2018/03/05(月) - 09:03
サイクルイベントにてお見かけしたこだわりの愛車を紹介する企画「あなたの自転車見せてください」。今回は2月10・11日に開催されたシクロクロス東京より、初日のレースを走った自慢のCXバイクを紹介します。
伊澤一嘉さん(Tonic CX Team Japan)Tonic Fabrication Magnum CX
マスターズのトップカテゴリーCM1にて昨年に続き堂々の2連覇を果たした伊澤一嘉さん。華麗なバニーホップで会場を沸かせるとともに、全日本選手権の年代別でも3位に入っている実力者が駆るのは、アメリカのハンドメイドブランドTonic Fabrication(トニックファブリケーション)のスチールシクロクロスバイク「Magnum CX」だ。”スチールという素材の特製か、疲れてくるレース後半でも進みやすい”と伊澤さんは評価する。
コンポーネントはカンパニョーロをフルアセンブルし、ホイールはBORA ULTRA 35、クランクは46/36TのコンパクトなCXモデルのフロントダブル仕様にて戦う。「ハードなCXレースでもカンパニョーロはトラブルレスですね。ホイールも踏み出しが軽くて気に入っています。また自分はカンチブレーキ仕様なので、バイクがかなり軽量に仕上がりますね。来季からはディスクブレーキモデルを投入します」とのこと。
国内ではまだ珍しいHTのペダルを使用しているのも特徴で、「シマノに近いカッチリしたステップインで、泥ハケも良くて調子良いですね」という。タイヤはシクロクロッサーの中ではお馴染み、グリーンのトレッドが特徴的なFMBのオールラウンドモデルSSC SLALOM。「今日はリアタイヤを1.2気圧まで落として走りました。おかげで砂も乗りやすかったですね」とタイヤセッティングを語る。
その他パーツはフィジークのARIONEサドルとCYRANO R3ハンドル、デダのZERO100ステム、トムソンのシートポストといった堅実なアセンブル。身体と触れるハンドルとサドルは、スペアバイクと合わせ2台とも同じパーツを使用しポジションやフィーリングを合わせている。
橋本賢也さん(たかだフレンドレーシング)ナイナー BSB9 RDO
「何とか完走できました!」と笑顔で話してくれたのはCM2+3に出場した橋本賢也さん。普段は通勤用バイクとしても使っているという愛車は、オフロード系専門のアメリカンバイクブランド、NINER(ナイナー)のカーボンCXモデル「BSB9 RDO」。「国内ではまだ珍しめなブランドなので人と被らないところが良いですね。カーボンらしい軽さや剛性感も気に入っています」と語る。
何と言っても特徴的なのはシマノのアーバン系コンポーネント、メトレアのクランクを装備することだろう。レース向きのパーツではないものの、バイクの高い剛性もあって踏み負けるような感覚はないという。「シマノクランクでフロントシングルを考えたときにメトレアが候補に入ってきました。レースバイクに”あえて”メトレアというチョイスがポイントです。チェーンガードも標準装備ですしシクロクロスでは役立ちますね」と高評価の様子。
またメトレアクランクではフロントが42Tしか選べないため、リアのギアレシオを大きくして対応しているとのこと。ホイールはスタンズノーチューブスのAVION DISC、ブレーキはヘイズのCX-PRO、その他パーツはトムソンと、バイクに合わせアメリカンブランドで統一し、カラーもブラックとレッドで決まるようコーディネートしている。
ナイナーバイクの遊び心として、トップキャップ部分にビールの王冠を装着できるギミックを備えるのも特徴。コラム部分にNITTOのカラースペーサーをカラフルに積み上げ、アルカンシエルを表現したみたというのも橋本さんのこだわりポイントの一つだ。
鵜飼知春さん(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)Independent Fabrication PLANET X
普段は関西シクロクロスをメインにレース出場をしているCL1カテゴリーの鵜飼知春さん。ロードではヒルクライムを中心に走り、今年は富士ヒルクライムの主催者選抜にも選ばれている実力者だ。シクロクロスでの愛車は、Rapha Japan代表であり所属するチームのメンバーでもある矢野大介氏から借りているという、Independent Fabrication(インディペンデントファブリケーション)のスチールバイク「PLANET X」。
「カーボンに比べて振動が優しい感じがしますね。でもその分しっかり踏まないと進んでくれないんです(笑)」とコメント。パーツ構成は矢野さんから借りたままほぼ変更なしとのことで、ポジション合わせるためステムを短くし、軽量化のためフロントシングル化した程度のアップデートに収まる。またフレームの前後でホワイトとグリーンに塗り分けるなど、ペイントの仕様を細部までオーダーできるのはIFの大きな特徴でもある。
コンポーネントはスラムのエントリーグレードAPEXで、フロントシングルでは定番パーツであるナローワイドな歯形状のウルフトゥースのチェーンリングを合わせる。その他ディズナのJ-Fit Everハンドル、クランクブラザーズのEGG BEATERペダル、トムソンのシートポスト、チャレンジのオープンチューブラータイヤBABY LIMUSといったアセンブルだ。
吉澤祐介さん(SHIDO-WORKS)スペシャライズド S-WORKS CRUX
この日C2カテゴリーで2位に入りC1への昇格を決めた吉澤祐介さんが駆るのは、スペシャライズドのカーボンレーシングモデル「S-WORKS CRUX」。東京都狛江市にあるショップ”Bicicletta SHIDO”の店長、かつ国内JプロツアーやシクロクロスでもC1を走る安藤光平さんが使っていたバイクをそのまま譲り受けたものなのだとか。
普段は実業団(JBCF)ロードに参戦し安藤さんの誘いがあってシクロクロスを始めたという吉澤さん。「安藤店長と身長が同じくらいなので問題なくポジション出しもできました。シクロクロス初心者の僕でも乗りやすいバイクです。地脚の力だけでC1まで上がれましたが、今後はテクニックを上達させていきたいですね」と語る。
ホイールは4万円台の価格ながら1500g台の軽さを持つアレックスリムのCXD4。「リムが軽いので登りも調子よく進みます。何よりコストパフォーマンスの高さは最高ですね」とのこと。合わせるタイヤはスペシャライズドが展開するCX用モデルのTRACER PROで、チューブレスレディにて運用していた。
羽根田大さん(エイル宮崎レーシング)サンタクルーズ Stigmata
鮮やかなオレンジのカラーリングが目を引くサンタクルーズの「Stigmata」に乗るのは、宮崎県からわざわざこのレースのために遠征してきたのだという羽根田大さん。C4に出場し表彰台が狙える走りを見せるものの、マシントラブルにより後半はほぼバイクを担いでランで走り切ったというから驚きだ。チームエンデューロではバイクカラーに合わせた”ニモ”のコスプレで颯爽とコースを駆けていた。
”見た目で目立つ格好良いバイクにしたかった”という自慢の愛車は、ご自身でカラーオーダーしたもの。「MTBの雰囲気を感じるしっかりとした乗り味やコントロールのしやすさが特徴です。せっかくの良いフレームなのでパーツも妥協せず組みました」とのことで、油圧ブレーキ×電動シフトやローターの楕円チェーンリング×フロントシングル、エンヴィの軽量フルカーボンMTBホイールM50、イーストンのハイエンドモデルEC90のパーツ類といった高性能なエキップメントで仕上げられている。
またタイヤはハッチンソンのグラベル系モデルOVERIDEをチョイス。「海際を走るため、濡れた砂が付きにくいノブの低いサンド系のタイヤを選びました。さらに重い砂でも乗っていけるようフロントを普段より小さめの38Tに変更したんです。おかげで砂区間はバッチリ対応できましたね」とコース分析を語ってくれた。
高橋まゆみさん(MilePost Racing)BMC crossmachine CX01
グリーンジャージが特徴的な東京都中央区にあるショップMilePost(マイルポスト)のチームより、サンドスイッチエンデューロに出場したという高橋まゆみさん。「シクロクロスは始めたばかりなのでまだ遅いですが、チームの応援もあってとても楽しめました!」と笑顔で振り返る。今シーズンに合わせて納車したばかりという愛車は、MilePostが得意とするBMCのシクロクロスモデル「crossmachine CX01」だ。
家族ぐるみでCXレース参戦を楽しんでいるということで、旦那様のサブバイクとしても使えるよう電動シフトやカーボンディープホイールなどレーシングな仕様で組んだとのこと。「パーツ構成は全て店長のおまかせなんです。重量も軽く仕上がり女性でも扱いやすいですね」とコメント。
まだシクロクロスバイクに慣れていないとのことで、踏み面の広いクランクブラザーズのmalletペダルとし、スニーカーで出走したという。青が好きなんですという高橋さんはスパカズのバーテープでカラーアクセントとしている他、ショップカラーのコラムスペーサーを合わせる(店長の?)遊び心も垣間見れた。
臼井清貴さん(CICADA UNITED)STOEMPER Eddy
「今季はCM2+3で優勝してCM1に上がれたので良いシーズンでしたね」と話す臼井清貴さんが駆るのは、STOEMPER(ストンパー)のスチールCXモデル「Eddy」。シクロクロス東京の第一回大会に出場していたベン・ベルデンのバイクに惹かれてストンパーを選択したのだという。同社アルミモデルの「Ronny」から乗り換えた2台目となる。
「こだわったのはカラーリング。1991年に走っていたF1マシン”ジョーダン191”をモチーフとた、グリーンとブルーの配色です。加えてシートチューブには家紋をあしらったところもポイントですね」と語る。前のバイクからそのまま移植したというパーツ類は、スラムのコンポーネントにレースフェイスのハンドル、ステム、シートポストの組み合わせ。
「当時スラムでCX用のフロントシングルコンポがなかったので、マウンテンのXX1クランクとロードのForceを合わせています。フロントギアが最大で38Tまでしか選べないのはやや困り物ですね」という。見た目の格好良さを重視しロルフプリマのホイールを選択、またブラックサイドのCXタイヤを求めTUFOのFlexus Primus 33SGをアセンブルする。
その他、タイムのMTBペダルやDTスイスのクイック、フィジークのTundraサドルといった構成。メカニカル式となるヘイズのブレーキキャリパーも、リーズナブルながら調整もしやすく使いやすいとのことだ。
木山孝輔さん(Rise Ride)ジャイアント TCX SLR
アルミエントリーグレードのCXバイクである、ジャイアントの「TCX SLR」をバリバリにカスタマイズしてC1を走る木山孝輔さん。「砂が苦手なので今日のレースはダメダメでした。でも今季はC2からC1に上がれたので満足です」と語る。完成車の形からほぼパーツを入れ替えたとのことで、一番の特徴はスラムのRED eTap HRDコンポーネントを使用していることだろう。
「人と被らないパーツを使いたくて選んでみました。ブレーキも油圧になって引きが軽く、腕が楽になりましたね。ガツンとは効きすぎないブレーキフィールも好みです。シクロクロスでも無線変速は調子良いですよ」と誇らしげな様子。ショップRise Rideで組んでもらったというホイールも、ベロシティのリムにクリスキングのハブ、加えてチタンスポークという個性的なアセンブルが光る。
ウルフトゥースのチェーンリングも、”チェーン落ちは一度もない”と高評価。またファブリックのサドルも「泥を弾くので洗いやすいし、柔らかさも丁度よい。オフロードならこれ最高のサドルですよ!」とコメントしてくれた。
text&photo:Yuto.Murata
伊澤一嘉さん(Tonic CX Team Japan)Tonic Fabrication Magnum CX
マスターズのトップカテゴリーCM1にて昨年に続き堂々の2連覇を果たした伊澤一嘉さん。華麗なバニーホップで会場を沸かせるとともに、全日本選手権の年代別でも3位に入っている実力者が駆るのは、アメリカのハンドメイドブランドTonic Fabrication(トニックファブリケーション)のスチールシクロクロスバイク「Magnum CX」だ。”スチールという素材の特製か、疲れてくるレース後半でも進みやすい”と伊澤さんは評価する。
コンポーネントはカンパニョーロをフルアセンブルし、ホイールはBORA ULTRA 35、クランクは46/36TのコンパクトなCXモデルのフロントダブル仕様にて戦う。「ハードなCXレースでもカンパニョーロはトラブルレスですね。ホイールも踏み出しが軽くて気に入っています。また自分はカンチブレーキ仕様なので、バイクがかなり軽量に仕上がりますね。来季からはディスクブレーキモデルを投入します」とのこと。
国内ではまだ珍しいHTのペダルを使用しているのも特徴で、「シマノに近いカッチリしたステップインで、泥ハケも良くて調子良いですね」という。タイヤはシクロクロッサーの中ではお馴染み、グリーンのトレッドが特徴的なFMBのオールラウンドモデルSSC SLALOM。「今日はリアタイヤを1.2気圧まで落として走りました。おかげで砂も乗りやすかったですね」とタイヤセッティングを語る。
その他パーツはフィジークのARIONEサドルとCYRANO R3ハンドル、デダのZERO100ステム、トムソンのシートポストといった堅実なアセンブル。身体と触れるハンドルとサドルは、スペアバイクと合わせ2台とも同じパーツを使用しポジションやフィーリングを合わせている。
橋本賢也さん(たかだフレンドレーシング)ナイナー BSB9 RDO
「何とか完走できました!」と笑顔で話してくれたのはCM2+3に出場した橋本賢也さん。普段は通勤用バイクとしても使っているという愛車は、オフロード系専門のアメリカンバイクブランド、NINER(ナイナー)のカーボンCXモデル「BSB9 RDO」。「国内ではまだ珍しめなブランドなので人と被らないところが良いですね。カーボンらしい軽さや剛性感も気に入っています」と語る。
何と言っても特徴的なのはシマノのアーバン系コンポーネント、メトレアのクランクを装備することだろう。レース向きのパーツではないものの、バイクの高い剛性もあって踏み負けるような感覚はないという。「シマノクランクでフロントシングルを考えたときにメトレアが候補に入ってきました。レースバイクに”あえて”メトレアというチョイスがポイントです。チェーンガードも標準装備ですしシクロクロスでは役立ちますね」と高評価の様子。
またメトレアクランクではフロントが42Tしか選べないため、リアのギアレシオを大きくして対応しているとのこと。ホイールはスタンズノーチューブスのAVION DISC、ブレーキはヘイズのCX-PRO、その他パーツはトムソンと、バイクに合わせアメリカンブランドで統一し、カラーもブラックとレッドで決まるようコーディネートしている。
ナイナーバイクの遊び心として、トップキャップ部分にビールの王冠を装着できるギミックを備えるのも特徴。コラム部分にNITTOのカラースペーサーをカラフルに積み上げ、アルカンシエルを表現したみたというのも橋本さんのこだわりポイントの一つだ。
鵜飼知春さん(八ヶ岳CYCLOCROSS CLUB)Independent Fabrication PLANET X
普段は関西シクロクロスをメインにレース出場をしているCL1カテゴリーの鵜飼知春さん。ロードではヒルクライムを中心に走り、今年は富士ヒルクライムの主催者選抜にも選ばれている実力者だ。シクロクロスでの愛車は、Rapha Japan代表であり所属するチームのメンバーでもある矢野大介氏から借りているという、Independent Fabrication(インディペンデントファブリケーション)のスチールバイク「PLANET X」。
「カーボンに比べて振動が優しい感じがしますね。でもその分しっかり踏まないと進んでくれないんです(笑)」とコメント。パーツ構成は矢野さんから借りたままほぼ変更なしとのことで、ポジション合わせるためステムを短くし、軽量化のためフロントシングル化した程度のアップデートに収まる。またフレームの前後でホワイトとグリーンに塗り分けるなど、ペイントの仕様を細部までオーダーできるのはIFの大きな特徴でもある。
コンポーネントはスラムのエントリーグレードAPEXで、フロントシングルでは定番パーツであるナローワイドな歯形状のウルフトゥースのチェーンリングを合わせる。その他ディズナのJ-Fit Everハンドル、クランクブラザーズのEGG BEATERペダル、トムソンのシートポスト、チャレンジのオープンチューブラータイヤBABY LIMUSといったアセンブルだ。
吉澤祐介さん(SHIDO-WORKS)スペシャライズド S-WORKS CRUX
この日C2カテゴリーで2位に入りC1への昇格を決めた吉澤祐介さんが駆るのは、スペシャライズドのカーボンレーシングモデル「S-WORKS CRUX」。東京都狛江市にあるショップ”Bicicletta SHIDO”の店長、かつ国内JプロツアーやシクロクロスでもC1を走る安藤光平さんが使っていたバイクをそのまま譲り受けたものなのだとか。
普段は実業団(JBCF)ロードに参戦し安藤さんの誘いがあってシクロクロスを始めたという吉澤さん。「安藤店長と身長が同じくらいなので問題なくポジション出しもできました。シクロクロス初心者の僕でも乗りやすいバイクです。地脚の力だけでC1まで上がれましたが、今後はテクニックを上達させていきたいですね」と語る。
ホイールは4万円台の価格ながら1500g台の軽さを持つアレックスリムのCXD4。「リムが軽いので登りも調子よく進みます。何よりコストパフォーマンスの高さは最高ですね」とのこと。合わせるタイヤはスペシャライズドが展開するCX用モデルのTRACER PROで、チューブレスレディにて運用していた。
羽根田大さん(エイル宮崎レーシング)サンタクルーズ Stigmata
鮮やかなオレンジのカラーリングが目を引くサンタクルーズの「Stigmata」に乗るのは、宮崎県からわざわざこのレースのために遠征してきたのだという羽根田大さん。C4に出場し表彰台が狙える走りを見せるものの、マシントラブルにより後半はほぼバイクを担いでランで走り切ったというから驚きだ。チームエンデューロではバイクカラーに合わせた”ニモ”のコスプレで颯爽とコースを駆けていた。
”見た目で目立つ格好良いバイクにしたかった”という自慢の愛車は、ご自身でカラーオーダーしたもの。「MTBの雰囲気を感じるしっかりとした乗り味やコントロールのしやすさが特徴です。せっかくの良いフレームなのでパーツも妥協せず組みました」とのことで、油圧ブレーキ×電動シフトやローターの楕円チェーンリング×フロントシングル、エンヴィの軽量フルカーボンMTBホイールM50、イーストンのハイエンドモデルEC90のパーツ類といった高性能なエキップメントで仕上げられている。
またタイヤはハッチンソンのグラベル系モデルOVERIDEをチョイス。「海際を走るため、濡れた砂が付きにくいノブの低いサンド系のタイヤを選びました。さらに重い砂でも乗っていけるようフロントを普段より小さめの38Tに変更したんです。おかげで砂区間はバッチリ対応できましたね」とコース分析を語ってくれた。
高橋まゆみさん(MilePost Racing)BMC crossmachine CX01
グリーンジャージが特徴的な東京都中央区にあるショップMilePost(マイルポスト)のチームより、サンドスイッチエンデューロに出場したという高橋まゆみさん。「シクロクロスは始めたばかりなのでまだ遅いですが、チームの応援もあってとても楽しめました!」と笑顔で振り返る。今シーズンに合わせて納車したばかりという愛車は、MilePostが得意とするBMCのシクロクロスモデル「crossmachine CX01」だ。
家族ぐるみでCXレース参戦を楽しんでいるということで、旦那様のサブバイクとしても使えるよう電動シフトやカーボンディープホイールなどレーシングな仕様で組んだとのこと。「パーツ構成は全て店長のおまかせなんです。重量も軽く仕上がり女性でも扱いやすいですね」とコメント。
まだシクロクロスバイクに慣れていないとのことで、踏み面の広いクランクブラザーズのmalletペダルとし、スニーカーで出走したという。青が好きなんですという高橋さんはスパカズのバーテープでカラーアクセントとしている他、ショップカラーのコラムスペーサーを合わせる(店長の?)遊び心も垣間見れた。
臼井清貴さん(CICADA UNITED)STOEMPER Eddy
「今季はCM2+3で優勝してCM1に上がれたので良いシーズンでしたね」と話す臼井清貴さんが駆るのは、STOEMPER(ストンパー)のスチールCXモデル「Eddy」。シクロクロス東京の第一回大会に出場していたベン・ベルデンのバイクに惹かれてストンパーを選択したのだという。同社アルミモデルの「Ronny」から乗り換えた2台目となる。
「こだわったのはカラーリング。1991年に走っていたF1マシン”ジョーダン191”をモチーフとた、グリーンとブルーの配色です。加えてシートチューブには家紋をあしらったところもポイントですね」と語る。前のバイクからそのまま移植したというパーツ類は、スラムのコンポーネントにレースフェイスのハンドル、ステム、シートポストの組み合わせ。
「当時スラムでCX用のフロントシングルコンポがなかったので、マウンテンのXX1クランクとロードのForceを合わせています。フロントギアが最大で38Tまでしか選べないのはやや困り物ですね」という。見た目の格好良さを重視しロルフプリマのホイールを選択、またブラックサイドのCXタイヤを求めTUFOのFlexus Primus 33SGをアセンブルする。
その他、タイムのMTBペダルやDTスイスのクイック、フィジークのTundraサドルといった構成。メカニカル式となるヘイズのブレーキキャリパーも、リーズナブルながら調整もしやすく使いやすいとのことだ。
木山孝輔さん(Rise Ride)ジャイアント TCX SLR
アルミエントリーグレードのCXバイクである、ジャイアントの「TCX SLR」をバリバリにカスタマイズしてC1を走る木山孝輔さん。「砂が苦手なので今日のレースはダメダメでした。でも今季はC2からC1に上がれたので満足です」と語る。完成車の形からほぼパーツを入れ替えたとのことで、一番の特徴はスラムのRED eTap HRDコンポーネントを使用していることだろう。
「人と被らないパーツを使いたくて選んでみました。ブレーキも油圧になって引きが軽く、腕が楽になりましたね。ガツンとは効きすぎないブレーキフィールも好みです。シクロクロスでも無線変速は調子良いですよ」と誇らしげな様子。ショップRise Rideで組んでもらったというホイールも、ベロシティのリムにクリスキングのハブ、加えてチタンスポークという個性的なアセンブルが光る。
ウルフトゥースのチェーンリングも、”チェーン落ちは一度もない”と高評価。またファブリックのサドルも「泥を弾くので洗いやすいし、柔らかさも丁度よい。オフロードならこれ最高のサドルですよ!」とコメントしてくれた。
text&photo:Yuto.Murata
リンク
Amazon.co.jp