2019/10/02(水) - 12:23
目黒誠子さんから南フランスをE-BIKEで楽しんだレポートが到着。自転車大国フランスの美しい町並みを軽快に楽しむことが出来るE-BIKEの世界を紹介してくれました。
こんにちは!目黒誠子です。
世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランスでも知られている通り、フランスは自転車大国!いつかフランスを自転車で走ってみたい!と思っている方は多いはず。私もそんな一人。その夢を叶えよう!と思い、南フランスを自転車で走ってみることにしました。しかも、E-BIKEで!
シクロワイアードのライターの中ではたぶん私が一番、体力がないと思っています。自転車に乗ることは大好きなのですが、ガンガンと走っているわけではない…。外国で、そしてフランスで自転車に乗ってみたい!でも少し不安がある…そんな私のようなサイクリストのの大きな味方になってくれるのが、最近話題の「E-BIKE」!つまり、電動アシストがついたスポーツタイプの自転車です。
今回はE-BIKEで南フランスのエクスアンプロヴァンスとリュベロンの美しい村を巡りました。二回にわたって、エクスアンプロヴァンスのおすすめサイクリングロードとせっかく行くなら観光も、とおすすめ観光スポットもご紹介します。
はじめにフランスの自転車事情のご紹介を。フランスでは自転車は文化の一つとなっていて、理解も大変ある国です。当然各地でサイクリングロードの整備も進んでいて、E-BIKE購入者へフランス政府は最大200ユーロの補助金を出す(※今年度)など、健康促進、環境保護の観点からも国をあげてサイクリングを推進しています。レンタサイクルも盛ん。
フランスの最長を誇るロワール川の河岸に整備が進むのは約800kmの自転車専用道路「ロワール・ア・ヴェロ」、ワインの産地ブルゴーニュでも運河沿いに800km、ドイツと国境を接するアルザス地方にも約700kmのサイクリングロードがあります。
エクスアンプロヴァンスのサント・ヴィクトワール山を見ながらE-BIKEでサイクリング体験!おすすめ絶景サイクリング
エクスアンプロヴァンスは、南フランスのマルセイユから30㎞ほど北にある大学都市。かつてプロヴァンス伯爵領の首都として栄えた、宮廷文化の香り漂う優雅な街。画家ポール・セザンヌの出身地としても有名で、幼年期を過ごした別荘やアトリエも残っています。
街を見下ろす白い石灰岩「サント・ヴィクトワール山」は遠くからでもその存在感はすごいのですが、間近で見るとまさにオーラの塊。今回はその「サント・ヴィクトワール山」を眺めながらサイクリングするというとっても贅沢なライドです。
エクスアンプロヴァンスを訪れたら、E-BIKEを借りてサイクリングするのが断然おすすめです。E-BIKEはロードバイクと比べてそこまでハードに走るわけではないので、準備と言えば動きやすい服装、動きやすい運動靴でOK。サングラスもあった方がいいです。ミネラルウォーターは自分で準備。ヘルメットはレンタル屋さんで貸してくれます。私が訪れたのは7月半ば。真夏でしたがサイクリングは風を受けて走るのでそれほど暑さは感じられず気持ちよかったです。ただ、思ったより日差しは強いのでUVは必須。
今回ご一緒していただいたのは、エクスアンプロヴァンス観光局のジェルリディーヌとマルレーヌ。E-BIKEをお借りしたのは「Bee’s」。まずはエクスの東方にあるル・トロネという町まで行きます。エクスアンプロヴァンスのシンボル、ロトンド噴水前の停留所から13番バスで約25分。またはタクシーで約10分です。
フランスで自転車を借りるときは、レンタル料金に加えてパスポートなどの身分証明書と、保証金(フランス語でCaution―コーション)を請求されることがあります。(この保証金は何もなければ戻ってきます)
ル・トロネのBee’sのコンテナにはE-BIKEがいっぱい!この中から自分のサイズに合ったものをレンタル。貴重品以外の大きな荷物もここで預かってくれます。ツアーガイドもあります。今回は自転車のレンタルのみにしました。自転車の使い方がわからなくても大丈夫。乗る前に簡単なレクチャーを受けます。
アシストモードは、ECO、TOUR、SPORT、TURBOの4段階。普段はECOかTOUR、ちょっと早く走りたい時はSPORT、登坂はTURBO、という使い分け。「しばらく停めて置くときはスイッチをオフね!」と念を押されます。確かにバッテリーがなくなってしまったら大変なのですが、もしバッテリーがなくなったらBee’sに電話をすれば迎えに来てくれるので安心です。
さっそく試走をしてみました。E-BIKEははじめての乗り心地!グンと押してくれるこの感触。自転車なのだけど別の乗りものに乗っているようです。ワクワクと期待に胸膨らみます~!だいたいの戻り時間を伝えておいて、到着したら連絡することも確認です。
ル・トロネからサント・ヴィクトワール山へ
さあ、今日の行程を確認し東へ出発!今日は全長42.8kmのサイクリングです。結局獲得標高は711mあり、少しアップダウンがありましたが、イーバイクでイージーライド(笑)E-BIKEなら楽々です。南フランスの幸運のアイコンであるセミの鳴き声を聞きながら、林を抜け、沢のそばを通り、乗馬する人たちにも遭遇!もちろんサイクリストもたくさんいました。
E-BIKEは坂道であればあるほど押されているような感覚ですごく気持ちがいい!背中をぐんぐん押してもらっているような感じで、スイスイと坂を登っていけます。どんな坂でも登れちゃうという万能感で、自信につながります(笑)。普段は登れないような登り坂をグングン登れてしまうのがやめられません。病みつきになりそう!
ワイナリー・シャトーガシエでピクニックランチ
ル・トロネの町から東へ進み、少しだけ南下します。かなり標高は上がっていたので、眼下に広がるのはパノラマの絶景。ワイン畑が広がります。途中、サント・ヴィクトワール山の周辺をパトロールしているグランドサイト・サント・ヴィクトワールのクルマに遭遇。火事や不審なものがないか見回っているそうです。
この日のランチはサント・ヴィクトワール山に抱かれる代表的なワイナリー「シャトーガシエ」でピクニックランチ。E-BIKEの電源をオフにして、シャトーの中でランチかと思っていたら、ランチが入ったかごを持って森の方に……。
視界が開けた先に広がっていたのは、ブドウ畑とサント・ヴィクトワール山。目の前にそびえるサント・ヴィクトワール山を見ながらのランチでした。南フランスと言えばロゼワイン。美しく透明なピンク色。キンキンに冷えています。この場所で生まれたワインを飲みながら、青空の下でのランチはまさに至福の時。最高においしい!
E-BIKEなのでそれほど疲れてもいないのですが、クルマで来るのと自分の足で来るのとでは全く変わって来るでしょうね。達成感もひとしおでもう忘れられない体験に!E-BIKEで走ったあと、絶景を見ながらワイナリーでピクニックランチ、なんて幸せなひと時でしょう。また、エクスアンプロヴァンスに来るときも絶対にこのサイクリングを走ろうと心に決めました。本当におすすめです!
小さくてかわいい村プイルビエへ
ランチの後はシャトーガシエの工場部門を見学。ワイン造りの説明を受け、別のワインも試飲させていただき満喫でした。近くの小さくてかわいい村「プルブエ」へ寄って帰ります。E-BIKEではなかったら、こんな寄り道もできなかったかもしれません。E-BIKEだからどんな坂道でもスイスイでした。
「ペタンク」というゲートボール的な?南フランス発祥のスポーツをするおじさん達にあいさつをして、今度は右手にサント・ヴィクトワール山を見ながらル・トロネへ戻ります。サント・ヴィクトワール山はまるで造り物のように美しく、近くで見るとヴェルヴェットのような石肌で見とれてしまいます。セザンヌが取りつかれていたかのようにこの山容を描いていたということですが、その気持ちがちょっとだけ?わかるような気がしました。
エクスアンプロヴァンスを観光!セザンヌのアトリエへ
せっかくエクスアンプロヴァンスまで来たのですから、観光もしましょう!エクスアンプロヴァンスにはセザンヌのアトリエが残っています。E-BIKEでライドしてきたサント・ヴィクトワール山。この山を描き続けたセザンヌの足跡を辿るために、市内から徒歩15分ほどのアトリエへ。
このアトリエを当時を再現したものではなく、セザンヌ亡き後の空間をそっくりそのまま保存したもの。北の壁は一面ガラス張り。アトリエから徒歩15分ほどのところにはレ・ローブの丘というセザンヌがサント・ヴィクトワール山を描いた丘があります。日本語のガイドあるので安心です。
次に訪れたのは、グラネ美術館。こちらの建物はマルタ騎士団の元修道院で、1848年に開館した歴史ある美術館です。セザンヌが16歳から2年間通ったデッサン学校でもありました。セザンヌの10作品が観られます。友人だったエミール・ゾラの肖像もあり、後に決別はするものの、故郷の美術館において二人の友情が垣間見えます。
1720年建造の個人邸宅がリノベーションされ、2015年にオープンしたオテル・ド・コモン・アートセンター。こちらでは企画展と邸宅の見学ができます。チケットを購入して中に入ると右側に素敵なカフェ・レストラン。インテリアが異なるサロンが4つあって、庭園もお見事。そよそよとした緑の中での一休みは最高!このカフェだけでもおとなう価値が大いにあり、エクスに来たらここは絶対おすすめです。
また、エクスアンプロヴァンスにあるサイクリングチーム「AVC Aix」には石上優大選手が所属しています。7月の滞在中、全日本選手権からフランスに戻り、はじめてのレースであるフランス1.2.3カテゴリーで優勝。皆でお祝いしました。
「AVC Aix」はプロクリテリウムも主催しており、ジュリアン・アラフィリップもたびたび参加しています。今年はTeam UKYOからはベンジャミ・プラデスも参加。このプロクリテリウムは夜に開催されるのでお酒を飲みながら楽しめます。
プロヴァンスを代表する都市エクスアンプロヴァンスはサイクリングも観光も楽しめるところ。ぜひE-BIKEを借りて、五感すべてで満喫するのがお勧めです!
筆者プロフィール:目黒 誠子(めぐろせいこ)
宮城県丸森町生まれ。2006年ジャパンカップサイクルロードレースに業務で携わってからロードレースの世界に魅了される。2014年より3年間、ツアー・オブ・ジャパンでは海外チームの招待・連絡を担当していた。ロードバイクでのサイクリングを楽しむ。航空会社の広報系の仕事にも携わり、折り紙飛行機の指導員という変わりダネ資格を持つ。現在は宮城県丸森町に拠点を置きつつ、海外の自転車事情やライフスタイルを取材しながら、ライター、プロデューサー、コーディネーターとして活動。自転車とまちづくり・クリーン工房アドバイザー、「自転車と旅の日〜MARUVÉLO(マルベロ)」代表。(https://www.facebook.com/maruvelo/)
photo&text:Seiko.Meguro
協力:フランス観光開発機構 https://jp.france.fr/ja
エクスアンプロヴァンス観光局 https://www.aixenprovencetourism.com/ja/
こんにちは!目黒誠子です。
世界最高峰の自転車レース、ツール・ド・フランスでも知られている通り、フランスは自転車大国!いつかフランスを自転車で走ってみたい!と思っている方は多いはず。私もそんな一人。その夢を叶えよう!と思い、南フランスを自転車で走ってみることにしました。しかも、E-BIKEで!
シクロワイアードのライターの中ではたぶん私が一番、体力がないと思っています。自転車に乗ることは大好きなのですが、ガンガンと走っているわけではない…。外国で、そしてフランスで自転車に乗ってみたい!でも少し不安がある…そんな私のようなサイクリストのの大きな味方になってくれるのが、最近話題の「E-BIKE」!つまり、電動アシストがついたスポーツタイプの自転車です。
今回はE-BIKEで南フランスのエクスアンプロヴァンスとリュベロンの美しい村を巡りました。二回にわたって、エクスアンプロヴァンスのおすすめサイクリングロードとせっかく行くなら観光も、とおすすめ観光スポットもご紹介します。
はじめにフランスの自転車事情のご紹介を。フランスでは自転車は文化の一つとなっていて、理解も大変ある国です。当然各地でサイクリングロードの整備も進んでいて、E-BIKE購入者へフランス政府は最大200ユーロの補助金を出す(※今年度)など、健康促進、環境保護の観点からも国をあげてサイクリングを推進しています。レンタサイクルも盛ん。
フランスの最長を誇るロワール川の河岸に整備が進むのは約800kmの自転車専用道路「ロワール・ア・ヴェロ」、ワインの産地ブルゴーニュでも運河沿いに800km、ドイツと国境を接するアルザス地方にも約700kmのサイクリングロードがあります。
エクスアンプロヴァンスのサント・ヴィクトワール山を見ながらE-BIKEでサイクリング体験!おすすめ絶景サイクリング
エクスアンプロヴァンスは、南フランスのマルセイユから30㎞ほど北にある大学都市。かつてプロヴァンス伯爵領の首都として栄えた、宮廷文化の香り漂う優雅な街。画家ポール・セザンヌの出身地としても有名で、幼年期を過ごした別荘やアトリエも残っています。
街を見下ろす白い石灰岩「サント・ヴィクトワール山」は遠くからでもその存在感はすごいのですが、間近で見るとまさにオーラの塊。今回はその「サント・ヴィクトワール山」を眺めながらサイクリングするというとっても贅沢なライドです。
エクスアンプロヴァンスを訪れたら、E-BIKEを借りてサイクリングするのが断然おすすめです。E-BIKEはロードバイクと比べてそこまでハードに走るわけではないので、準備と言えば動きやすい服装、動きやすい運動靴でOK。サングラスもあった方がいいです。ミネラルウォーターは自分で準備。ヘルメットはレンタル屋さんで貸してくれます。私が訪れたのは7月半ば。真夏でしたがサイクリングは風を受けて走るのでそれほど暑さは感じられず気持ちよかったです。ただ、思ったより日差しは強いのでUVは必須。
今回ご一緒していただいたのは、エクスアンプロヴァンス観光局のジェルリディーヌとマルレーヌ。E-BIKEをお借りしたのは「Bee’s」。まずはエクスの東方にあるル・トロネという町まで行きます。エクスアンプロヴァンスのシンボル、ロトンド噴水前の停留所から13番バスで約25分。またはタクシーで約10分です。
フランスで自転車を借りるときは、レンタル料金に加えてパスポートなどの身分証明書と、保証金(フランス語でCaution―コーション)を請求されることがあります。(この保証金は何もなければ戻ってきます)
ル・トロネのBee’sのコンテナにはE-BIKEがいっぱい!この中から自分のサイズに合ったものをレンタル。貴重品以外の大きな荷物もここで預かってくれます。ツアーガイドもあります。今回は自転車のレンタルのみにしました。自転車の使い方がわからなくても大丈夫。乗る前に簡単なレクチャーを受けます。
アシストモードは、ECO、TOUR、SPORT、TURBOの4段階。普段はECOかTOUR、ちょっと早く走りたい時はSPORT、登坂はTURBO、という使い分け。「しばらく停めて置くときはスイッチをオフね!」と念を押されます。確かにバッテリーがなくなってしまったら大変なのですが、もしバッテリーがなくなったらBee’sに電話をすれば迎えに来てくれるので安心です。
さっそく試走をしてみました。E-BIKEははじめての乗り心地!グンと押してくれるこの感触。自転車なのだけど別の乗りものに乗っているようです。ワクワクと期待に胸膨らみます~!だいたいの戻り時間を伝えておいて、到着したら連絡することも確認です。
ル・トロネからサント・ヴィクトワール山へ
さあ、今日の行程を確認し東へ出発!今日は全長42.8kmのサイクリングです。結局獲得標高は711mあり、少しアップダウンがありましたが、イーバイクでイージーライド(笑)E-BIKEなら楽々です。南フランスの幸運のアイコンであるセミの鳴き声を聞きながら、林を抜け、沢のそばを通り、乗馬する人たちにも遭遇!もちろんサイクリストもたくさんいました。
E-BIKEは坂道であればあるほど押されているような感覚ですごく気持ちがいい!背中をぐんぐん押してもらっているような感じで、スイスイと坂を登っていけます。どんな坂でも登れちゃうという万能感で、自信につながります(笑)。普段は登れないような登り坂をグングン登れてしまうのがやめられません。病みつきになりそう!
ワイナリー・シャトーガシエでピクニックランチ
ル・トロネの町から東へ進み、少しだけ南下します。かなり標高は上がっていたので、眼下に広がるのはパノラマの絶景。ワイン畑が広がります。途中、サント・ヴィクトワール山の周辺をパトロールしているグランドサイト・サント・ヴィクトワールのクルマに遭遇。火事や不審なものがないか見回っているそうです。
この日のランチはサント・ヴィクトワール山に抱かれる代表的なワイナリー「シャトーガシエ」でピクニックランチ。E-BIKEの電源をオフにして、シャトーの中でランチかと思っていたら、ランチが入ったかごを持って森の方に……。
視界が開けた先に広がっていたのは、ブドウ畑とサント・ヴィクトワール山。目の前にそびえるサント・ヴィクトワール山を見ながらのランチでした。南フランスと言えばロゼワイン。美しく透明なピンク色。キンキンに冷えています。この場所で生まれたワインを飲みながら、青空の下でのランチはまさに至福の時。最高においしい!
E-BIKEなのでそれほど疲れてもいないのですが、クルマで来るのと自分の足で来るのとでは全く変わって来るでしょうね。達成感もひとしおでもう忘れられない体験に!E-BIKEで走ったあと、絶景を見ながらワイナリーでピクニックランチ、なんて幸せなひと時でしょう。また、エクスアンプロヴァンスに来るときも絶対にこのサイクリングを走ろうと心に決めました。本当におすすめです!
小さくてかわいい村プイルビエへ
ランチの後はシャトーガシエの工場部門を見学。ワイン造りの説明を受け、別のワインも試飲させていただき満喫でした。近くの小さくてかわいい村「プルブエ」へ寄って帰ります。E-BIKEではなかったら、こんな寄り道もできなかったかもしれません。E-BIKEだからどんな坂道でもスイスイでした。
「ペタンク」というゲートボール的な?南フランス発祥のスポーツをするおじさん達にあいさつをして、今度は右手にサント・ヴィクトワール山を見ながらル・トロネへ戻ります。サント・ヴィクトワール山はまるで造り物のように美しく、近くで見るとヴェルヴェットのような石肌で見とれてしまいます。セザンヌが取りつかれていたかのようにこの山容を描いていたということですが、その気持ちがちょっとだけ?わかるような気がしました。
エクスアンプロヴァンスを観光!セザンヌのアトリエへ
せっかくエクスアンプロヴァンスまで来たのですから、観光もしましょう!エクスアンプロヴァンスにはセザンヌのアトリエが残っています。E-BIKEでライドしてきたサント・ヴィクトワール山。この山を描き続けたセザンヌの足跡を辿るために、市内から徒歩15分ほどのアトリエへ。
このアトリエを当時を再現したものではなく、セザンヌ亡き後の空間をそっくりそのまま保存したもの。北の壁は一面ガラス張り。アトリエから徒歩15分ほどのところにはレ・ローブの丘というセザンヌがサント・ヴィクトワール山を描いた丘があります。日本語のガイドあるので安心です。
次に訪れたのは、グラネ美術館。こちらの建物はマルタ騎士団の元修道院で、1848年に開館した歴史ある美術館です。セザンヌが16歳から2年間通ったデッサン学校でもありました。セザンヌの10作品が観られます。友人だったエミール・ゾラの肖像もあり、後に決別はするものの、故郷の美術館において二人の友情が垣間見えます。
1720年建造の個人邸宅がリノベーションされ、2015年にオープンしたオテル・ド・コモン・アートセンター。こちらでは企画展と邸宅の見学ができます。チケットを購入して中に入ると右側に素敵なカフェ・レストラン。インテリアが異なるサロンが4つあって、庭園もお見事。そよそよとした緑の中での一休みは最高!このカフェだけでもおとなう価値が大いにあり、エクスに来たらここは絶対おすすめです。
また、エクスアンプロヴァンスにあるサイクリングチーム「AVC Aix」には石上優大選手が所属しています。7月の滞在中、全日本選手権からフランスに戻り、はじめてのレースであるフランス1.2.3カテゴリーで優勝。皆でお祝いしました。
「AVC Aix」はプロクリテリウムも主催しており、ジュリアン・アラフィリップもたびたび参加しています。今年はTeam UKYOからはベンジャミ・プラデスも参加。このプロクリテリウムは夜に開催されるのでお酒を飲みながら楽しめます。
プロヴァンスを代表する都市エクスアンプロヴァンスはサイクリングも観光も楽しめるところ。ぜひE-BIKEを借りて、五感すべてで満喫するのがお勧めです!
筆者プロフィール:目黒 誠子(めぐろせいこ)
宮城県丸森町生まれ。2006年ジャパンカップサイクルロードレースに業務で携わってからロードレースの世界に魅了される。2014年より3年間、ツアー・オブ・ジャパンでは海外チームの招待・連絡を担当していた。ロードバイクでのサイクリングを楽しむ。航空会社の広報系の仕事にも携わり、折り紙飛行機の指導員という変わりダネ資格を持つ。現在は宮城県丸森町に拠点を置きつつ、海外の自転車事情やライフスタイルを取材しながら、ライター、プロデューサー、コーディネーターとして活動。自転車とまちづくり・クリーン工房アドバイザー、「自転車と旅の日〜MARUVÉLO(マルベロ)」代表。(https://www.facebook.com/maruvelo/)
photo&text:Seiko.Meguro
協力:フランス観光開発機構 https://jp.france.fr/ja
エクスアンプロヴァンス観光局 https://www.aixenprovencetourism.com/ja/
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