2013/08/24(土) - 18:43
登りコースで行なわれたUSAプロチャレンジ(UCI2.HC)第5ステージ・個人タイムトライアル。標高による空気の薄さに苦しめられながらも、リーダージャージのティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム)がコースレコードを叩き出した。
USAプロチャレンジ第5ステージは、山間の街ヴェールを舞台にした個人タイムトライアル。全長16.1kmのコースは登りっぱなしで、標高差510mほどを駆け上がる。後半にかけて勾配が増し、ゴール手前で最も厳しい勾配が登場する難コースだ。
レース中盤に圧倒的な暫定トップタイムをマークしたのは、総合48位につけていたアンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)。これまでも登りを含む個人TTで結果を残し、昨年ツール・ド・ロマンディ総合2位、今年パリ〜ニース総合2位という成績を残す24歳が後続の走りを待つ。
タランスキーのチームメイトで、総合逆転が懸かった総合4位のトム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ)は58秒遅れ。すると、リーダージャージのヴァンガーデレンが中間計測ポイントでタランスキーのタイムを32秒塗り替えた。
前半に大きなリードを稼いだヴァンガーデレンは、苦しい表情を見せながら後半の登りをこなす。タランスキーから奪ったリードは徐々に減り、終わってみればリードは僅か4秒に。苦しみながら、ヴァンガーデレンがステージ優勝を飾った。
ヴァンガーデレンがマークした25分02秒のトップタイムは、2011年に同じコースでリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)がマークしたコースレコードを46秒塗り替えるもの。タランスキーに苦しめられながらも、総合のライバルたちを引き離すことに成功した。
総合リードを広げたヴァンガーデレンは「力を尽くしたよ。どうやって表現したらいいのか分からないぐらい追い込んだ。薄い空気の中で、肺が焼き付くかと思った。テレビで見たら分かると思うけど、後半はケイデンスが落ちて、ラスト2kmは瀕死の状態だった。だからステージ優勝したと聞いて驚いたよ。前半の追い込みが勝利に繋がったんだと思う」と自身の走りを振り返る。チームメイトのマティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)は総合2位をキープし、BMCレーシングチームは総合ワンツー体制を維持。1分42秒遅れで直接的なライバルであるダニエルソンが続いている。
西薗良太(チャンピオンシステム)は2分57秒遅れのステージ48位。「基本的にダミアーノ(カルーゾ)以外は休養日なのですが…。自分は、ほぼノーマル装備で走ったからタイムオーバーが心配で、あまり休み過ぎないように少し踏みました」と語る増田成幸(キャノンデールプロサイクリング)は3分50秒遅れのステージ64位で終えている。
選手コメントはチーム公式サイトと各選手Twitterより。
USAプロチャレンジ2013第5ステージ結果
1位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) 25'02"
2位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +04"
3位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'02"
4位 スティーブ・クミングス(イギリス、BMCレーシングチーム) +1'04"
5位 ローレンス・ワーバス(アメリカ、BMCレーシングチーム) +1'12"
6位 トビアス・ルドヴィグソン(スウェーデン、アルゴス・シマノ) +1'16"
7位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、スカイプロサイクリング)
8位 ラクラン・モートン(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +1'17"
9位 クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'24"
10位 マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム) +1'26"
48位 西薗良太(日本、チャンピオンシステム) +2'57"
64位 増田成幸(日本、キャノンデールプロサイクリング) +3'50"
個人総合成績
1位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) 16h10'00"
2位 マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム) +1'30"
3位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'42"
4位 ハニエル・アセベドカーイェ(コロンビア、ジェイミス・ハーゲンズベルマン) +2'10"
5位 ラクラン・モートン(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +2'34"
6位 グレゴリー・オバンドブレネス(コスタリカ、チャンピオンシステム) +3'25"
7位 ローソン・クラドック(アメリカ、ボントレガーサイクリング) +3'42"
8位 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、レディオシャック・レオパード) +3'58"
9位 ロリー・スザーランド(オーストラリア、サクソ・ティンコフ) +4'11"
10位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、ユナイテッドヘルスケア) +4'12"
ポイント賞
ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)
山岳賞
マシュー・クック(アメリカ、ジェイミス・ハーゲンズベルマン)
新人賞
ラクラン・モートン(オーストラリア、ガーミン・シャープ)
チーム総合成績
BMCレーシングチーム
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
USAプロチャレンジ第5ステージは、山間の街ヴェールを舞台にした個人タイムトライアル。全長16.1kmのコースは登りっぱなしで、標高差510mほどを駆け上がる。後半にかけて勾配が増し、ゴール手前で最も厳しい勾配が登場する難コースだ。
レース中盤に圧倒的な暫定トップタイムをマークしたのは、総合48位につけていたアンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ)。これまでも登りを含む個人TTで結果を残し、昨年ツール・ド・ロマンディ総合2位、今年パリ〜ニース総合2位という成績を残す24歳が後続の走りを待つ。
タランスキーのチームメイトで、総合逆転が懸かった総合4位のトム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ)は58秒遅れ。すると、リーダージャージのヴァンガーデレンが中間計測ポイントでタランスキーのタイムを32秒塗り替えた。
前半に大きなリードを稼いだヴァンガーデレンは、苦しい表情を見せながら後半の登りをこなす。タランスキーから奪ったリードは徐々に減り、終わってみればリードは僅か4秒に。苦しみながら、ヴァンガーデレンがステージ優勝を飾った。
ヴァンガーデレンがマークした25分02秒のトップタイムは、2011年に同じコースでリーヴァイ・ライプハイマー(アメリカ)がマークしたコースレコードを46秒塗り替えるもの。タランスキーに苦しめられながらも、総合のライバルたちを引き離すことに成功した。
総合リードを広げたヴァンガーデレンは「力を尽くしたよ。どうやって表現したらいいのか分からないぐらい追い込んだ。薄い空気の中で、肺が焼き付くかと思った。テレビで見たら分かると思うけど、後半はケイデンスが落ちて、ラスト2kmは瀕死の状態だった。だからステージ優勝したと聞いて驚いたよ。前半の追い込みが勝利に繋がったんだと思う」と自身の走りを振り返る。チームメイトのマティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム)は総合2位をキープし、BMCレーシングチームは総合ワンツー体制を維持。1分42秒遅れで直接的なライバルであるダニエルソンが続いている。
西薗良太(チャンピオンシステム)は2分57秒遅れのステージ48位。「基本的にダミアーノ(カルーゾ)以外は休養日なのですが…。自分は、ほぼノーマル装備で走ったからタイムオーバーが心配で、あまり休み過ぎないように少し踏みました」と語る増田成幸(キャノンデールプロサイクリング)は3分50秒遅れのステージ64位で終えている。
選手コメントはチーム公式サイトと各選手Twitterより。
USAプロチャレンジ2013第5ステージ結果
1位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) 25'02"
2位 アンドリュー・タランスキー(アメリカ、ガーミン・シャープ) +04"
3位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'02"
4位 スティーブ・クミングス(イギリス、BMCレーシングチーム) +1'04"
5位 ローレンス・ワーバス(アメリカ、BMCレーシングチーム) +1'12"
6位 トビアス・ルドヴィグソン(スウェーデン、アルゴス・シマノ) +1'16"
7位 カンスタンティン・シウトソウ(ベラルーシ、スカイプロサイクリング)
8位 ラクラン・モートン(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +1'17"
9位 クリスティアン・ヴァンデヴェルデ(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'24"
10位 マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム) +1'26"
48位 西薗良太(日本、チャンピオンシステム) +2'57"
64位 増田成幸(日本、キャノンデールプロサイクリング) +3'50"
個人総合成績
1位 ティージェイ・ヴァンガーデレン(アメリカ、BMCレーシングチーム) 16h10'00"
2位 マティアス・フランク(スイス、BMCレーシングチーム) +1'30"
3位 トム・ダニエルソン(アメリカ、ガーミン・シャープ) +1'42"
4位 ハニエル・アセベドカーイェ(コロンビア、ジェイミス・ハーゲンズベルマン) +2'10"
5位 ラクラン・モートン(オーストラリア、ガーミン・シャープ) +2'34"
6位 グレゴリー・オバンドブレネス(コスタリカ、チャンピオンシステム) +3'25"
7位 ローソン・クラドック(アメリカ、ボントレガーサイクリング) +3'42"
8位 ジョージ・ベネット(ニュージーランド、レディオシャック・レオパード) +3'58"
9位 ロリー・スザーランド(オーストラリア、サクソ・ティンコフ) +4'11"
10位 フィリップ・ダイグナン(アイルランド、ユナイテッドヘルスケア) +4'12"
ポイント賞
ペーター・サガン(スロバキア、キャノンデールプロサイクリング)
山岳賞
マシュー・クック(アメリカ、ジェイミス・ハーゲンズベルマン)
新人賞
ラクラン・モートン(オーストラリア、ガーミン・シャープ)
チーム総合成績
BMCレーシングチーム
text:Kei Tsuji
photo:Cor Vos
Amazon.co.jp