2018/07/17(火) - 12:57
梅雨も明けた7月7日に茨城県にある筑波サーキットで開催されたエンデューロイベント、9極の9耐in筑波サーキット。雨予報もありながら降られることもなく走りやすい気候となった日本最長級の耐久イベントをレポートしよう。
都心から車で70分という好立地にある筑波サーキット。ショートコースでありながら日本有数のテクニカルサーキットとして、日本のモータースポーツ文化の発展に大きく貢献した場所である。そんな筑波サーキットを9時間にも渡り自転車で走ることが出来るエンデューロイベント、9極の耐9 in 筑波サーキットが七夕の7月7日に開催された。
日本最長時間を走る耐久レースとして知られるこの9耐。もともとは全日本10時間耐久エンデューロとして長年開催されていた伝統のイベントである。そのため、首都圏のクラブチームには毎年参加しているというチームも多い定番のイベントとなっている。日本各地で行われている「ツールドニッポン」シリーズの1戦でもあり、シリーズ通しての参加者も多いのだという。
コースは2kmほどに渡る筑波サーキットのフルコース。3つのヘアピンコーナーとメインストレート、バックストレッチといった直線を持ち、広い道幅で非常に走りやすいのが特徴だ。アップダウンはほぼないと言って良いため、完全に平坦のレースとして楽しむことが出来、集団に残り続けるのも容易となっている。
そんな筑波サーキットで行われる9極の耐9の朝は早い。なにせ9時間も走るのだから、朝も早ければ夜も遅いのがこのイベント。あの日本のオートバイクレースの最高峰とも言われる鈴鹿8耐でも8時間なのだから、早いに決まっているのだ。ということで我々シクロワイアード編集部も取材のために深夜3時半出発をかまし、まだ完全に夜の中、車を筑波方面に走らせた。
会場に着くと、入り口の前には長蛇の列。これはパドックの場所取りのための待機列で、1日を快適に過ごすためにはこの場所取りが不可欠なのだ。開場ともに場所取りを終えると、試走の時間。各々準備を終えると続々とコースに繰り出していく。コースを走ったことがある人でも、ウォーミングアップがてら仲間と走ることで気持ちのウォーミングアップも済ませていく。このタイミングで初心者講習なども行われ、エンデューロが初めての人でもイベントの走り方を学ぶ事ができる。
そうこうしていると、開会式が始まる時間に。第一走者の人はコースのスタート位置で待機し、チームメイトがパドックで仲間のスタートを見守る。スタートの前にはエンデューロの走り方を含めた注意事項が話され、緊急時を知らせる旗の意味などが教えられた。その後、宇都宮ブリッツェンのゼネラルマネジャー、廣瀬佳正さんとツール・ド・ニッポンシリーズではお馴染みの大会MC、南隼人さんの元気ハツラツなトークで気分を盛り上げれば、スタートの時間である。
一周目は先導のバイクとサポートライダーのHonda栃木を先頭にフォーメーションラップをこなす。落ち着いてゆっくりペースで一周走った後は徐々にスピードを上げ、ローリングスタート。ホームストレートに向かって加速していく様はさながら人気のモータースポーツ、スーパーGTのスタート風景の様。しっかりスピードを上げて第一コーナーに侵入していく。
集団は基本的にサポートライダーであるHonda栃木の選手がペースメイクをしてくれるが、もちろん参加者達も先頭交代のローテーションに参加し、自分達でペースを作っていく。他チームともこの時ばかりはより速く、長く、効率的に距離を重ねるために協力する。なんだか、ヨーロッパのプロレースのような一体感が得られるのは平坦エンデューロレースの醍醐味だろう。
コースの外、いわゆるパドックでは仲間の健闘を応援しながら、思い思いにイベントを楽しむのもサーキットエンデューロの楽しみ。例えば出店しているブースを見たりするのも楽しいだろう。9極の9耐にはキッチンカーが来場しており、お腹が空いたら美味しいバーべキュー丼を楽しむことが出来る。もちろん自分たちで用意してきたピット飯を食べるのも良いだろう。仲間と肉を焼いたらそこはもうパラダイスだ。
エンデューロでは続々と走者を交代。ピットに入ると足首に巻かれた計測チップを交換する。ここでスムーズに交換できないとタイムロスしてしまい、集団に置いてかれてしまうため、交換の担当者は真剣だ。しっかり足首に計測チップを巻いたら、ハイテンションに応援するチームメンバーに背中を押され、ピットを出発していく。
12時から途中1時間は休憩時間として空けられるものの、その後13時から5時間のチームエンデューロが再開。午後は折返しを過ぎたということで、体力的にかなりきつい時間帯。グループで走っていると言っても、全部で9時間という長丁場に疲れも地味に溜まっていく。そしてレース自体は追い込み時ということで厳しさを増していく。
途中、チームエンデューロと同時に行われてる100kmチャレンジが最終周に入る。距離を決められているこちらの種目はロードレースのようなルールのため、ゴールスプリントも白熱した戦いに。少しづつ日も落ち、涼しい風が吹き始める。長かった9耐も残り僅かだ。最後の5分はピットが封鎖され、応援する人はコースのすぐそこまで近づくことができる。ラストはチームメンバーの期待を一身にスプリント。最後まで出し切る。ゴール後にはウイニングランが行われ、走りきったライダー達がコースいっぱいに走るシーンは圧巻の一言だ。
最後には9耐恒例のシャンパンファイト付き表彰式が行われる。仲間と力を合わせて勝ち取った勝利をシャンパンファイトで祝う瞬間はなんとも幸せな一時。全身を巡る疲労も心地よく感じる一瞬だ。そうして9極の耐9は終了。設営したテントを片付け帰路についていく。
実は初めてのサイクルエンデューロイベントに脚を運んだ筆者。個人競技のロードレースばかりやっていた私にとっては仲間とワイワイ楽しむ姿が非常に眩しく見えた。自転車は孤独なスポーツだと思っていたが、こうやって楽しんでいる人達がいるのだと初めて知って、非常に羨ましく思った。ぜひ皆さんも良き仲間を見つけてエンデューロやロングライドなどサイクルライフを楽しんでほしい。ちなみにこのイベントが属する「ツールドニッポン」シリーズでは、来週以降もヒルクライムやロングライド、エンデューロなど様々なイベントが控えている。私も一緒に出てくれる仲間を見つけます!
text:Kosuke.Kamata
photo:Kosuke.Kamata Naoki.Yasuoka
都心から車で70分という好立地にある筑波サーキット。ショートコースでありながら日本有数のテクニカルサーキットとして、日本のモータースポーツ文化の発展に大きく貢献した場所である。そんな筑波サーキットを9時間にも渡り自転車で走ることが出来るエンデューロイベント、9極の耐9 in 筑波サーキットが七夕の7月7日に開催された。
日本最長時間を走る耐久レースとして知られるこの9耐。もともとは全日本10時間耐久エンデューロとして長年開催されていた伝統のイベントである。そのため、首都圏のクラブチームには毎年参加しているというチームも多い定番のイベントとなっている。日本各地で行われている「ツールドニッポン」シリーズの1戦でもあり、シリーズ通しての参加者も多いのだという。
コースは2kmほどに渡る筑波サーキットのフルコース。3つのヘアピンコーナーとメインストレート、バックストレッチといった直線を持ち、広い道幅で非常に走りやすいのが特徴だ。アップダウンはほぼないと言って良いため、完全に平坦のレースとして楽しむことが出来、集団に残り続けるのも容易となっている。
そんな筑波サーキットで行われる9極の耐9の朝は早い。なにせ9時間も走るのだから、朝も早ければ夜も遅いのがこのイベント。あの日本のオートバイクレースの最高峰とも言われる鈴鹿8耐でも8時間なのだから、早いに決まっているのだ。ということで我々シクロワイアード編集部も取材のために深夜3時半出発をかまし、まだ完全に夜の中、車を筑波方面に走らせた。
会場に着くと、入り口の前には長蛇の列。これはパドックの場所取りのための待機列で、1日を快適に過ごすためにはこの場所取りが不可欠なのだ。開場ともに場所取りを終えると、試走の時間。各々準備を終えると続々とコースに繰り出していく。コースを走ったことがある人でも、ウォーミングアップがてら仲間と走ることで気持ちのウォーミングアップも済ませていく。このタイミングで初心者講習なども行われ、エンデューロが初めての人でもイベントの走り方を学ぶ事ができる。
そうこうしていると、開会式が始まる時間に。第一走者の人はコースのスタート位置で待機し、チームメイトがパドックで仲間のスタートを見守る。スタートの前にはエンデューロの走り方を含めた注意事項が話され、緊急時を知らせる旗の意味などが教えられた。その後、宇都宮ブリッツェンのゼネラルマネジャー、廣瀬佳正さんとツール・ド・ニッポンシリーズではお馴染みの大会MC、南隼人さんの元気ハツラツなトークで気分を盛り上げれば、スタートの時間である。
一周目は先導のバイクとサポートライダーのHonda栃木を先頭にフォーメーションラップをこなす。落ち着いてゆっくりペースで一周走った後は徐々にスピードを上げ、ローリングスタート。ホームストレートに向かって加速していく様はさながら人気のモータースポーツ、スーパーGTのスタート風景の様。しっかりスピードを上げて第一コーナーに侵入していく。
集団は基本的にサポートライダーであるHonda栃木の選手がペースメイクをしてくれるが、もちろん参加者達も先頭交代のローテーションに参加し、自分達でペースを作っていく。他チームともこの時ばかりはより速く、長く、効率的に距離を重ねるために協力する。なんだか、ヨーロッパのプロレースのような一体感が得られるのは平坦エンデューロレースの醍醐味だろう。
コースの外、いわゆるパドックでは仲間の健闘を応援しながら、思い思いにイベントを楽しむのもサーキットエンデューロの楽しみ。例えば出店しているブースを見たりするのも楽しいだろう。9極の9耐にはキッチンカーが来場しており、お腹が空いたら美味しいバーべキュー丼を楽しむことが出来る。もちろん自分たちで用意してきたピット飯を食べるのも良いだろう。仲間と肉を焼いたらそこはもうパラダイスだ。
エンデューロでは続々と走者を交代。ピットに入ると足首に巻かれた計測チップを交換する。ここでスムーズに交換できないとタイムロスしてしまい、集団に置いてかれてしまうため、交換の担当者は真剣だ。しっかり足首に計測チップを巻いたら、ハイテンションに応援するチームメンバーに背中を押され、ピットを出発していく。
12時から途中1時間は休憩時間として空けられるものの、その後13時から5時間のチームエンデューロが再開。午後は折返しを過ぎたということで、体力的にかなりきつい時間帯。グループで走っていると言っても、全部で9時間という長丁場に疲れも地味に溜まっていく。そしてレース自体は追い込み時ということで厳しさを増していく。
途中、チームエンデューロと同時に行われてる100kmチャレンジが最終周に入る。距離を決められているこちらの種目はロードレースのようなルールのため、ゴールスプリントも白熱した戦いに。少しづつ日も落ち、涼しい風が吹き始める。長かった9耐も残り僅かだ。最後の5分はピットが封鎖され、応援する人はコースのすぐそこまで近づくことができる。ラストはチームメンバーの期待を一身にスプリント。最後まで出し切る。ゴール後にはウイニングランが行われ、走りきったライダー達がコースいっぱいに走るシーンは圧巻の一言だ。
最後には9耐恒例のシャンパンファイト付き表彰式が行われる。仲間と力を合わせて勝ち取った勝利をシャンパンファイトで祝う瞬間はなんとも幸せな一時。全身を巡る疲労も心地よく感じる一瞬だ。そうして9極の耐9は終了。設営したテントを片付け帰路についていく。
実は初めてのサイクルエンデューロイベントに脚を運んだ筆者。個人競技のロードレースばかりやっていた私にとっては仲間とワイワイ楽しむ姿が非常に眩しく見えた。自転車は孤独なスポーツだと思っていたが、こうやって楽しんでいる人達がいるのだと初めて知って、非常に羨ましく思った。ぜひ皆さんも良き仲間を見つけてエンデューロやロングライドなどサイクルライフを楽しんでほしい。ちなみにこのイベントが属する「ツールドニッポン」シリーズでは、来週以降もヒルクライムやロングライド、エンデューロなど様々なイベントが控えている。私も一緒に出てくれる仲間を見つけます!
text:Kosuke.Kamata
photo:Kosuke.Kamata Naoki.Yasuoka
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