2011/04/16(土) - 09:10
常夏のグアム島で開催されるロードレースがツール・ド・グアムだ。2月27日、第2回目となる大会に、日本のサイクリスト11人が参加。楽しくも厳しいレースを体験してきた。ツアーに同行した編集部の帯同レポートでお伝えしよう。
ヘル・オブ・マリアナの姉妹大会
ツール・ド・グアムの第1回大会は2010年5月に地元ライダー中心のプレイベント形式で行われた。だからこの大2回大会が事実上は初の開催と言っていいだろう。主催するのはグアムサイクリング連盟。これにリゾートホテルのPICホテルなどがスポンサーとなり開催にいたった。
過日お伝えしたサイパンのレース ヘル・オブ・マリアナとは、姉妹大会のような存在だ。地元自転車連盟とリゾートホテルがタッグを組んで、その地の利を生かした大会を開催している。
大会正式名称はTour de Guahan。「グァハン」に近い発音のGuahanとはチャモロ語でグアムを意味する。
初の本格開催となる第2回大会には、PICホテルとトップツアーの協力で日本からも参加ツアーが催行され、未知の大会ながら11名の参加者が集った。
コースはグアム島南部を周回しながら島の東西横断を3回含む、変化に富んだ110km(記事下部にコース詳細あり)。順位を争うレースではあるが、制限時間内に完走をめざすロングライド的な性格が強く、大会は誰もが挑戦することを楽しめるレースを目指している。タイムが計測され、レースの形式をとるが、ロングライドイベントと言ってもいいだろう。アップダウンの多い、ちょっとハードなエピックライド。しかし雰囲気はチャレンジングなファンライド。そう言えば伝わるだろうか。
海外からの参加者も多いのが特色だ。地元グアムをはじめ、サイパン・日本・韓国・オーストラリアからライダーが参加。参加者数74人で、そのなかでも日本の参加者は11人と、ちょっとした勢力。ヘルオブマリアナの実績から、「このレースなら初めてでも行きたい」と、参加してくれたようだ。
大会プラチナスポンサーについているのは、グアム随一のリゾートホテルであるPICホテル(パシフィック・アイランドクラブ)だ。グアムが全面バックアップするため、家族連れでも楽しい時間を過ごせるレースであることも人気の要因だろう。PICホテルといえばホテル内ですべてのアクティビティが楽しめるファミリーホテルとして人気のホテルだからこその安心感だろう。
スタートはホテルから30分ほどバスに揺られて到着する、白砂のビーチで有名なイパン・タロフォフォ地区にある海岸線のレストラン「Jeff's Pirates Cove/ジェフズ・パイレーツ・コーブ」前だ。この観光客に人気の定番レストランがゴール地点にもなっていて、ゴール後には美味しいハンバーガーが待っているというワケだ。
薄暗かった空がだんだんと明けると、スタート時刻だ。(朝方天気がすぐれなかったが、いつもなら真っ赤な朝焼けが楽しめる)。
ハファダイ! 獲得標高差1800mの難ルートへ挑め
スタート前から参加者同士で仲良くコミュニケーションする様子はさすが南国のレースらしい点。日本人に加え、グアム在住の日系人が何人か参加。女性ライダーも多い。
6:45 AM。「ハファダイ!」ノリノリのDJの声がスタート地点にこだまする。チャモロ語のハファダイは、さしずめハワイの「アロハ」みたいな挨拶の言葉。ご機嫌な響きだ。そんな陽気な雰囲気の中、先導車に引かれて走りだすライダー達。平坦路をしばらく行けば、すぐに上りが始まる。島を3度横断するうちの1度目の上りが始まるのだ。
ツール・ド・グアムのコースはアップダウンが非常に多い。主には3度島を横断する道路だが、それ以外も島の海岸道路はアップ&ダウンの繰り返し。大勢で一緒に走りだしても、すぐに集団はバラけてしまう。そして、スピードの合うライダーが息を合わせるかのように小グループを形成して走る。
スキルのあるライダー達ならグループ走行で先頭交代をしながらひとりひとりの負担を減らしながら協力しあって走る。見知らぬ海外のライダーとコミュニケーションしながら息を合わせて走るのは、なかなか楽しい。
女性ライダーもけっこうな勢いで走っている。あまりに飛ばしすぎているように思ったので「先は長いのに大丈夫か?」と聞けば、全コースを4区間に分けて走るリレーの部だそうだ。ヘルオブマリアナではリレーの部に参加した日本人女性グループはひと組だけだったが、今回は11グループが出ているようだ。初心者がチームリレーの部にエントリーする例が多いが、かなり気合の入った外人女性グループもいて、驚かされた。
この日は雨の心配もなく、朝からぐんぐん晴れてきた。澄み渡った空が鮮やか。コースの進行方向の関係で海はいつも反対車線側にあるのが玉にキズだが、碧い海、深い緑のジャングルを縫うように走る。やっぱり南国。
こだまするYOU CAN DO IT! GO GO!
エイドステーションではボランティアたちがスポーツドリンクやエナジーバーなどを渡して励ましてくれる。
「YOU CAN DO IT!」「GO GO!」 明るい掛け声で元気をくれるのは、サイパンのヘル・オブ・マリアナと同じ。島の人ってなぜこうも明るくて元気なんだろう、と感心しながら走る。エネルギーたっぷりもらいました!
ところでこのレース、オーガナイズもコースも、ヘル・オブ・マリアナに似ている。グァム島の地形を生かし、大きくない島のハンデをコースのとりかたでカバーする設定なのだ。アップダウンが多く、変化に富んだコースの走りごたえは、(たった)110kmといえどかなり高い。
サイパンのレポートでも書いたけど、このレースも走りごたえはちょうど「ツール・ド・おきなわ140km」などのような感じ。つまりかなりハード。最高標高点は240m程度とたいしたことはないのだが、最終的な獲得標高は1800mに上るから、一日を終えるとかなりの筋肉痛だ。
トップを走ったのはマルコム・ルドルフ(オーストラリア)。オーストラリアの名門チーム「ジェイコ」に所属する24歳。 ぶっちぎりの独走で、3時間4分2秒という驚異的なタイム。世界選手権U23を制したマイケル・マシューズとはチームメイトだった。今はイタリアを拠点にシーズンの大半を欧州で過ごしているという。ヘル・オブ・マリアナでは韓国人のソウ・ジュニヨンに破れ2位だったが、今回は雪辱を果たした。
「このレースには楽しみに来ているんだよ。勝てて嬉しいけど、オフの間の気分転換にもなるね。雰囲気も最高で楽しんだよ」とルドルフ選手。
2位は同じくオーストラリアのカイル・ベイトソン選手。SWIFTがスポンサードするプロ選手。そして3位はアメリカはウィスコンシン州からきたクリス・ペアリソ選手。MTBシューズで走った(笑)愉快なアマチュア選手だ。
4位は日本の濱田慎平さん(Zippyくずは)。大阪工業大学の大学院生で、登録選手として活躍。卒業旅行にこのレースを選んだという。濱田さんは3時間12分55秒のリザルトで、後半近くまで先頭グループで頑張ったのは立派!
そして5位はファンライド編集部の“ハシケン”こと橋本謙司さん。タイムは3時間16分。中盤までプロに食らいついていたのだから恐れ入る。橋本さんはファンライド編集部から「優勝して賞金取ってきたら焼肉おごれ」と、なかば命令のように言われていたそうだが、惜しくも賞金ゲットならず(笑)。ちなみにファンライド4月号にも橋本さんがレポートする詳しい記事があるので参考にして欲しい。
走ったあとは美味しいハンバーガーとビールで乾杯!
ゴール後、スタート地点にもなったジェフズ・パイレーツ・コーブで食事。名物ハンバーガーとギリシャ料理のプレートでビールを飲みながら、仲間たちと完走を讃え合う。
食べている間に、ちょっと苦労した仲間が続々とゴールする。その苦労話を聞きながら、最高のひととき!
賞金&賞品たっぷり 1位には750ドル授与!
レース当日の夕刻にはPICグアム内のスカイライトレストランで表彰式が行われる。海外やローカルの選手たちと交流を深めたり、日本からの参加者同士で健闘を讃えあったりして、ここでも楽しいひと時が過ごせる。
サイパンでのレース、ヘル・オブ・ザ・マリアナと共通して、この大会も賞金がたっぷり出る。男女オープンクラスにはなんと1位賞金750ドルが授与される! そして「なるべく多くの人を讃える」というコンセプトのもと、細分化したエイジ部門やチーム部門において賞金や賞品が授与されることになっている。
女子オープンのトップはサイパン在住の日本人女性プロトライアスリート、ミエコ・ケリーさん。ミエコさんはヘル・オブ・ザ・マリアナの優勝に続いての連覇だ。
4名1組で参加できるリレー種目では、職場の同僚や仲間たちとの参加も可能。なんと現地在住の日本人4人組「TEAM CREA」が制した。うちひとりは女性のマウンテンバイカー!
ヘル・オブ・マリアナにチャレンジして参加レポートを寄せてくれた加藤奈穂子さんはまたしても完走を遂げて年代別で表彰台へ。そしてほぼ最後尾を走って、6時間かけて途中歩いたりもしながら完走した井上範子さんも年代別でお立ち台に(笑)。そして小峰悦雄さんも55歳以上の部で表彰台へ。ともかく、日本人参加者の皆さんも表彰台ラッシュのサプライズが待っていた。
参加者数74人、チーム参加11組。完走は67人。完走タイムは3時間から6時間。
日本のプロレーサーおよびツール・ド・おきなわなどの常連市民レーサーのみなさん、一度チャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか? リザルトとデータでこのレースの上位陣がどれぐらいのレベルかは判断してください。
ツール・ド・グアム2011 ダイジェストムービー
コースダイジェスト
獲得標高数1800m 全長110kmのチャレンジングなコース
スタートは午前6時45分。島の東海岸にあるジェフズ・パイレーツコブからスタートし、始めにR4を少し北上し、R17へ左折し長い上り坂の洗礼を受ける。トータルで島を3回横断するうちの1回目、上り基調でアップダウンを繰り返し、R5へ右折、さらにR2Aへ右折、ビーチに向かって一気に下る。R1(マリーンドライブ)の海沿いのフラットな道を北上し、第一地点の28キロ地点に至る。
さらにビーチ沿いR1を進み、ハガッニャから右折して内陸に入り2回目の島の横断。R4に入り、また上り基調のアップダウンで島を横断、R4が島の東岸を進み、スタート地点であったジェフズ・パイレーツコブを通過、そのままR4を南下し上りを経たところで第二地点の56キロ地点に至る。
さらにR4を南下し、海岸に沿ってフラットな道が続く。途中イナラハン天然プールなどの観光名所を眺め、島最南端を通過、ココス島への船乗り場(メリッソ桟橋)を通過。北上しウマタック湾あたりから内陸に入りかなりの坂を上がり、第三地点セッティ湾展望台81キロ地点に至る。この辺がコース最高地点で標高240m程度。
最高地点から一気に下り、再びビーチ沿いへ島南岸を北上。信号のある交差点をR12へ右折ししばらく上りが続く、さらにR17号に入りクロスアイランドロードで島を3度目の横断、ゴールのジェフズ・パイレーツコブに到着。獲得標高1800mを超える。
サポート万全だった日本からの参加ツアー
デラックスでファミリーに嬉しい PICホテル
海外でのレース参加に心配なのが自転車の搬送や現地でのサポート。今回よりホノルルセンチュリーライド参加ツアーなどでも定評あるトップツアー株式会社がツール・ド・グアム参加ツアーを催行。エントリー代行から自転車のホテル~空港間の搬送、前日のコース試走まで、トータルにサポートしてくれた。
現地での宿泊とステイは大会プラチナスポンサーであるPICホテル・グアム。同ホテルは家族連れで楽しめることをモットーに充実した娯楽施設を備えたリゾートホテルとして世界的に知られている。
また、PICホテルグループの経営者たち自身こそが、サイパンとグアムでの自転車レース開催を後押ししている原動力であり、実際、ホテル関係者の数人が大会にも出場して、上位入賞を争っているほどの自転車好きでもある。だから、サイクリストを真に楽しませる真心こもった大会になっているのだ。
また、ホテルからのプレゼントとしてツアー参加者は通常のツアーよりグレードアップした「ロイヤルタワー」に宿泊することができる。ロビーからのアクセスも抜群で、部屋の正面に大海原が広がっている。走っても、滞在しても楽しめるツール・ド・グアム。ぜひ家族で出かけて欲しい。
取材協力:コンチネンタル航空
photo&text:Makoto.AYANO
ヘル・オブ・マリアナの姉妹大会
ツール・ド・グアムの第1回大会は2010年5月に地元ライダー中心のプレイベント形式で行われた。だからこの大2回大会が事実上は初の開催と言っていいだろう。主催するのはグアムサイクリング連盟。これにリゾートホテルのPICホテルなどがスポンサーとなり開催にいたった。
過日お伝えしたサイパンのレース ヘル・オブ・マリアナとは、姉妹大会のような存在だ。地元自転車連盟とリゾートホテルがタッグを組んで、その地の利を生かした大会を開催している。
大会正式名称はTour de Guahan。「グァハン」に近い発音のGuahanとはチャモロ語でグアムを意味する。
初の本格開催となる第2回大会には、PICホテルとトップツアーの協力で日本からも参加ツアーが催行され、未知の大会ながら11名の参加者が集った。
コースはグアム島南部を周回しながら島の東西横断を3回含む、変化に富んだ110km(記事下部にコース詳細あり)。順位を争うレースではあるが、制限時間内に完走をめざすロングライド的な性格が強く、大会は誰もが挑戦することを楽しめるレースを目指している。タイムが計測され、レースの形式をとるが、ロングライドイベントと言ってもいいだろう。アップダウンの多い、ちょっとハードなエピックライド。しかし雰囲気はチャレンジングなファンライド。そう言えば伝わるだろうか。
海外からの参加者も多いのが特色だ。地元グアムをはじめ、サイパン・日本・韓国・オーストラリアからライダーが参加。参加者数74人で、そのなかでも日本の参加者は11人と、ちょっとした勢力。ヘルオブマリアナの実績から、「このレースなら初めてでも行きたい」と、参加してくれたようだ。
大会プラチナスポンサーについているのは、グアム随一のリゾートホテルであるPICホテル(パシフィック・アイランドクラブ)だ。グアムが全面バックアップするため、家族連れでも楽しい時間を過ごせるレースであることも人気の要因だろう。PICホテルといえばホテル内ですべてのアクティビティが楽しめるファミリーホテルとして人気のホテルだからこその安心感だろう。
スタートはホテルから30分ほどバスに揺られて到着する、白砂のビーチで有名なイパン・タロフォフォ地区にある海岸線のレストラン「Jeff's Pirates Cove/ジェフズ・パイレーツ・コーブ」前だ。この観光客に人気の定番レストランがゴール地点にもなっていて、ゴール後には美味しいハンバーガーが待っているというワケだ。
薄暗かった空がだんだんと明けると、スタート時刻だ。(朝方天気がすぐれなかったが、いつもなら真っ赤な朝焼けが楽しめる)。
ハファダイ! 獲得標高差1800mの難ルートへ挑め
スタート前から参加者同士で仲良くコミュニケーションする様子はさすが南国のレースらしい点。日本人に加え、グアム在住の日系人が何人か参加。女性ライダーも多い。
6:45 AM。「ハファダイ!」ノリノリのDJの声がスタート地点にこだまする。チャモロ語のハファダイは、さしずめハワイの「アロハ」みたいな挨拶の言葉。ご機嫌な響きだ。そんな陽気な雰囲気の中、先導車に引かれて走りだすライダー達。平坦路をしばらく行けば、すぐに上りが始まる。島を3度横断するうちの1度目の上りが始まるのだ。
ツール・ド・グアムのコースはアップダウンが非常に多い。主には3度島を横断する道路だが、それ以外も島の海岸道路はアップ&ダウンの繰り返し。大勢で一緒に走りだしても、すぐに集団はバラけてしまう。そして、スピードの合うライダーが息を合わせるかのように小グループを形成して走る。
スキルのあるライダー達ならグループ走行で先頭交代をしながらひとりひとりの負担を減らしながら協力しあって走る。見知らぬ海外のライダーとコミュニケーションしながら息を合わせて走るのは、なかなか楽しい。
女性ライダーもけっこうな勢いで走っている。あまりに飛ばしすぎているように思ったので「先は長いのに大丈夫か?」と聞けば、全コースを4区間に分けて走るリレーの部だそうだ。ヘルオブマリアナではリレーの部に参加した日本人女性グループはひと組だけだったが、今回は11グループが出ているようだ。初心者がチームリレーの部にエントリーする例が多いが、かなり気合の入った外人女性グループもいて、驚かされた。
この日は雨の心配もなく、朝からぐんぐん晴れてきた。澄み渡った空が鮮やか。コースの進行方向の関係で海はいつも反対車線側にあるのが玉にキズだが、碧い海、深い緑のジャングルを縫うように走る。やっぱり南国。
こだまするYOU CAN DO IT! GO GO!
エイドステーションではボランティアたちがスポーツドリンクやエナジーバーなどを渡して励ましてくれる。
「YOU CAN DO IT!」「GO GO!」 明るい掛け声で元気をくれるのは、サイパンのヘル・オブ・マリアナと同じ。島の人ってなぜこうも明るくて元気なんだろう、と感心しながら走る。エネルギーたっぷりもらいました!
ところでこのレース、オーガナイズもコースも、ヘル・オブ・マリアナに似ている。グァム島の地形を生かし、大きくない島のハンデをコースのとりかたでカバーする設定なのだ。アップダウンが多く、変化に富んだコースの走りごたえは、(たった)110kmといえどかなり高い。
サイパンのレポートでも書いたけど、このレースも走りごたえはちょうど「ツール・ド・おきなわ140km」などのような感じ。つまりかなりハード。最高標高点は240m程度とたいしたことはないのだが、最終的な獲得標高は1800mに上るから、一日を終えるとかなりの筋肉痛だ。
トップを走ったのはマルコム・ルドルフ(オーストラリア)。オーストラリアの名門チーム「ジェイコ」に所属する24歳。 ぶっちぎりの独走で、3時間4分2秒という驚異的なタイム。世界選手権U23を制したマイケル・マシューズとはチームメイトだった。今はイタリアを拠点にシーズンの大半を欧州で過ごしているという。ヘル・オブ・マリアナでは韓国人のソウ・ジュニヨンに破れ2位だったが、今回は雪辱を果たした。
「このレースには楽しみに来ているんだよ。勝てて嬉しいけど、オフの間の気分転換にもなるね。雰囲気も最高で楽しんだよ」とルドルフ選手。
2位は同じくオーストラリアのカイル・ベイトソン選手。SWIFTがスポンサードするプロ選手。そして3位はアメリカはウィスコンシン州からきたクリス・ペアリソ選手。MTBシューズで走った(笑)愉快なアマチュア選手だ。
4位は日本の濱田慎平さん(Zippyくずは)。大阪工業大学の大学院生で、登録選手として活躍。卒業旅行にこのレースを選んだという。濱田さんは3時間12分55秒のリザルトで、後半近くまで先頭グループで頑張ったのは立派!
そして5位はファンライド編集部の“ハシケン”こと橋本謙司さん。タイムは3時間16分。中盤までプロに食らいついていたのだから恐れ入る。橋本さんはファンライド編集部から「優勝して賞金取ってきたら焼肉おごれ」と、なかば命令のように言われていたそうだが、惜しくも賞金ゲットならず(笑)。ちなみにファンライド4月号にも橋本さんがレポートする詳しい記事があるので参考にして欲しい。
走ったあとは美味しいハンバーガーとビールで乾杯!
ゴール後、スタート地点にもなったジェフズ・パイレーツ・コーブで食事。名物ハンバーガーとギリシャ料理のプレートでビールを飲みながら、仲間たちと完走を讃え合う。
食べている間に、ちょっと苦労した仲間が続々とゴールする。その苦労話を聞きながら、最高のひととき!
賞金&賞品たっぷり 1位には750ドル授与!
レース当日の夕刻にはPICグアム内のスカイライトレストランで表彰式が行われる。海外やローカルの選手たちと交流を深めたり、日本からの参加者同士で健闘を讃えあったりして、ここでも楽しいひと時が過ごせる。
サイパンでのレース、ヘル・オブ・ザ・マリアナと共通して、この大会も賞金がたっぷり出る。男女オープンクラスにはなんと1位賞金750ドルが授与される! そして「なるべく多くの人を讃える」というコンセプトのもと、細分化したエイジ部門やチーム部門において賞金や賞品が授与されることになっている。
女子オープンのトップはサイパン在住の日本人女性プロトライアスリート、ミエコ・ケリーさん。ミエコさんはヘル・オブ・ザ・マリアナの優勝に続いての連覇だ。
4名1組で参加できるリレー種目では、職場の同僚や仲間たちとの参加も可能。なんと現地在住の日本人4人組「TEAM CREA」が制した。うちひとりは女性のマウンテンバイカー!
ヘル・オブ・マリアナにチャレンジして参加レポートを寄せてくれた加藤奈穂子さんはまたしても完走を遂げて年代別で表彰台へ。そしてほぼ最後尾を走って、6時間かけて途中歩いたりもしながら完走した井上範子さんも年代別でお立ち台に(笑)。そして小峰悦雄さんも55歳以上の部で表彰台へ。ともかく、日本人参加者の皆さんも表彰台ラッシュのサプライズが待っていた。
参加者数74人、チーム参加11組。完走は67人。完走タイムは3時間から6時間。
日本のプロレーサーおよびツール・ド・おきなわなどの常連市民レーサーのみなさん、一度チャレンジしてみる価値はあるのではないでしょうか? リザルトとデータでこのレースの上位陣がどれぐらいのレベルかは判断してください。
ツール・ド・グアム2011 ダイジェストムービー
コースダイジェスト
獲得標高数1800m 全長110kmのチャレンジングなコース
スタートは午前6時45分。島の東海岸にあるジェフズ・パイレーツコブからスタートし、始めにR4を少し北上し、R17へ左折し長い上り坂の洗礼を受ける。トータルで島を3回横断するうちの1回目、上り基調でアップダウンを繰り返し、R5へ右折、さらにR2Aへ右折、ビーチに向かって一気に下る。R1(マリーンドライブ)の海沿いのフラットな道を北上し、第一地点の28キロ地点に至る。
さらにビーチ沿いR1を進み、ハガッニャから右折して内陸に入り2回目の島の横断。R4に入り、また上り基調のアップダウンで島を横断、R4が島の東岸を進み、スタート地点であったジェフズ・パイレーツコブを通過、そのままR4を南下し上りを経たところで第二地点の56キロ地点に至る。
さらにR4を南下し、海岸に沿ってフラットな道が続く。途中イナラハン天然プールなどの観光名所を眺め、島最南端を通過、ココス島への船乗り場(メリッソ桟橋)を通過。北上しウマタック湾あたりから内陸に入りかなりの坂を上がり、第三地点セッティ湾展望台81キロ地点に至る。この辺がコース最高地点で標高240m程度。
最高地点から一気に下り、再びビーチ沿いへ島南岸を北上。信号のある交差点をR12へ右折ししばらく上りが続く、さらにR17号に入りクロスアイランドロードで島を3度目の横断、ゴールのジェフズ・パイレーツコブに到着。獲得標高1800mを超える。
サポート万全だった日本からの参加ツアー
デラックスでファミリーに嬉しい PICホテル
海外でのレース参加に心配なのが自転車の搬送や現地でのサポート。今回よりホノルルセンチュリーライド参加ツアーなどでも定評あるトップツアー株式会社がツール・ド・グアム参加ツアーを催行。エントリー代行から自転車のホテル~空港間の搬送、前日のコース試走まで、トータルにサポートしてくれた。
現地での宿泊とステイは大会プラチナスポンサーであるPICホテル・グアム。同ホテルは家族連れで楽しめることをモットーに充実した娯楽施設を備えたリゾートホテルとして世界的に知られている。
また、PICホテルグループの経営者たち自身こそが、サイパンとグアムでの自転車レース開催を後押ししている原動力であり、実際、ホテル関係者の数人が大会にも出場して、上位入賞を争っているほどの自転車好きでもある。だから、サイクリストを真に楽しませる真心こもった大会になっているのだ。
また、ホテルからのプレゼントとしてツアー参加者は通常のツアーよりグレードアップした「ロイヤルタワー」に宿泊することができる。ロビーからのアクセスも抜群で、部屋の正面に大海原が広がっている。走っても、滞在しても楽しめるツール・ド・グアム。ぜひ家族で出かけて欲しい。
取材協力:コンチネンタル航空
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