2018/04/07(土) - 09:00
例年よりも大分暖かく、桜も大方散ってしまったところが多いのではないでしょうか。今年の入学式は、少し寂しい風景になってしまったかもしれませんね。さて、そんな時期になってしまいましたが、美しい桜をネタにちょっぴりアウトドアな一日をゆるーく楽しんだレポート後編をお届けしましょう。
平日と思えない賑わいを見せる深大寺を後にし、向かった先はスーパーマーケット。いそいそと買い込んだのは牛タンとラム肉、そして塩おにぎり。そう、今日のお昼はひとりBBQの予定なのだ!本当なら、テントでも積んで、山奥や湖畔のキャンプ場で夜闇に揺らめく焚火を眺めつつゆったりした時間を過ごす、なんて楽しみ方もしたいのだけど、残念ながらそんな時間はなかなか無いのですよね。特にこれからの時期はレースにイベントに、取材がてんこ盛りなもので……。
もともと大学時代はキャンプツーリングを楽しんでいたこともあり、基本的にはそういうのが大好きなのですが、そこに追い打ちをかけてきたのがみなさんご存知(?)、冬の覇権アニメである「ゆるキャン△」。未見の方にざっくり説明すると、大体男の人が多い趣味の登場人物を女子高生に置き換えることでキャッチーさを狙ったカテゴリーがあるのですが(自転車だと「ろんぐらいだぁす!」ですね)、それのキャンプ版。
でも、そういった作品が陥りがちなあざとさや非現実感を感じさせず、キャンプという遊びの魅力をうまく伝えた作品として話題となり、編集部内でも半数以上が視聴しているほど。個人的に冬アニメはBEATLESSが世界観が刺さって原作を履修してしまったのですが、正直アニメとしては微妙オブ微妙なので、あんまりおススメできない。でも原作は読んで欲しい。SFとして、AIと人との関係性を真正面から描いた意欲的な作品で……(だんだん早口に)
……はっ!?ニーバリのダウンヒルもかくやという勢いで脱線してしまったわけですが、それはさておきBBQ。遠出できないのだったら、近場で焚火欲を満たせば良いのでは?という発想のもと、向かったのは野川沿いにある武蔵野公園。公園内にBBQ可能なエリアが設けられていて、なんと無料!これはもう焼くしかない!肉を!
ちなみに隣接する野川公園にも、同じくBBQエリアがあるのですが、武蔵野公園の方が野川を眺めつつBBQを楽しめるので、今回はこちらをチョイス。野川公園は駐車場から近く、サイトも広いので大人数でワイワイ楽しむには向いているはず。
事前予約が必要ということを前日の夕方に知り、「あの、予約してないんですけど~」と少しドキドキしながら受付へ。「空いてるので構いませんよ!でもこれからの時期、休日は予約してないと場所が無いですからねー」と朗らかに対応していただきました。ほっ。
BBQエリアには、イスと机が設えられており、BBQ用のグリルと炭があれば大丈夫。でも、4~6人くらいはゆうに座れる大きさなのでソロには少し不向きかも。ポツンと机の上に一人用の焚火台を置き、一人で肉を焼いて食べているというのは、想像するだけで物悲しい。ソロBBQというより、ぼっちめしになってしまうので、今回はチェアとテーブルを用意し、一人でやるアウトドアが趣味なんですよ!友達がいないわけじゃないんですよ!と全力で主張していくことに。
火を起こし、お湯を沸かし、肉を焼き、食べる。文字にしてしまえばそれだけだけれども、川で遊ぶ子供たちや、お花見に来たおじいちゃんおばあちゃんたちが生み出すゆったりとした空間が、それをとっておきの時間に変えてくれる。
ゆったりまったり過ごすにはソロは最高だけど、焼ける肉の種類が少ないのはちょっとマイナスかも……なんて思いつつ、沸かしたお湯におにぎりとお茶漬けの素を投入。さらさらとした〆の一杯で、大満足のお昼ご飯は終了。
自然を楽しみたいなら遠出するのもありだけど、気軽に手軽に楽しむなら近くの公園でも十分、スーパーも近いから保冷の心配も要らないし楽チンだ!なんて考えつつ炭を処理し、ごみをまとめて後片付け。肉は肉で美味しかったけど、そろそろデザートの時間だな……と思っていると、上空をプロペラ機が飛んでいく。そうそう、調布飛行場が近いんだった。なら、あそこに行こうかな。
と、向かった先は調布飛行場内にある「プロペラカフェ」。滑走路が目の前に広がるロケーションを楽しめる、航空ファンにとってはたまらないお店なのだ。他にも店内には本格的なフライトシミュレーターが設置されていたり、隣接する格納庫にはプロペラ機やヘリコプターが駐機していたりと、そこまで飛行機好きでなくても楽しめる。今回いただいたのは、この時期限定の桜のムースケーキ。インスタ映えしそうなスイーツですが、残念ながらシクロワイアード映えしてもらいましょう。
甘いもの欲も満たしたら、野川を渡り北へと向かう。目指すは、三鷹にあるもう一つの”滑走路”。桜の名所として、地元の人に人気を誇る国際基督教大学(以下、ICU)のバス通りである。もともと、戦時中に中島飛行機であった敷地を利用して設立したICU。都内の大学とは思えない広大で自然が残るキャンパスでも有名で、昔は野川公園などもその敷地に含んでいたというのだから、驚きだ。
その正門からロータリーへと向かう道が通称”滑走路”であり、美しい桜並木を楽しめるスポット。学校も春休み期間中だけれど、桜を見に来たと思しき人もちらほら。そんな中で桜並木をバックに愛車の写真をパチリと撮っておく。
そのまま北へ抜け、中央線を東小金井駅辺りで渡り、小金井公園へ。旧き良きレトロな東京の空気を残す「江戸東京たてもの園」前の広場はお花見客でごった返している人気スポット。そそくさとこちらも写真に収め、今度は玉川上水沿いに東へと。
そろそろ陽も傾いてきた。次が最後のお花見スポットになるなと思いつつ、こんな狭い範囲で一日良く遊んだな、とも。締めに選んだのは、井の頭公園。すでに陽もほとんど落ちている中、たどり着いた公園には仕事終わりで花見を楽しむ皆さんの姿。
井の頭池の真ん中にかかる七井橋と狛江橋には、ライトアップされる桜を一目見ようと人が鈴なりに。最も人が多いのは野外ステージ前の広場。警察が臨時出張所を立てるほどに、賑わっている様子を見ると都内の人気スポットはもっとすごい人混みなのだろうな、と思ったり。
自転車を押しながら見るのも迷惑かな、ということで一回りして帰路へつく。面積にしてみれば15km四方のエリアになるけれど、きれいな桜に伝統あるお寺、自然の中でのBBQに、また桜と盛り沢山な一日に。これだけいろいろ詰め込めたのは、スポーツバイクの機動力ならでは。車だと、停めるところを探すのも面倒だし、バスや電車は小回りが利かない。色んな場所に立ち寄って、少しづつ楽しむにはやっぱり自転車は最高のツール。あれもこれも楽しみたい!という欲張りさんこそ、スポーツバイクに乗ってみては?
text&photo:Naoki.YASUOKA
平日と思えない賑わいを見せる深大寺を後にし、向かった先はスーパーマーケット。いそいそと買い込んだのは牛タンとラム肉、そして塩おにぎり。そう、今日のお昼はひとりBBQの予定なのだ!本当なら、テントでも積んで、山奥や湖畔のキャンプ場で夜闇に揺らめく焚火を眺めつつゆったりした時間を過ごす、なんて楽しみ方もしたいのだけど、残念ながらそんな時間はなかなか無いのですよね。特にこれからの時期はレースにイベントに、取材がてんこ盛りなもので……。
もともと大学時代はキャンプツーリングを楽しんでいたこともあり、基本的にはそういうのが大好きなのですが、そこに追い打ちをかけてきたのがみなさんご存知(?)、冬の覇権アニメである「ゆるキャン△」。未見の方にざっくり説明すると、大体男の人が多い趣味の登場人物を女子高生に置き換えることでキャッチーさを狙ったカテゴリーがあるのですが(自転車だと「ろんぐらいだぁす!」ですね)、それのキャンプ版。
でも、そういった作品が陥りがちなあざとさや非現実感を感じさせず、キャンプという遊びの魅力をうまく伝えた作品として話題となり、編集部内でも半数以上が視聴しているほど。個人的に冬アニメはBEATLESSが世界観が刺さって原作を履修してしまったのですが、正直アニメとしては微妙オブ微妙なので、あんまりおススメできない。でも原作は読んで欲しい。SFとして、AIと人との関係性を真正面から描いた意欲的な作品で……(だんだん早口に)
……はっ!?ニーバリのダウンヒルもかくやという勢いで脱線してしまったわけですが、それはさておきBBQ。遠出できないのだったら、近場で焚火欲を満たせば良いのでは?という発想のもと、向かったのは野川沿いにある武蔵野公園。公園内にBBQ可能なエリアが設けられていて、なんと無料!これはもう焼くしかない!肉を!
ちなみに隣接する野川公園にも、同じくBBQエリアがあるのですが、武蔵野公園の方が野川を眺めつつBBQを楽しめるので、今回はこちらをチョイス。野川公園は駐車場から近く、サイトも広いので大人数でワイワイ楽しむには向いているはず。
事前予約が必要ということを前日の夕方に知り、「あの、予約してないんですけど~」と少しドキドキしながら受付へ。「空いてるので構いませんよ!でもこれからの時期、休日は予約してないと場所が無いですからねー」と朗らかに対応していただきました。ほっ。
BBQエリアには、イスと机が設えられており、BBQ用のグリルと炭があれば大丈夫。でも、4~6人くらいはゆうに座れる大きさなのでソロには少し不向きかも。ポツンと机の上に一人用の焚火台を置き、一人で肉を焼いて食べているというのは、想像するだけで物悲しい。ソロBBQというより、ぼっちめしになってしまうので、今回はチェアとテーブルを用意し、一人でやるアウトドアが趣味なんですよ!友達がいないわけじゃないんですよ!と全力で主張していくことに。
火を起こし、お湯を沸かし、肉を焼き、食べる。文字にしてしまえばそれだけだけれども、川で遊ぶ子供たちや、お花見に来たおじいちゃんおばあちゃんたちが生み出すゆったりとした空間が、それをとっておきの時間に変えてくれる。
ゆったりまったり過ごすにはソロは最高だけど、焼ける肉の種類が少ないのはちょっとマイナスかも……なんて思いつつ、沸かしたお湯におにぎりとお茶漬けの素を投入。さらさらとした〆の一杯で、大満足のお昼ご飯は終了。
自然を楽しみたいなら遠出するのもありだけど、気軽に手軽に楽しむなら近くの公園でも十分、スーパーも近いから保冷の心配も要らないし楽チンだ!なんて考えつつ炭を処理し、ごみをまとめて後片付け。肉は肉で美味しかったけど、そろそろデザートの時間だな……と思っていると、上空をプロペラ機が飛んでいく。そうそう、調布飛行場が近いんだった。なら、あそこに行こうかな。
と、向かった先は調布飛行場内にある「プロペラカフェ」。滑走路が目の前に広がるロケーションを楽しめる、航空ファンにとってはたまらないお店なのだ。他にも店内には本格的なフライトシミュレーターが設置されていたり、隣接する格納庫にはプロペラ機やヘリコプターが駐機していたりと、そこまで飛行機好きでなくても楽しめる。今回いただいたのは、この時期限定の桜のムースケーキ。インスタ映えしそうなスイーツですが、残念ながらシクロワイアード映えしてもらいましょう。
甘いもの欲も満たしたら、野川を渡り北へと向かう。目指すは、三鷹にあるもう一つの”滑走路”。桜の名所として、地元の人に人気を誇る国際基督教大学(以下、ICU)のバス通りである。もともと、戦時中に中島飛行機であった敷地を利用して設立したICU。都内の大学とは思えない広大で自然が残るキャンパスでも有名で、昔は野川公園などもその敷地に含んでいたというのだから、驚きだ。
その正門からロータリーへと向かう道が通称”滑走路”であり、美しい桜並木を楽しめるスポット。学校も春休み期間中だけれど、桜を見に来たと思しき人もちらほら。そんな中で桜並木をバックに愛車の写真をパチリと撮っておく。
そのまま北へ抜け、中央線を東小金井駅辺りで渡り、小金井公園へ。旧き良きレトロな東京の空気を残す「江戸東京たてもの園」前の広場はお花見客でごった返している人気スポット。そそくさとこちらも写真に収め、今度は玉川上水沿いに東へと。
そろそろ陽も傾いてきた。次が最後のお花見スポットになるなと思いつつ、こんな狭い範囲で一日良く遊んだな、とも。締めに選んだのは、井の頭公園。すでに陽もほとんど落ちている中、たどり着いた公園には仕事終わりで花見を楽しむ皆さんの姿。
井の頭池の真ん中にかかる七井橋と狛江橋には、ライトアップされる桜を一目見ようと人が鈴なりに。最も人が多いのは野外ステージ前の広場。警察が臨時出張所を立てるほどに、賑わっている様子を見ると都内の人気スポットはもっとすごい人混みなのだろうな、と思ったり。
自転車を押しながら見るのも迷惑かな、ということで一回りして帰路へつく。面積にしてみれば15km四方のエリアになるけれど、きれいな桜に伝統あるお寺、自然の中でのBBQに、また桜と盛り沢山な一日に。これだけいろいろ詰め込めたのは、スポーツバイクの機動力ならでは。車だと、停めるところを探すのも面倒だし、バスや電車は小回りが利かない。色んな場所に立ち寄って、少しづつ楽しむにはやっぱり自転車は最高のツール。あれもこれも楽しみたい!という欲張りさんこそ、スポーツバイクに乗ってみては?
text&photo:Naoki.YASUOKA
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