キナンサイクリングチームがホストを務めるエンデューロレース、ヴェロフェスタ2019inモリコロパークが12月15日に愛知県の愛・地球博記念公園(モリコロパーク)で開かれた。キナンサイクリングチームの選手たちが勢ぞろいし、上位を目指すガチンコ勢も仮装を楽しむファンライダーもそれぞれのペースで周回を重ねた。



キナンサイクリングチームの選手もサンタのコスプレで登場

サンタクロースの仮装をしたこの時期限定のキナントレインが先頭集団をハイペースで引っ張る。オフシーズンとはいえ、プロ選手は速い!サンタクロースの仮装をしたこの時期限定のキナントレインが先頭集団をハイペースで引っ張る。オフシーズンとはいえ、プロ選手は速い! photo:Masanori.Asano
名古屋市郊外の長久手市にある愛・地球博記念公園、通称モリコロパーク。ここで毎年12月にキナンサイクリングチームがホストを務めるヴェロフェスタinモリコロパークが開かれている。東海地方のホビーサイクリストにとってシーズンを締めくくるエンデューロイベントだ。

今年は寒さも緩み、天候にも恵まれて絶好のレース日和だ。とはいえ、ガチンコ勢はそれほど多くなく、どちらかというと“楽しく走る”という雰囲気が色濃いイベントだ。

キナンサイクリングチームの選手がフルメンバーで参戦。テレビや雑誌でおなじみの筧五郎さんと山の神・森本誠さん、ちゃりん娘のみなさんもゲストライダーとして参加者とともに走ったキナンサイクリングチームの選手がフルメンバーで参戦。テレビや雑誌でおなじみの筧五郎さんと山の神・森本誠さん、ちゃりん娘のみなさんもゲストライダーとして参加者とともに走った photo:Masanori.Asano
真っ赤なサンタクロースの衣装で仮装する中島康晴キャプテン。来季の移籍が発表されていた大久保陣選手は、この日がキナンジャージでの最後のライドとなった真っ赤なサンタクロースの衣装で仮装する中島康晴キャプテン。来季の移籍が発表されていた大久保陣選手は、この日がキナンジャージでの最後のライドとなった photo:Masanori.Asanoナースとサンタクロース(?)に扮した参加者。気合いの入ったコスプレでとても目立っていたナースとサンタクロース(?)に扮した参加者。気合いの入ったコスプレでとても目立っていた photo:Masanori.Asano


そう感じさせるのは、短いオフシーズンを迎えているキナンサイクリングチームの選手たちもフルメンバーがそろってはいるものの、サンタクロースの帽子をヘルメットに付け、シーズン中とはちょっと違うリラックスした雰囲気で臨んでいるから。中島康晴キャプテンに至っては、全身サンタクロースの真っ赤なコスチュームに髭まで付けた気合いの入ったコスプレをしているのだ。

キナンの選手たちもコスプレをするぐらいだから、コスプレでの参加も歓迎だといい、毎年コスプレを楽しむ参加者もいる。今年もクリスマスらしくサンタクロースの衣装で全身決めた選手や、ヘルメットにトナカイの角やサンタクロースの赤い三角帽子を付けた控えめなコスプレを楽しむ選手ももちらほら見られた。

レースは120分&60分と短く、ペアの部も。キッズレースも併催。

1周約5kmのモリコロパーク内の常設サイクリングコースが舞台。コーナーが多く、断続的にアップダウンを繰り返すので、なかなか走りごたえもある1周約5kmのモリコロパーク内の常設サイクリングコースが舞台。コーナーが多く、断続的にアップダウンを繰り返すので、なかなか走りごたえもある photo:Masanori.Asano
「このイベントでは、キナンサイクリングチームの選手とふれあっていただくのも目的。毎月AACAのレースでも選手たちは走りますが、あちらはガチンコのレースなので参加するにも敷居が少し高いです。ヴェロフェスタinモリコロパークは参加しやすい雰囲気を目指しています」

キナンサイクリングチームの加藤康則監督がこう話すように、このエンデューロは競技時間は120分と60分の2カテゴリーと短めに設定されているため、初心者にも比較的参加しやすい。さらにソロだけでなく、2人が同時に出走して合計の周回数とタイムで順位を決めるペア部門があるのもポイント。親子や男女ペア、女性ペアも参戦している。

レースは午前中に120分エンデューロ、間に小学生対象のキッズレースをはさんで午後から60分エンデューロが行われた。時間が短いので、たっぷり走りたいと120分と60分のダブルエントリーをする選手もいるし、午前中のレース、午後のレースだけ楽しんで後は家族サービスや仕事……という選手もいる。あらゆるレベルの参加者に懐が広いのだ。

2人の周回数とタイムの合計で争うペアの部。2人同時出走できるので、親子や男女のペアで参加するチームも2人の周回数とタイムの合計で争うペアの部。2人同時出走できるので、親子や男女のペアで参加するチームも photo:Masanori.Asanoゴールの瞬間、お互いの手を上げて健闘をたたえ合うペアの部の選手たちゴールの瞬間、お互いの手を上げて健闘をたたえ合うペアの部の選手たち photo:Masanori.Asano


自作のうちわを持って名古屋市から知人の応援に駆けつけた木村亜樹さん(左)と岡村亘代さん(右)自作のうちわを持って名古屋市から知人の応援に駆けつけた木村亜樹さん(左)と岡村亘代さん(右) photo:Masanori.Asano
キッズレースはフラットペダルの部とビンディングペダルの部に分けて行われたキッズレースはフラットペダルの部とビンディングペダルの部に分けて行われた photo:Masanori.Asanoクラスが細かく別れていて表彰対象が多いのも魅力のひとつ。表彰式のプレゼンターはちゃりん娘の皆さんが務めたクラスが細かく別れていて表彰対象が多いのも魅力のひとつ。表彰式のプレゼンターはちゃりん娘の皆さんが務めた photo:Masanori.Asano


表彰区分だって細かい。エンデューロは120分、60分ともソロ、男子ペア、男女ペア、女子ペアの3位までを表彰。キッズレースもビンディングペダルの部とフラットペダルの部とも1~2年生、3~4年生、5~6年生の1位の選手が表彰される。表彰台に立つチャンスも結構ある。

また、このレースは愛・地球博記念公園内の常設サイクリングコースを使って行われるが、園内は家族連れの憩いの場にもなっており、園内の随所からサイクリングコースを見ることができるため、一般の方が観戦する場面も見られた。中には自作の応援グッズを持って知人の応援をする人もいて、ひときわ存在感を放っていた。

おかっぴのMTBショー、試乗会、じゃんけん大会などサブイベントも充実

キナンサイクリングチームのホストイベントではおなじみ、おかっぴさんのMTBショー。高さ120cmの台に飛び乗るなど数々のパフォーマンスを披露。ギャラリーを大いにわかせていたキナンサイクリングチームのホストイベントではおなじみ、おかっぴさんのMTBショー。高さ120cmの台に飛び乗るなど数々のパフォーマンスを披露。ギャラリーを大いにわかせていた photo:Masanori.Asano
楽しむことに主眼を置いたイベントなので、レースだけが魅力ではない。レースの合間や終了後にもお楽しみイベントがたくさん用意されていた。

おかっぴのMTBショーは、マウンテンバイクプレイヤー&パフォーマーのおかっぴこと岡村周治さんが、高さも形もさまざまな台に自転車で飛び乗ったり、台から台へ飛び移ったりするアクロバティックな技を次々と披露。キナンサイクリングチームの選手に大縄を回してもらって自転車に乗ったまま縄跳びしたり、大人5人が仰向けに並んで寝ている上をジャンプで飛び越えたりする大技も飛び出し、ギャラリーを大いに盛り上げた。

また、会場には自転車関係ブランドのブースも出展。ケミカルを使った洗車の実演、インソールの履き比べ、サイクルトレーナーの試乗など、さまざまな催しが各ブースで行われた。また、BMCやヨネックスは試乗車も用意し、試走時間にコースでバイクを試乗することもできた。

会場内には自転車関連メーカーのブースも多く出典。BMCやヨネックスは最新モデルの試乗車も用意し、試走時間にコースを試走することもできた会場内には自転車関連メーカーのブースも多く出典。BMCやヨネックスは最新モデルの試乗車も用意し、試走時間にコースを試走することもできた photo:Masanori.Asanoイベント終了後はお楽しみのじゃんけん大会! サイクルコンピューターやライトなどの賞品をかけてちゃりん娘のメンバーとじゃんけんを繰り広げたイベント終了後はお楽しみのじゃんけん大会! サイクルコンピューターやライトなどの賞品をかけてちゃりん娘のメンバーとじゃんけんを繰り広げた photo:Masanori.Asano


大会のフィナーレを飾るお楽しみイベントとして行われたのがじゃんけん大会。ステージ上のちゃりん娘メンバーとじゃんけんを繰り広げ、勝ち抜けた人がライトやサイクルコンピューターをはじめとする豪華賞品を手に入れられるというもの。ここでは脚力は全く関係なく、運だけがものをいうため、女性やキッズも商品をゲットしていた。

このほか、キナンサイクリングチームの選手によるランニングバイク教室も開催された。レースだけでなく、家族で参加しても1日中楽しめるヴェロフェスタinモリコロパーク。モリコロパーク内には来年もこの時期に開催予定なので、リピーターはもちろん、まだ参加したことのない方もぜひ参加してみては?

text&photo:Masanori.Asano

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