2013/04/26(金) - 11:42
「TCR コンポジット」は高品質なT-600グレードのカーボンをジャイアントの自社工場で成形し、軽量かつ乗り心地良く仕上げられた万能フレーム。同じカーボン素材を採用する「ディファイ コンポジット」とは異なり、「TCR(Team Compact Road)」コンセプトに則り、レーサーとしての運動性能をが与えられたモデルだ。
ジャイアント TCR COMPOSITE 2
ディファイと比較してホイールベースが短く、シートチューブとヘッドチューブの角度が立ち上げっていることで反応性が向上。クイックなハンドリングと短いヘッドチューブにより、より深いポジショニングを可能としていることが特徴のTCR コンポジット。
テクノロジー的には、運動性能を決定付けるBBとヘッド部分に、上位モデルにも採用されるシステムを導入したことが特徴だ。ボリューム感の感じられるボトムブラケットシェルにはプレスフィットBBを取り入れ、パワー伝達性能をアップしたPower Coreを採用。ヘッド部分にはハンドリング、コーナリング性能の向上を図ったOver Driveヘッドチューブが投入されている。
カーボンフレームらしい滑らかなフォルムのトップチューブ
ハンドリング、コーナリング性能の向上を図ったOver Driveヘッドチューブ
ダウンチューブは縦に扁平なエアロフォルムを採用
フレームの各チューブは偏平したエアロ形状としたことで高速巡航性能を求め、値段以上のルックスにも貢献。トップチューブをスローピングさせることで全体の低重心化を測り、ダウンヒルでの安定性とダンシングの振りの軽さを求めるあたりは、TCRシリーズに受け継がれる伝統に則ったものとされている。
一見するとスパルタンなルックスではあるが、カーボン製のベクターシートポストや、先端に向かって細身になっていくフォークブレード、シートステーの付け根部分を横方向に偏平形状とすることで、快適な乗り心地を求めた。T-600グレードカーボンの素性の良さにより、ビギナーでも扱いやすいバイクに仕上げられている。
パワー伝達性能をアップしたPower Core
トップチューブから繋がるデザインのシートステー
50-34T、12-28Tとワイドレシオなギア設定
コンポーネントは安心のシマノ105を採用する
さて、今回テスト車両としてピックアップしたTCR コンポジット2は、メインドライブトレインにシマノ・105を組んだコストパフォーマンスに優れるモデル。フロントチェーンリングは50-34Tのコンパクト、リアのカセットスプロケットは12-28Tのワイドローギア設定だ。
加えてハンドル、ステム、サドル、ホイールさらにタイヤにいたるまでジャイアント純正品でトータルコーディネートされ、フルパッケージで16万円台と、カーボンバイクをグッと身近な存在にしてくれるモデルに仕上がった。マットカーボン、レーシーなブラックレッド、ファッショナブルなホワイトパープルの3カラーバリエーション展開となる。
シンプルなリアバック。優れた衝撃吸収性能を提供する
後端を大きくえぐったエアロシートチューブ
先端に向かって細身になるフロントフォークは、乗り心地に貢献する
「レース向けのジオメトリーだが、乗りやすくロングライドにベストなモデル。」
シート/ヘッドアングル共に立っているため、引き足が使いやすく、レーシーなポジションが出しやすいことが特徴です。ですがT-600グレードカーボンを使用しているためか、乗り心地はかなりマイルドで、ディファイ コンポジットと共通した乗り味を感じました。
「レース向けなジオメトリーだが、乗りやすくロングライドにベストなモデル。」橘田脩平(湘南ベルマーレ)
具体的には路面からの振動のカドを落として、ショックを上手くいなしてくれます。ですが決して剛性が低すぎるというわけでも無く、「硬過ぎず、体に優しい」といったイメージが適当かと思います。TCRシリーズはレース志向の強いラインナップですが、このモデルはロングライドでも力を発揮してくれそうです。
素材の特性上、BB周りのウィップが大きいため、重いギアよりは軽いギアで走るのに向いてると思います。通じて登りではトルクで踏みつけるより、回転重視で脚を回すと気持ちよく走ってくれますね。長距離を走れば走るほど、このバイクの良さを味わうことができるでしょう。
思い出してみれば、アルミフレームに105をアッセンブルして10数万円という価格を初めて世に送り出したのはジャイアントでした。それが今ではフルカーボン+105セットでこの価格。ちょっと前から考えたら信じられない。シルエットもカッコいいし、良いバイクですね。
全体的にウィップが強いため、急激なペースの緩急にはどうしても一歩出遅れる感覚があります。クリテリウムのようなレースには向いていません。乗り心地が良く疲れが溜まりにくいので、速度差の少ないサーキットでの耐久レースや、ロングヒルクライムなどには最適と言えるでしょう。普段はロングライドで、たまに仲間とチームを組んで耐久レースに参戦するような方にはとても向いていると感じました。
「コンフォートさの中にも、トルクに対する芯の強さを感じる」
「コンフォートさとコントロールのしやすさから初心者でも安心して扱える」 神宮司高広 第一印象は、ディファイに匹敵するレベルに感じるくらい振動吸収性の高さが目立ちました。ですが機敏なハンドリングとトルクをかけやすいジオメトリーを持っている。アウターギアで踏みつけてみたところ、BB周辺に抗おうとする硬さ、芯の強さを感じました。乗り心地に対応するかのように、しっかりとレーシーな一面を持ち合わせています。
ウィップする感覚が比較的強いのでヘビーギアをかけての瞬発力は控えめ。その代わり中速域での巡航はかなり得意だと感じました。振動がお尻に伝わりにくく、サドルの上にずっと腰を乗せていられます。振動吸収性能が高い反面細かい路面情報が伝わりにくい面があるのですが、慣れの範疇です。バイクを倒すポイントが掴めてくれば、下り区間でも重心を安定させ、落ち着いてコーナーをクリアできるようになると思います。
快適性も高く疲れにくいため、例えば筑波サーキットの10時間耐久や、一定ペースで走る事が重視されるイベントやレースでは活躍してくれるでしょう。コンフォートさとコントロールのしやすさから初心者でも安心して扱えると思います。
このバイクのもう一つの楽しさは、その快適性を活かしてわざと荒れた路面を走ってみることかと思いました。ヨーロッパの石畳のような荒れた場所こそありませんが、「パリ~ルーベごっこ」的な遊びもできますね。アスファルトのめくれた部分や未舗装路、土の上、路地なんかをサイクリングのついでに寄り道したくなる。それほど荒れた路面上でのコントロール性がとても高いです。
ガッツリと走りたい方でしたら、購入後にブレーキキャリパーをティアグラグレード以上のものに交換することをオススメします。そうすれば、ワンランク上の走りにも十分対応してくれるでしょう。
T600グレードのカーボンを採用。ロングライドにも適する柔軟性を纏う

ディファイと比較してホイールベースが短く、シートチューブとヘッドチューブの角度が立ち上げっていることで反応性が向上。クイックなハンドリングと短いヘッドチューブにより、より深いポジショニングを可能としていることが特徴のTCR コンポジット。
テクノロジー的には、運動性能を決定付けるBBとヘッド部分に、上位モデルにも採用されるシステムを導入したことが特徴だ。ボリューム感の感じられるボトムブラケットシェルにはプレスフィットBBを取り入れ、パワー伝達性能をアップしたPower Coreを採用。ヘッド部分にはハンドリング、コーナリング性能の向上を図ったOver Driveヘッドチューブが投入されている。
フレームの各チューブは偏平したエアロ形状としたことで高速巡航性能を求め、値段以上のルックスにも貢献。トップチューブをスローピングさせることで全体の低重心化を測り、ダウンヒルでの安定性とダンシングの振りの軽さを求めるあたりは、TCRシリーズに受け継がれる伝統に則ったものとされている。
一見するとスパルタンなルックスではあるが、カーボン製のベクターシートポストや、先端に向かって細身になっていくフォークブレード、シートステーの付け根部分を横方向に偏平形状とすることで、快適な乗り心地を求めた。T-600グレードカーボンの素性の良さにより、ビギナーでも扱いやすいバイクに仕上げられている。
さて、今回テスト車両としてピックアップしたTCR コンポジット2は、メインドライブトレインにシマノ・105を組んだコストパフォーマンスに優れるモデル。フロントチェーンリングは50-34Tのコンパクト、リアのカセットスプロケットは12-28Tのワイドローギア設定だ。
加えてハンドル、ステム、サドル、ホイールさらにタイヤにいたるまでジャイアント純正品でトータルコーディネートされ、フルパッケージで16万円台と、カーボンバイクをグッと身近な存在にしてくれるモデルに仕上がった。マットカーボン、レーシーなブラックレッド、ファッショナブルなホワイトパープルの3カラーバリエーション展開となる。
ジャイアント TCR COMPOSITE 2 スペック
サイズ | 430(XS)、465(S)、500(M)、535(ML)mm |
マテリアル | GIANT Composite |
フォーク | GIANT Composite、OverDrive Column |
コンポーネント | シマノ105 |
ホイール | ジャイアント P-R2 |
重量 | 8.3kg(500mm) |
価格 | 168,000円(税込み) |
インプレッション
「レース向けのジオメトリーだが、乗りやすくロングライドにベストなモデル。」
橘田脩平(湘南ベルマーレ)
シート/ヘッドアングル共に立っているため、引き足が使いやすく、レーシーなポジションが出しやすいことが特徴です。ですがT-600グレードカーボンを使用しているためか、乗り心地はかなりマイルドで、ディファイ コンポジットと共通した乗り味を感じました。
具体的には路面からの振動のカドを落として、ショックを上手くいなしてくれます。ですが決して剛性が低すぎるというわけでも無く、「硬過ぎず、体に優しい」といったイメージが適当かと思います。TCRシリーズはレース志向の強いラインナップですが、このモデルはロングライドでも力を発揮してくれそうです。
素材の特性上、BB周りのウィップが大きいため、重いギアよりは軽いギアで走るのに向いてると思います。通じて登りではトルクで踏みつけるより、回転重視で脚を回すと気持ちよく走ってくれますね。長距離を走れば走るほど、このバイクの良さを味わうことができるでしょう。
思い出してみれば、アルミフレームに105をアッセンブルして10数万円という価格を初めて世に送り出したのはジャイアントでした。それが今ではフルカーボン+105セットでこの価格。ちょっと前から考えたら信じられない。シルエットもカッコいいし、良いバイクですね。
全体的にウィップが強いため、急激なペースの緩急にはどうしても一歩出遅れる感覚があります。クリテリウムのようなレースには向いていません。乗り心地が良く疲れが溜まりにくいので、速度差の少ないサーキットでの耐久レースや、ロングヒルクライムなどには最適と言えるでしょう。普段はロングライドで、たまに仲間とチームを組んで耐久レースに参戦するような方にはとても向いていると感じました。
「コンフォートさの中にも、トルクに対する芯の強さを感じる」
神宮司高広

ウィップする感覚が比較的強いのでヘビーギアをかけての瞬発力は控えめ。その代わり中速域での巡航はかなり得意だと感じました。振動がお尻に伝わりにくく、サドルの上にずっと腰を乗せていられます。振動吸収性能が高い反面細かい路面情報が伝わりにくい面があるのですが、慣れの範疇です。バイクを倒すポイントが掴めてくれば、下り区間でも重心を安定させ、落ち着いてコーナーをクリアできるようになると思います。
快適性も高く疲れにくいため、例えば筑波サーキットの10時間耐久や、一定ペースで走る事が重視されるイベントやレースでは活躍してくれるでしょう。コンフォートさとコントロールのしやすさから初心者でも安心して扱えると思います。
このバイクのもう一つの楽しさは、その快適性を活かしてわざと荒れた路面を走ってみることかと思いました。ヨーロッパの石畳のような荒れた場所こそありませんが、「パリ~ルーベごっこ」的な遊びもできますね。アスファルトのめくれた部分や未舗装路、土の上、路地なんかをサイクリングのついでに寄り道したくなる。それほど荒れた路面上でのコントロール性がとても高いです。
ガッツリと走りたい方でしたら、購入後にブレーキキャリパーをティアグラグレード以上のものに交換することをオススメします。そうすれば、ワンランク上の走りにも十分対応してくれるでしょう。
提供:ジャイアント 編集:シクロワイアード編集部