックで田中まい(日体大)が北京五輪日本代表の和田見里美(中京大)を破り優勝している。インカレでの再戦に注目だ。男子4km個人追い抜きは、4:46:731で学生トラックを制した1年生の佐々木龍(早稲田)と、昨年のインカレで4:46:740を出し優勝した穂刈大地(法政)が優勝候補だ。
大会2日目(28日)
2日目からは、決勝種目が行われる。午前中の女子ポイントレース決勝(16km)は、北京五輪代表の和田見と、学生トラックで1〜3位を独占した鹿屋の近藤美子、木村亜美、前田佳代乃らの優勝争いとなるだろう。
午後最初の女子500mタイムトライアル(TT)決勝では、先のJr世界選手権で500mジュニア日本新記録を更新した前田佳代乃(鹿屋)に注目したい。男子1kmTT決勝は、学生トラックで一人6秒台を出した我妻敏(日大)が優勝候補だ。
2日目に一番盛り上がる男子のポイントレース決勝(40km)は、学生トラックの同種目と全日本学生ロードで優勝した木守望(京産)を中心に、入部正太郎(早稲田)、兼平純(日大)、伊藤雅和(鹿屋)、飯野智行(中央)ら有力選手が多数出場するので、混戦が予想される。
大会3日目(29日)
トラック最終日は、決勝や順位決定戦が次々に行われる。朝一番の種目は、チームスプリント決勝だ。昨年は早稲田大学が優勝している。
二人乗り自転車でスプリントを行うタンデムスプリントは、高体連や実業団でも行っていない珍しい競技だ。学生トラックでは、予選タイムで圧倒的だった朝日大学を中央大学の石田正樹、巴直也ペアがかわして優勝した。しかし、各チーム毎年インカレに合わせ、2ヶ月で勢力図が変わるので混戦となるだろう。
トラック最後を飾るのが、男子4km団体追い抜きだ。2日目に予選が行われるが、上位4位以内の順位決定戦に進むには、4分30秒を切る争いになるだろう。優勝候補は、昨年の覇者で、毎年25秒前後で走れるように仕上げてくる日本大学。結果は、総合争いに重要な種目だ。
大会4日目(30日)
大会最終日は、CSC5kmサーキットで行われるロードだ。順周りで秀峰亭をスタート/ゴールとし、男子は約170名がエントリー。難コースで有名なCSCのコースを28周、140kmで争う。
大町美麻の160kmで行われた昨年は、鹿屋体育大学がチーム力で他を圧倒し、角令央奈が優勝した。今年も日本代表で海外遠征を豊富に経験している伊藤雅和(昨年インカレ5位)、内間康平(同4位)、吉田隼人(同9位)ら多くの勝てるメンバーを揃え、総合争いも意識してくるだろう。
これに対し日本大学も、海外遠征経験のある窪木一茂をはじめ、榎本剛士(同7位)、越海誠一(同6位)らでインカレ総合27連覇を確実に狙う。法政大学は、6月の全日本エリートで目立つ走りをした早川朋宏(09全日本学生2位)と青柳憲輝(昨年インカレ2位)で優勝を狙う。全日本学生ロードで優勝の木守望、同3位の中村弦太を有する京都産業大学も見逃せない。
この他、学生ロードレースカップシリーズのリーダーである西薗良太(東大)は、先日の大町美麻ロードでエリートに混ざり2位と絶好調を伺わせる。学連欧州派遣事業で成長した福田高志(大阪経済)などにも注目だ。
60km(12周)で争われる女子は、鹿屋の早坂ありさ(昨年インカレ2位)、と川又千裕(09全日本学生優勝)、7月に欧州遠征を経験した明珍裕子(朝日)らが優勝候補となるだろう。
会場となるCSCへは、7月末に開通した伊豆縦貫道を利用し三島塚原IC(通行料無料)を利用すると、国道1号線の渋滞を避けやすく、是非会場に足を運んでの応援をお願いいたします。また、大会の情報は学連速報ブログサイトにて随時配信する予定なので、こちらもご利用下さい。
編集部追記:シクロワイアードも全日程フル取材予定です!!
主な競技予定
8月27日(木)
競技開始13:00 男女スプリント予選
タンデムスプリント予選
男女個人追い抜き予選
女子チームスプリント予選
8月28日(金)
競技開始9:00 ケイリン予選
女子16kmポイントレース決勝
男子チームスプリント予選
男子団体追い抜き予選
13:10 女子500mTT決勝
男子1kmTT決勝
男子40kmポイントレース決勝
女子チームスプリント決勝
8月29日(土)
競技開始8:00 男子チームスプリント決勝
女子個人追い抜き決勝
男子個人追い抜き決勝
ケイリン決勝
12:50 タンデムスプリント決勝
男女スプリント決勝
男子団体追い抜き決勝
8月30日(日)
競技開始 8:00 男子個人ロードレース
8:01 女子個人ロードレース
14:00 表彰後、競技終了
text&photo:日本学生自転車競技連盟
総合優勝争い
インカレ最大の栄誉は、トラックとロードの対抗得点の合計で決まる総合優勝だ。男子は過去26年間、一度も日本大学から優勝旗が離れていない。今年も27連覇の偉業が達成されるのか?それとも、昨年総合2位の鹿屋体育大学や3位の法政大学などが日本大学の連覇を阻止するのか?4日間の戦いに注目だ。女子は昨年度優勝の鹿屋体育大学が6連覇を狙う。
大会初日(27日)
CSC北400mピストで行われるトラック初日は、スプリント系種目と個人追い抜きなどの予選が行われる。予選といえども、タイム次第で組み合わせや順位が決定する種目もあり、全員が全力でのタイムアタックとなる。
女子スプリントは、7月に行われた全日本学生選手権トラック(学生トラック)で1年生ながら同種目を制した前田佳代乃(鹿屋)が優勝候補。男子スプリントは、昨年のインカレ覇者で、学生トラックでも優勝した石口慶多(立命館)に、昨年インカレ3位の古庄豊全(日大)や学生トラック2位の新納大輝(鹿屋)などが対抗してくるだろう。
女子3km個人追い抜きは、学生トラックで田中まい(日体大)が北京五輪日本代表の和田見里美(中京大)を破り優勝している。インカレでの再戦に注目だ。男子4km個人追い抜きは、4:46:731で学生トラックを制した1年生の佐々木龍(早稲田)と、昨年のインカレで4:46:740を出し優勝した穂刈大地(法政)が優勝候補だ。
大会2日目(28日)
2日目からは、決勝種目が行われる。午前中の女子ポイントレース決勝(16km)は、北京五輪代表の和田見と、学生トラックで1〜3位を独占した鹿屋の近藤美子、木村亜美、前田佳代乃らの優勝争いとなるだろう。
午後最初の女子500mタイムトライアル(TT)決勝では、先のJr世界選手権で500mジュニア日本新記録を更新した前田佳代乃(鹿屋)に注目したい。男子1kmTT決勝は、学生トラックで一人6秒台を出した我妻敏(日大)が優勝候補だ。
2日目に一番盛り上がる男子のポイントレース決勝(40km)は、学生トラックの同種目と全日本学生ロードで優勝した木守望(京産)を中心に、入部正太郎(早稲田)、兼平純(日大)、伊藤雅和(鹿屋)、飯野智行(中央)ら有力選手が多数出場するので、混戦が予想される。
大会3日目(29日)
トラック最終日は、決勝や順位決定戦が次々に行われる。朝一番の種目は、チームスプリント決勝だ。昨年は早稲田大学が優勝している。
二人乗り自転車でスプリントを行うタンデムスプリントは、高体連や実業団でも行っていない珍しい競技だ。学生トラックでは、予選タイムで圧倒的だった朝日大学を中央大学の石田正樹、巴直也ペアがかわして優勝した。しかし、各チーム毎年インカレに合わせ、2ヶ月で勢力図が変わるので混戦となるだろう。
トラック最後を飾るのが、男子4km団体追い抜きだ。2日目に予選が行われるが、上位4位以内の順位決定戦に進むには、4分30秒を切る争いになるだろう。優勝候補は、昨年の覇者で、毎年25秒前後で走れるように仕上げてくる日本大学。結果は、総合争いに重要な種目だ。
大会4日目(30日)
大会最終日は、CSC5kmサーキットで行われるロードだ。順周りで秀峰亭をスタート/ゴールとし、男子は約170名がエントリー。難コースで有名なCSCのコースを28周、140kmで争う。
大町美麻の160kmで行われた昨年は、鹿屋体育大学がチーム力で他を圧倒し、角令央奈が優勝した。今年も日本代表で海外遠征を豊富に経験している伊藤雅和(昨年インカレ5位)、内間康平(同4位)、吉田隼人(同9位)ら多くの勝てるメンバーを揃え、総合争いも意識してくるだろう。
これに対し日本大学も、海外遠征経験のある窪木一茂をはじめ、榎本剛士(同7位)、越海誠一(同6位)らでインカレ総合27連覇を確実に狙う。法政大学は、6月の全日本エリートで目立つ走りをした早川朋宏(09全日本学生2位)と青柳憲輝(昨年インカレ2位)で優勝を狙う。全日本学生ロードで優勝の木守望、同3位の中村弦太を有する京都産業大学も見逃せない。
この他、学生ロードレースカップシリーズのリーダーである西薗良太(東大)は、先日の大町美麻ロードでエリートに混ざり2位と絶好調を伺わせる。学連欧州派遣事業で成長した福田高志(大阪経済)などにも注目だ。
60km(12周)で争われる女子は、鹿屋の早坂ありさ(昨年インカレ2位)、と川又千裕(09全日本学生優勝)、7月に欧州遠征を経験した明珍裕子(朝日)らが優勝候補となるだろう。
会場となるCSCへは、7月末に開通した伊豆縦貫道を利用し三島塚原IC(通行料無料)を利用すると、国道1号線の渋滞を避けやすく、是非会場に足を運んでの応援をお願いいたします。また、大会の情報は学連速報ブログサイトにて随時配信する予定なので、こちらもご利用下さい。
編集部追記:シクロワイアードも全日程フル取材予定です!!
主な競技予定
8月27日(木)
競技開始13:00 男女スプリント予選
タンデムスプリント予選
男女個人追い抜き予選
女子チームスプリント予選
8月28日(金)
競技開始9:00 ケイリン予選
女子16kmポイントレース決勝
男子チームスプリント予選
男子団体追い抜き予選
13:10 女子500mTT決勝
男子1kmTT決勝
男子40kmポイントレース決勝
女子チームスプリント決勝
8月29日(土)
競技開始8:00 男子チームスプリント決勝
女子個人追い抜き決勝
男子個人追い抜き決勝
ケイリン決勝
12:50 タンデムスプリント決勝
男女スプリント決勝
男子団体追い抜き決勝
8月30日(日)
競技開始 8:00 男子個人ロードレース
8:01 女子個人ロードレース
14:00 表彰後、競技終了
text&photo:日本学生自転車競技連盟