オーストラリア自転車競技連盟のウェブサイトが伝えたところによると、5月に開催されたTOJ(ツアー・オブ・ジャパン)でステージ3勝を飾ったリー・ハワード(オーストラリア、チームAIS)がプロツアーチームのチームコロンビア・HTCと2年契約を結んだ。

リー・ハワード(オーストラリア、チームAIS)リー・ハワード(オーストラリア、チームAIS) photo:Makoto.AYANOTOJ(ツアー・オブ・ジャパン)の堺ステージ美濃ステージ東京ステージで優勝を飾ったハワードは、オーストラリア南部ヴィクトリア州の中でも自転車競技が盛んなジーロン生まれの19歳だ。

トラックレースとロードレースを両立するスピードのある選手で、ジュニア時代から世界レベルで輝かしい戦歴を残す。今年はトラック世界選手権オムニアムでチャンピオンに輝き、マディソンと団体追い抜きで銀メダル獲得。ロードレースでは、TOJ区間3勝に加えて、ドイツで行なわれたU23のテューリンゲンツアーでもステージ優勝を飾っている。

チームコロンビア・HTCとの契約は2年間(2010年〜2011年)。オーストラリア自転車競技連盟のウェブサイトの中でハワードは「まさかプロツアーチームと契約するとは思っていなかった。チームコロンビア・HTCは自分の成長のためにパーフェクトなチームだ」と語っている。

チームコロンビア・HTCには、現在マイケル・ロジャース、マーク・レンショー、アダム・ハンセンの3名のオーストラリア人が所属。チームディレクターを務めるアラン・ペイパー(オーストラリア)の存在がハワードの契約に一役買ったようだ。

ペイパーは「ハワードは次世代の才能に溢れた逸材。万能なトラックレーサーであり、バイクコントロールも上手い。ツール・ド・フランスのゴール勝負で必要とされるスピードがある」とベタ褒めだ。

昨年のTOJで総合優勝したキャメロン・メイヤー(オーストラリア)もAIS出身で、現在はガーミン・スリップストリームに所属。政府が支援するAIS(オーストラリア・インスティテュートオブスポーツ)が次々と有望な若手を輩出している。マイケル・ロジャースやクイックステップ所属のアラン・デーヴィスもAIS出身。国をあげてのスポーツ支援がオーストラリアのレベルを確実に向上させている。