2013/08/17(土) - 11:06
エネコ・ツアー(UCIワールドツアー)の総合争いにおいて重要な個人タイムトライアルが8月16日に行なわれ、フランスTTチャンピオンのシルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ)がトップタイムをマーク。シャヴァネルは総合2位に浮上した。
エネコツアー第5ステージの舞台は、昨年ロード世界選手権チームタイムトライアルのスタート地点となったオランダ東部のシッタートへレーン。街中と郊外を結ぶ13.2kmのコースはコーナーの連続で、起伏に富んでいる。
レース中盤に暫定トップタイムをマークしたのは、ツール・ド・ポローニュの個人タイムトライアルで圧勝し、復活の兆しを見せたブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)。しかし13.2kmの距離はオリンピック金メダリストが本領を発揮するには短すぎた。ウィギンズは最終的にステージ5位。
ウィギンズのタイムを塗り替えたのは、個人追い抜き&団体追い抜きのスペシャリストである25歳のジェシー・サージェント(ニュージーランド、レディオシャック・レオパード)。しかしサージェントのトップタイムは長続きせず、総合26位のシャヴァネルが4秒更新してトップに躍り出た。
会場に近いマーストリヒト出身の22歳トム・ドゥムラン(オランダ、アルゴス・シマノ)も好走したが、シャヴァネルには4秒届かず。最終走者ラース・ボーム(オランダ、ベルキンプロサイクリング)は20秒遅れのステージ10位に終わり、シャヴァネルのステージ優勝が決定した。
「風が強くてテクニカルなコースは僕向きだった。試走の段階で自信があった」というシャヴァネル。登りと多くのコーナーを含むコースを平均49.3km/hで駆け抜けた。
シャヴァネルは「今日の目標は、総合リーダーのボームからタイムを奪うために、可能な限り速く走ることだった。今季タイムトライアル3勝目を飾って嬉しい」と喜ぶが、同時にリーダージャージに4秒届かなかったことを悔やむ。「昨日のステージで集団が割れてタイム(6秒)を失ったことが悔やまれる。あそこでタイムを失っていなかったら、今日リーダージャージを獲得していたかも知れないのに。脚の調子は良い。厳しいステージが待っているけど、総合優勝目指して全力を尽くすよ」。
リーダージャージを守ったディフェンディングチャンピオンのボームは「今日はかなり深いところまで追い込んだ。じゃないとリーダージャージは守れなかったと思う。前半からずっとこれ以上速く走ることが出来ないところまで追い込んだよ」とコメントする。
依然として総合成績10秒以内に5名がひしめく混戦状態。残る2ステージはいずれもアップダウンが連続する厳しいコースレイアウトだ。「このエネコツアーは僕向きのステージレース。でも明日と明後日は何が起こるか分からない。最後までリーダージャージを守りたいと思っている。登りも登れているし、アルデンヌを通る明日のステージでは全力を出して走りたい。準備は出来ているよ」とボームは自信を見せた。
選手コメントはレース公式サイトより。
エネコ・ツアー2013第5ステージ結果
1位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) 16'04"
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、アルゴス・シマノ) +04"
3位 ジェシー・サージェント(ニュージーランド、レディオシャック・レオパード)
4位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +06"
5位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング) +09"
6位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシングチーム) +11"
7位 ウラディミール・グセフ(ロシア、カチューシャ) +14"
8位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) +17"
9位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +18"
10位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキンプロサイクリング) +20"
151位 宮澤崇史(日本、サクソ・ティンコフ) +2'23"
個人総合成績
1位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキンプロサイクリング) 16h22'39"
2位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) +04"
3位 トム・ドゥムラン(オランダ、アルゴス・シマノ) +08"
4位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシングチーム)
5位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +10"
6位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +18"
7位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +23"
8位 ゼネク・スティバル(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ) +24"
9位 ウラディミール・グセフ(ロシア、カチューシャ) +25"
10位 イアン・スタナード(イギリス、スカイプロサイクリング) +26"
130位 宮澤崇史(日本、サクソ・ティンコフ) +7'12"
ポイント賞
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
コンバティビティ賞
ローレンス・デフリース(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla, Cor Vos
エネコツアー第5ステージの舞台は、昨年ロード世界選手権チームタイムトライアルのスタート地点となったオランダ東部のシッタートへレーン。街中と郊外を結ぶ13.2kmのコースはコーナーの連続で、起伏に富んでいる。
レース中盤に暫定トップタイムをマークしたのは、ツール・ド・ポローニュの個人タイムトライアルで圧勝し、復活の兆しを見せたブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング)。しかし13.2kmの距離はオリンピック金メダリストが本領を発揮するには短すぎた。ウィギンズは最終的にステージ5位。
ウィギンズのタイムを塗り替えたのは、個人追い抜き&団体追い抜きのスペシャリストである25歳のジェシー・サージェント(ニュージーランド、レディオシャック・レオパード)。しかしサージェントのトップタイムは長続きせず、総合26位のシャヴァネルが4秒更新してトップに躍り出た。
会場に近いマーストリヒト出身の22歳トム・ドゥムラン(オランダ、アルゴス・シマノ)も好走したが、シャヴァネルには4秒届かず。最終走者ラース・ボーム(オランダ、ベルキンプロサイクリング)は20秒遅れのステージ10位に終わり、シャヴァネルのステージ優勝が決定した。
「風が強くてテクニカルなコースは僕向きだった。試走の段階で自信があった」というシャヴァネル。登りと多くのコーナーを含むコースを平均49.3km/hで駆け抜けた。
シャヴァネルは「今日の目標は、総合リーダーのボームからタイムを奪うために、可能な限り速く走ることだった。今季タイムトライアル3勝目を飾って嬉しい」と喜ぶが、同時にリーダージャージに4秒届かなかったことを悔やむ。「昨日のステージで集団が割れてタイム(6秒)を失ったことが悔やまれる。あそこでタイムを失っていなかったら、今日リーダージャージを獲得していたかも知れないのに。脚の調子は良い。厳しいステージが待っているけど、総合優勝目指して全力を尽くすよ」。
リーダージャージを守ったディフェンディングチャンピオンのボームは「今日はかなり深いところまで追い込んだ。じゃないとリーダージャージは守れなかったと思う。前半からずっとこれ以上速く走ることが出来ないところまで追い込んだよ」とコメントする。
依然として総合成績10秒以内に5名がひしめく混戦状態。残る2ステージはいずれもアップダウンが連続する厳しいコースレイアウトだ。「このエネコツアーは僕向きのステージレース。でも明日と明後日は何が起こるか分からない。最後までリーダージャージを守りたいと思っている。登りも登れているし、アルデンヌを通る明日のステージでは全力を出して走りたい。準備は出来ているよ」とボームは自信を見せた。
選手コメントはレース公式サイトより。
エネコ・ツアー2013第5ステージ結果
1位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) 16'04"
2位 トム・ドゥムラン(オランダ、アルゴス・シマノ) +04"
3位 ジェシー・サージェント(ニュージーランド、レディオシャック・レオパード)
4位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +06"
5位 ブラドレー・ウィギンズ(イギリス、スカイプロサイクリング) +09"
6位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシングチーム) +11"
7位 ウラディミール・グセフ(ロシア、カチューシャ) +14"
8位 リエーベ・ヴェストラ(オランダ、ヴァカンソレイユ・DCM) +17"
9位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +18"
10位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキンプロサイクリング) +20"
151位 宮澤崇史(日本、サクソ・ティンコフ) +2'23"
個人総合成績
1位 ラース・ボーム(オランダ、ベルキンプロサイクリング) 16h22'39"
2位 シルヴァン・シャヴァネル(フランス、オメガファーマ・クイックステップ) +04"
3位 トム・ドゥムラン(オランダ、アルゴス・シマノ) +08"
4位 テイラー・フィニー(アメリカ、BMCレーシングチーム)
5位 セバスティアン・ラングヴェルト(オランダ、オリカ・グリーンエッジ) +10"
6位 フィリップ・ジルベール(ベルギー、BMCレーシングチーム) +18"
7位 アンドレー・グリブコ(ウクライナ、アスタナ) +23"
8位 ゼネク・スティバル(チェコ、オメガファーマ・クイックステップ) +24"
9位 ウラディミール・グセフ(ロシア、カチューシャ) +25"
10位 イアン・スタナード(イギリス、スカイプロサイクリング) +26"
130位 宮澤崇史(日本、サクソ・ティンコフ) +7'12"
ポイント賞
アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)
コンバティビティ賞
ローレンス・デフリース(ベルギー、トップスポートフラーンデレン)
チーム総合成績
オメガファーマ・クイックステップ
text:Kei Tsuji
photo:Riccardo Scanferla, Cor Vos
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