ツール・メディテラネアン第2ステージは急勾配の登坂が後半に用意された距離24kmの個人TTが行われ、ラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング)が一番時計をマークしステージ優勝。同時にリーダージャージを手に入れた。

地中海に面したモン・サン・クレールを駆け上がる地中海に面したモン・サン・クレールを駆け上がる photo:Cor.Vos南フランスで開催中のツール・メディテラネアン(UCI2.1)。2月8日に開催された第2ステージは、大会2日目にして距離24kmを走る個人タイムトライアルが用意された。

地中海に面したキャプ・ダグドをスタートし、モン・サン・クレールへとゴールするコースはそのほとんどがフラットだが、最後に控えるモン・サン・クレールは登坂距離約2km、平均斜度15%をマークする難易度の高い峠路だ。

この日は晴天に恵まれたものの、海風が強く吹き付けるタイムトライアルには難しい天候に。そんな中で164名の選手たちは次々に"時間との戦い"へとスタートを切っていく。

最速タイムをマークしたラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング)最速タイムをマークしたラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング) photo:Cor.Vosまず序盤に好タイムをマークしたのは2009年のフランスナショナルTTチャンピオンであるジャンクリストフ・ペロー(フランス、アージェードゥーゼル)。24kmのコースを33分43秒のタイムでホットシートに着くが、後半を迎えるにつれTT巧者やオールラウンダー達がタイムを上書きしていく。

そしてそれまで首位につけていたボブ・ユンヘルス(ルクセンブルグ、レディオシャック・レオパード)のタイムを50秒近く短縮したのはボーム。

ノーマルロードバイクで32分25秒を叩き出すと、これにはマキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・レオパード)やアントニー・ルー(フランス、FDJ)も届かず。ボームのステージ優勝が決まった。

リーダージャージに袖を通すラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング)リーダージャージに袖を通すラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング) photo:Cor.Vosレース後に自身のTwitterで「今年最初の勝利。TTで勝利するのはいつだってナイスだ。サポートしてくれたチームには感謝しているよ。とてもいい気分だ」と語ったボーム。アンドレ・グライペル(ドイツ、ロット・ベリソル)が遅れたことでリーダージャージも手に入れている。

尚この日、レース中にマルコ・ピノッティ(イタリア、BMCレーシングチーム)が落車して負傷。ゴールまでたどり着いた後に病院へ搬送され、助骨2本の骨折と肩の負傷と診断されている。

また翌第3ステージはコースの安全確保ができず、代替ルートが設定出来なかったとしてキャンセルとされている。モンファロンへとゴールする第4ステージは予定通り開催される見込みだ。


レース展開はレキップより。



ツール・メディテラネアン2013第2ステージ
1位 ラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング) 32′25″
2位 マキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・レオパード) +22″
3位 アントニー・ルー(フランス、FDJ) +36″
4位 トーマス・ロヴイヴィスト(スウェーデン、IAMサイクリング) +43″
5位 ジェレミー・ロワ(フランス、FDJ) +47″
6位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルグ、レディオシャック・レオパード) +51″
7位 ホセ・ゴンサルヴェ(ポルトガル、ラポム・マルセイユ) +52″
8位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サクソ・ティンコフ) +54″
9位 ユルゲン・ルーランツ(ベルギー、ロット・ベリソル)
10位 グスタフエリック・ラーション(スウェーデン、IAMサイクリング) +57″

個人総合成績
1位 ラルス・ボーム(オランダ、ブランコプロサイクリング) 3h57′48″
2位 マキシム・モンフォール(ベルギー、レディオシャック・レオパード) +22″
3位 アントニー・ルー(フランス、FDJ) +36″
4位 トーマス・ロヴイヴィスト(スウェーデン、IAMサイクリング) +43″
5位 ジェレミー・ロワ(フランス、FDJ) +47″
6位 ボブ・ユンヘルス(ルクセンブルグ、レディオシャック・レオパード) +51″
7位 ホセ・ゴンサルヴェ(ポルトガル、ラポム・マルセイユ) +52″
8位 ニコラス・ロッシュ(アイルランド、サクソ・ティンコフ) +54″
9位 ユルゲン・ルーランツ(ベルギー、ロット・ベリソル) 
10位 グスタフエリック・ラーション(スウェーデン、IAMサイクリング) +57″


text:So.Isobe
photo:Cor.Vos