2009/08/05(水) - 00:45
奈良インターハイ最終日4日目が8月4日(火)、鈴鹿サーキットで行われ、前日のポイントレースで2位だった山本元喜(奈良北)が優勝した。2位には榊原健一(半田農)が、3位には集団ゴールトップの黒枝士揮(日出暘谷)が入った。総合学校対抗では京都府立北桑田高等学校が1位となった。
早朝から晴れ渡る鈴鹿サーキット。レースはここを18周する104.4kmで行われた。優勝候補は、昨日のトラックでいずれも期待されながら優勝できなかった山本元喜(奈良北)と黒枝士揮(日出暘谷)、さらに学校対抗でも北桑田と榛生昇陽勢が1位を争う戦いが注目された。
序盤から決定的にはならないが少人数のアタックがかかる。なかでも榊原健一(半田農)は積極的に走り、序盤の3周を先頭ないし先頭集団で走る。
大きな動きは11周目で起こった。先行していた榊原と布施光(筑波大坂戸)の2人を追って、メイン集団から10人ほどが抜け出す。この逃げは先行の2人を抜いて12周目には7人になる。木下智裕(関東六浦)、安原大貴(榛生昇陽)、大中巧基(北桑田)らだ。
この7人の逃げは15周目まで続くが、16周目に入って山本らが引くメイン集団に吸収され振り出しに戻る。ここで榊原が再びアタック。これが決まりメイン集団との差を広げる。そのメイン集団から16周目後半で山本が抜け出し、末木浩二(甲府工)も追って抜け出す。
17周目に入って山本は先行する榊原を抜いてトップに立つ。末木は山本から離れて、榊原と合流する。そして最終周回、山本は単独でゴールを目指し、末木は榊原から下って、榊原は単独2番手で走行。そして山本はメイン集団におよそ1分の差をつけ優勝。榊原も粘って単独で2位ゴール。そしてメインの大集団がゴール。これは黒枝が先着した。
山本は途中で自らアタックや追走し、そしてラスト3周で抜け出して見事独走優勝。「昨日のポイントレースは消極的で2位になっていたので、今日は積極的に行こうと思いました。家族が見ている前で、そして地元の大会で優勝できてうれしいです」と語る。6月の全日本選手権では黒枝に敗れて2位になっただけに、ようやく取ったビッグタイトルだ。ライバル達は山本の逃げを「じわじわと出て行ったので、いずれ吸収できると思った。気付いたときには遅すぎた」と言う。
そして何よりも驚きは2位榊原の序盤からのアタックだ。大きな逃げだけでも都合4回、合計8周ほど先頭を走り続けている。吸収されてもアタックを繰り返す姿にざわめきが起こるほど。「2位の成績に自分でもびっくりしています。自分はノーマークだったので」と言うが、一部にその強さは知られている。4月の実業団群馬では2日間とも優勝、その後に高体連登録、県予選を経てインターハイの切符を手にした3年生だ。自転車を始めて1年強、積極性と粘り強さで驚異の走りを見せた。
結果
個人ロードレース 104.4km
1位 山本元喜(奈良北)2時間29分32秒
2位 榊原健一(半田農)+59秒
3位 黒枝士揮(日出暘谷)+1分07秒
4位 元砂勇雪(榛生昇陽)+1分08秒
5位 六峰亘(日出暘谷)
6位 笠原恭輔(小松原)
7位 中里仁(小松原)
8位 木下智裕(関東六浦)
学校対抗得点(トラック+ロード)
1位 京都府立北桑田高等学校 31点
2位 奈良県立榛生昇陽高等学校 30点
3位 青森県立八戸工業高等学校 26点
4位 岡山県立岡山工業高等学校 20点
5位 岐阜県立岐南工業高等学校 19点
6位 大分県立日出暘谷高等学校 19点
7位 奈良県立奈良北高等学校 17点
8位 三重県立朝明高等学校 13点
photo&text:高木秀彰
早朝から晴れ渡る鈴鹿サーキット。レースはここを18周する104.4kmで行われた。優勝候補は、昨日のトラックでいずれも期待されながら優勝できなかった山本元喜(奈良北)と黒枝士揮(日出暘谷)、さらに学校対抗でも北桑田と榛生昇陽勢が1位を争う戦いが注目された。
序盤から決定的にはならないが少人数のアタックがかかる。なかでも榊原健一(半田農)は積極的に走り、序盤の3周を先頭ないし先頭集団で走る。
大きな動きは11周目で起こった。先行していた榊原と布施光(筑波大坂戸)の2人を追って、メイン集団から10人ほどが抜け出す。この逃げは先行の2人を抜いて12周目には7人になる。木下智裕(関東六浦)、安原大貴(榛生昇陽)、大中巧基(北桑田)らだ。
この7人の逃げは15周目まで続くが、16周目に入って山本らが引くメイン集団に吸収され振り出しに戻る。ここで榊原が再びアタック。これが決まりメイン集団との差を広げる。そのメイン集団から16周目後半で山本が抜け出し、末木浩二(甲府工)も追って抜け出す。
17周目に入って山本は先行する榊原を抜いてトップに立つ。末木は山本から離れて、榊原と合流する。そして最終周回、山本は単独でゴールを目指し、末木は榊原から下って、榊原は単独2番手で走行。そして山本はメイン集団におよそ1分の差をつけ優勝。榊原も粘って単独で2位ゴール。そしてメインの大集団がゴール。これは黒枝が先着した。
山本は途中で自らアタックや追走し、そしてラスト3周で抜け出して見事独走優勝。「昨日のポイントレースは消極的で2位になっていたので、今日は積極的に行こうと思いました。家族が見ている前で、そして地元の大会で優勝できてうれしいです」と語る。6月の全日本選手権では黒枝に敗れて2位になっただけに、ようやく取ったビッグタイトルだ。ライバル達は山本の逃げを「じわじわと出て行ったので、いずれ吸収できると思った。気付いたときには遅すぎた」と言う。
そして何よりも驚きは2位榊原の序盤からのアタックだ。大きな逃げだけでも都合4回、合計8周ほど先頭を走り続けている。吸収されてもアタックを繰り返す姿にざわめきが起こるほど。「2位の成績に自分でもびっくりしています。自分はノーマークだったので」と言うが、一部にその強さは知られている。4月の実業団群馬では2日間とも優勝、その後に高体連登録、県予選を経てインターハイの切符を手にした3年生だ。自転車を始めて1年強、積極性と粘り強さで驚異の走りを見せた。
結果
個人ロードレース 104.4km
1位 山本元喜(奈良北)2時間29分32秒
2位 榊原健一(半田農)+59秒
3位 黒枝士揮(日出暘谷)+1分07秒
4位 元砂勇雪(榛生昇陽)+1分08秒
5位 六峰亘(日出暘谷)
6位 笠原恭輔(小松原)
7位 中里仁(小松原)
8位 木下智裕(関東六浦)
学校対抗得点(トラック+ロード)
1位 京都府立北桑田高等学校 31点
2位 奈良県立榛生昇陽高等学校 30点
3位 青森県立八戸工業高等学校 26点
4位 岡山県立岡山工業高等学校 20点
5位 岐阜県立岐南工業高等学校 19点
6位 大分県立日出暘谷高等学校 19点
7位 奈良県立奈良北高等学校 17点
8位 三重県立朝明高等学校 13点
photo&text:高木秀彰
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