スクアドラアッズーラ(イタリア代表チーム)を率いる監督が交代する。F1ドライバーのフェルナンド・アロンソ氏が立ち上げる新チームの監督に就任すると見られるパオロ・ベッティーニが退任し、代わってダヴィデ・カッサーニ氏が新監督に就くことが決まった。



イタリア代表チームの新監督に就くことが決まったダヴィデ・カッサーニ氏イタリア代表チームの新監督に就くことが決まったダヴィデ・カッサーニ氏 photo:Cor Vos「お金が目的ではない。要請が来た時に即答した。与えられた役割を誇りに思う」。正式な任命はまだだが、イタリア自転車競技連盟からのオファーを受け入れたカッサーニ氏はガゼッタ紙の中でそう語っている。

現在53歳のカッサーニ氏は、1982年から1996年までプロ選手として活動し、1991年と1993年にジロ・デ・イタリアでステージ優勝を挙げている。1997年の現役引退後はイタリア国営放送RAIのコメンテーターとして活躍。ジロ期間中は、レース解説はもちろんのこと、翌日のステージを選手目線で走った上でのコース説明を行なっている。

「今のイタリアには質の高い組織が欠けている。他国がイタリアを手本にする時代が終わり、今は逆にイギリスからオーストラリアまで、広い視野でレース界を捉えなければならない。他国を巡ってインスピレーションを得るとともに、必要があれば他国を真似ることだってする」と、カッサーニ新監督。

「イタリアは100%ニーバリに依存しているわけではない。例えば、選手としての能力が高いモゼールや、強くて頭の回転が速いウリッシ、ヴィヴィアーニ、その他にも優れた選手がイタリアには大勢いる」。スペイン・ポンフェラーダで開催される2014年のロード世界選手権に向けてカッサーニ監督の中には構想があるようだ。

イタリア自転車競技連盟のレナート・ディロッコ会長は「フランコ・バッレリーニの後継として、カッサーニの名前は以前から挙がっていた。でも当時は時期尚早だった。今このタイミングは完璧だ」と語っている。

退任したベッティーニ氏は、ガゼッタ紙の中で「自転車競技界に残り、野心に溢れた重要なプロジェクトに携わる」とコメントしている。プロジェクトについて明言は避けているが、F1ドライバーのフェルナンド・アロンソ氏が2015年に立ち上げる新チームの監督に就任する可能性は高い。数日のうちに正式な発表が行なわれる見通しだ。

text:Kei Tsuji

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