2012/11/08(木) - 11:24
サイクルモードインターナショナルに出展していた各ブランドのブースから、気になるアイテムをピックアップして紹介するコーナーの第2弾。カスク本社マーケティング担当へのインタービューなど、写真満載でレポートしていきます。
インターマックス
ご存知今中大介さんが主宰し、数多くのイタリアンブランドを紹介しながらオリジナルバイクも幅広く手がけるインターマックス。ステージ付きのブースを展開し、サポートを行う宇都宮ブリッツェンやチームUKYOの選手、来季から加入する土井雪広選手、三船雅彦氏、安田大サーカス団長などなどひっきりなしにトークショーを展開して大きな注目を集めていた。
サイクルモードフェスタにも出展したインターマックスブース内からピックアップするのは、デダチャイストラーダのRAN(ラン)。ヒルクライムをターゲットとし、三菱レイヨン製のMR60/HR40カーボンを使うことで810gという重量を達成している。また同じくデダチャイストラーダより登場した、フレーム1050gと軽量なCXレーサー「SUPER CROSS(スーパークロス)」もシクロクロス人気と相まって好評を博していた。
カブト
日本国内のヘルメット市場で大きな人気を誇るカブトは、今回のサイクルモードで新シリーズ「KOOFU(コーフー)」のニューヘルメット「WG-1」を大々的に発表した。シリーズのテーマは、"風を楽しむ"こと。
オートバイのヘルメットで培った技術をベースに開発されたWG-1は、小さな突起を設けることであえて乱入を生み出し、空気を剥離させることでヘルメット内部の熱気を積極的に排出する「ボルテックスジェネレータ」をカブトのヘルメットとして初めて搭載したことが特徴。
大きなシェル面とシャープなエッジで構成される「ダブルレイヤードシェル構造」を用い、ヘルメットとしての機能を維持しつつ軽量化と整流効果を持つという。展示されていたのはモックアップで、担当者によると重量はレジモスと同じ程度、デリバリーは来年3月を目指して開発中だという。また既存モデルにもニューカラーが多くお披露目された。
また、新城幸也、福島晋一両選手が今後使用する新型アイウェア「RS-350」が登場。レース中にもズレないタイトフィットだが、テンプルにカーボンを使うことでしなやかな柔軟性を持つという。3枚付属する交換レンズは内側にも撥水加工が施されるなど掛け心地が追求された、とのこと。
サイクルクリエーション
グエルチョッティやダッコルディなどを扱うサイクルクリエーションのブースには、グエルチョッティ・ワールドシクロクロスチームのマネージャーをも務めるアレッサンドロ・グエルチョッティ社長が来日。パッと見はちょっとコワモテ...だけれど話せば「撮影?ワハハハOK!カタログ持ってけや!」と豪快で気さくな方でした。
フレーム重量769gのエクリプスなど魅力的なラインナップが揃う中、アレッサンドロ氏のイチオシはプロ供給モデルの「EP」。その他日本上陸を果たしたホイールブランド、URSUSのニューモデル「MIURA CK38」は、カーボンリムながら通常のブレーキシューにも耐える加工が施されており、使い勝手が良さそうだ。
パナレーサー
高性能のタイヤを開発するジャパンブランド パナレーサー。サイクルモードフェスタで既に発表済みのEVO2シリーズの他、注目はダウンヒル用タイヤの「CG DH」。セドリック・グラシアや末政実緒との共同開発で生まれたモデルはトレッドの耐久性を重視した造り。グリップと耐久性のバランスが取れたタイヤだ。
29×2.20と太めのサイズでグリップに優れる人気のDriver29erproは人気の高いアイテム。またブースには開発中のツーリング用タイヤもこっそりと展示されていた。性能を追求したハイエンドツーリングタイヤとのことで、発表に期待したいところ。
株式会社近藤機械製作所 GOKISO
機材マニアから熱い視線を浴びるGOKISO(ゴキソ)も昨年に続いてブースを出展。航空機エンジン用軸受部品や超精密機械部品製作などを生業とするゴキソだが、自転車用品の開発は社長の弟さんがロードバイクに乗り始めた際、あっと言う間にガタの出たハブに「30年前の設計じゃないか!」と衝撃を受けたことに始まるそう。
P5等級のベアリングの採用や、耐荷重100kgで300km/h出しても問題なし!と話題に事欠かないゴキソ製品だが、注目は削り出しチタン製の写真のハブ。
最高の性能を追い求めて創りあげた逸品で、重量では計り知れないその性能は、乗鞍チャンピオンの森本選手が使用したことでも証明されている。まだ具体的ではないものの、今後は削り出しのリムの開発も考えているそう。
ダイアテックプロダクツ
ダイアテックプロダクツでは今年もカスクやレザイン、ローターなどのレーシングラインと、ブルックスやペダレッドなどのタウン用の2つに別れたブースを展開。ヴィットリアシューズを使用するフミこと別府史之選手のサイン会も開催され、毎回長蛇の列が出来上がっていた。
ジロ・デ・イタリア第3ステージのスプリント中に大落車をしたマーク・カヴェンディッシュがその際に使用していた実物ヘルメット(後ろサイドが真っぷたつ!)が目立つカスクブースには、本社マーケティング担当のイレーニア・バッティステッロさんが来日。ショートインタビューをしてみました。
ーこんにちは。まずはカスクのブランドヒストリーを教えて下さい。
カスクは2004年に設立されたまだ新しいブランドです。日本ではあまり知られていないかもしれませんが、ヨーロッパではサイクリング用はもちろん登山用、スキー用、レスキュー用などの安全ヘルメットまで製造しています。
サイクリングに関してはチームスカイが創立年度より採用し、そのコラボレーションによって開発速度がとても早まりました。それからは多くの製品をリリースし、最上級モデルのヴァーティゴからTT用のバンビーノまで幅広いラインナップが揃いました。特に風洞と実際にレースでテストを繰り返してきたバンビーノは、今のカスクを象徴する製品と言って良いかもしれません。
カスクはデザインから製造までを全てイタリア国内で行なっています。製品を見て頂ければデザインや品質を理解して頂けるかと思います。
ー最近では日本国内での認知度も高まってきています。
日本国内でのレース人気は年々高まっていると聞いています。今年のツール・ド・フランスではスカイが優勝しましたし非常に目立っていましたね。ブランドの良いアピールにもなりました。アジア圏にマーケットを広げていく上でも非常に日本市場は大切だと考えていますし、日本のユーザーからの声もフィードバックしていきたいですね。
ーヨーロピアンとアジア人では頭の形状が違いますが、どう考えていますか?
その通り、アジアとヨーロッパでは特に前後方向の形状の違いますが、カスクでは様々な頭の形に合うような製品開発を行なっています。それを反映させたものに、誰の頭にもフィットするUP'NDOWNアジャストシステムがあります。インナーパッドをクッション性に富むものにしたり、シェル形状を工夫することで一つの製品を誰にでもフィットするように作っています。世界中全ての人からの要望を満たすような製品づくりをしたいですね。
ーカスクといえばイタリアらしいデザインに定評があります。
カスクは「CSD」というモットーがあります。コンフォート、セーフティ、デザインの頭文字を取ったものですが、まずは安全性と快適性ありき。全ての製品は無理に軽量化を求めず、かぶり心地を求めながらヘルメットとしての機能を最重視して作られているのです。そしてその次にデザインを考えています。イタリアンデザインは何に関しても良いですから、その点においても自信があります。
ー最近ではシティサイクル用のヘルメットもリリースしていますね?
カスクとして、アーバン用のヘルメットは重要な製品として捉えています。私達は人々にレースやホビーライドだけでなく、日常的に自転車を使ってもらたい。自転車はもともと移動のための手段として生まれたのですから。
そうしてできたのが「アーバン」です。レース用のようなスタイルとは全く違うフォルムを取り入れつつ、スタイリッシュな仕上りになりました。違ったカラーのサンバイザーも用意していますし、カラーもとても素敵です。レーサーもアバーンユーザーにも、全ての人に満足してもらいたい。そんな思いから製品づくりを行なっています。
ーありがとうございました。Grazie mille!
vol.3に続く。
interview & text & photo:So.Isobe
インターマックス
ご存知今中大介さんが主宰し、数多くのイタリアンブランドを紹介しながらオリジナルバイクも幅広く手がけるインターマックス。ステージ付きのブースを展開し、サポートを行う宇都宮ブリッツェンやチームUKYOの選手、来季から加入する土井雪広選手、三船雅彦氏、安田大サーカス団長などなどひっきりなしにトークショーを展開して大きな注目を集めていた。
サイクルモードフェスタにも出展したインターマックスブース内からピックアップするのは、デダチャイストラーダのRAN(ラン)。ヒルクライムをターゲットとし、三菱レイヨン製のMR60/HR40カーボンを使うことで810gという重量を達成している。また同じくデダチャイストラーダより登場した、フレーム1050gと軽量なCXレーサー「SUPER CROSS(スーパークロス)」もシクロクロス人気と相まって好評を博していた。
カブト
日本国内のヘルメット市場で大きな人気を誇るカブトは、今回のサイクルモードで新シリーズ「KOOFU(コーフー)」のニューヘルメット「WG-1」を大々的に発表した。シリーズのテーマは、"風を楽しむ"こと。
オートバイのヘルメットで培った技術をベースに開発されたWG-1は、小さな突起を設けることであえて乱入を生み出し、空気を剥離させることでヘルメット内部の熱気を積極的に排出する「ボルテックスジェネレータ」をカブトのヘルメットとして初めて搭載したことが特徴。
大きなシェル面とシャープなエッジで構成される「ダブルレイヤードシェル構造」を用い、ヘルメットとしての機能を維持しつつ軽量化と整流効果を持つという。展示されていたのはモックアップで、担当者によると重量はレジモスと同じ程度、デリバリーは来年3月を目指して開発中だという。また既存モデルにもニューカラーが多くお披露目された。
また、新城幸也、福島晋一両選手が今後使用する新型アイウェア「RS-350」が登場。レース中にもズレないタイトフィットだが、テンプルにカーボンを使うことでしなやかな柔軟性を持つという。3枚付属する交換レンズは内側にも撥水加工が施されるなど掛け心地が追求された、とのこと。
サイクルクリエーション
グエルチョッティやダッコルディなどを扱うサイクルクリエーションのブースには、グエルチョッティ・ワールドシクロクロスチームのマネージャーをも務めるアレッサンドロ・グエルチョッティ社長が来日。パッと見はちょっとコワモテ...だけれど話せば「撮影?ワハハハOK!カタログ持ってけや!」と豪快で気さくな方でした。
フレーム重量769gのエクリプスなど魅力的なラインナップが揃う中、アレッサンドロ氏のイチオシはプロ供給モデルの「EP」。その他日本上陸を果たしたホイールブランド、URSUSのニューモデル「MIURA CK38」は、カーボンリムながら通常のブレーキシューにも耐える加工が施されており、使い勝手が良さそうだ。
パナレーサー
高性能のタイヤを開発するジャパンブランド パナレーサー。サイクルモードフェスタで既に発表済みのEVO2シリーズの他、注目はダウンヒル用タイヤの「CG DH」。セドリック・グラシアや末政実緒との共同開発で生まれたモデルはトレッドの耐久性を重視した造り。グリップと耐久性のバランスが取れたタイヤだ。
29×2.20と太めのサイズでグリップに優れる人気のDriver29erproは人気の高いアイテム。またブースには開発中のツーリング用タイヤもこっそりと展示されていた。性能を追求したハイエンドツーリングタイヤとのことで、発表に期待したいところ。
株式会社近藤機械製作所 GOKISO
機材マニアから熱い視線を浴びるGOKISO(ゴキソ)も昨年に続いてブースを出展。航空機エンジン用軸受部品や超精密機械部品製作などを生業とするゴキソだが、自転車用品の開発は社長の弟さんがロードバイクに乗り始めた際、あっと言う間にガタの出たハブに「30年前の設計じゃないか!」と衝撃を受けたことに始まるそう。
P5等級のベアリングの採用や、耐荷重100kgで300km/h出しても問題なし!と話題に事欠かないゴキソ製品だが、注目は削り出しチタン製の写真のハブ。
最高の性能を追い求めて創りあげた逸品で、重量では計り知れないその性能は、乗鞍チャンピオンの森本選手が使用したことでも証明されている。まだ具体的ではないものの、今後は削り出しのリムの開発も考えているそう。
ダイアテックプロダクツ
ダイアテックプロダクツでは今年もカスクやレザイン、ローターなどのレーシングラインと、ブルックスやペダレッドなどのタウン用の2つに別れたブースを展開。ヴィットリアシューズを使用するフミこと別府史之選手のサイン会も開催され、毎回長蛇の列が出来上がっていた。
ジロ・デ・イタリア第3ステージのスプリント中に大落車をしたマーク・カヴェンディッシュがその際に使用していた実物ヘルメット(後ろサイドが真っぷたつ!)が目立つカスクブースには、本社マーケティング担当のイレーニア・バッティステッロさんが来日。ショートインタビューをしてみました。
ーこんにちは。まずはカスクのブランドヒストリーを教えて下さい。
カスクは2004年に設立されたまだ新しいブランドです。日本ではあまり知られていないかもしれませんが、ヨーロッパではサイクリング用はもちろん登山用、スキー用、レスキュー用などの安全ヘルメットまで製造しています。
サイクリングに関してはチームスカイが創立年度より採用し、そのコラボレーションによって開発速度がとても早まりました。それからは多くの製品をリリースし、最上級モデルのヴァーティゴからTT用のバンビーノまで幅広いラインナップが揃いました。特に風洞と実際にレースでテストを繰り返してきたバンビーノは、今のカスクを象徴する製品と言って良いかもしれません。
カスクはデザインから製造までを全てイタリア国内で行なっています。製品を見て頂ければデザインや品質を理解して頂けるかと思います。
ー最近では日本国内での認知度も高まってきています。
日本国内でのレース人気は年々高まっていると聞いています。今年のツール・ド・フランスではスカイが優勝しましたし非常に目立っていましたね。ブランドの良いアピールにもなりました。アジア圏にマーケットを広げていく上でも非常に日本市場は大切だと考えていますし、日本のユーザーからの声もフィードバックしていきたいですね。
ーヨーロピアンとアジア人では頭の形状が違いますが、どう考えていますか?
その通り、アジアとヨーロッパでは特に前後方向の形状の違いますが、カスクでは様々な頭の形に合うような製品開発を行なっています。それを反映させたものに、誰の頭にもフィットするUP'NDOWNアジャストシステムがあります。インナーパッドをクッション性に富むものにしたり、シェル形状を工夫することで一つの製品を誰にでもフィットするように作っています。世界中全ての人からの要望を満たすような製品づくりをしたいですね。
ーカスクといえばイタリアらしいデザインに定評があります。
カスクは「CSD」というモットーがあります。コンフォート、セーフティ、デザインの頭文字を取ったものですが、まずは安全性と快適性ありき。全ての製品は無理に軽量化を求めず、かぶり心地を求めながらヘルメットとしての機能を最重視して作られているのです。そしてその次にデザインを考えています。イタリアンデザインは何に関しても良いですから、その点においても自信があります。
ー最近ではシティサイクル用のヘルメットもリリースしていますね?
カスクとして、アーバン用のヘルメットは重要な製品として捉えています。私達は人々にレースやホビーライドだけでなく、日常的に自転車を使ってもらたい。自転車はもともと移動のための手段として生まれたのですから。
そうしてできたのが「アーバン」です。レース用のようなスタイルとは全く違うフォルムを取り入れつつ、スタイリッシュな仕上りになりました。違ったカラーのサンバイザーも用意していますし、カラーもとても素敵です。レーサーもアバーンユーザーにも、全ての人に満足してもらいたい。そんな思いから製品づくりを行なっています。
ーありがとうございました。Grazie mille!
vol.3に続く。
interview & text & photo:So.Isobe
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